令和7年7月1日
(県政記者クラブ主催)
【知事】
おはようございます。今日は場所を変えて、琵琶湖岸のピアザ淡海視聴覚室で会見を開催させていただきます。7月1日「びわ湖の日」ということで、今回はこの秋、わたSHIGA輝く国スポ・障スポ大会が開催されますので、おもてなし一斉清掃ということで、今朝、大津市の琵琶湖岸に約800名の方に御参集いただいて、企業・事業者の皆さんにも参加いただいてありがとうございました。暑い中ではございましたが実施させていただきました。また、今日のみならず県内各地で自治会や事業所、企業の皆様方が、多く御参加いただく環境美化活動を実施していただいております。琵琶湖をはじめ私達が住む環境を綺麗に美しく保つことによって、全国から来られる方々も温かくおもてなし、お出迎えできるようにしてまいりたいと思います。
大阪・関西万博に大変多くの方がお越しになってらっしゃるということで、一昨日29日には1000万人を突破したということでございます。先週6日間、滋賀魅力体験ウィークを開催させていただきました。6日間で約6万人、5万8000人の方にお越しをいただいたということでございます。今回は第1期ということで、第2期については8月27日から9月1日にかけて、今度はマザーレイクゴールズ・MLGsをテーマに開催させていただきますし、今月24日には、滋賀県デイということで、比叡山の不滅の法灯の奉納でありますとか、天台声明の披露でありますとか、こういったこともその中で行われます。滋賀ふるさと観光大使の西川貴教さんのステージもあるということでございますので、お楽しみいただければと思います。
大阪・関西万博において、スポーツ庁が主催する「Sports Future Lab スポーツがつくる未来」ということで、世界に向けて様々なスポーツの価値・魅力を発信するイベントが開催されます。9月3日から8日までの6日間、展示会場はWASSE(わっせ)という広場で開催されます。ワールドマスターズゲームズ2027関西と連携して、わたSHIGA輝く国スポ・障スポのPRを行わせていただくようにしております。また、本日から9月28日の国スポ大会の総合開会式まで、44年前に開催されたびわこ国体、びわこ大会の様々なゆかりの品々を展示するイベントも県庁新館2階で開催されますので、ぜひまたお立ち寄りいただければ幸いでございます。
それでは私の方から資料に基づいて、今日は3点御紹介をさせていただきます。
まず1点目は国勢調査でございます。10月1日を調査日として実施いたします令和7年国勢調査、大変重要な調査でありますが、様々な事情で、例えば個人情報の問題、マンションのオートロックの問題等で、なかなか御協力いただきにくい環境もございます。皆様方に御存知いただくために、7月5日、今週土曜日、イオンモール草津において、周知啓発イベントを実施いたします。以前にも申し上げましたが、答える側、また答えていただいて回収する側ともに事務負担が少ないかつ、回答の正確性の向上にも繋がりますかんたん・便利なインターネット回答を進めていきたいと考えております。今回QRコードを読み取ることで、IDなどの入力をすることなく回答画面に進むことができるようになり、利便性が向上しているということでございます。この5日のイベントには、実際にオンライン回答を体験できるコーナーも設けておりますので、その利便性を御体感いただければと思います。国勢調査に関する各種ノベルティの配布ですとか、統計グラフコンクールの優秀作品の展示なども行いますので、御家族でお楽しみいただけるような企画も用意させていただいております。
あと2つは子どもについてでございます。まず1点目は、「滋賀の子どもの声調査」を実施いたします。今日7月1日から7月31日までWEB上で実施いたします。この調査は4月に施行いたしました子ども基本条例に基づきまして、以前から申し上げております子どものために子どもとともにつくる県政の実現を目指し、子どもの声を聞いて、県政に反映させるために、今年度初めて本格的に実施するものでございます。調査はしがネット受付サービスで実施いたします。調査対象は、県内の小学1年生から大学生世代とさせていただきます。調査項目は子ども自身に関すること、例えば、今、私達が感じている幸せの度合いとかですね。