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じんけん通信

「わからない」だから「かわらない」そんなあなたの人権意識、「かわりたい」だから「わかりたい」へチェンジしませんか?あなたの「わかりたい」を応援したい。人権施策推進課では、そんな思いで毎月1日に「じんけん通信」を発行しています。
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これまでに発行した「じんけん通信」は、バックナンバーからご覧いただけます。

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平成30年(2018年)12月(第128号)

12月3日から9日は「障害者週間」です。障害や障害のある人に対する国民の関心と理解を深めるとともに、障害のある人の社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動への参加を促進することを目的として設けられています。
そこで今回は、社会参加の大切な要素である「就労」をテーマに、12月号・1月号と続けて掲載します。
これまでの「じんけん通信」でも障害のある人の「就労」をテーマに、県内の様々な取組を紹介してきましたが、今回は特別支援学校で学ぶ子どもたちの「はたらきたい」という思いを実現するため、学校が企業と連携して実施している取組を紹介します。

特集 障害のある子どもたちの「はたらきたい」を「はたらく」へ〔前編〕

■特別支援学校の子どもたちの現状

約3分の1の子どもたちが、はたらくことを希望

県では、子どもたち一人ひとりの障害の状況に応じた自立と社会参加に向け、きめ細かな学びの場を提供するため、15校の特別支援学校を設置しており、幼稚部から高等部まで2,000人以上の子どもたちが通学しています。
子どもたちが卒業した後、一人ひとりに合った進路を選ぶことができるよう、各学校では、障害の状況や程度だけでなく、本人の希望に沿った指導・支援を行っています。
→詳しくは、リーフレット

をご覧ください。

県立特別支援学校高等部卒業生の進路状況(平成30年3月卒業生)

平成30年3月の特別支援学校高等部卒業生のうち、就職希望は34.8%(平成29年8月1日現在)と、約3分の1の生徒が「はたらきたい」との希望を持っています。
また、同じ年の卒業生の就職率は29.6%(平成30年3月31日現在)であり、年々向上してはいますが、全国平均と比べると、まだ低い状況にあります。

■子どもたちの「はたらきたい」を実現するための取組

子どもたちの夢の実現に向かって、学校と企業が連携

県教育委員会では、特別支援学校高等部の生徒が、一人ひとりに合った社会的・職業的自立を図ることができるよう、将来の目標をもち、働く意欲を高めながら、必要な知識や技能、体力などを身につけ就職につなげるための取組を、県内企業の協力を得て実施しています。
→詳しくは、リーフレット

をご覧ください。
その一つが、「しがしごと検定」です。
「しがしごと検定」は、県内の特別支援学校高等部の生徒を対象とした技能検定で、平成27年度の試行を経て、平成28年度から本格的に実施をしています。学校が協力企業と連携して開発した評価基準に基づき実施するもので、運搬陳列、商品加工など下表のとおり5種目があります。検定は年2回実施しており、各学校で生徒たちが検定に向けて具体的な目標をもってさまざまな学習に取り組んでいます。
検定当日には、その道のプロである協力企業の方から助言いただけるほか、直接指導を受けることができるスキルアップ授業に参加することで、就労に対する意欲や興味・関心をさらに高めています。

(表)
検定種目 協力企業
運搬陳列 株式会社 平和堂
商品加工 カルビー・イートーク 株式会社
清掃メンテナンス 株式会社 ティ・エム・エス
接客 株式会社 プリンスホテル(びわ湖大津プリンスホテル)
事務補助 株式会社 SCREENビジネスエキスパート

→詳しくは、県ホームページ『「はたらきたい」を「はたらく」へ』をご覧ください。

■協力企業にインタビュー!!

