令和8年1月5日
(県政記者クラブ主催)
【知事】
皆さんおめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。仕事始めの思いや決意は、先ほど県政経営会議で申し上げたとおりでございます。年末年始、いろいろなところに行きながら、いろいろなものを見て、いろいろなものを読んで、いろいろな人に会って、考えて考えて、この年明けに何を皆さんに申し上げるのがいいのか、ということを練って申し上げたところでございます。皆さん御退室後、県政経営会議を行い、それぞれの部長等からも、今年にかける思いなどを聞かせていただき共有いたしました。いろいろなキーワードをみんなで共有することができた有意義な時間だったと思います。私の方からも、県内を回っていて、特に年末年始、買い物の現場に行くことをやったんですけど、自分の買い物もあったんですけど、牛乳・卵が200円を超えて、白菜が1玉で400円、4分の1にしても100円。そして、お米は5kgで4000円をはるかに超えていくという、この物価の状況で、買い物カゴに入れたものをもう1回戻して、選びながら、躊躇しながらお買い物をされるお姿をたくさん見ました。おかげさまでガソリンこそ下がりましたが、この物価、そのことが与える暮らしというものに、もっともっと寄り添った県行政をつくらないといけないなということを改めて思いました。パーパスの第1番目は、琵琶湖と暮らしを守るということとしておりますが、その具現化に努めていこうということと、3つの衰えが気になりました。1つは、長生きに伴う衰えです。行動、認知、家族の介護、そういったものに悩まれる方々が以前よりも増えている。と同時に、山の衰え、雪の影響もあるでしょう。倒れた木々が、手入れのされていない山々に溢れている様子を以前よりも多く見ることがありました。そして3つ目の衰えは、これは初めて私もお聞きして、ファクトを調べないといけないなと思っていますが、地力の衰えがある。大地の力が衰えているんじゃないかと指摘する方がいらっしゃって、とても気になっています。気候変動の影響で物が採れなくなった、育たなくなったのではないかという人が多いんですけど、大地、地力の衰えが気になるということがとても気になりましたので、少しこのあたりのことを関係者、専門家の皆さんと勉強していきたいなというふうに思っております。
この1月は、多文化共生推進月間ということで、先ほど「ともいき ともうみ ともそだて ともにいきる健康しが」と申し上げましたが、その「ともいきともうみともそだて」にとっても大切な多文化共生、ややもすれば、分断、排他の思想や行動に陥りがちなんですが、この多文化共生について考えたり、理解を広げる取組をこの1月、新たに設定いたしまして、集中的に実施いたします。1月16日と18日は国際交流体験DAYSを開催いたします。画面でも、またお手元の資料にもありますとおり、今日も来てくれておりますが、国際交流員のジエゴさん、クリスさんなどの交流。また、29日には県の国際協会と一緒に多文化共生講座を開催し、プランをつくり変える時の懇談会の座長をお務めいただきました森雄二郎さんをお招きした御講演もあるということでございます。いずれも参加無料、様々なお話を聞きながら、滋賀は多文化共生でつくられてきた地域でもあると思っておりますので、そういった物事、事々、歴史について理解を深める機会になれたと存じます。
ちなみに琵琶湖の水位はマイナス60センチよりも上回っている。ちょっと言葉、表現難しいんですけど、60センチ以上になってきましたので、年末心配していたようなことは起こりませんが、引き続きこの琵琶湖の健康状態は注意深く見ていきたいと存じます。
アメリカがベネズエラに攻撃を仕掛け、大統領を拘束したというニュースに衝撃、驚きを持って接しました。道理はあるのか、また神は許すのかと、こういう国と同盟を自認する国のありようをいろいろと考えなければいけないなと思いました。私からは以上です。
[産経新聞]
今年、いよいよ知事としての任期の満了の年を迎えることになりました。年末年始、いろいろ考えて考えてという言葉もありました。改めて任期満了を迎える年にあたり、今思っていること、これからの決意、改めてお聞かせください。
【知事】
