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知事定例記者会見(2023年11月28日)

令和5年11月28日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

今日もよろしくお願いいたします。琵琶湖の水位が今日の朝の時点でマイナス65センチいうことで、そうなる前兆もありましたので、昨日、水位低下連絡調整会議の設置を指示いたしました。早速会議を第1回開催いたしまして、水位低下による影響の調査を実施すること、また琵琶湖がこういう状態にありますので大切に水を使っていただきたい旨、繰り返し発信することを共有いたしました。影響調査の結果等につきましては、取りまとめられ次第、県民の皆様にもお知らせしていきたいと思います。これ以上ずっと下がり続けると、大体ここから回復傾向、時雨たり、雪が降ってきたりというような傾向が見られるようですけれども、(グラフを指さしながら)今がこのあたりですので、例年、ここからぐっと回復する予想があるようですけど、このペースで続くと、さらに低下が進み、年末年始にかけて取水制限の検討をしなければならないということもありうるということでございますので、ぜひ皆様方の呼びかけ等もお願いしたいというふうに思っています。

今日は資料に基づいて1点御紹介いたします。滋賀県立高専高等専門学校で「共創フォーラム」、ともにつくるフォーラムを始動いたしますということでございます。令和10年、2028年4月開校を目指して現在検討準備を進めています。本日をもって、この滋賀県立高専共創フォーラムを立ち上げまして、このフォーラムに参画し、県立高専の応援団になっていただける企業等の皆様の募集を始めます。昨年、経済団体等との間で一緒につくろうという共創宣言を行いました。これに基づき、今回立上げをさせていただきます。それぞれが、それぞれの期待をお持ちいただいてると思います。事情をお抱えいただいてると思いますが、ぜひですね、みんなでつくっていける、連携していける枠組みを設けまして、開校そして教育や研究、持続的な運営に向けて一緒に取り組んでく、土台、基盤としたいと思います。このフォーラムの立ち上げを記念いたしまして、来年2月8日に、講演会、またトークセッションを行います。ぜひ御参加いただければと思います。この滋賀県になかった高専、これを県立でつくろうということでございまして、当然県内外からモノづくり人材等を養成する機関として盛り上げていきたいと思いますが、例えば共同研究や、例えばインターン活動などを通じまして、県内企業のイノベーションにも繋げていけるようにしていきたいと考えているところでございますので、そういったことなども、企業等の皆様に発信していければ、また議論していければと考えているところでございます。私からは以上でございます。

[京都新聞]

冒頭お話された琵琶湖の水位の関係ですけれども、大切に使ってもらうという呼びかけをしていくということなのですが、例年ならこの後、回復傾向にあるけれども、このまま水位が下がり続ければ年末年始の出水制限の検討なんかも必要になってくるかもしれないということで、どういうふうに、どれぐらいの強さで気をつけていけばいいいいのか、取り方が難しいところがあるんですけれども、やはり下がりすぎないことに越したことはないから水を大切に使ってほしいというような呼びかけになっていくのでしょうか。

 

【知事】

琵琶湖をはじめ湖沼がたたえている水、淡水、フレッシュウォーターというのは、それらを浄化し、浄水として届けるという意味で私達にとってなくてはならない命の水源だと思います。琵琶湖をお預かりしている本県は、こうやって水が満々とたたえられてることを、ついつい当たり前だと思ってしまいますし、マイナス65センチぐらいということを思われるかもしれませんが、私達からすると、有限の資源であったり、そういったものの水位が低下することによって生態系に与える影響ですとか、あとは、船舶の航行等に与える影響などもないわけではないということで、こういった事々を早めに状況をお知らせし、できる対策をとっていくということが重要だと思います。琵琶湖がこうなってるだけではなくて、上流のダムなども相当水位が下がってきてるようですので、これらが十分回復しなければ、来年春以降の耕作、水供給などにも影響しないとも限らない。もちろん雨雪を降らすということは私達人類にできないかもしれませんが、使う水を大切に使うという、こういう努力はできると思いますので、そういう意味で報道機関の皆様と一緒にそれぞれの言い方とか、言うタイミングは、それぞれの御判断があるのかもしれませんが、お預かりしている県としてお伝えできることは、タイムリーにお伝えていきたいというふうに思います。

 

[京都新聞]

まだ、渇水という状況ではないのかもしれないけれども、早めに呼びかけていくということなんですね。県外の京都や大阪兵庫の方に対しても呼びかけていくということでしょうか。

