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がんとともに生きる

がん相談・緩和ケア

同じ悩みを抱える親同士がつながり、支え合うことで子どもたちが将来支え合える活動につなげていきたい

取材日:平成27年12月

小児がんの子どもと保護者の会「レイクファミリー」に参加しているお母さん

レイクファミリーの活動について、教えてください

写真:保護者の会「レイクファミリー」の様子1

会の母体は滋賀医科大学の患者会で、医師の方々が小児がんの子どもをもつ保護者の皆さんに呼びかけて、年1回の夏のキャンプをするところから始まりました。その後、患者さん側が主体となって盛り上げていこうと「レイクファミリー」として活動がスタートしました。夏のキャンプの他、クリスマス会、小児がんについて学ぶ勉強会などを行っています。私自身は、お医者さんから「年1回のキャンプがあるけど、参加してみたら?」と声をかけていただいて参加したのがきっかけで、活動に関わるようになりました。

キャンプにはどれくらいの方が参加されていましたか。また、参加してよかったことは?

はじめて参加したキャンプには、全部で70~80人ぐらいの親子が参加していました。宿泊組と日帰り組があって、宿泊できるのは小学生以上となっていたので、ほとんどが日帰り組でした。参加してみて、同じ病気のお子さんを持つ皆さんと交流できたことが、とてもよかったです。小児がんは悩みが多く、経験のない人に話しても、同情はされてもなかなか理解してもらえないというところがあります。そのため、同じ境遇の方と話ができた事は、親として心の支えになりました。小児がんといっても、病名が細かく細分化されていて、一人ひとり症状は違いますが、同じような経験をされてきた方がいることは心強く、話すときに気を遣わなくてもいいというのもよかったです。

勉強会ではどんなことをされているのですか。

写真:保護者の会「レイクファミリー」の様子2

例えば滋賀医大の小児科の先生に来ていただいてお話を聞いたり、小児がんを経験された看護師さんを講師にお招きして、ご自身の体験や治ってからの過ごし方、気持ちの変化、思春期を迎えてどうだったか、また結婚や出産をひかえて思うことなどをお聞きしました。病院で診察を受けるだけでは聞けないことがたくさんあります。また、親としては自分の子どもの「今」を考えるだけで精一杯で、先のことまでなかなか考えられない状況なので、このようなお話を聞く機会は、とても役に立っています。

レイクファミリーに参加して良かったと感じることはありますか。

一番支えになったのは、子どもの病気に関して、あまり良くないことが起こったときに、すごく親身に話を聞いてもらえるということです。悩みのはけ口があるとないでは、全然違います。もちろんキャンプやクリスマス会など、楽しいイベントを共有できることもうれしい事ですが、何かあったときの支えになってくれる、ということが一番の助けになります。実際、同じ時期に入院していたママ友の子どもさんが亡くなられたときも、全員で支えました。そういうことが大事だなと思っています。

これからレイクファミリーの活動をどのように盛り上げていきたいですか。

写真:保護者の会「レイクファミリー」の様子3

小児がんは特殊な病気で、滋賀県では患者数も少なく、同じ経験をしている人も多くありません。そんな中、レイクファミリーは親の心の支えになるだけでなく、同じ経験をしている同世代の子どもたちがつながれる、という意味でもとても心強い活動であると思っています。親としては、まずは子どもが健康に成長してくれることを願っていますが、そのあと、社会に溶け込んで自立して生きていかなければいけません。それを背負っていくのは子どもたち自身です。親同士だけでなく、同じ病気を持った子ども同士が相談し合い、支え合うことのできる活動になるよう、盛り上げていきたいですね。

同じ悩みを持つ方に、アドバイスをお願いします。

良いアドバイスができるかどうかは分かりませんが、同じ立場で話を聞いてあげることはできます。私もそうでしたが、人は分かってもらえるだけで心が落ち着きます。お医者さんは診察や治療はしてくれますが、経験者ではないので、病気のつらさや病気の人が直面する厳しい状況までは分からないというお話も聞きます。ですから、周りに同じ経験をしている人がいることは、とても頼もしく、大きな励みなると思います。ぜひ、今一人で抱え込んでいる方は、まず、話を聞いてもらうことから始めてみてください。

お子さんが描いた絵

小児がんの子供さんが描いたイラスト

レイクファミリーとは

毎月第1土曜日に親子サロンを行い、小児がんの子を持つ親への精神的支援を行っています。
また、デイキャンプやサマーキャンプを通じて、子供たちが色々な経験をし、交流を深めています。
お問い合わせはレイクファミリー[email protected]までご連絡ください。

窓口となる施設・団体について

(表)
施設・団体名 NPO淡海かいつぶりセンター
所在地 〒520-2144 滋賀県大津市大萱1丁目13-4 深田ビル1階
電話番号 077-545-0232
ホームページ NPO法人淡海かいつぶりセンターホームページ(外部サイトへ移動)
メッセージ 生涯のうち、がんになる可能性は、男性の2人に1人、女性は3人に1人と推定され、滋賀県内でも現在、多くのがん患者さんがさまざまな課題を抱えながら闘病されています。 かいつぶりセンターは、そのような状況を踏まえ、医療関係者を中心にして、平成27年3月に、がん患者さんやご家族の笑顔が増え、よりよく生きるためのさまざまな支援をする施設として開設しました。 看護師、薬剤師、臨床心理士、がん領域の専門看護師や認定看護師、アロマセラピスト等の専門職の相談支援はもちろん、サロンなどのプログラムをご用意しています。相談日や時間、プログラムの詳細はホームページにて紹介していますので、ご確認ください。
お問い合わせ
健康医療福祉部 健康寿命推進課
電話番号:077-528-3655
FAX番号:077-528-4857
メールアドレス:[email protected]