また、琵琶湖や男女共同、農業、水産業など県政に関して、子どもたちが考えていることについても聞かせていただけるように項目を盛り込んでいるところでございます。いただいた御意見は、今年度改定を予定しております滋賀県CO2ネットゼロ社会づくり推進計画や滋賀県農業・水産業基本計画など、各種計画の見直し、改定の時期、そういったものに反映させたいということでありますとか、「すまいる・あくしょん」という5年前にコロナ禍で子どもの声を聞いて作った行動様式について、バージョンアップをさせていこうと考えておりますので、そういった中にも取り入れていきたいと思い、子ども施策の充実に繋げていきたいと思っております。簡単な形で回答いただけるようでございますので、御覧の子どもたち積極的に回答していただけるように、またお父さんお母さん、おうちの方々もお呼び掛けいただければ幸いでございます。
もう1つは「すまいる・あくしょんフェスタ2025」についてでございます。子どもを真ん中に置いた社会づくりをしようということで、「すまいる・あくしょん」の普及・啓発に取り組んでおります。この度この「すまいる・あくしょん」に御賛同いただく企業、団体、地域の皆様の方と共に少し例年から時期を変えて8月11日月曜日祝日、守山市民ホールで開催いたします。各種お仕事の体験、工作ワークショップ、赤ちゃんハイハイレースなど約50に渡るブースを出店する予定でございます。今回5回目のフェスタとなります。新たな取組として、子どもと本の出合う場所、絵本ワールドを新たに開催するということで、中小企業団体中央会の皆様のお力添えのもと、人気絵本作家の長谷川義史さんをゲストにお招きして、絵本ライブを行うということでありますとか、滋賀県御出身の絵本作家くせさなえさんによるワークショップなども予定しております。一日中、屋内で遊べる企画が盛りだくさんでございますので、また今年の夏は「しがのこどものなつやすみ」ということで、いろいろな体験活動を子どもたちに提供しようということを考えておりますので、多くの皆さんに御来場、お楽しみいただければと存じます。私からは以上となります。
[毎日新聞]
朝の清掃活動でびわ湖を掃除されて、どんな印象でしたか。
【知事】
今日は朝、私も汗流しながら一緒に動いて二つ感じました。一つは、思った以上に汚れている。ごみが多かったです。ペットボトルや缶、様々な食べ物の包装、折り紙、プラスチック容器など、思っていた以上にごみが湖岸に打ち寄せられているのを実感しましたので、まだまだみんなで綺麗にする活動、汚れが付かない活動を継続、強化していかなければならないことが一つと、もう一つは、暑い中、みなさんお仕事がある中大変多くの方に御参加いただきました。やはりこのびわ湖をはじめ、身の回りの環境を綺麗にしようということに対する意識を皆様方に深く、強くお持ちいただいていることを実感いたしましたので、この点は心強いなと思います。こういったことをこれからも続けていけるようにがんばらないといけないなと思います。
[毎日新聞]
「滋賀の子どもの声調査」について、これは小学校1年生から大学生までということですけれども、どの層にも同じ質問をするのでしょうか。
[担当課]
同じ質問ではあるのですが、小学校1年生にはわかりやすいように、大学生には難しい言葉遣いでという工夫をしております。
[毎日新聞]
大阪・関西万博の滋賀魅力体験ウィークについて、キッズミュージアムのコーナーがあったのですが、本来子ども向けで子どもに楽しんでもらうのかなと思ったら基本的には大人が楽しんでおられました。目的を考えると、結果としてこれで良かったのでしょうか。
【知事】
今回の魅力体験ウィークでは、4月に結成いたしました県内の美術館、博物館が連携するキッズミュージアムという取組も展開をしていただきまして、様々なワークショップや体験コーナーが大変好評だったと聞いています。今御指摘いただいたように、子どもたちだけではなくて、キッズミュージアムの取組ですので、子どもに楽しんでもらいたいなという主眼はあったのかもしれませんが、やはり子どもが楽しいことは大人も楽しいです。意外に、子ども向けのプログラムで私達大人が楽しむことはたくさんあるんだと思います。その垣根はあまり意識せずに多くの皆さんに楽しんでいただければいいのではないかと思います。
[毎日新聞]