 

【知事】

いろいろな機会を通じて下流府県の皆様方にもお伝えをしていきたいと思います。関西広域連合の一員であり、今連合長を務めておりますので、そういう機会でありますとか、いろいろな機会、こういう会見もその一つだと思います。これはお伝えしたいと思います。

 

[京都新聞]

大阪・関西万博の関係でお尋ねしたいんですけれども、県では、子どもを家庭の経済状況に関係なく行けるようにするということなのですが、最近になって大阪府が、子どもを複数回招待するとかですね、大阪市も夏休み何度でも入れる「夏パス」を配布しようかというようなことを発表されているんですけれども、滋賀県は1回だけになるのでしょうか。それとも今後それも検討されていくのでしょうか。

 

【知事】

現時点、4歳から18歳、いわゆる高校生世代まで1回は行けるようにしようということで、そのための準備をしております。必要な準備をしてます。1回だけでしょうかと言われたら、それは1回行けば2回3回そして何度でもということになるのかもしれませんが、まずはその1回を確実に皆さんにお届けできるようにするということにしたいと思います。それ以上はそれぞれの方の希望や事情に応じて、御参加されるということが現実的ではないかと思います。ただ、大阪府市のいろいろな取り組みもありますので、隣接県市の取組みなども見ながら、県としても考えられることは精いっぱい考えていきたいと思います。いずれにしろ、子どもたちをこの万博に招待するもしくはそういう機会をつくることによって、いろんな新しい社会像ですとか、テクノロジー、取組みなどを学ぶ機会というのは、後の社会づくり、世界づくり、それぞれの方の人生にとっても、大きなインパクトになりうるのではないかと思いますので、そういう機会をつくるということには尽力したいと思います。

 

[びわ湖放送]

マイナス65センチ琵琶湖の水位ということなのですが、このマイナス65センチの段階で、今一番県民に呼びかけたいことというのは改めてどういったことになるでしょうか。

 

【知事】

琵琶湖もある意味では生き物ですので、大きくなったり小さくなったり、いろんな動きをする、そういうものであると思いますが、今の状態はマイナス65センチということで、少し小さくなった少し痩せた状態にあります。限りある大切な水資源をたたえてくれている、蓄えてくれている琵琶湖のことにも思いをはせ、例えば上下流ではばかりながら水を流す、より綺麗な状態で下流のことを思い水を流す取組みですとか、上流のことに思いを致す飲水思源の考え方でありますとか、そういったことを我々も染みついてますし、実践していただいてると思いますが、改めて皆様方に少しできることを心がけて取り組もうと。水を必要以上に使い流すということについても少し戒めるとか、こういうことを呼びかけていきたいと思います。

 

[びわ湖放送]

琵琶湖の水を使っている京都大阪の方には、どういったことを伝えたいですか。

 

【知事】

私達は琵琶湖をお預かりして上下流連携の中で、水のやり取り、これは利水の面でも治水の面でもさせていただいておりますので、こういった協力、協調、連携関係というのは大事にしていきたいと思っております。ただ、こういう状態にあることというのは、なかなか下流府県の皆さんにお知りいただく機会がないので、ぜひ琵琶湖がこういう状態になっているということについて、御存じいただければと思います。今映画で琵琶湖の水のことをクローズアップされてるようなことでございますので、この機に琵琶湖の状態のことについて知って、思いを致していただければ幸いです。

 

[中日新聞]

サイクルツーリズムのことについてお伺いしたいのですが、先日、台南市と覚書を締結されたということで、11月17日だったと思うのんですが、今後のこの台南市と覚書を締結したこの時点からの今後の期待というのをお聞かせください。

 

【知事】

先般、議会議員の皆様方と県からは観光振興局がまいりまして、台湾・台南市などとの連携について、合意事項が結ばれたということを聞いております。すごく可能性があると思います。滋賀県から台湾にサイクルツーリズムに出かけることも、台湾から滋賀県に来ていただくことも、そして台湾を巡った方が琵琶湖、琵琶湖巡られた方が台湾といったこともあろうかと思いますので、私は大いに可能性を感じております。私は台湾でサイクリングしたのは、台北市でのまちなかサイクリングぐらいしかないのですけれど、行かれた方はすごくサイクルツーリズム先進地域だということもいらっしゃいますので、サイクルツーリズムもより良くしていくために、見習うべきを見習っていくとか、そういうことなどもぜひやっていけばと思います。