皆さんもそうだと思いますが、自分の肉親や身の回りの人たちを見ながら、先逝く人たちを見ながら、自分はどういう老い方、年のとり方をするのかなと考えることはありませんか。私もその一人です。私の父は20数年前に齢60で旅立ちました。ゆえに私も自分の人生60と定め、30の時に会社を辞めて残り30年を社会、人のために尽くしたいという、そういう思いでこの仕事をさせていただいております。おかげさまで昨年末、そしてこの新年と、年を越して、今ここに生きていますので、このいただいた生をきちんと全うするということでありますとか、賜っております知事という、この大きな仕事を、皆さんの御期待、御付託に応えられるように、一刻一刻、一日一日、誠実に倒れずに努めていくということをやっていこうと。当然、1月、2月、3月は新年度、来年度に向けた予算編成や組織体制、こういったものを提案していくことになりますし、年度が変われば、7月の任期末に向けてどうするんだ、どこまで行くんだということが問われることも今よりも増えるでしょうから、そういった事々に対する考えを、いつも申し上げていますが、いろいろな草木が芽吹き始めて、暦の上でも春となり、新年度の様々な事ごとを提案する頃には決めて申し上げるということが必要になってくるんじゃないかなと思っておりますので、もうしばしそういったことには時間をいただきたいと思っております。年末の会見でも申し上げたと思いますが、重大な決意を持って様々な事々に取り組んでいこうという思いは変わりません。
[NHK]
先ほどの県政経営会議で話のあった組織改編のことを伺いたいのですが、観光や文化といった分野についての取組を強化するために改編を考えているとおっしゃっていたと思うのですが、もう少し具体的に、例えば、新たな部署を新設するつもりなのかとか、今、置かれている観光振興局はどうなるのかとか、そういった部分をお聞かせいただけないでしょうか。
【知事】
組織の改編、具体的なことについては、もう少し時間をください。ゆえに、ここで詳細、具体的なことを述べることはできませんが、国スポ・障スポを開催させていただき、万博もありました、そして今年以降、観光を進化させていこうということを申し上げておりますので、そういったことが担える組織をつくるべく、今、検討を指示し、私自身もその協議に加わりながら、どういう体制が望ましいのかということを今、鋭意検討しているところです。むやみやたらに変えることだけが目的ではなく、どういう体制をとれば、より機能的に、効率的に動くことができるのかということをよく考えて御提示申し上げたいと思います。
[NHK]
まだ具体的なところは、ということでしたけれども、当然、2027年のデスティネーションキャンペーンのプレが今年始まるということで、それは当然念頭に置いた改編で、具体的なものはまだですけれども、新年度からそういった組織が動き始めることを考えているということでしょうか。
【知事】
はい、おっしゃったとおり、当然、年頭の挨拶でも観光を進化させる、そして、来年、再来年度にはデスティネーションキャンペーンが滋賀で行われる。プレ、本番、アフター、と3か年、非常にビッグチャンスを迎えますので、「豊臣兄弟!」も昨日放送が始まって、結構面白い、これからの展開が楽しみな、結構面白いなんて言うと失礼ですけど、御覧になった方も多いかと思いますが、まだこれから見るという方もいらっしゃいますのであんまり言いませんけれども、これまでになく、これまで以上に面白い作品だなと思いましたので、そういったことを活かした誘致、プロモーションができるような体制づくりというのは必要だと考えています。
[日本経済新聞]
先ほどの経営会議の前の年頭所感でおっしゃっていた坂口志文賞。これについては、これまで決まっている概要、例えば、目的だとか対象だとか、いつから創設するとか、この辺り話せる範囲でお願いできますか。
【知事】
こちらも、具体・詳細はこれからでございますが、すでに年末、県民栄誉賞を贈呈させていただいた後に、坂口志文先生とも連絡を取らせていただいて、そういう意向があることについて御確認申し上げたところ、先生からは快諾のお返事をいただいておりますので、中身を詰めてできるだけ早く御相談申し上げ、そして、夢や興味、希望のある、できれば若者を応援していきたい。そして、もちろん坂口先生、ふるさとの滋賀、湖国、故郷ということがメインになってくるのかもしれませんが、坂口先生が世界のああいった大きな舞台で御活躍されているということを鑑みれば、できれば世界に開かれた、そういった賞ということも期待されることもあるでしょうし、ただ、そのためには目利きもいるでしょう。県行政、税金だけではできませんので、いろいろな方の御協力、御賛同も得る必要があると思いますので、このあたりの設計を丁寧にやった上で、決まれば皆さんにまたお示ししていきたいと思います。
[日本経済新聞]
もう来年度にもという感じですか。
【知事】
今が1月ですので、早ければということにもなりますが、坂口先生の偉大な業績やお人柄を汚さぬようつくる必要もあるでしょうから、もうしばし協議や調整の時間をいただければ。できるだけ早くお示ししたいと思います。
[日本経済新聞]