「しがしごと検定」の立ち上げから検定種目「商品陳列」で協力をいただき、また、各店舗での就業体験の受入れも行っておられる株式会社平和堂教育人事部の津田さんと金田さんにお話を伺いました。

検定に関わったきっかけ、検定の内容

「小売業のことなら、ぜひ弊社で」より現場に合った検定を学校と連携し企画

「しがしごと検定」の立ち上げを検討していた県から、種目の一つに「運搬陳列」を設けたいので協力してほしいという依頼があったことが、この事業に関わったきっかけです。「小売業のことならば、ぜひ弊社で」と、引き受けさせていただきました。もともと障害のある方の採用も積極的に行っていましたし、引き受けるにあたって、社内で異論は全くありませんでした。
検定種目「運搬陳列」では、店に届いた商品を店頭に並べるまでの一連の業務を評価します。検定は、店のバックルームで手洗いをし、エプロンを着用するところからスタートします。指示書に従って商品を台車に載せ、売場に見立てたゾーンへ向かいます。途中、決められた場所であいさつをし、お客様にぶつからないよう気を配りながら売場を進みます。その後、陳列棚に並んでいる商品の賞味期限を確認し、台車に積んできた商品をきれいに棚に並べ、バックルームに戻ります。検定では、こうした運搬陳列の所定の作業だけではなく、実際の現場を想定し、作業中にお客様から売場を尋ねられた場合の対応についても評価します。
検定の内容は、先生方が考えられたものに、より現場に即した内容となるよう当社の意見を加え、何度も討議を重ね一緒に作り上げました。
現在、検定は先生方が検定員となり評価を行っています。私たちは、検定に臨む生徒の皆さんの様子を見せていただき、最後によかった点や改善点などをアドバイスしています。
今年8月の検定は台風で中止となってしまったのですが、1月中旬に今年度2回目の検定を開催するので、そこで練習の成果を発揮いただけることを楽しみにしています。

平成29年度しがしごと検定(運搬陳列)の様子

検定の様子1
赤いコーンをお客様に見立てています。
検定の様子2
陳列棚に並んでいる商品の賞味期限を確認しています。
検定の様子3
作業中にお客様から話かけられ、対応します。

検定への思い

大切なのは「はたらきたい、という意欲を育てる」意識の共有

ただ、検定で級を取得するということだけが目的になってしまわないよう、「何のために検定をするのか」ということを常に意識しています。先生方と話し合う際にも、「はたらきたい」という意欲が育つ内容になっているか、ということをいつも確かめ合っています。
そのため、検定での講評や検定後のスキルアップ授業では作業の手順だけでなく、「一つひとつの作業はお客様に通じている」ということを、生徒の皆さんにいつも伝えるように心掛けています。
例えば、商品陳列はただきれいに並べればよい、ということではありません。「何のために、きれいに並べるのか」、それは「お客様に楽しく、選びやすく買物していただけるため」です。お客様に「この店で買い物をしてよかった」と言ってもらえるように、その作業があるのだということを学んでいただきたいと思っています。他にも「あいさつの大切さ」や「きびきびと行動すること」など、働く上で大切なことについても常に伝えるようにしています。
県で「しがしごと検定」が本格始動して3年目になりましたが、まだまだ知られていないと思います。この検定の認知度がもっと高まり、検定を受けた子どもたちが面接に来たときに、「○級を持っているんだね」というような会話ができ、作業の流れだけでなく「働く意識」についても学んでいる人だと評価されるようになることを願っています。

平成30年度しがしごと検定 スキルアップ授業(運搬陳列)の様子

スキルアップ授業の様子1
スキルアップ授業の様子2

検定を受検した生徒の声、スキルアップ授業に参加した生徒の声

練習の成果を事業所でも活かしたい

  • 練習の成果を検定だけでなく事業所でもしっかりとできるようになるために、次回も受けてみたいです。
  • 将来働くときに、あいさつをすることはどこの仕事場でも同じ大切なことだということを学びました。いろいろな人たちと関わるときに必ずしたいです。
  • 買う人が見やすいように考えて陳列することを学びました。
  • 安全第一、あいさつを元気よくはきはきとするということを聞いて、そうだなと思いました。陳列をしてお客様に見やすくて取りやすい方がいいことも聞いて、実際のスーパーでも見やすくて取りやすくなっていたので、確かに、と思いました。1月の検定ではていねいに正確にやりたいです。