[中日新聞]

加えて、今月上旬にはオーストリアのブルゲンラント州とも同じように、サイクルツーリズムも含めた観光の覚書、いろいろなものを含めた覚書を締結されたと思うのですけれども、これからもこういった海外とのサイクルツーリズムを通じた覚書であったり、交流の推進というのを進めていかれる方向なのでしょうか。

 

【知事】

まず現実として、皆さんもお感じいただいてると思いますが、この秋から初冬にかけて昨日も見かけましたけれども、琵琶湖岸をサイクリングされる、これは男性も女性も、特にコロナが明けてインバウンドの方も増えてきていると実感しております。何より安全に快適に走行していただける環境づくりでありますとか、これは道路整備を進めているところですし、案内表示、サポートステーション、また宿やお土産、こういったことなどで滋賀県というのはサイクリストフレンドリーな、サイクルツーリズムがすごく整ったおもてなしできている、そういう環境だなという、こういうことをつくっていければというふうに思いますし、琵琶湖の周りだけではなくてビワイチプラスということで、まちなかや内陸部、少し山手の方もお楽しみいただけるようなこういうことも派生して今広がってきてますので、これらは大いに盛り上げていきたいと思っております。ナショナルサイクルルートに指定されましたので、こういったことはぜひこれからも関係者の皆さんの御協力もいただきながら、進めていきたいと思います。その延長線上に、それらを盛り上げるために、他国との連携というのも私は大いにあると思っておりますので、先般、副知事の江島が行ったオーストリアブルゲンラント州をはじめ、可能なものは様々な連携を模索していきたいというふうに思います。

 

[日本経済新聞]

県立高専について、フォーラムの位置づけが複雑だなと思っています。去年の5月に共創宣言をして、そこに参加したのは配布資料にある9者で、それをもとにフォーラムをつくりましたと言ってよいのですよね。それで今回のフォーラムはどういう構成なのかというと、これから参画希望企業、メンバーを募集するということですか。

 

【知事】

おっしゃるとおりで、みんなでつくろう、一緒につくろうという合意は昨年(9者で)行っておりますが、具体、個々の企業様をはじめ、どう参加したらよいのだということがありましたので、こういうフォーラムを立ち上げて、みなさんで例えば意見交換をしたり、みんなそれぞれ御関心の向きが違いますので、そういったことを例えば整えたり繋ぎ合わせたりと、こういう場を設定させていただいたところです。

 

[日本経済新聞]

とりあえず素直に行けば共創宣言を出した9者、9つのパーティーがフォーラムのメンバーになるのではないですか。

 

【知事】

昨年9月に(共創宣言を)結んだ方々が母体にはなると思いますが、例えば、そのうち県とか公立大学法人の県立大学などは、ある意味主体になっていくと思いますし、それ以外の方々は集合体である経済団体等を束ねられている方ですので、そういった団体だけではなくて個社レベルでも参画をしていただくということで今回つくらせていただいたものです。

 

[日本経済新聞]

ということは、宣言にサインした人たち、団体はフォーラムに入ると考えてよろしいのでしょうか。

 

【知事】

こういった方々とも当然一緒にやらせていただくことになると思います。このフォーラムの主催は、このチラシの下に記載のとおり主催団体として関わっていただいていますので、当然入っていただけるということです。

 

[担当課]

企業様へのお声がけにつきましては、各経済団体様にお願いするのですが、個別の企業さんがそこに登録されるかどうかというのはまた、企業さんの方にこのURLを配布しておりますのでこちらの方から登録いただく形となっております。

 

[日本経済新聞]

このフォーラムが今日できたというのは、事務局みたいなものをつくって、県に置いたという感じなのですか。

 

【知事】

事務局は高専設置のチームです。いずれにしろ多くの企業が参画していただけるようにしたいと思います。

 

[日本経済新聞]

なるほど。これ(フォーラム)を母体にして配布資料に書いてあるプラットフォームに発展させるという理解でよろしいわけですね。

 