知事選、今年の任期の後どうするかという話について、さっきの幹事社の質問への答えで1、3月は予算編成があって、年度が変われば7月の任期末までどこまで行くのかということをおっしゃいましたけれども、去年の8月の会見のときには、私が質問したのですが、今年の2月16日の議会の最初で、何らかのことをいうのではないかいうようなことを示唆したような気がしたのですが、もうちょっとずれ込んで、予算ができてから、つまり3月末とか4月以降、表明がその辺になる可能性もあると、そのような受け止めでよろしいですか。
【知事】
今年の夏に任期末を迎える知事が、来年度以降どうしていくのかということについては、年も改まりましたので、皆さんが強い御関心を持って見ていただくことというのは十分自覚をしています。以前から申し上げているように、来年度の予算案や組織体制案を正式に示す段階で、自分の去就等について御表明申し上げるのが筋だろうと。このことは念頭において、思考や検討を積み重ねている、積み重ねてきたつもりです。これからまた何があるかわかりませんので、そういった不確定要素もありますが、そのことは年頭において自分の考えをまとめたいと思います。
[日本経済新聞]
それを素直に受け止めれば、来年度予算に関して議会で説明をされる、おそらく2月16日、その冒頭で選挙に関しても表明される、そういう受け止めるのが素直かなという気がするのですが、その辺いかがですか。
【知事】
今おっしゃったように、1期目から2期目に行く時も、2期目から3期目に行かせていただく時も、そのスケジュールに沿って表明させていただいてきましたし、新年度どうするのかということが問われる場面が、県議会、2月議会、その冒頭、提案説明の機会ということは、大事な議会だと私はいつも思っています。ただ、本当に何があるか分からない。予算編成も大詰めですけど、今週も各会派議会の皆さんからいろいろな御意見を承って、締められるのかと。いろいろな大きな予算の組み替えも国においてもされていますし、その財源が果たしてどれくらい入ってくるのかという、こういう見通しも立てた上で、案をお示しする必要があると思っていますので、そういったことも十分踏まえて、よく熟慮、熟考して、来月を迎えていきたいと思います。
[京都新聞]
組織改編の関係で、国スポ・障スポ、万博、いわゆる大きなイベントが終了したということで、基本的にはここに割いていた人員を他に振り分けるという組織改編だと理解していいのかどうか、まずそこを教えてください。
【知事】
今おっしゃったように、国スポ・障スポ大会、そして万博というビッグイベントが終わりましたので、そこに割いていた人員や体制を変えていく、他の部局に振り向けていく、こういう体制変更というのは当然すべきだと思っています。既に一部、先月に行っておりますが、大きく抜本的・本格的にやるというのは、やはり新年度ということになると思います。ただ、それだけでいいのかという観点から、今この時期に必要な組織をつくる、つくり変えることについても考えようという中に、この文化、スポーツ、観光があるということですね。
[京都新聞]
坂口志文さんの賞について、日経さんの御質問への回答の中に、若者を応援したい、世界に開かれた、というキーワードのような言葉が2つ出てきたんですけれども、若者を応援したいというのは、非常にストレートな表現かなと思って聞いていたのですが、この世界に開かれたというのは、ちょうど今月が多文化共生推進月間なのでそことリンクするのかどうか分からないんですけれども、このニュアンスについてもう少し教えていただきたいです。
【知事】
先ほども申し上げましたが、誇り誉れ高き坂口志文先生のこの業績を機会につくらせていただく仮称・坂口志文賞が、皆さんの夢や希望を膨らませることができるような、そういうものにしていく必要があると思っていますので、十分な検討と調整をさせてください。ゆえに具体的、また詳細にまつわることはこれからということになりますが、先ほど申し上げたように、1月1日に出たこの滋賀プラスワンでも、どんなことでもいい、興味や面白いことを追求することが大事なんじゃないかとか、選択肢や可能性を広げることの重要性を説いていただいていますので、そういうことはもちろん、私たちの教育行政や様々な県行政において大事にすると同時に、こういう機会にしかつくれないものでもあるので、そこに光を当てて、頑張ろう、キラッと光るものを持つ、夢を持つ、そういう若者の後押しをできるような賞をつくれたらいいなと思っています。調べると、歴代ノーベル賞受賞の皆様方にまつわる賞というのは様々あるようです。いわゆる企業や財団などが主体となってつくられている、対象も子ども・若者から研究者まで、多岐にわたるようですので、参考にしながら、どういうものが望ましいのか、ふさわしいのか、また坂口先生に御理解いただけるのか、こういったことを十分勘案してつくっていければなというふうに思っています。
