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知事定例記者会見(2023年11月21日)

令和5年11月21日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

 今日もよろしくお願いいたします。まずこの前に行われた県政経営会議では、大きく4つのことを議論いたしました。(1つめは、)「生物多様性しが戦略」のバージョンアップを今考えておりますので、その内容を検討いたしました。伊吹山をどう入れるのかとか、生き物のことをどう考えるのかとか。2つめは疾病や健康づくり等に関する11の計画、3つめ「レイカディア滋賀高齢者福祉プラン」の議論をいたしました。特に2つめに申し上げた11の計画は「健康しが」づくりに強く大きく深く関わりますので、私自身もこだわってつくっているものであります。特に健康医療福祉部の取組だけに終始、固執、限定しないようにと、「健康いきいき21-健康しが推進プラン-」などは特にこのあたりを重視しているところでございます。4つめは「滋賀県困難な状況にある女性への支援のための施策の実施に関する基本的な計画」。これは法律で「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」というものが定められ、県でも計画を立てるようにとなっておりますので、その議論をしております。私からは、女性のエンパワーメントですとか、昨今ホストクラブで借金を背負い売春を強要されるということに対する対応等も検討されておりますので、例えばそういった観点であるとか、再犯防止の取組などと連動させることについて検討を要請いたしました。またご注目いただき、様々なご意見等を賜れれば幸いでございます。

また、今日の時点での琵琶湖の水位はマイナス61センチということで、週末の雨で若干回復するかと思ったのですが、あまり回復しておりません。先週行われた関西広域連合およびその議会でも、琵琶湖の水位のことについて申し上げ、水を大切に使っていただきますよう滋賀県知事として呼びかけをしたところでございます。やはり御存じない方も多かったので、こういったことは繰り返し、機会を見て発信していくことの重要性を感じたところでございます。

それでは資料に基づいて3点申し上げます。1つめは『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』が明後日11月23日から公開となります。なんでこんな映画が飛び火してくるんだということで、監督や俳優の皆さんに私自身も御指摘をさせていただいたところでございますが、せっかくこういった映画が作られ公開されるというのであれば、映画を徹底的に活用しようということで2つの企画を用意いたしました。

1つ目は、ウェブアンケート「琵琶湖以外は何もないのか!? あなたの滋賀愛を教えてください」というものを実施します。「琵琶湖以外の滋賀の魅力は?」と、琵琶湖が十分私は魅力だと思っているのですが、それ以外にあるとすれば、どういうものがあるのですかと、魅力ある場所、モノ、人に関するエピソードを募集したいというふうに思います。アンケートは「しがネット受付サービス」で今日から12月15日金曜日までとなっております。いただいた内容はホームページで紹介したいと思います。また、今後の埼玉県と滋賀県の連携を進めるためにも活用できればと思います。

1つは、日本旅行様が主催で、旅行商品『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛を込めて~ 汚名返上ツアー』というものを企画されましたので、その御紹介であります。映画のゆかりの地を巡るツアーとなっているそうでございまして、京都駅集合でバスで巡るということだそうでございます。映画で「ディスり」という、そういうやり方で、ある意味ではけなした描き方がされているのですけれども、そうは言いながら、真の魅力を感じていただける、そういうツアーを企画していただいたと思っております。まずは第1弾、1日の限定のツアーとなっているそうでございますが、好評であればまた第2弾、第3弾があるかもしれないということでございます。