学校の声

「はたらく」ことへの理解が深まり、自信にもつながりました

  • 検定を通していろいろな職種を知るきっかけとなり、「働く」ことに対して興味・意欲を高めることができました。
  • 検定員からの客観的評価を受けて、生徒自身が自分の得意・不得意に気付くことで就業体験先の希望や卒業後の進路先を選択する一助となり、進路指導にいかすことができました。
  • 実習中にお客様から声をかけられたこともあり不安が大きかった生徒が、受検に向けて練習することで、接客方法や商品や台車の扱い方、作業するときの姿勢についても重要性が理解できるようになったことで仕事への自信がつき、就労につなげることができました。

次号では、就業体験の受入れや、障害のある方と共に働く中で感じられたことについてご紹介します。

人権カレンダー12月

  • 1日 世界エイズデー
    WHOは、昭和63年(1988年)に世界的レベルでのエイズまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を図ることを目的としてこの日を定め、エイズに関する啓発活動などの実施を提唱しました。わが国においても、この日を中心に全国各地でさまざまなイベントが実施されます。
  • 2日 奴隷制度廃止国際デー
    昭和24年(1949年)のこの日、「人身売買及び他人の売春からの搾取の禁止に関する条約」が採択されたことにちなみ制定されました。強制労働の被害者は現在でも世界全体で2,100万人に達し、賃金不払いなどを通じて民間経済が違法に得ている利益は年間1,500億ドルに上るとILO(国際労働機関)では推定しています。
  • 3日 国際障害者デー
    平成4年(1992年)、「国連障害者の10年」(昭和58年(1983年)~平成4年(1992年))の終結にあたり、国連総会は12月3日を「国際障害者デー」と宣言しました。総会では加盟国に対し、障害のある人々の社会参加をいっそう促進させるため、この国際デーに重点を置くよう呼びかけました。
平成30年度「障害者週間ポスター」中学生区分最優秀賞

平成30年度「障害者週間ポスター」 中学生区分 最優秀賞(内閣総理大臣賞)滋賀県立草津養護学校中学部3年 布藤 咲喜さんの作品「私のきもち」

  • 3日~9日障害者週間
    毎年12月3日から9日は「障害者週間」です。期間中は、障害や障害のある人に対する国民の関心と理解を深めることを目的として、障害のある人が社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加することを促進するため、全国で啓発行事が行われます。県では、12月8日(土曜日)にイオンモール草津 セントラルコートにて、点字や手話の体験や競技用車椅子の試乗体験等をしていただける啓発イベントをはじめ、県内各地で街頭啓発を行います。
  • 4日~10日人権週間 /10日人権デー
    平成30年は「世界人権宣言」が採択されて70周年の節目の年です。国際連合は、昭和23年(1948年)第3回総会で世界人権宣言が採択されたのを記念し、昭和25年(1950年)第5回総会において、世界人権宣言が採択された12月10日を人権デーと定めるとともに、すべての加盟国に記念行事を実施するよう呼びかけています。法務省と全国人権擁護委員連合会は、毎年12月10日の人権デーを最終日とする1週間を「人権週間」と定め、全国的に啓発活動が展開されます。
  • 10日~16日北朝鮮人権侵害問題啓発週間
    北朝鮮当局による人権侵害問題に関する国民の皆さんの認識を深めるとともに、国際社会と連携しつつ北朝鮮当局による人権侵害問題の実態を解明し、その抑止を図ることを目的として、平成18年6月「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」が施行されました。同法では、国および地方公共団体の責務などが定められるとともに、毎年12月10日から同月16日までを「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」とすることとされています。週間中は、国民の皆さんの認識を深めるようなシンポジウムなどの様々な啓発活動が予定されています。

ジンケンダーのちょっと一言

滋賀県人権啓発キャラクター「ジンケンダー」

今年第2回目の「しがしごと検定」が12月~1月に県内各地で開催されます。→詳しい日程は県ホームページへ。
「はたらきたい」という夢に向かって、がんばっている子どもたちを、ぜひ応援してほしいのだー!

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お問い合わせ
滋賀県総合企画部人権施策推進課
電話番号:077-528-3533
FAX番号:077-528-4852
メールアドレス:cf00@pref.shiga.lg.jp
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