人権施策推進課では、人権に関する特集記事「じんけん通信」を毎月、ホームページ上で発信しています。
また、ジンケンダーラジオの放送予定についても掲載しています。
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令和8年4月号 (PDF:5 MB)
令和8年(2026年)4月(第216号)
みなさんは生成AIを使ったことがありますか?近年、利用する人が急増しています。
また、日常生活の中で、知らぬ間に生成AIが使われているところもあります。
生成AIは大変便利な一方で、様々なリスクもあります。
今回は、人権の視点でどのように生成AIとつき合っていくべきか考えていきます。
AIとは、「Artifical Intelligence」を略した言葉で、日本語にすると「人工知能」という意味です。
AIは、膨大なデータを学習し、それに基づいて予測や判断を行います。
スマートフォンの顔認証やネットで買い物をする際などのおすすめ機能、迷惑メールの判別など、身近なところでAIが使われています。
また、インターネットで検索をしたとき、AIが複数サイトの情報を収集して、回答を要約してくれることがあります。これまで時間をかけて複数のサイトを探し、自分で比較していた手間が省けるようになりました。
AIの登場により、私たちの暮らしや働き方はますます便利になってきています。
AIの中でも、生成AIは、人間のように文章や画像などを生み出す機能を持っています。
生成AIサービスは2022年頃から登場し、一気に普及しました。
生成AIは、インターネット上の大量のデータを学習しています。
生成AIに指示を入力すると、文章や画像を生み出すことができます。
身近な活用方法(例)
生成AIは大変便利なものですが、使い方を誤ると、誰かの権利を侵害したり、社会を混乱させてしまうかもしれません。
生成AIが学習するデータの中には、個人のブログやSNSの投稿、昔のニュース記事が含まれています。そのため、生成AIは間違った情報や古い情報を参照して回答することがあります。
また、生成AIが学習しているのは、データのパターンや関係性です。
生成AIの回答はインターネット上にあるデータの一般的な傾向であって、それが必ずしも正しいとは限りません。
*パターン学習の仕組み
例えば、生成AIに「トーストに合うものは?」と聞くと、「バター」を提案されたりします。
これは、インターネット上の口コミやメニュー表、SNSの投稿に「トースト」と「バター」という単語がよくセットで記載されていて、それらが関連したものであると学習しているからです。
また、生成AIは社会にある固定観念や偏見もパターンとして学習してしまいます。そのため、偏見や差別を助長するようなコンテンツが生み出されるかもしれません。
A.問題点:すべてのポスターで、性別によって服装が色分けされています。また、保育士・看護師は女性、医師は男性など、性別による役割分担意識が反映されていて、ジェンダーの問題が十分に学習されていない可能性があります。
生成AIを使う人の人権意識が問われます。
生成AIの技術が進歩したことで、本物と見分けがつかないほどリアルな画像や動画を作り出すことが出来るようになってきています。
A.右:本物、左:生成AIで作成
生成AIの技術を悪用して、偽情報をインターネット上で拡散する行為が問題になっています。
例えば、著名人の表情が悪い印象を与えるように加工されたり、現実に起こっていない出来事の画像が作られて、SNS上に出回ったことがあります。
また、大人、子どもを問わず、他人の画像から服を脱がすなどの性的加工も問題となっています。プライバシーや名誉を傷つける、悪質な行為です。
生成AIは、利用者が入力したデータを取り込み、学習することがあります。
名前や住所、メールアドレスなどの個人情報を入力すると、生成AIに学習され、第三者に流出してしまうかもしれません。
個人情報の流出により、詐欺などの犯罪に巻き込まれるおそれもあります。
生成AI活用のメリットだけを考えるのではなく、リスクについても認識することが大切です。
生成AIの回答を鵜呑みにせず、公式ページなどで正確な情報を確かめましょう。
また、生成AIは利用者の興味関心や好みを把握し、それに合わせた回答を作成する傾向があります。生成AIとのやり取りだけでは、違う視点や考え方に気付けないかもしれません。生成AIだけに頼るのではなく、様々なサイトで調べたり、書籍から情報を得たり、周囲の意見をきいてみることも大切なのではないでしょうか。
生成AIが作成したコンテンツについて、誰かを傷つけるものでないかなど、他の人にどのような影響を及ぼすのかを想像しましょう。生成AI任せにせずに、最後は自らで確かめ、判断することが大切です。