先日税制審議会があり、交通税に注目が行き過ぎたかと思うんですけれども、一方でいわゆる琵琶湖森林づくり県民税についても使い道が不適切であったり、他府県と比べて800円は高いといった様々な意見が出ていました。このような指摘はどのように受け止めますか。
【知事】
先般6月26日に開催された第25回税制審議会で、二つの話題のうちの一つが「琵琶湖森林づくり県民税」についての評価、使途、課税方式、税率、次の見直し検討の時期の5つの論点で、委員の先生の皆様に御議論いただきました。次回答申を目指してやろうということでしたが、今回その使途の中身が他県に比べて動物対策に多額を使用しているけれどもその是非についてということですとか、そもそも個人で800円、そして法人等で2200円から8万8000円ということで御負担いただいているこの負担のレベルがどうなのかという事々について御指摘もいただきましたので、この辺り、次回の議論に向けて、ぜひ私達なりの考え方を示していければいいなというふうに思っております。以前までの議論で、この森林というものの公益性をみんなで守っていかなければならないというこういう機会の醸成でありますが、そのための財源の一部を税というもの、滋賀県の「琵琶湖森林づくり県民税」というものに求めることの妥当性といったことについては、一定の御理解をいただけたのではないかなと思いますが、この間創設された国における「森林環境税」とのすみ分けでありますとか、森林以外のテーマで、例えばそのあとに議論した交通に対する税負担のあり方などとも少し連動した議論も必要になってくるのではないかとの御指摘もいただきましたので、そのあたり次回に向けて整理して、よりよい方向性が見いだせるように努力していきたいと思います。
[毎日新聞]
滋賀県民の方は国の「森林環境税」と県税である「琵琶湖森林づくり県民税」を2つ払っているということをどの程度認識されているのでしょうか。また、そういうアンケート調査はされているのでしょうか。
【知事】
今お尋ねいただいたような「森林環境税」と「琵琶湖森林づくり県民税」」を主眼にしたアンケート調査はやったことないと思いますが、常々県でつくっている「琵琶湖森林づくり県民税」、そして国全体でみんなが払っている「森林環境税」、その中から捻出されている「森林譲与税」等も使途だとか、そのものの存在もですがどのように使っているのか、どういう役割分担をしているのかについてはよりわかりやすく広報、周知していくことが必要という認識でおりますので、引き続きそのことには努力していきたいと思います。
[共同通信]
昨日名古屋市長が定例記者会見中に倒れてしまい搬送されるということがあったのですが、6月の休みが1日だけであったということらしく、滋賀県知事も公務でお忙しいとは思いますが休みは取れているのでしょうか。
【知事】
オフの時間というか、重要な時間は取るようにしています。公務の時間に全力投球ができるように、そういった休んだり、自分自身をフラットにしてまたリフレッシュする時間は大事にしているつもりです。ただ、名古屋市長も相当お疲れが溜まってらっしゃったようにお見受けしましたし、ついつい時期によっては、抱えるテーマによっては首長というのは負担がかかりやすい仕事でありますし、私自身もワーカホリックな方ですので気を付けて保たなければならないと自戒しています。
[中日新聞]
びわ湖の日に合わせまして、以前知事がこの日を県民の休日にしたいというお話もありました。今なかなか実現は難しい状況なのかなと感じているのですが、その点について知事は今のお考えはどうでしょうか。
【知事】
平成29年、2017年にそうなったらどうだろうかということで提起しましたけれども、まだ実現していません。その一日を休日にすることよりも、その時に行っている今日の美化活動、清掃活動や、その後つくり出した「びわ活」、また山の日まで含めたその「びわ活」の月間・週間期間、そして今度は8月27日「世界湖沼の日」までを少し広げた取組の充実というようなことを施行していますので、むしろその一日を休日にすることよりも、少し期間を持って皆さんに活動に参加していただけるようなことに今は力点を置いていますし、一日県民の休日にすることよりも、平日も含めて仕事も休みにして、例えば地域の方々と、お友達と、また家族でいろいろな活動に参加できるようなことの方が良いのではないかなと思っています。まだ思いを捨てているわけではありませんが、今は力点を少し移しているという状態です。