話題の2つめは「きいてーな!滋賀県」子どもアンケートについてでございます。現時点仮称でございますが、滋賀県子ども基本条例を策定するにあたりまして、当事者である子どもの皆さんの意見を聞くアンケートを明日11月22日から実施いたします。滋賀県が目指す「子どものために、子どもとともにつくる県政」というものを進めていくために、子どもの意見を尊重すること、また社会の中で活動に参画することはとても重要だと思っております。そういった考えを社会全体に広めることを目的に、現在新たな条例の検討を進めております。したがってアンケートを実施いたします。匿名でウェブで意見を募集したいと思います。対象となるのは、(資料に)記載のとおり県内にお住まいの小学校4年生から大学生までの方ということでございます。ただ(小学校)3年生、2年生、それより小さい方も受け付けますので、ぜひ意見を言いたいという方についてはお寄せいただければと思います。質問の内容がちょっと難しく抽象的なのですけれど、子どもの権利や意見表明に関する3つの問いに関してお考えを聞くもので、子どもたちが意見を出しやすいように説明動画も用意しているということでございます。このウェブアンケートの他にも、いくつかの学校ですとか、教育施設等にも直接訪問する予定をしておりまして、子どもたちが感じている生の声を集めたいと思っております。その直接訪問する先には、例えば聾話学校だとか、朝鮮初級学校だとか、フリースクールなども予定されているということでございます。またこのアンケートとは別に、今後条例の内容がもう少し具体化したときに、子ども向けの分かりやすい資料を作りまして、改めて意見を聞く予定にしております。この(会見)動画をご覧の子どもたちにもぜひ関心を持って参加していただければというふうに思います。

最後、3つ目は北の近江振興プロジェクトについてでございまして、第4回の現場訪問を(資料に)記載のとおり実施いたします、ということでございます。今回はCO2ネットゼロ社会の実現と地域の活性化という観点から、住み続けたくなる、帰りたくなる北部に向けた手がかりを探ろういうことで、11月27日月曜日に訪問いたします。米原市と長浜市には暮らしや事業活動における省エネ、再生可能エネルギー導入に積極的に取り組む企業等がございます。こうした企業等は、将来に向けたエネルギーの自給、また働く場の提供、持続可能なまちづくり、地域づくりの核となる存在であるととらえております。今回そういう意味で話をお伺いいたしますのは、株式会社伊吹山スロービレッジ様、高橋金属株式会社様、匠堂合同会社様、そしてヤンマーホールディングス株式会社様でございます。それぞれで実践されているCO2ネットゼロ社会の実現に向けた取組について意見を交わし、県北部の持続可能な地域づくりに向けたヒントを探っていきたい、また今後のプロジェクトの組成、また展開に役立てていきたいと考えているところでございます。私からは以上です。

[京都新聞]

映画「翔んで埼玉」関連のアンケートについて、結果を共有されるということですけれども、何か他に活用のアイデア、さきほど埼玉との連携の中でとおっしゃっていたと思いますが、何か知事の中でこういう活用したいということがあれば教えていただきたいのと、もし知事がこのアンケートに答えられるとしたら、どんなことを答えられるでしょうか。

 

【知事】

(フリップを掲げて)こういうものもあるんだそうで、「滋賀を愛する皆さん、滋賀県イコール琵琶湖だけ!?」という、こういうこともあります。琵琶湖が十分滋賀の魅力として、他にはない魅力として、そして生きるために欠かせない資源としてあるので、私は堂々と誇ったらいいと思いますね。琵琶湖しかないのかとよく言われますけど、琵琶湖があって何を望むんだと。フレッシュウォーターというのは生きる源ですので。コロナのときにはこんなに癒される存在だと思ったことはなかったので、そういう意味で琵琶湖と答えると思いますね。どういうふうに生かすのかというのは、どういう回答が出てくるかにもよると思います。

 

[京都新聞]

子どものことは子どもに聞こうというアンケートですけれども、たくさん答えてもらい、いろいろな意見を吸い上げていくということが重要になってくるかと思うのですけれども、アンケートについて周知をどのように図っていかれるのでしょうか。

 

【知事】

こうやって知事が会見で述べるというのも一つの周知、皆さんに知っていただく機会だと思いますし、どれぐらいの方が回答していただくのかというのも、こういうことに関する、現時点での県民の皆さんの関心具合を測るバロメーターでもあると思いますので、最大限周知に努めつつ、その反応を見て今後の対応を考えていきたいと思います。

 

[京都新聞]

