「わからない」だから「かわらない」そんなあなたの人権意識、「かわりたい」だから「わかりたい」へチェンジしませんか?あなたの「わかりたい」を応援したい。人権施策推進課では、そんな思いで毎月1日に「じんけん通信」を発行しています。
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これまでに発行した「じんけん通信」は、バックナンバーからご覧いただけます。
令和元年(2019年)9月(第137号)
滋賀県では、毎年9月を「同和問題啓発強調月間」と定め、県や市町において、部落差別をはじめとするあらゆる差別の解消と人権が尊重される社会づくりに向け、集中的に啓発活動を展開しています。
今月号のじんけん通信では、同和問題についての理解と認識を深め、一人ひとりにできることを考えていただくため、県で実施しているさまざまな啓発の取組について紹介します。
人権施策推進課では、県広報誌「滋賀プラスワン」に年3回、人権に関する取組などを紹介した「ふれあいプラスワン」を掲載しています。
9月1日に発行した9-10月号(9月1日に新聞折り込みで配布)には、「同和問題啓発強調月間特集~一人ひとりにできることを、考えてみませんか~」を掲載しています。
今回の「じんけん通信」では、「ふれあいプラスワン」に書ききれなかったことを含め、同和問題の解決に向けて一人ひとりにできることについてあらためて考えていただけるよう、「同和問題」に関する取組についてご紹介します。
ぜひ、ご覧ください。
○ 同和問題とは
「同和問題」とは、日本固有の人権問題であり、日本社会の歴史的過程で形づくられた身分的差別による差別意識が現代社会に残っているために起きているものです。同和地区・被差別部落などと呼ばれる地域の出身であることや、そこに住んでいることを理由に、結婚を反対されたり、就職や日常生活のうえで様々な差別を受けるという問題です。
平成28年(2016年)には、現在もなお部落差別が存在し、部落差別は許されないものであるとの認識の下に、これを解消することが重要な課題であるとして、「部落差別の解消の推進に関する法律(部落差別解消推進法)」が施行されました。
○ 情報化の進展に伴う状況の変化
近年では、情報化の進展に伴い、インターネット上での差別的な情報の掲載・拡散が大きな問題となっています。スマートフォンやSNSなどの普及ともあいまって、ネット上には差別的な内容の書き込みが散見され、同和問題に関する書き込みも見られます。
インターネット上の書き込みは顔が見えないことや匿名性を背景として、話が誇張されたり過激になったりする傾向があります。
また、自分勝手な思い込み等により、事実とは異なる内容が書き込まれることもあります。しかし、ネット上では差別的な内容や嘘の情報(フェイクニュース)でも一瞬で不特定多数に拡散されてしまう上、一度書き込まれた情報を完全に削除することは困難です。
インターネットの世界は架空の世界ではなく、画面の向こう側に誰かがいることを常に意識して利用する必要があります。匿名性があるからこそ、一人ひとりの人権意識が問われます。
○ そっとしておけば、差別は自然になくなる?
「同和問題のことなど口に出さず、そっとしておけば、差別は自然になくなる」という考え方があります。平成28年度の「人権に関する県民意識調査」では、このような考え方について「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答した人の割合は合計で40.2%となっています。
しかし、このような考え方は、現に差別を受けている人たちに我慢を強いるものであって、結果的に差別を温存させる誤った考え方です。あやふやな情報やうわさ話でさらに差別意識が広がってしまうことがあるからです。
○差別をなくすために,一人ひとりができることは
差別をなくすためには、私たち一人ひとりが人権意識を高め、正しく学ぶことが大切です。
「自分は差別をしていない、差別もされていない。だから、自分には関係がない」などと考えてはいませんか。
子どもの頃にマイナスのイメージで入ってきた意識は、大人になってもなかなか払拭できないことが多くあります。家庭や学校において、子どもたちが同和問題を正しく学ぶことが、差別を温存する社会の意識を変えていく大きな力となります。
人権に関する研修や様々なイベントに参加して、自らの人権意識を高めましょう。
また、私たち一人ひとりが自らの課題として捉え、同和問題の解決に向けて主体的に行動することで、すべての人の人権が尊重される豊かな社会の実現を目指しましょう。
同和問題に関する啓発冊子「こころのいずみへ」を改訂しました。(平成31年3月)
同和問題を一人ひとりが自分のこととして考え、行動するきっかけとしていただくため、「こんなときどうしますか」「考えてみましょう」「学習を深めるために」「ワンポイント講座」など、問題提起と解説でわかりやすく学んでいただけます。
冊子は県ホームページに掲載しているほか、希望される方にはお送りしますので、県人権施策推進課までお尋ねください。
◆「同和問題啓発強調月間」のお知らせ
県および市町では、県民一人ひとりが、同和問題についての理解と認識を深め、部落差別をはじめとするあらゆる差別の解消に向けて、主体的に行動していただけるよう、啓発に取り組んでいます。
しかしながら、依然として差別事象が発生するなど、人権尊重の理念が県民のみなさんに十分浸透していない状況もうかがえることから、人権意識を高め、さまざまな人権課題の解決に向け、自ら取り組んでいただけるよう、さらに啓発活動を推進する必要があります。
こうしたことから、県および市町では、本年も9月を「同和問題啓発強調月間」と定め、集中的に啓発事業を実施することとしています。
1.期間 令和元年9月1日(日)~9月30日(月)
2.実施主体 滋賀県、滋賀県教育委員会、各市町、各市町教育委員会
3.メインテーマおよびシンボルマーク
4.月間中の取組
●啓発ポスター
子どもの頃にマイナスのイメージで入ってきた意識は、大人になってもなかなか払拭できないことがあります。
人権が尊重される社会づくりに向け、私たちは次世代を担う子どもたちに何を伝えていけばよいでしょうか。
公共施設や駅、商業施設などに掲示しています。
●啓発物品
ポスターを表紙にしたメモ帳を駅頭発やイベントで配布しています。
●啓発広告の掲出
上記のポスターを基調としたさまざまな広告を掲出します。
・新聞広告
9月1日(日) 各新聞(毎日、読売、産経、京都、中日、朝日)の滋賀版
・交通広告
京阪電車 9月2日(月)~9月11日(水)
近江鉄道バス、帝産湖南交通バス9月20日(金)~10月19日(土)
・地域情報誌
「レイクスマガジン」9月号
・スマートフォン向け広告
9月18日(水)~9月27日(金) 「Yahoo!Japan」および「Yahoo!ニュース」のアプリ スマートフォン向けWEBページ 等
◆「じんけんフェスタしが2019」を開催します!
「じんけんフェスタしが」は、毎年9月に、すべての人の人権が尊重される豊かな社会の実現をめざし、より多くの県民の方の参画を得て、一人ひとりの人権意識の高揚を図るとともに実践につながるよう各種の啓発事業を一体的、総合的に実施しています。
今年度は「いろんな笑顔が集うまち~多様性を認め合う共生社会~」をスローガンに掲げ、メインイベントとして、テレビなどでおなじみの八代英輝さんを招き、トークショーを行います。
その他、お子さんと一緒に楽しめる音楽会やディズニー映画「ズートピア」の上映、パラスポーツの体験コーナーなど、子どもから大人まで楽しみながら人権について学んでいただける催しが盛りだくさんです。飲食コーナーもあります。
入場は無料(飲食・物販は除く)、事前申込も不要です(託児を除く)。
ご家族、ご友人をお誘い合わせのうえ、ぜひお越しください!
◆「同和問題」に関するこれまでの特集記事や啓発広告をまとめました