偏見や差別を助長するような描写が見つかった場合には、修正する必要があります。
生成AIで作成したコンテンツを利用する際には、誰かの権利を侵害しないか、混乱を招かないか等、よく確認しましょう。一度インターネット上に投稿したものは、拡散されると完全に消すことが難しくなります。
また、あなたが今見ている画像や動画は、生成AIで作られた偽物かもしれません。一度立ち止まってよく考え、安易に拡散しないようにしましょう。
個人情報を入力しないようにしましょう。
生成AIサービスによっては、入力した情報を学習しないように設定できるものもあります。セキュリティ設定を確認してみてください。
今後、ますます生成AIが進化・普及し、使いこなす力が求められるようになっていくと思われます。
生成AIが生み出すコンテンツは、インターネット上のデータの傾向であり、必ずしも正しいとは限りません。それが真実かどうかや、他者の権利を侵害していないかは、人間が責任をもってしっかりと判断しなければなりません。
ネットリテラシーや人権について学び続け、自らが正しく判断する力を養うことが大切です。
ジンケンダーのちょっと一言
\AIがあたりまえの時代こそ、人権意識を高めていく必要があるのだー!/
県では、日々の暮らしの中で人権について考え、行動につながるきっかけとなるよう、エフエム滋賀(e-radio FM77.0)で人権啓発ラジオ番組を放送しています。※「style!」の番組内
【今月の放送予定】毎週火曜日9時30分頃~(5分間)
4月 7日・・・・「発達障害」
4月14日・・・・「ハラスメント1」
4月21日・・・・「外国人の人権」
4月28日・・・・「憲法と人権」
番組には、エフエム滋賀のパーソナリティー林智美さんと、滋賀県人権啓発キャラクター「ジンケンダー」が出演しています。ちょっと難しい人権課題も、毎週わかりやすく解説しています。
放送から1週間以内であれば、「radiko」(アプリ)で聴くこともできます。ぜひお聴きください!
● 若年層の性暴力被害予防月間
性犯罪・性暴力は、重大な人権侵害であり、決して許されるものではありません。政府は、進学・就職など新生活が始まる時期である4月を、「若年層の性暴力被害予防月間」として、若年層が性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないための広報・啓発を集中的に実施しています。月間中は、性暴力被害の予防や相談先の周知などの啓発を行い、「同意のない性的な行為は性暴力」「被害者は悪くない」という認識を、社会全体に広げていきます。
● 2日 世界自閉症啓発デー /2日~8日 発達障害啓発週間
平成19年(2007年)12月の国連総会で定められ、世界各地で自閉症に関する啓発の取組が行われています。日本でも、「世界自閉症啓発デー・日本実行委員会」が組織され、自閉症をはじめとする発達障害について社会全体の理解が進めるため、シンポジウムの開催やランドマークのブルーライトアップなどの様々な啓発活動を実施されます。
● 7日 世界保健デー
昭和23年(1948年)4月7日、「すべての人々が可能な最高の健康水準に到達すること」を目的として、世界保健機関(WHO)が設立されました。これを記念して、WHOでは毎年4月7日を「世界保健デー」と定めています。この日を機会に、WHOは、世界各国で健康的な生活について考えてもらうことを呼びかけています。
● 10日 法テラスの日
日本司法支援センター(通称:法テラス)は、国民の皆さんが、全国どこからでも法的なトラブルの解決に必要な情報やサービスの提供を受けられるよう、平成18年(2006年)に、総合法律支援法に基づき設立された公的な法人です。法テラスでは、法人設立日である4月10日を「法テラスの日」としています。これを記念して、法テラスは、毎年4月10日前後に全国各地で弁護士会等との共催による無料法律相談会などを実施しています。
● 28日 職場での安全と健康のための世界デー(労働安全衛生世界デー)
この日は、職場での安全・健康文化の創造と推進について世界の人々の関心を集めるとともに、仕事に関連する死亡者数の削減を図ることを目指して、毎年様々な啓発が実施されています。
● 29日 国際盲導犬の日
平成元年(1989年)4月26日に国際盲導犬学校連盟が発足したことを記念して、平成4年(1992年)に国際盲導犬学校連盟が制定しました。目の不自由な人にとって大切な盲導犬の普及と、盲導犬に対する人々の理解を高めるのが目的です。日付は国際盲導犬学校連盟の発足した日から4月の最終水曜日となっています。