先週、京都大学の公共政策大学院で自治体首長講演会に登壇されて、パネルディスカッションの中で公共交通と負担の関係もいろいろ話に出たかと思います。その中で(滋賀県)税制審議会の諸富会長から、審議会での議論に加えて県民対話の場を設けてはどうかというようなお話もあったかと思います。これまで県民トーク等もされていると思いますが、年度内に地域交通ビジョンをまとめられて、改めて交通税も含めた財源負担のあり方について、税制審議会や県民対話の今後のスケジュール感をどのように考えていらっしゃるでしょうか。

 

【知事】

滋賀県の交通ビジョンづくりを今進めています。またビジョンを実現するための財源のあり方についてもセットで議論することにしています。その中の一つとして、例えば皆で等しく、少しずつ負担・分担する仕組み、具体的には交通税のようなものがあればどういう社会が実現するのか、暮らしができるのかということについても、いよいよいろいろなものを示し、議論をしていく段階に入っていくのだと思います。10月にまず第1弾としての県民フォーラムを実施いたしましたので、その結果やビジョンの案の今後の完成とともに、そういうものを問い、税のことについても議論していきたいと思っております。諸富会長をはじめ税制審議会の先生方からは、これは答申の中にも書かれていますが「参加型税制」、税の議論のことについて強く打ち出されています。これは、行政が一方的に決めるとか負担だけを強いるということではなくて、むしろそのことによってどういう地域をつくるのだ、どういう暮らしが望ましいのだろう、どういう交通がいいのだろうということを負担とセットで考えていくということだと私は理解しています。まさに公共交通というものはそういうものに適したテーマだと思いますので、これはビジョンだけをつくる、語るということだけではなくて、その財源とセットで語るということにも意味があると思います。したがって今回フォーラム第1弾がありましたけれども、今年度から来年度にかけて、いよいよ財源負担、分担、税の議論に入っていく際にも、このような議論というのは大事に積み重ねていきたいというふうに思います。手段や場所等については、今後また詰めて検討してお知らせしたいと思います。

 

[京都新聞]

補足で一点、税制審議会のメンバーの方からは、自分たちも入るような形で小さな(対話の)場を設けてはどうかというような提案もあったかと思います。これから手段とか場所について示されるということですが、そのようなアイデアについて知事はどのようにお考えでしょうか。

 

【知事】

とても心強いことだと思いますね。会長の諸富先生からは常々、お忙しい方々ですけれど時間が許せば、機会が持てれば、自分たちも入っていくこと、一緒に論ずることもやぶさかではないといった趣旨のお話をいただいておりますので、場づくり、機会づくりについては今後、我々としてもどのようにできるのか考えていきたいと思います。

 

[中日新聞]

冒頭に琵琶湖の水位の話を出していただきましたが、先ほど関西広域連合ならびにその議会での呼びかけという内容があったと思います。どういう呼びかけをされたのか、具体的にお願いします。

 

【知事】

私からはその時点で「直近の水位がマイナス60センチです」ということを申し上げて、「なおこれ以上減る場合、例えばマイナス90センチを超えていくような状況になれば取水制限というようなこともお願いしなければならなくなります。水を大切に使うということを意識してください」、ということを申し上げました。

 

[中日新聞]

その会議、機会というのはいつでしたか。

 

【知事】

(11月)16日木曜日ですね。広域連合の公開の委員会がございましたし、昼からは(広域連合)議会もございましたので、いずれの場においても申し上げました。

 

[中日新聞]

その中では、そういった状況をご存じでない方もいたとおっしゃいましたが、今、渇水になりつつあるというような状況の発信については、今後、定期的に知らせていくとか、どのように考えていらっしゃいますか。

 

【知事】

こういう会見の場でもそうですし、広域連合で述べるということについては、原稿になかったところを直近の状況をみて、連合長であり滋賀県知事として申し上げたことでもございますので、そこは水位に応じて、状況に応じて、機動的に発信をしていきたいと思います。

 

[中日新聞]

今後も天気予報を見ているとなかなか雨の日が少ない感じですが、今後、庁内での会議の体、情報共有の体制というのはどうなっていきそうですか。

 