【知事】

そうですね。我々もやってみないとわからないところはあるのですけれど、前例があるわけでもなく、単に例があるわけでもありませんので。ただ、高専を設置するということは、元々経済界の皆様方からの期待も強く、いざつくるということを決めて以降、自分たちもこういう関わり方がしたい、こういうことができるのかという問い合わせや御希望等もいただいております。個別にそれぞれ伺うというよりも、少しそういうものを並べて、どういう調整をしたらいいのかというような場もいるということですので、まずこういった場を立ち上げてみて、どれぐらいの御参画がどういう分野で出てくるのかというのも見ながら、今後の対応を考えていきたいと思います。

 

[日本経済新聞]

大・中・小企業共取材先では、高専の話をすると反対する人はいないです。みんな協力すると思いますが、プラットフォームというのは要するに企業がもし入ったとしたら、知事がおっしゃったように、例えば、県内企業のイノベーションを起こすために共同研究をするといったサービスを提供する受け皿というか元になるといったイメージですか。

 

【知事】

具体に共同研究をしたいという、そういう希望も寄せられると思いますので、そういう調整も行っていくのだと思います。それよりも、どういう高専になって、どういう関わり方ができるのかという、まずその入口の部分で情報を求められる方もいらっしゃるでしょうし、御寄付等も御厚志等もすることはやぶさかでないとか、インターンを受け入れるとか、いろいろな希望を持ってらっしゃる方々もあります。中には県内企業様で、他県に工場や研究所等をお持ちの方は、他県の高専との関わり、国立高専がメインですけれども、いろいろな事例をお持ちですので、こういうことができるのではないかという御提案などもあるのではないかと思います。そういうものもぜひ一堂に会しながら承れるような場としてつくれればと思います。

[日本経済新聞]

フォーラムが今日からプラットフォームになりますということをやるわけではないのですか。

 

【知事】

共創フォーラムをもってプラットフォームにしていくということでいいのかな。

 

[担当課]

一旦フォーラムという形で皆様方と御議論させていただきまして、個別具体の方がまとまってきましたら、またプラットフォームという形で昇華していきたいと考えております。

 

【知事】

いずれにしろいろいろな方の参画が得られるような場というのものをつくっていこうということで立ち上げましたので、そういう機能が果たせるようにしていきたいとおもいます。

 

[日本経済新聞]

県立高専だとすると参画者は、県内に住民票がある人だけになるイメージなんですかね。

 

【知事】

特に県内に限ることではないと思います。それは県外本社で、県内事業所、研究所という企業さんもいらっしゃるわけですから。

 

[日本経済新聞]

滋賀県には上場企業が少なく、優れた技術を持っている企業はあるけども、基本的にやっぱり資本の少ない中小企業が多いわけで、大体下請けをやっているわけです。隣の京都にはインキュベーションセンターがあって、優れた技術を持っているもうちょっと大きな企業もあって、そういったところも結構関心を持つんじゃないかなと思っていて、そういったところをフォーラムに入れるのか排除するのか、その辺はちょっと関心があるのですけども。

 

【知事】

排除はしません。来られる方はウェルカムです。

 

[日本経済新聞]

サイクリングの話ですけれども、台南と(覚書を)結んで、オーストリアでもサイクリングが盛んな自治体と組んで、サイクリングしにきてください、琵琶湖に行きませんかということでしょうか。

 

【知事】

サイクルツーリズムとして、そしてナショナルサイクルルートですので、発信し、お招きし、楽しんでいただくということです。

 

[日本経済新聞] 

台南の場合は、向こうで式典といいますか、調印をして向こうのメディアでは(報道)しているのだと思うのですけれども、琵琶湖周辺にはナショナルサイクルルートに指定されているいいサイクリングコースがあるので、ぜひ来てくださいということでしょうか。

 

【知事】

滋賀県、またお預かりしている琵琶湖の価値魅力を生かすインバウンドの素材として、「ビワイチ」というのはとても大きなものだと思います。

 

[日本経済新聞] 

現状でも台湾から団体客がよく来るらしいのですよね。20人単位ぐらいで。それをきゅうべえさんあたりが捌いているのだけども、そのような団体客を増やしていこうということでしょうか。

 

【知事】

現に琵琶湖周辺、滋賀県内でホテル旅館の周りで、御自身でレンタサイクルなんかを置かれたりする業者さんも増えていますし、サイクルステーションもできてますので、シガリズムの素材になっていると思います。

 

[朝日新聞]

高専共創フォーラムについてお伺いしたいのですけれども、いろいろな人の参画が得られる場にしたいということなのですが、まず共創フォーラムに参加しなくても、参加するか迷っていても、まずは2月8日のイベントに参加できるのでしょうか。