[中日新聞]
それは「世界湖沼の日」も同じように、その日を県民の休日にするというようなお考えはありますか。
【知事】
7月1日に加えて、8月27日も県民の休日にしようというところまでは申し上げていません。先ほど申し上げたように、その日その日を休日にするということに心血を注ぐよりも、休日であれ、平日であれ、今日もそうですけれども、みんながそれぞれ時間をつくって捻出して、力を出し合って活動を充実させるということのほうが大事なんじゃないかなと今は思っています。
[中日新聞]
明後日、参院選の公示だと思うのですが、知事はどういったところに注目して見たいなと思われていますか。
【知事】
参議院の構成を半分ずつ入れ替える参議院議員選挙が、3年ぶりに行われますので、衆議院とはまた違う、衆議院選挙後の国政のありようといったことについても皆さんが御評価される大切な機会だと思いますので、立候補される方も、望まれる政党、そして私たち有権者、投票する人たちもよく見て、それぞれの大切な一票を投じていけたらいいなと思いますが、大きなテーマとしては、目下お米をはじめ、人件費、資材費といった価格高騰ということに対して、どういう経済政策を打っていくのか。また、人口、生まれてくる子どもの数が減っていく中で、どういう社会像を描き、社会政策を実施していくのかというようなことは、みなさんが関心高いテーマではないかなと思います。また、私自身は滋賀県政をお預かりしていて、前回参議院議員選挙と同じ投票日で審判を仰ぎ、今県政を担わせていただいておりますので、おそらく滋賀県選挙区、県内の選挙運動においては、滋賀県政についても、琵琶湖をはじめ様々な交通政策のことなども論じられることがあるでしょうが、その中で出てくるお声、候補者とのやり取り、そういったことにも注目して見ていきたいなと思っています。
[京都新聞]
発表いただいた子どもの声調査について1点お伺いします。こういう形で子どもの声を聞いて施策に反映させるのは非常に重要なことだと思うのですが、こういうふうに反映されたということを、子どもにフィードバックしていくことで、答えたほうもやりがいというか、県政を身近に感じてくれると思うのですが、そのあたりのアウトプットと言いますか、考えていらっしゃることはありますでしょうか。
【知事】
極めて今お問いただいたことは重要なことだと思っていまして、今年度に条例ができて今日御紹介申し上げた子どもの声ウェブ調査を実施いたしまして、いろいろなテーマで、いろいろな計画に、子どもたちの声をこういう風に反映しましたっていうことを、その後フィードバックすることも含めて年度のプログラムの中に入れておりますので、匿名なのか名前入りなのか、どういう形で声を寄せてくれるのかということにもよると思いますが、また全体通じてこういう声があったので、こういう反映、修正、こういう施策やりましたというフィードバックは大事にしたく、報道の皆さんの力強い御協力をいただけたらうれしいなと思います。
[京都新聞]
彦根城の関係で、先般、東京で勉強会があったと思います。目標としては令和9年度の世界遺産の登録だと思うのですが、現在の歩みという点では順調に進んできているのでしょうか。何か課題みたいなものは、勉強会を含めて感じられたところはありましたでしょうか。
【知事】
先般6月27日に自民党本部で彦根城世界遺産登録を目指す勉強会を開催していただきまして、彦根市長とともに私も参加をし、文化庁からも担当職員の方々にお越しいただいて、みなさん公開の場でいろいろな確認をすることができました。おかげさまで着実な歩みを進められているのではないかなと思っています。昨年、イコモスによる事前評価を行っていただいて、その結果もいただいて、この中で指摘されている事々について、いよいよ今年度推薦書の素案を出させていただくに向けた課題等について、突っ込んだやりとりをさせて頂きましたので、この夏にかけて、おそらく9月というのが山場になっていくと思うんですが、推薦書素案そして暫定版を提出する期限に向けて、残された期間あと残りわずかで鋭意最善を尽くしたいと思っています。おかげさまで何とか乗り越えられる準備は整いつつあるのではないかなと、私は感じています。