[京都新聞]
いわゆる主催的な団体は滋賀県とされるのか、協議会か何かつくられるのか、あと改めて時期の目安感みたいなものがあれば教えてください。
【知事】
どういう主体をつくるのか、持つのか、担っていただくのかということも含めて、また、いつからこういったものがスタートするのかということも含めて、まだ未定です。が、先ほども申し上げたように、こうやって年始に表明させていただいた以上、できるだけ早く絵姿なりその具体像を示すということが必要だと思いますので、鋭意努めてまいりたいと思います。
[中日新聞]
引き続き坂口志文先生の賞について、先ほどそういったお話を坂口先生にされたときに御快諾をいただいたというお話がありました。これは賞の創設やそういった趣旨どちらに対しても御快諾いただいたのか。坂口先生がどういったことに対して御快諾をという内容の確認なんですけれども。
【知事】
電話でのやり取りですので、きちんと記録を取れているわけではありません。また、坂口先生なりのお受け止めもあるでしょうから、ここでは概略だけに留めたいと思いますが、実は私が何時に電話しますと前日にお電話し、そしたら坂口先生から掛けて来ていただいたんですね。知事から電話がありましたのでということで。もう恐縮しながら電話を取ったんですけど。そこから先生と、今回の御偉業を称えながら、先生がいつも言及されている、子どもたちや若者に希望を持ってもらう、興味関心を持ったことを頑張ってもらう、努力を続けるということを顕彰するような、恐れながら仮称・坂口志文賞として創設したいと思いますが、先生いかがでしょうかと、率直に申し上げました。先生は開口一番、ありがとうございますとおっしゃったと記憶をしています。そういう賞をとても光栄に思うといった趣旨のことも併せておっしゃっていただきましたので、強い御賛意は得られたんじゃないかなと。ただ詳細はこれから検討しますし、先生にもよく御相談申し上げますと言いました。先生もその点も含めて、わかりました、いつでも何でもおっしゃってくださいということでしたので、ここはもう密に、先生もお忙しいでしょうし、御代理の方、間を取っていただける方との連絡調整も含めて、ここは密にやりながら、先生の御偉業に恥じない、汚すことのない大切な賞を創っていきたいなというふうに思います。
[中日新聞]
ありがとうございます。別件ですが、先ほどの県政経営会議の時におっしゃった節目のお話で、防災の件をおっしゃったかと思います。防災危機管理センター開所10年ということで、1月1日は能登半島地震から2年、1月17日になりますと阪神淡路大震災から31年という、1月は防災のことを考える機会が多くなってくるのかと思いますが、そういったことも含めて、改めて災害への対応であったり、県としてはここをもう少し強化していきたい、あと啓発をしていきたいということございましたらお願いします。
【知事】
今おっしゃった能登震災から2年。阪神淡路から31年、3月11日には東日本大震災から15年、いろいろな節目節目、起こった日に絡めて、みんなが教訓にしていく。また、犠牲になった方をお弔いしていくという時期になります。特に地震はいつ起こるかわからない。どこで起こるかわからない。想定していた以上のことが起こる。そして2度3度揺れることがあるという。こういうことを私たちは学んできていますので、そういったことを念頭に置きながら、常に備えようと。常に備えるということについて、意識と知識と組織を強化していくべきではないかと思っています。すでに年末可決いただいた予算には、トイレ、キッチン、ベッド、この避難所の特に要支援者の方々がお過ごしになる環境について、一定期間、一定の数、備蓄をしていくという取組をし始めていますし、特に防災に、被災に関心が薄いんじゃないか、関心を持っていてもなかなか十分取り組めていないと思われる若い人たちだとか、外国人県民の方だとか、そういった方々を巻き込んだ、取組をつくっていく必要もあるんじゃないかなと思っていますので、こういった点について、着実に備えを強化していけるような取組をしていきたいと思います。
[中日新聞]
多文化共生ということに関して、知事はどのような点がこれから重要で、どのように力を入れていかれるか、現時点での思いをお願いします。
【知事】