 

【知事】

どうぞ来てください。

 

[朝日新聞]

パネリストに神山丸ごと高専の校長先生がこられるのが、注目点なのかなと思ったのですけど、しかも、滋賀県出身というのを私存じ上げてなかったのですけれども、これまで県外に行かざる得えなかった高校生たちが、高専ができることで、県外に流出しなくて済むということがあると思うのですが、そのためには県内だけでなくて、県内外からの生徒を呼び込むためにどんなことをするのか、どんな高専になるのかというのをアピールしていかないといけないと思います。その中で、企業だけでなくて一般の人も参加できたりするのかなと思ったのですがいかがでしょうか。

 

【知事】

当然そういった御関心で高専を御覧いただく方もいらっしゃると思います。例えば、御子息やお孫さんがいらっしゃってその進路選択として、滋賀県にできる高専というものを考えられる方もいらっしゃれば、その内容などをこういう場で知りたいという方もいらっしゃるでしょうし、カリキュラムですとか、講師陣ですとか、建物概要ですとか、具体構想をまとめ、順次、発信していきますので、そういったものも御覧いただきながら、このフォーラムへの参画も御検討いただければと思います。したがって企業の方だけではなくて、一般の方の御参加というのは、大いに歓迎したいと思います。

[NHK]

琵琶湖の水位に関して、昨日の会議でも夏の暑さの影響とか、また温暖化の影響とか、いろいろそういう話もありますけども、知事として、しかも2年前も同様のことが起きて、また今回もまた会議の設置まで至った原因をどのように考えてらっしゃいますでしょうか。

 

【知事】

それは私が何かこの時点で述べられる知見を持ち合わせておりません。いろいろな影響があるのだと思います。入ってくるものと出ていくもの、使うものとでバランスされてるものですし、当然暑さ、寒さ、降雨の状況もあるのかもしれません。いずれにしろ、琵琶湖っていう存在はこういうものなんだという、まさに生きてるかのように増えたり減ったりするということですので、大事なことは、そこに蓄えられている、たたえられている、この水をどのように私達が大切に守り、使い、継いでいくのか、こういうことだと思います。

 

[毎日新聞]

琵琶湖の水位について、我々も水位が1センチ下がった、2センチ下がったと報道していますが、1センチ下がるとどれだけの水が減るのか、例えばよく言われる東京ドーム何個分など、わかりやすく表現があればいいのですが。

 

【知事】

そういうことも併せて今後伝えられるようにしていきたいと思います。むしろメディアの皆さんの方がいろんな知見をお持ちの面もあるのかもしれません。

 

[毎日新聞]

県ではこう言っているということがあると、統一的で使いやすいと思うのですが。

 

【知事】

面積がありますので、水位の高さによって幾分大きくなったり小さくなったりする面もありますが、1センチ当たりどれだけの水を蓄えているのかというのは計算すれば出てくるはずだと思います。その体積で割り戻せば、単位何杯分かと示すことは可能だと思います。

 

[毎日新聞]

取水制限をすると、水道の利用に制限がかかるというイメージを持ちがちなんですけども、取水制限というのは誰にどのように取水制限がかかり、その先の県民にはどのような影響があるのでしょうか。

 

【知事】

これまでの例でいけば、マイナス90センチを下回ったときに、下流の琵琶湖の水を使う団体等で、それぞれ使われる量を状況に応じて10%、15%、20%というふうに下げさせていただいておりますので、ある意味では取水制限量を上げさせてもらっていますので、そのことによってそれぞれの浄水を管理されている団体が、使われる水の量を少なくするということだと思います。当然(水道から出てくる水の)圧が変わったりすることもあるでしょうし、それらを上回ることがないように管理されることになりますので。だからといって止まるということにならないように、最低限の水を流していくことになると思いますが、一定の制限はかかると思います。

 

[毎日新聞]

映画「翔んで埼玉」に関してですが、出演されている女優の杏さんが、滋賀の広報誌プラスワンで「滋賀に行きたい。うみのこに乗りたい。」とおっしゃっているのですが、お招きする予定はありますか。

 

【知事】

そういうことをおっしゃったということは私も聞きました。また、御自身のインスタグラムにとびだしとび太くんの写真を掲載されているんですかね。また、先般の会見の際にも、二階堂ふみさんから南郷水産センターや美富士食堂の名前を出していただいたと記憶をしておりますので、機会があれば、お招きしたいと思います。状況がどう整うのかはわかりませんが、杏さんであれ、二階堂ふみさんであれ、またそれ以外のこの映画に出演された方で、滋賀や琵琶湖に御関心のある方をお招きできるならお招きしてみたいと思います。