[京都新聞]
今おっしゃったように、推薦書素案のタイムリミットもそろそろというところかと思います。勉強会の中でそのシリアル推薦をめぐってもいろいろな意見があったかと思うのですが、最終の素案の中でその考え方というのは、今の時点での方向性としてどうでしょうか。
【知事】
勉強会の中でもやり取りがあったと思いますが、戦乱のない平和で安定した社会、よく専門家の皆さんの中では「パクス・トクガワーナ」と言われるらしいですが、こういうものの特徴である大名による統治システム、その日本の代表的なお城であるということについては、これは多くの御評価をいただいているんだと思いますが、同様の時代に作られたお城約180との比較分析、これがいわゆるお尋ねいただいたシリアルという他のお城との兼ね合いをどう整理するのか、違いをどう表現するのかということが問われているんだと思いますので、そのあたりについても、最終どのように表現するのか、単独で行くのか、シリアルで行くのか。単独で行くなら、シリアルとの違いをどのように表現するのかということが大きな宿題だと思っていますので、今それらをどのように整理するのかということについて、鋭意検討させていただいているところです。
[読売新聞]
知事の働き方の話について、先月は何日休まれましたか。
【知事】
オープンになっている公務の日程もあると思いますので、公務を全く入れずに自分自身で予定が決められる日は2、3日位あったんじゃないかなと思います。ただ政務があったり、いろいろそういう時間を利用して活動することもあったので、全く何もせずに過ごした日っていうのはなかったのかもしれません。
[読売新聞]
先ほどの名古屋市長さんも倒れるまでの月平均が3.2日しか休んでいないということだったそうです。だいたい知事のおっしゃってることと概ね一致するかなと思います。そこで伺いたいのですが、首長が休めない、休まないのかもしれませんが、休めないのはどういう理由があるのでしょうか。
【知事】
もちろん市長であれ、町長であれ、村長であれ、知事であれ、与えられた職務、託された付託に最大限応えようという、こういう思いで1日24時間、月々30日31日、また1年365日使おうとするから、ついつい働きすぎる傾向があるんだと思いますが、考えようによっては身体一つしかありませんし、無理をすればその分いろいろなところにしわ寄せがいくということでしょうからもっと任せればいいんだと思います。あとやめられることもたくさんあるんだと思いますので、努めて私もそうしなければいけないなと思って、1週間に半日は公務のない時間をつくったり、自分自身で読みたい本が読める時間をつくったり、そういうことは心がけているつもりです。
[読売新聞]
おっしゃった通り、その付託を受けているからというところで、できる限り全力で24時間365日はその受けた付託に応えたいという思いはどの首長にもあるのかと思いますが、おっしゃているとおり、そうは言っても人間ですから、倒れたら話にならないと思うので。名古屋市は都道府県よりもある意味大きい自治体の市長さんで、かなりお忙しかったんのだと思うのですが、首長の働き方について、これを機に考えるならばどうしていったらいいとお考えでしょうか。
【知事】
昨日、記者会見の場で倒れられたということを聞きましたし、こういう場面っていうのは、もっともパフォーマンスを高めようと努力するタイミングでもあるので、そういう場面で立っていることがなかなか困難になられたというのは相当お身体と心に無理があったんじゃないのかなと推察しますので、そうならないように栄養や休養を十分に取りながら、それぞれ皆さんの前に出るときに最大限のパフォーマンスが取れるようなことを準備したい。そのためには休むこともそうだし、公務以外の何かこうちょっと楽に考えられるような時間の持ち方っていうのも大事なんだと思います。おかげさまで私の場合、時間外のいろいろな交流の時間とか、連れ合いとの時間とか、あと虫とか草とかそういうものを触りながら過ごす時間でリフレッシュできていますので。ただ三期目の知事を担った3年前に申し上げたことを覚えていらっしゃる方もあるかもしれませんが、やはり首長として倒れずに任期を全うしたいということを申し上げたので、誰も倒れようと思って倒れられる方はいらっしゃらないと思いますが、自身の健康管理には特段気をつけて臨んでいきたいと思います。
