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先天性股関節脱臼タイプ別治療法

本センターにおける先天性股関節脱臼の分類と治療体系

先天性股関節脱臼の程度には幅があって、大腿骨頭と臼蓋とのわずかな噛み合わせのズレから、お互いが完全に離れてしまっているような高度の脱臼まで存在します。本センターでは股関節を曲げた時の大腿骨頭の位置によって脱臼の程度をA,B,Cの3つに分類し、脱臼の程度に応じた治療をおこなっております。

タイプA脱臼とは、大腿骨と臼蓋とのズレがわずかで、両方の軟骨どうしは常に接触を保っている場合を言います。タイプAの中で、股関節の位置によっては骨頭と臼蓋とのズレがなくなる場合もあり、これをタイプAIと呼びます。さらに、タイプAIのうち、臼蓋の形成が良好な場合をタイプAI-I,臼蓋の形成が不十分な場合をタイプAI-IIと分類します。

  • タイプAII(亜脱臼)とは大腿骨頭がどのような位置にあっても臼蓋とのズレのなくならないものをとします。
  • タイプBとは大腿骨と臼蓋とのズレが大きくなって、股関節を曲げたときには両方の軟骨どうしの接触がない場合を言います。
  • タイプCとは高度な脱臼で、股関節がどのような位置にあっても大腿骨と臼蓋とは完全に離れてしまっている状態を言います。

タイプAIの治療

タイプAI-Iの場合は下肢取り扱いの指導のみで経過観察します。
軽度の脱臼であれば、赤ちゃんの育児環境を良好に保つことにより、自然治癒を促すことが可能です。赤ちゃんの下肢取り扱い方法とは、特別に難しいものではなく、その基本は赤ちゃんの下肢の動きを妨げないということです。下肢の動きをなるべく制限しないような薄いおむつ(紙でも布でもかまいません)、おむつカバーを股間に当て、赤ちゃんの下肢の自由な動きを妨げないことが基本です。したがって下肢の動きを制限するようなおしめカバーや衣服は使用しないことが重要です。しばしば見られる誤りは、股の間に厚いおしめを当てることによって下肢を無理やり開かせることです。股関節の開きを強制的に赤ちゃんに押し付けると後に、深刻な股関節変形が生じることがありますので注意してください。赤ちゃんを抱く場合は、抱く人と赤ちゃんとがお互いが向き合うようにするのが大切です。そうすれば赤ちゃんの下肢は自然な形をとり、ある程度自由な運動が可能になります。赤ちゃんを横にして抱くと、下肢の動きが制限されるので横抱きは避けるべきです。よく見られる誤りは、抱くときに、赤ちゃんの股に手を入れることです。このような抱き方をすると一方の下肢の運動が制限されますのでよくありません。赤ちゃんにミルクの飲ませる時も、赤ちゃんがお母さんの膝にまたがるようにします。
上のような対応によっても症状の改善が無い場合は入院の上リーメンビューゲルという装具を装着して治療します。入院後、リーメンビューゲルを装着し股関節を開いた状態での牽引をおこないます。股関節が70度まで開くようになったらリーメンビューゲル装着のまま退院します。入院期間は2泊3日です。

タイプAI-IIで生後3ヶ月以上の乳児では入院の上リーメンビューゲルという装具を装着して治療します。入院後、リーメンビューゲルを装着し股関節を開いた状態での牽引をおこないます。股関節が70度まで開くようになったらリーメンビューゲル装着のまま退院します。入院期間は2泊3日です。

タイプAI-IIで生後3ヶ月未満の乳児の場合は、下肢取り扱いの指導のみで経過観察します。
軽度の脱臼であれば、赤ちゃんの育児環境を良好に保つことにより、自然治癒を促すことが可能です。赤ちゃんの下肢取り扱い方法とは、特別に難しいものではなく、その基本は赤ちゃんの下肢の動きを妨げないということです。下肢の動きをなるべく制限しないような薄いおむつ(紙でも布でもかまいません)、おむつカバーを股間に当て、赤ちゃんの下肢の自由な動きを妨げないことが基本です。したがって下肢の動きを制限するようなおしめカバーや衣服は使用しないことが重要です。しばしば見られる誤りは、股の間に厚いおしめを当てることによって下肢を無理やり開かせることです。股関節の開きを強制的に赤ちゃんに押し付けると後に、深刻な股関節変形が生じることがありますので注意してください。赤ちゃんを抱く場合は、抱く人と赤ちゃんとがお互いが向き合うようにするのが大切です。そうすれば赤ちゃんの下肢は自然な形をとり、ある程度自由な運動が可能になります。赤ちゃんを横にして抱くと、下肢の動きが制限されるので横抱きは避けるべきです。よく見られる誤りは、抱くときに、赤ちゃんの股に手を入れることです。このような抱き方をすると一方の下肢の運動が制限されますのでよくありません。赤ちゃんにミルクの飲ませる時も、赤ちゃんがお母さんの膝にまたがるようにします。
上のような対応によっても1-2ヶ月以上にわたって症状の改善が無い場合は3ヶ月以上の乳児と同じように入院の上リーメンビューゲルという装具を装着して治療します。

