滋賀県教育委員会では、特別支援学校高等部の生徒が、一人ひとりの障害の状況に応じて社会的・職業的自立を図るため、将来の目標を持って、働く意欲を高めながら職業学習に取り組み、必要な知識や技能、体力などを身に付け、就職につなげられるよう取り組んでいます。
そのため、企業の知見を積極的に学校現場に取り込み、授業改善を進めるとともに、「しがしごと検定」の本格実施や社会的・職業的自立に向けた教育課程の研究などに取り組んでいます。
その中で、平成28年度から本格的に実施している「しがしごと検定」をご紹介します。
「しがしごと検定」は、県立特別支援学校高等部(分教室、高等養護学校を含む)の生徒を対象とした技能検定で、平成27年度の試行を経て平成28年度から本格的に実施をしています。令和5年度の検定は、第1回、第2回全4種目を実施することができました。受検者は過去最多で423名の生徒が受検しました。
この検定は、学校が協力企業等と連携して開発した評価基準に基づき実施するもので、運搬陳列、清掃メンテナンス、接客、事務補助の4種目があります。
検定は年2回実施することとしており、各学校では検定に向けて具体的な目標をもってさまざまな学習に取り組んでいます。
検定当日には、その道のプロである協力企業のみなさまから助言をいただけるほか、直接指導を受けることができるスキルアップ授業に参加することで就労に対する意欲や興味・関心をさらに高めます。
検定種目 | 協力企業 | 所在地 |
---|---|---|
運搬陳列 | 株式会社平和堂 | 彦根市西今町 |
接客 | 株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイドびわ湖大津プリンスホテル | 大津市におの浜 |
清掃メンテナンス | 一般社団法人 滋賀ビルメンテナンス協会 | 大津市栄町 |
事務補助 | 日東ひまわり亀山株式会社滋賀事業所 | 草津市山寺町 |
※オブザーバー:カルビー・イートーク株式会社(湖南市柑子袋)
1.検定に向けて具体的な目標をもって学習活動に取り組んだり、客観的な評価や助言を受けることで、生徒の学習や就労に対する意欲や興味・関心を高めます。
2.検定に向けて学習を重ねることで、就労に必要な基礎的な態度や技能を身に付けます。
3.企業や職業訓練機関等の関係者と連携した取組で、検定の有効性を高め、企業からの信頼性を確保して、生徒の「働きたい」という夢の実現につなげます。
【令和6年度「しがしごと検定」事業実施体制】
検定は概ね以下の流れで、年間を通じて進めていきます。
1.学校での取組(4月~7月)・目標設定・受検準備・事前学習
2.第1回検定の実施(8月)各級ごとに生徒に求める態度や技能のレベルを設定しています。
3.学校での取組(9月~12月)・自己評価・事後学習・事後学習(『スキルアップ授業』など)・次回に向けての目標設定・受検準備
4.第2回検定の実施(12月~1月)
5.学校での取組(1月~3月)・自己評価・次年度に向けての目標設定・3年生は就労に向けた準備
令和6年度第1回目の検定は、以下の日程で実施します。
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