 

[毎日新聞]

その中には高橋メアリージュンさんも含まれますか。

 

【毎日新聞】

高橋メアリージュンさんはお招きしなくてもいろんな縁をお持ちなので、来られることもあるのかもしれませんが、お仕事として、また俳優さんとしてこられるということであれば、一構えも二構えもいるでしょうから、そういうことが可能であれば、その可能性を模索したいと思います。

 

[共同通信]

大阪府が2024年度に導入を目指している高校授業料の無償化に関して、今まで大阪以外の私立学校の団体は反対だみたいな主張だったのですけれども、ここにきて和歌山県のいくつかの学校が参加の意向を示したという報道がなされています。知事としては今までも御見解は伺っているんですけれども、こうした動きが始まっていることに対する思いや考えを伺えますでしょうか。

 

【知事】

それぞれの学校、それぞれの府県の考え方だと思います。現状でも一定の所得制限はありますが、一定の所得の方々までは実質無償という形で運用されておりますので、そういう中で、それよりも所得のある方々については御負担いただく、かつ私学の学費等にキャップをはめずに、これは建学の精神も含めてそれぞれの学校のお考えで設定されるということだと理解していますので、そういうものをどう運用していくのかということだと思います。滋賀県は滋賀県として、その制度を持続的に運用していくということであるとか、それ以外にかかる教育需要にどのように公費を割り当てていくのかということを考えていきたいと思います。

[読売新聞]

実際に県として県内の私立学校の意向などの把握は今、時点されていますか。

 

【知事】

今私のところに入っている情報はありません。

 

[読売新聞]

映画「翔んで埼玉」の興行収入が前作よりも好調な滑り出しを見せているということで、県内では1日に20数回上映するという映画館もあったりと結構盛り上がってきている気配を感じるのですが、映画公開の知事の受け止めと、この流れをどのように県として生かしていくかお聞かせいただけますでしょうか。

 

【知事】

今おっしゃったように、観客の入りが好調だということは私も聞いていますし、一般の方々の反応としても、「なんか、埼玉から映画が飛び火してきたらしいな」とか、「琵琶湖のことが話題になっているらしいな」とか、そういうことは街でお会いした時の日常会話としてありますので、そういう意味での関心の高さというのは私も感じています。いわゆるディスりというか、いろんなものを揶揄したり、少し強調して表現されたり、面白おかしく映画化したりということはあるかもしれませんが、これを機に滋賀県にある様々な素材の見直し、見つめ直し、誇りの醸成、そういうものができるのであればいいと思いますので、そういったことに繋がる様々な企画等を行っていければと思います。広報課が緊急で実施したネットアンケートにもいろいろなお声が届いているようですので、広報課長の方から後ほど共有させていただきたいと思います。

 

[日本経済新聞]

取水制限については確認しておきたいのですが、「90センチを超えた場合に取水制限をお願いする」という言い方をされていますが、これはお願いベースですか。それとも法的拘束力があるのでしょうか。

 

【知事】

その辺りちょっと調べさせてください。誰がどのような権限で誰に対してどういう効力でできるのかというのは、ちょっと確認しないといけないなと思います。

 

[日本経済新聞]

外形的には、琵琶湖は淀川水系の一級河川という位置づけだから、国土交通省の管理ですよね。国土交通省が直接できないから滋賀県に管理を委託しているということになっているはずなので、(取水制限が)命令だとすれば国土交通省が滋賀県を通じてということになると思いますが、その辺りは非常に大事なことなので確認をしていただきたいと思います。

 

【知事】

おっしゃるとおり大事なところだと思います。30年前に(取水制限を)実施して、第1次であれば25年前に実施したこともありますので。いずれにしても確認をし、また皆さんにお伝えしたいと思います。

 

[日本経済新聞]

取水制限は具体的には京都府と大阪府の水道業者に対してということになりますか。

 

【知事】

第一義的には今おっしゃったように、琵琶湖の水を使われている下流府県市の水道供給団体、それらを管理される自治体になると思いますが、それはいつ誰がどのような権限で伝えていくのかということは整理してお伝えしたいと思います。

 