[読売新聞]
今の働き方を見直して、例えばこれぐらい休みを取ろうかなということはありますか。
【知事】
なんか休んでないように言われるし、思われること多いんですけど、意外に休んでますので。まとまった公務のない時、例えば直近で言えばゴールデンウィークとか、今度迎えるお盆の時期とか、そういう時期には公務のない時間をつくって。どうしても公務があって知事が動くと動く職員がたくさんいますので、そういったことも考えて、行かない、やらないというようなことも努めて取るようにはしています。そういうことにメディア通じて社会全体がもっと肝要になるような、そういう社会づくりにも一緒に努力したいなと思います。
[滋賀報知新聞]
万博の魅力体験ウィークについて伺います。6日間で5万8千人とたくさんの方が訪れたということなんですが、知事が聞いていらっしゃる中で特に好評だったブースですとか、やってよかったなと思われるような取組があればお願いします。
【知事】
私自身はその会場に伺えなかったんです。ただ、行って見てこられた方、また岸本副知事も行ってくれましたので、その様子なども後で聞いたりして、特に私が良かったなと思っているのは、先ほども一部紹介したキッズミュージアムですね。実はこの取組は参加される方、スタッフの皆さんもずいぶん念入りに御準備いただいて、例えばキッズミュージアムですから、それぞれのミュージアムの特徴を生かしつつ、被らないようにするとか、子ども向けにどのようにわかりやすくプログラムをつくるかとか、事前にいろいろな相談をして御準備いただいたことを聞いていますので、期間中、多くの方が先ほどお尋ねあったように、子どもだけではなくて、大人も含めて楽しんでいただけたとするならば、またいろいろなものを得てスタッフの皆さん自身がお帰りいただけたんではないかなと思いますので、これからも取組に生かしていきたいと思います。
[滋賀報知新聞]
後期が今後始まっていくかと思うのですが、後期に向けての今回の課題や新しい仕掛けなど、県の方で考えていらっしゃることがあれば教えてください。
【知事】
今回6月でしたけれども、後半は梅雨明けして、やはり相当暑い中でのプログラムだったと聞いていますので、今度また8月の下旬。やはり暑さの対策というのは、これは滋賀魅力体験ウィークだけではなくて、すべてのパビリオン、万博全体の課題になるのかもしれませんが、一つ重要な課題になると思います。また、今度のテーマはマザーレイクゴールズですので、滋賀県いいところですよ、こんなことできますよという紹介だけではなくて、この母なる湖、琵琶湖、いただいている水、生きている生き物、そういったことをどのように命の水源として守っていくのか、つないでいくのかということについては、もう少し突っ込んで表現したり、一緒に考えたりするような、そういう機会になればいいと思います。
[時事通信社]
度々お伺いしているんですが、ジェンダー平等債についてお伺いします。先日、「パートナーしがプラン2030」、仮称だと思うんですが、こちらの骨子案が公表されました。これまでもパートナーしがプランの改定を踏まえて、その目標を掲げたもので、ジェンダー平等債の発行、検討を準備するというふうに知事もおっしゃっていたかと思いますが、例えばこちらの骨子案の中では、働く場の中で、全国と比較して県内では管理職従事者に占める女性割合が低いことであったりとか、賃金格差の問題なども指摘しています。他にも様々な課題や取組の方向性も示していたかと思います。これまでの会見の中でも、ジェンダー平等債の発行を通じての購入を希望する企業や賛同者らの共感の輪を広げたいというふうにおっしゃっていましたが、改めてこの平等債の発行に向けて重点的に訴えたい目標であったり、取組、現時点でどういうふうに考えていらっしゃいますでしょうか。
【知事】