【知事】

直近がマイナス61センチということですし、この後、状況の推移によって開催していく会議等もございますので、その構えはしつつ、これもやはり状況を見るということになると思います。あと国にも要請していますので、その放流量がどういう状況であるのかということとあわせて見ていく必要があると思っています。

[中日新聞]

国にも要望されたということで、反応や新たな動きは何かありますか。

 

【知事】

現時点、何かここでお知らせする、以前とは違う事柄というのがあるわけではありませんが、さらにぐっと減っていくのか、保って少し水位が上がっていくのかというのはよく見たいと思います。また減ったことによる影響が何か出ているとすれば、そういったことも常に把握、共有する必要があると思います。

 

[中日新聞]

子どものウェブアンケートについて、先ほどこういったことへの関心の度合いを測るバロメーターとしても活用というふうにおっしゃったのですが、条例にも反映させるということであればもう少し積極的に意見を取りに行く必要があるのではないかと思います。例えば、学校や大学も含めて広く呼びかけるだとか、もう少し積極的に意見を取りに行こうという本気の姿勢というのはどうなのでしょうか。

 

【知事】

今御指摘いただいたようなこともありますので、県内の小中高校にもこの周知を図ると同時に、実際に出かけていって、特別支援学校ですとか、外国にルーツのある子どもたちが過ごす場所であるとか、学校に行かないという選択をして子どもたちが過ごしている場所などにも出向いて、実際に聞いていくという活動もあわせてやっていきたいと思います。その根底には今おっしゃって、こういうアンケートだけではなくて、もっと皆さんに関心を持っていただきたいということも思って臨んでいきたいと思います。

 

[中日新聞]

ウェブアンケートという形ですので、もう少し幼いお子さんからも意見があれば受け付けるということですが、そうした点からいうと、例えば親御さんにもそういったことを周知するなど、幅広く、こういうことをやりますということの周知が重要ではないかと思います。今までのやり方と変えていく必要があり、県のホームページを普段見る人はそれほどいないのではないかということで、あわせて学校への訪問もされるのですが、大学生までということからすると、もう少し子どもに向けて本気で意見を聞くということがあるといいのかなと思いますが。

 

【知事】

ご意見拝聴します。新聞報道に期待しています。一緒に頑張りましょう。

 

[毎日新聞]

映画「翔んで埼玉」の関連でいくつかお尋ねします。滋賀県としてロケの誘致に努力されたのでしょうか。滋賀県を扱ってほしいという動きはなかったのでしょうか。

 

【知事】

事実関係としては、知事自らが「翔んで埼玉」の第2弾、ロケ地を滋賀にといったことはありません。ただ、滋賀県が長く、広く、強く持っておりますロケーションオフィス、このスタッフは当然映画関係者ともコミュニケーションする機会があるので、そういうものを作られるならぜひ滋賀にということがあったと、(映画が)作られてから聞きました。

 

[毎日新聞]

誘致活動はあったということですね。

 

【知事】

滋賀の(ロケーションオフィス)スタッフからの誘致というのはあったようです。

 

[毎日新聞]

以前にも発言があった気がしますが、滋賀県と埼玉県の類似点、あるいは全く違うなという点について、知事としてはどのようにお感じですか。

 

【知事】

関東圏にある埼玉と、関西、近畿、淀川水系にある滋賀県とは違いますね。東京、神奈川、埼玉は十分都会だと思いますが、そういった首都圏、大都市に近接するという、東京都に隣接するというところと、大阪、京都に隣接する滋賀というのは、よく似たところもあるのではないかと思います。

 

[毎日新聞]

先日、埼玉県の県民の日に、滋賀からも出展したということですが、どのような成果があったのか、どういうことをアピールしてこられたのですか。

 

【知事】

映画「翔んで埼玉」が公開されるということをきっかけに、埼玉県庁で行われた「埼玉県民の日」のイベントに滋賀県も友情出演させていただいたのかな。埼玉県民から見た滋賀県のイメージを皆さんにお尋ねしたということでして、広報課長が現地に行っていましたので、また後ほどお尋ねいただければと思います。

 

[毎日新聞]

今後は交流を活発化していかれるのでしょうか。

 

