キャッフィーのくらし通信（2021年5月27日号）

滋賀県消費生活センターでは、最近相談の多い事例やタイムリーな情報を発信しています。

　スマートフォンで、「無料」と書かれたアダルトサイトにアクセスし、再生ボタンを押すと「30万円の有料会員登録完了」と表示された。さらに、「料金を支払わなければ登録した携帯電話契約者の自宅にアダルト画像が印刷された封筒で請求書を送る。登録日時より3日以内に発送手続きが完了する」と書かれていた。「郵便物の停止を依頼する」というボタンを押すと電話番号が表示されたので架電したが誰も出なかった。（50歳代男性）

　これはいわゆる「ワンクリック請求」と呼ばれる手口で決して新しいものではありませんが、引き続き多くの相談が寄せられています。

「無料」と書かれたサイトで、再生ボタンを押しただけでいきなり料金の請求を受けていることから、契約は有効に成立しているとは考えられません。仮に成立していたとしても、入会にあたって「確認画面」がなかった場合、契約の無効を主張できます。

　なお、自宅の住所が業者に知られたのではと心配になるかもしれませんが、サイトへアクセスしただけでは、個人を特定する情報が業者に知られることはありません。

　郵便物を職場や親戚宅に送る、と表示されるケースもあるようですが、「郵便物を停止する」「退会はこちら」などといった案内を信じて慌てて連絡してしまうと、新たに個人情報を知られかねません。料金の請求には応じず、こちらから連絡するのは控えて様子を見ましょう。

　新型コロナウィルス感染拡大防止のため、自宅でインターネットを利用する機会が増えた小中学生や高校生といった未成年がトラブルに遭ったという相談も寄せられています。不安を感じた際はすぐに消費生活センターに相談してください。