ブラジル・リオデジャネイロ出身のジエゴさん。先般ブラジルに行くときにも一緒に行って、手を骨折しながらも、私たちの訪伯団のいろいろな調整を、ポルトガル語を駆使しながら、その人間性を駆使しながらやっていただいたんですけど、もう県行政にとって欠かせないスタッフの一員です。こういうことって、それぞれの企業、地域、テーマであると思うんです。御縁があって、この滋賀で一緒に暮らしている方々、また旅で訪れる方々を含めて、同じ県民として国籍の違いはあれど、助け合っていく。こういう視点を大事にしていきたいと思っています。当然そのことを学ぶ人たちに対しても降り注いでいきたい。昨年開校した夜間中学校には、それでも学びたいということで20名を超える生徒の皆さんが集っていただいていますし、国籍は様々だと聞いています。朝鮮学校も独自の文化を持ちながら、ブラジル人学校もそういうものを大事にしながら、民族の教育をしてくれています。こういったことも大事にしていきたいと思いますので、やはりその多文化共生というのは一朝一夕になるものでもなく、でもややもすればすぐに壊れてしまうものでもあるので、知事である私、そして広域行政である県が常に思いを持って大事にしていく視点というのは持っていく必要があると思います。ただ、知事だけ、行政だけではできませんので、さっき御紹介申し上げたこういう月間などで、広く深い理解をみんなに持っていただくような、そういう機会もこれからつくっていけたらいいなと思っているところです。「ともいき ともうみ ともそだて」は、やはり子ども若者と一緒につくる。多文化共生でやる。そしてジェンダー平等を目指していく、このことが不可欠だと考えています。
[滋賀報知新聞]
今年もよろしくお願いいたします。冒頭お示しいただきました、今年の県政の抱負というので、私を滋賀をリ・デザインという言葉を示していただいたんですけれども、まず1つ目、このリ・デザインという言葉、インターネットのAIに聞いてみたら、完成されたものを再設計または最適化することであるという説明が出てきたんですけれども、このリ・デザインという言葉に込められた知事の思いというのを改めて伺ってもいいでしょうか。
【知事】
来年度の施策をつくる協議を重ねているときに、当然皆さんもいろいろな物事を考えるとき、少し、今のこともそうですけれども、先のことを見るということをされると思います。県のスタッフと協議しているときに、2026年は2050年に向けて、この21世紀の新たな四半世紀がスタートする年じゃないかという人たちがいました。したがって、滋賀県も他の都道府県同様、人口が減少する局面、また、気候変動の脅威におののく今、さまざまなAIはじめ、いろいろな技術が進展していく、そういう時代を見通しながら、いろいろなものを再設計していく、つくり直していく。1年ではできないんですけど、その道筋と羅針盤を描いていく、そういう初年にしようじゃないかというメッセージです。今回のメッセージには産業と医療福祉というこの2つのテーマ、特に重要だと思いましたので掲げ、呼びかけましたけれども、あらゆるテーマでこのリ・デザインということが必要になってくると思います。
[滋賀報知]
続けて、冒頭教えていただきました、年末年始でお店を見ていく中で3つの衰えにお気づきになったと。長生きに伴う衰え、山の衰え、大地の力の衰えと。これをリ・デザインしていく必要がもちろんあると思うんですけれども、昨年来知事は少子高齢化に伴うダウンサイジングの話なんかもよく口にしておられると思います。その衰えてきたものの規模を縮小させていくのか、再設計してどのようにまた力を持たせていくのか、何かお考えがあれば教えてください。
【知事】
以前まで増え続けていた人口とか、生まれてくる子どもの数が減るということは、まさにダウンサイジング、縮小するということにつながりますので、やはり賢く縮小していく。縮小しても幸せが実感できる縮み方をしていくということが必要だと思います。私はそのことは十分可能だと考えています。増えた時代には享受できなかった広さとか豊かさとか、そういうものを少なくなったがゆえに、社会の資源として一人ひとりに向けていくという視点ですとか、滋賀は昔から大事にしてきた支え合いですね、ともいきですね、ともそだてですね。自分だけ良ければいいというのではなくて、隣の人、周りの人、草木や虫、鳥、魚のことまで考える。こういう視点というのは、この減っていく、縮んでいく時代にあって、とても大事なことになるのではないかなと考えていますので、そういうことを私たちが実感したり、もう一度再認識できるような、そういうことを私たちはやっていきたい。医療福祉の支え合いの仕組みを再構築するというのは、とても大事なことですので、もう十分わかっている、今までもやっていることですけど、改めて強く提起をさせていただいているということです。
[毎日新聞]