【知事】

どういうことができるか考えようと思っています。関東圏と関西圏に位置しているということは、何か大きな災害があったときの一つのBCP対策としてお互い助け合えることもあるのかもしれませんし、前も申し上げたかもしれませんが、近江商人が埼玉の地で商売をされた、中山道で繋がっていたという歴史、経過もありますので、いろいろと連携してできることはあるのではないかなと思います。

[毎日新聞]

先ほど、ウェブアンケートに(対する答えとして)知事は「琵琶湖で十分だ」とおっしゃったわけですけれども、逆に琵琶湖以外には何もないという意味ですか。

 

【知事】

決してそういうわけではなくて、私が一番に尋ねられたら何と答えますかというふうに理解をいたしまして、私は琵琶湖と堂々と答えるであろうと。琵琶湖以外もたくさんありますが、食べるものにしろ、訪れるところにしろ、人の優しさにしろ、そういった事々をそれぞれの視点で御回答、御表現いただけたらありがたいなと思います。

 

[毎日新聞]

最後にしますが、いろいろな関連イベントを計画されて、PRされてるんですけども、悪ノリじゃないかという批判もあるかと思うんですけれども、その辺はどうお考えですか。

 

【知事】

こういった映画という、ある意味ではその対象を「ディスり」ながら笑いを誘い、この「ディスり」と笑いを通じた誇りの醸成といいますか、改めて滋賀愛を広げていくという取組だと、良心的かつ前向きに理解をして、せっかくあるこういう作品は、皆さんと一緒に生かしていくという視点も持ちたいなと思います。そういう御批判、御批評というものは甘んじて受け止めさせていただいていただきつつ、今後公開されて以降のこういった取組の反応もよく確かめてきたいと思います。

 

[読売新聞]

琵琶湖の水位に関して、現時点で把握してるものはないということでしたが、実際、農業とか工業とか観光も含めて、今の水位に関して影響として報告が上がってきているものはありますか。

 

【知事】

現時点で何か水位低下の影響で、ここでお知らせするようなことはないと思います。ただ季節が季節なら、例えば水草が干上がってそこから悪臭が漂うとか、取水口から水が入ってこないとか、船が航行できないとか、そういったことも一般論として、よくある話ではございますが、現時点何か私どもで把握しているということはありません。

 

[読売新聞]

県の青年会館の関係の訴訟について、使用料減免措置を取り消すように市民オンブズマンが求めていた訴訟で、原告側が請求を取り下げたということがあります。その中で県の公有財産審議会で今後の使用料の減免の割合であったり基準を話し合うということを県側が提案され、訴訟としては取り下げられたということで聞いています。これに関して県公有財産審議会は今までは見える形でオープンな場で話し合われることがなかった基準だと聞いているのですけれども、どういうふうに県公有財産審議会で話し合っていきたいのか、県民に見える形で公開するのかというところを伺いたいです。

 

【知事】

この間の一連の決定なり判断を受けて、減免基準をどのようにするのか、ということについては検討していく必要があると思っています。その検討の過程、その経緯、そういったものをどのように公開するのかという視点も今お尋ねいただいたような観点からとても重要だと思います。審議会の場での議論ですので、公開の可否も含めて審議会の皆さんともよく相談したいと思います。私は基本、公開できるものであれば公開すればいいと思っていますが、例えば個人名が出るような場面とか、そういったことの取り扱いをどのように判断するのかということもあるのかもしれませんので、審議会の皆さんと相談したいと思います。

 

[読売新聞]

1審判決では、県青年会館の使用料が95%減免されたことに対して違法性が指摘されましたが、使用料減免措置はある意味、補助金と裏返しといいますか、実質的に補助のような形になるのかと思うのですけれども、その辺りのあり方はどうあるべきものなのかお考えはありますか。

 