まず、パートナーしがプランを改定する作業を始めておりますので、女性も男性も、そして様々な個性、特性をもつ人たちが自分らしく生きて働いて、活動していけるように取組をつくっていきたいと思います。特に、やはり社会全体で女性も男性もということになれば、いわゆる指導層と言われる管理職の割合で、まだまだ女性の比率が低いという事々について改善をするということとか、いろいろな年齢の特徴もあるのかもしれませんが、賃金格差の解消、こういったことも重要になると思いますし、特に子どもたち向けのメッセージとして、アンコンシャスバイアス、これは子どもたちだけではありません。男性とはこうじゃないか、女性とはこうじゃないかというようなことが染みついてしまって、そこから抜け出せないという、こういった事々に配慮した、またそれを改めていくような、そういう取組をぜひつくっていきたいなというふうに思っております。そういうことを金融の側から経済的にも応援する、共感を集める取組の一つとして、ジェンダー平等債というものを他国に習ってつくりたいということを表明しておりますので、今、プランをどうつくるのか、プランの目標をどのように定め、それをどのように平等債と、ジェンダー平等債とリンクさせるのかと、この整理を今させていただいているということです。あの、どの場だったか覚えておりませんが、非公式にいろんな金融界の方といろんな場でお会いするときに、こういうことを考えていますということを申し上げると、非常に関心持って聞いていただけますので、社会、市場の関心は一定強くあるんではないかなと思います。そういったことに刺さる、届くプランであり、また平等債になるようにがんばりたいと思います。
[時事通信社]
そのプランの目標であったりとか、ジェンダー平等債、リンクさせるというお話もあったかと思いますが、当初の会見では、早ければ2025年度の導入というところでおっしゃられていたかと思います。今後のその計画としまして、まずはその具体的なプラン、目標とか、そこのところ整理していくところだとは思いますが、どういったスケジュールで今お考えでしょうか。
【知事】
まず、このパートナーしがプランを今年度改訂し固めたいと思いますので、このプランに基づく目標と、このジェンダー平等債をどのようにリンクさせるのかというのが併せて問われることになります。ジェンダー平等債をつくることが目標ということよりも、このプランをどう定め、プランに書いたことをどう実現するのかということが主眼になると思いますので、まず今年度はこの方向性についてきちんと固められるように努力をしたいと思います。ただ、当然このジェンダー平等債は表明して検討を始めていますので、関心の高い、こういうことになると思いますので、今年度一定の方向性が見せられるようにするのが役割、務めではないかと思います。
[NHK]
「滋賀の子どもの声調査」なんですけれども、これまでも何度か、子どもの声を聞くといった施策というのをずっとやられてきたかと思うんですけれども、これまでの子どもの声を拾い上げて、どのような効果があったのかとか、その辺りはいかがでしょうか。
【知事】
まずこの子どもの声調査と合わせて御紹介した「すまいる・あくしょん」。これはコロナ禍で、いろいろな新しい行動様式を模索する際に、子どもたちの声を聞いてつくりました。もちろん学校やいろいろな機関に御協力仰ぎましたし、おうちの方や先生方にも御協力いただきましたけれども、3万を超える声が集まって、7つのアイコンをつくって、こういうこと気をつけて過ごそう、ということをつくることができました。だから、みなさんどう思いますか、コロナに負けない暮らしをするためにという問いかけに対して思った以上に声が集まった。だから、機会があれば、きちんと問えば、この声というのは集まるんだということを私たちは学びましたし、実はその子どもたちの声を聞いて、7つのスマイルアクションを作る過程で、これって私たち大人も大事なんじゃないのという、こういう学びも出ました。子どもの声を聞いて施策をつくるプロセスは大人の社会、一緒に暮らす社会をより良くするための知恵やヒントがたくさんある。また、このチラシもそうですけど、まあこれで十分かどうかという検証も必要なのかもしれませんが、わかりやすく温暖化のこととか、琵琶湖のこととか、共に生きる地域づくりというのを表現して、子どもたちの声どうですか、と問います。この問いかけはすごく大事なんで、この問いの仕方を私たち行政は学ぶ過程にもなるんじゃないかなと思います。子どもにとってわかりやすい言葉というのは、実は日本語をまだ十分御理解頂けない方々にとっても理解しやすい表現になるのかもしれませんので、この中で得られる気づきや学びも大事にしていきたいなと思います。
[NHK]