タイプAIIの治療

まず牽引をおこなって上方に移動している大腿骨頭を引き下げます。その後リ-メンビューゲルというRBを装着して股関節を開いた状態での牽引をおこないます。開排位での牽引で股関節が開くようになったら重垂を少しずつ減らしてリ-メンビューゲル装着のまま退院します。入院期間は2-4週間です。

タイプB、Cの治療

開排位持続牽引整復法を用います。この方法は本センターで開発され、1993年より実施しているもので、整復率は極めて高く、治療による合併症も稀です。治療は以下の5つの段階を順に進みます。

  • 第1段階:水平牽引。下肢を伸展位とし、そのまま下に牽引します。御家族の方には面会時間に下肢を他動的に引き下げる運動(バネ計りで4-5kgの力)を1日数回(4回以上)おこなっていただきます。このようにして固くなっている股関節を柔らかくし、動きやすくし、牽引効果を高めます。この段階は2-4週間ですが、年齢が高かったり、脱臼の程度が強ければ2-3ヶ月要する場合もあります。
  • 第2段階:開排牽引。膝を曲げ、さらに股関節を曲げた状態で開き、この姿勢で牽引を行います。臼蓋からはずれ下に落ち込んでいる大腿骨頭を外方に一旦ひっぱります。この段階は約1週間です。
  • 第3段階:まず、超音波断層像を見ながら、第2段階で引き離された骨頭を臼蓋の正面に位置するようにします。このようにして、骨頭が臼蓋の中に入ってゆく準備を整えます。その後、重垂をすこしずつ減らして骨頭をゆっくりと臼蓋底へ移動させます。この第3段階が開排位持続牽引整復法の根幹をなすものです。第3段階は約1週間です。
  • 第4段階:ギブス固定を1ヵ月続け股関節を安定させます。ギブスを巻く時は通常赤ちゃんはにこやかで静かにしていてくれます。また、ギブスで固定されていても赤ちゃんはいやがることもありません。
  • 第5段階:リーメンビューゲル(月齢6ヶ月以上の場合は装具)を2ヵ月装着し、自動運動を促して関節の発育を促します。

開排位持続牽引整復法でこれまでほとんどの症例の治療に成功していますが、解決すべき問題点もあります。第1は、タイプCのなかの少数例ですが、股関節が固い場合です。このような例では長期にわたって牽引しないと骨頭が下がりにくかったり、第2段階で骨頭が前方に上がりにくかったりします。症例によっては牽引期間が3ヶ月以上も必要な場合があります。

上のグラフはタイプC76例に対する開排位持続牽引整復法による牽引期間を示したものです。76例中60日以上牽引したのが17例、90日以上が8例ありました。第2の問題点は、関節内介在物が多く、臼蓋中心に向けた骨頭を維持しにくい例があることです。この時はギブスを巻く時に高度の技術を必要とするだけでなく、ギブス装着中に再脱臼しやすくなります。5例が最初の整復がうまくゆかず、再度牽引をやり直しました。したがって、タイプCにおいて股関節が固く牽引効果がでにくいと予想される場合や、超音波やMRにおいて関節内介在物が多く、整復位が維持できにくいと判断された場合には、内転筋切腱や、1才前後になるのを待って鋼線牽引をおこなったり、あるいは手術的整復も選択枝として考慮すべきです。このようなケースの場合、どのような方針で臨むかは御家族がさまざまな事情を考慮してもっとも相応しい方法を選択していただくのが良いと考えています。

骨頭が整復され、安定した後には、経過観察期間となります。再脱臼の傾向は無いか、あるいは臼蓋は順調に発育しているかなどをチェックします。最初は数カ月おきに通院となりますが、その後順調であれば、15歳ぐらいまで1年ごとの診察になります。

タイプB,Cの脱臼で、もともと股関節の発育に問題があったり、遺伝的素因が強い場合には、脱臼は整復されてもその後の股関節の発達がはかばかしくない場合があります。特に治療開始が遅かった場合にはそれまで長い間臼蓋形成が妨げられていたわけですから、その後整復がうまくいって臼蓋形成の条件が整ったとしてもなかなか正常の臼蓋にはなりにくいのが普通です。このような場合には5-6歳までに追加手術(手術的に臼蓋の被覆を行う)が必要な場合があります。しかしこの手術は股関節を整復する手術とはまったく異なり確立した比較的安全な手術です。

お問い合わせ
病院事業庁 小児保健医療センター
電話番号:077-582-6200
FAX番号:077-582-6304
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