[日本経済新聞]

淀川水系ということになれば県を越えて水を利用している人たちがいるわけですが、彼らに対して指導あるいは法的拘束力ある命令が出るのかどうか、このあたり関心があるので、(情報の提供を)お願いいたします。

 

【知事】

調べてまたお伝えします。

 

[朝日新聞]

琵琶湖の水位についてですが、節水の呼びかけの予定はないのか、過去に(節水の呼びかけを)されたことはあるのでしょうか。

 

【知事】

まずは先ほど来、「大切に水を使いましょう」ということを呼びかけております。これを節水と読めばこれも一つでしょうし、先ほど来話題になっております取水の制限ということでいえば、過去は平成14年度と平成12年度と平成6年度の3回実施され、そのうち平成6年度につきましては、第1次、第2次、第3次までお願いをしながら、取水制限の割合を10%、15%、20%と多くしながらお願いをするということがございました。当然、上水、工水、また農業用水を分けた形で取水制限をかけていくことになりますので、時期によって水の需要というのは変わってきますので、こういったことをどのように調整するのかということについてはよく考えないといけないと思います。ただ、先ほど来、お答えしているとおり、これをいつ誰がどのような権限で誰に対して申し上げていくのかということについては今一度整理をして、お答えできるようにしたいと思います。

 

[朝日新聞]

取水制限はかなり権限があると思うのですが、節水はマイナス何センチになったらするとかというのは、過去にあったことはないのでしょうか。

 

【知事】

今回のこのような呼びかけのように、マイナス65センチを下回ってくると、それ以降のマイナスを回避していくために、「より水を大切に使いましょう」という呼びかけを強化していくことになりますので、こういうことはおそらく今申し上げた3回はしているでしょうし、それ以外にも例えば直近であれば令和3年度にマイナス69センチまでいっていますので、そのときも同様の呼びかけをさせてもらっています。

 

[朝日新聞]

関西万博について、県内の子どもを(万博に)無料で一度招待すると表明されてますが、昨日の参院予算委員会で建設費とは別に800億円、国の負担が少なくとも3000億円に上るということがわかり、非常に不透明な状況だと思うのですが、現時点での知事としての(万博に関する)評価をお伺いします。

 

【知事】

もちろん国の一大イベント、大きな博覧会ですので、こういった行事をどのように実施していくのか、これはそれぞれ時々プランをつくりながら、つくってきておりますので、その説明責任はきちんと果たしていくということが重要だと思います。かかる費用の増大につきましても同様で、人件費にしろ、資材費にしろ、物価高騰を受けての高騰分等につきましてもわかった時点で、皆様方にできる限り丁寧に説明をしていくということが必要だと思います。ただこういう一大イベント、せっかくの行事ですので、未来に向けて、そのときの最新の技術や、テクノロジー、アイデアなどが表現される場として、私はみんなの力で盛り上げていくということも重要だと思いますので、滋賀県もその一員として、関西広域連合の枠組や、いち都道府県の中で関わっていきたいし、盛り上げていきたいと思います。

[朝日新聞]

説明責任についてですが、10月の関西広域連合で関西パビリオンの建設費が当初の想定より1億5000万円増額されて、建設費が6億7000万円になったということが明らかになり、その場で知事は関西広域連合会長として説明責任を果たしていくとおっしゃっていたと思うのですが、県民のお金が使われる大事な予算のことだと思いますが、どのように細かく情報を出していかれる御予定でしょうか。

 

【知事】

その時点での増額につきましては、関西広域連合は参画する府県とともにテント式のパビリオンをつくることにしておりまして、真ん中に広場を、そして面積ごとに割り当てたブースで、それぞれの府県のパビリオンを設けることにしています。ところがスタッフが休むためのバックヤードが足りないということがわかりましたので、バックヤードを増設するプランを改めてつくり、その増額分を先般計上させていただき説明をさせていただいたということです。当然、人件費、資材費の高騰だけではなく、そういった仕様を見直したときの説明も細かくしていくということが重要なので、時間が経過して後になって伝わるということではなくて、都度説明しようという趣旨で、議会や府県民に伝えるということでお知らせしたことです。ただこれ以降も、具体のパビリオンの中身を詰めていくとか、催事にかかる費用をどのように見積もっていくのかとか、今後明らかになってくるものもございますので、ここに対して、都度説明責任を果たしていこうということで、連合長として申し上げたということです。

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