明けましておめでとうございます。とはいえ、ガザやベネズエラのことを思うと、めでたくないんですけども。仕事始めにあたる挨拶の中で、知事は、人生60歳まで、そのうちの30歳は会社に勤めたと。残りの30年は社会のため、人のためとおっしゃったわけですけども、知事は今年55歳ですね。残り5年はどうされるのですか。
【知事】
ですから、60歳というのが自分の人生の一つのターゲットとして定めて歩んでいます、生きていますと。そういうことを申し上げました。
[毎日新聞]
歩みを続けるという意味でしょうか。
【知事】
もちろん、それよりも早く逝くかもしれないし、それより長く生きられるのかもしれませんが、年末もこれまで亡くなった方、昨年亡くなった方のところを訪問してまして、やはりいつ逝くかわからないから大事に生きなさいというメッセージは、御遺族の方や御家族の方からたくさんいただきました。やはり、私が今のこの仕事をしている、もしくは皆さんといろいろ接するときに原点となるのは死です。いつか亡くなる、旅立つ、死ぬまで生きるということは大事にしながら、その一瞬一瞬、心を込めていくべきじゃないかなという思いで申し上げ、知事としての任期は7月19日までありますので、1日1日を全うする。そして、それ以降どうするかについては、来年度のことを御提示申し上げるときに、きちんと表明させていただくということのために準備をしたいと思います。
[毎日新聞]
坂口志文賞について、世界に目を向けるというのは、対象は海外の人も含むという意味ですか。
【知事】
先ほど来申し上げているように、詳細、具体はこれからです。若い人たち、子どもたちに夢と希望を与えるものでありたいなということと、せっかく坂口先生がノーベル生理学・医学賞というものを、これまでの長年の研究の中で受賞されたわけですから、世界に開かれたというところも視点として持つことは重要ではないかなという意味で申し上げています。ただ、世界といっても、どれだけ広げるんだい、分野はどうするんだい、誰が見るんだい、といういろいろなテーマがありますので、丁寧に協議、検討、御相談申し上げる必要があるという思いです。
[毎日新聞]
分野も気になったのですが、スポーツとかアートとか、そういう広いものでしょうか。
【知事】
そこもこれからの検討対象になりますが、坂口志文先生の今回の御受賞を機につくらせていただく賞であるとすれば、先生も常々おっしゃっているサイエンスというのは、テーマとして大事にすべきではないかなと思います。先生とはまだそこまで具体的にテーマはどうしましょうか、どこまで広げましょうか、縮めましょうか、限定しましょうかということまでは御相談しておりませんが、今、現時点で私が思う考えは、サイエンスというものにはこだわる必要があるのではないかなというふうに思っています。
[朝日新聞]
米国のベネズエラの攻撃について、それに対する御意見と、改めて日本の政府、高市首相が少し遠慮がちなような気もしますが、それに対して御意見を伺えればと思います。
【知事】
今、内外のメディアが各社いろいろ報じておりますし、真実、実相はどこにあるのかというのは、見ている私たちにはわからないこともたくさんあるんだと思いますが、こんなことが許されるんですかね。そういう思いです。どこに道理があって、このことを神が許すのかと。しかも、石油利権のことにまで言及されているようなことがありますし。国の統治のことまで、別の国の大統領が言及するんですよね。これは、私は許せません。許すべきではないと思います。しかし、いろいろな関係の中で、このことにどう表明するのか、どう向き合うのかというのは、その国々、地域、それぞれの代表の方がいろいろなことを考えて発信されているんだと思います。ゼレンスキーさんが、なんとも分かりにくい表明をされていたことは印象に残りました。同盟国を自認する日本国の総理大臣がこれから何を言っていくのかというのも、問われるでしょう。そういう意味で、このことからも今年は波乱の幕開けを改めて実感しました。もちろん県ですから、知事ですから、そのことに対してできることというのは限られているのかもしれませんが、常に国際情勢の中で影響を受ける、生活をしている、行政を担わせていただいているということから、そういう事々に対するアンテナを高めて広げて持つべきだなということは、先ほど行った経営会議の中でも幹部から出されていました。大事なことだと思います。
[朝日新聞]
高市首相が論評を避けていますが、それについていかがですか。
【知事】
高市総理は、まず邦人の安全のことなどもおっしゃっていましたし、それは当然のことだと思います。かつ、国際情勢と連帯してというような趣旨のことも表明されていたのかもしれませんが、あくまでSNSでの御表明ですので、これから、いろいろな場面で、御自身の言葉で語られる、そのことを注視していきたいと思います。