一方で、やっぱり子どもは大人に比べて声を上げるということに対してより差が大きいのかなと思っています。声を上げたい子どもの声が拾いやすいけれども、なかなかその声を上げるのが苦手であったりとか、なかったりする子どもの声というのがずっと広がらないままというのが、やはり学校の中でも課題になっているのかなと思うんですけど、そのあたりのフォローはいかがでしょうか。
【知事】
そこは常に気を付けて、声を上げる子どもたちの声だけを拾うのではなく、問われたらすぐにあげられる子どもたちだけではなくて、少し声があげにくい、またそういう事にアクセスしにくい子どもたちのことを常に意識しながら、声を集めていくという作業をしていきたいと思います。ただ一方で、いろいろすれてしまって考えすぎる大人よりも、ピュアにストレートにあげる傾向の強い子どもたちの声というのはドキッとすることもたくさんありますので、そういうところも期待しつつ、今おっしゃった入りにくい声も丁寧に拾い集める努力は積み重ねていきたいと思います。
[NHK]
子どもの関連で、他県で、教員が子どもの盗撮を繰り返してサイトにあげるみたいなことが起こっていたと報じられていますけれども、学校で、かつ子どもが守られるべき場で、その守るべき教員が、子どもに対して加害を行ってたということをどう受け止めたらいいのかなと思うんですけれども、そのあたり、さまざま対策をすべきだという声があがっていますが、いかがでしょうか。
【知事】
今もお尋ねの中にありましたように、学校という場で、子どもと先生という立場の中で、そういった許されない行動が行われていた、また、そういったところで得られたコンテンツ等が共有されていたということを報道で知り、私も言いようのない怒りとか、どう整理したらいいのかというような、えも言われぬ気持ちを抱いています。何を信じて、誰に何を言えばいいのか、そういう気持ちです。ただ、やはり自分がされたら嫌なことは人にもしない。自分の大切な部分はそれぞれ大切に守るとか、誰にも共通することを、やはりきちんとそれぞれの地域、社会、学校等で教え、広め、そして言っている以上、実践していく。こういったことを積み重ねていくしかないのかなと思います。
[NHK]
例えばその学校に監視カメラを置くべきだとか、そういうハード面での防止策みたいな話がちょっと出てきてはいますけれども、そのあたりはいかがですか。
【知事】
ハード面の対策もそうですし、禁止、処罰を強くしたり、一定そういった犯罪を犯した人のデータベースを整えることによって、そういった教師等に再びなりたいといった時の歯止めをかけるようなルールづくりですとか、いろいろなことが議論されていることは私も承知をしております。禁止、処罰もしくはハードだけでなかなか防げないこともあろうかと思いますので、そういう議論することは大事だと思いますが、それだけに頼らず、先ほど申し上げたように、やはり一人一人の自他の人権を尊重していくような、そういう社会づくりを進めていくことも肝要ではないかと思います。
[NHK]
梅雨明けが早かったという話で、今日びわ湖の日ということで、琵琶湖にも影響があるのかなとか、お米づくりであったりとか、熱中症であったりとか、万博であったりとか、どの辺に影響が出てくるのかなというのが心配されるんですけど、そのあたりどう呼びかけて、どう受け止めたらいいでしょうか。
【知事】
私も心配しています。琵琶湖が沸騰しないのかと。先般、週末、グローカルSDGs全国大会というサミットが行われ、「みづち」という自然環境、水の恵み等に思いをいたすオペラがびわ湖ホールで上映されました。それに付随して行われたSDGs全国大会の中で、いろいろな方々から地球沸騰、こういったことに危機感を持って、それぞれができることについて考えて行動していこうという強いメッセージが発せられたことが強く心に残っています。地球沸騰だけではなくて、琵琶湖沸騰、琵琶湖の水温が上がり、生き物や産卵、営みに影響を与えないのかというようなことについてもとても心配していますので、注意深く見ていきたい。田んぼも、今水稲の大事な時期迎えていますが、どのように生育しているのか。また、山火事なんかも気温が上がれば頻発するということが懸念されておりますので、こういったことなどについても、私たちが注意深く見ていかなければいけない課題ではないかなと思います。