【知事】

そこはその施設が持つ役割機能にもよると思います。その役割、機能というのは時代に応じて変わっていくものもあり、その基準そのものを変えなければ、以前はあった機能が、今は十分果たされていないというそういう御指摘も受けることになるでしょうから、これは一概に何かこうあるべきということではないと思います。ただ、根底にあるのは、通常いただいている使用料を減免して使っていただくということは、いわゆる補助金と裏返し、セットではないかいう指摘を受けることを前提に、この基準、減免措置というものがあるのだということはよく自覚せねばならないと思います。

 

[共同通信]

映画「翔んで埼玉」について、いろいろ企画されてコラボなどで盛り上げようとしてらっしゃると思うのですけれど、コラボして盛り上がることによって知事としては県内でどういう効果が生まれるとお考えでいらっしゃいますか。例えば、経済的なものだったりとか、もしかしたら観光客が増えるかもしれないとか、何か具体的なこういう効果が生まれるのではないか、というのがあれば教えていただきたいです。

 

【知事】

まず、映画にもよく出てくる「日本を埼玉化する」というのは、私は反対で、「決して埼玉化されないぞ」という思いを持っています。日本全国を埼玉化するなんて無茶苦茶言うなということを持ちつつも、どんな魅力があるのか、もっと盛り上げるべきだという思いを持つ人もいらっしゃいますので、いろいろなところにともしびを灯していけるような、そういう一つの映画になったらいいなと思っています。今お尋ねいただいたようなことは、そんなに取り上げられる滋賀県ってどんなところなんだろうと、埼玉にいた人が今度また滋賀に行ってみるとか、そういういわゆる観光客の流入というものも日本旅行さんがツアーを企画されるなどで期待もしたいですし、ツアーに参加されなくても個人的に来られて、「洗堰はあんなに高いんだ」とか「彦根城はどんなのだろう」とか「とび太くんはそういえばあちこちにあるな」とかそういったことをご覧いただくようなことにつながればいいと思っています。また、「翔んで埼玉」第1弾の時には、いろいろな関連商品ができたそうですね。埼玉の空気を詰めた缶や、いろいろなクッキーなど。そういうものはぜひこの今回の関連コラボ企画として、作れるものは作って大いに発信していけたらいいなと思っています。

[朝日新聞]

関西広域連合で、(琵琶湖の水位が)マイナス90センチになった場合の取水制限も言及されたということなのですが、淀川水系の参加者の方の反応について、どういったご意見があったのか。御存じない方も多かったということですけれども、知事が発信されたことに対してどういった反応があったのか教えていただきたいです。

 

【知事】

まず、マイナス60センチになっているということそのものを御存じない。「そんなに減っているのですか」という反応、受け止めが多かったように思います。これ以上減り続けると、例えば(琵琶湖の水位が)マイナス90(センチ)をずっと下回るようなことになれば、取水制限をお願いすることになりますと。平成の時代に二度三度もあったということなので、やはりそれはすごく大事なことだねというような反応が、例えば議会議員の方の非公式会話の中とか、委員副委員の中のお話の中でありました。先ほど申し上げたように、こういったことは、琵琶湖に日々接している私達だからこそ感ずることでそうではない方々には十分御存じいただきにくい事柄なのだなということを改めて実感したということです。

 

[読売新聞]

先日、創価学会の名誉会長の池田大作さんの死去が明らかになりましたけれども、その点について知事の方で受け止めはいかがでしょうか。

 

【知事】

「大衆とともに」ということで、平和を希求され、政治に対する発信力を強く大きく持たれた偉大な指導者のお一人だったと思います。謹んでその御逝去を悼み、御冥福をお祈り申し上げたいと思います。それぞれの政治信条については、それぞれそのことを支持される方々が体現されることだと思いますが、例えば私自身が学んだ松下政経塾、松下幸之助翁なども、そういった宗教指導者が作られ、発信されることにもっと政治指導者が学ぶべきところもあるのではないかといった趣旨のことをおっしゃったことがありますので、そういう観点から、どういうことを言われ、どういうことを行われるのかということについては私も常々注目していたお一人でもございます。大きな、偉大な方が世を去られたということでありますが、今後、こういう混迷の時代ですので、こういう指導者が逝かれたときに、みんなが何をよすがにしていくのかということについては、考えていきたいなと思います。

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