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知事定例記者会見(2023年7月18日)

令和5年7月18日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。酷暑中お見舞い申し上げます。大変暑い毎日でございます。激しい運動は日中は控えて、適度に冷房も使いながら、健康維持に努めていただきたいと思います。そういう中ではありますが、スポーツが各地で開催されておりまして、熱戦が繰り広げられています。大相撲名古屋場所もそうですし、高校野球の滋賀県予選も熱闘が行われている。中体連高体連の試合も行われており、文化部の皆さんも様々な練習やトレーニングの成果を発揮されているということでございますので、皆さんのこの夏の前進をお祈り申し上げたいと思います。

世界水泳選手権2023福岡大会では、伊藤洸輝選手と板橋美波選手が混合10mシンクロ高飛込で銅メダルを見事に獲得されましたし、滋賀県のスポーツ大使を務めいただいております乾友紀子選手が、アーティスティックスイミングソロテクニカルルーティンで見事金メダルを獲得されました。こちらは2連覇という偉業を達成されました。また、パリで開催されておりますパラ陸上世界選手権で野洲市出身の福永凌太選手が、視覚障害T13のクラス400mで金メダル、走り幅跳びで銀メダルを獲得されました。それぞれ大変な快挙であり、私達県民を代表して心よりお祝いを申し上げたいと存じます。2年後に、「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ大会」も予定しておりますので、みんなで盛り上げていきたいと思います。

また写真で紹介していただいておりますし、一部メディアの皆様も御同行をいただきましたが、週末7月15、16日に伊吹山の視察に行ってまいりました。北の近江振興プロジェクトの一環で、今回は米原市伊吹、伊吹山を中心に活動してまいりました。雄大な霊峰でございますし、残念ながら先週の大雨によって登山道が崩落いたしましたので、下から登山で上がるというのは断念いたしました。3合目まで林道を車で上がり、山頂部にはドライブウェイで上がりまして、安全な9合目あたりまで少し下がり、崩落の現場などについても視察、確認をさせていただきました。御案内のとおり歴史も深く広い山ですし、自然や生態系の宝庫でもあります。産業の面でもセメントの採掘、石灰の採掘、並びに薬草の栽培、そして現在は観光ということで、この日も大変多くの登山客の皆さんが主にドライブウェイを使って来られておられました。ただ近年、温暖化の影響なのか鹿による食害が広がりまして、前日の意見交換でもみんなで議論しましたが、鹿による食害によりまして、斜面の表土が裸地化し崩落する。また貴重な希少種、ここにしか生息していない草花が、鹿に食べられてしまうというようなことなどもありまして、生態系の危機と、そして登山道の安全確保ということが重要なテーマになっています。したがって今朝土木交通部長と琵琶湖環境部長に対して、視察の結果を受けて、登山道の安全確保と生態系の保全・回復・再生に向けた取組を両部で協力し、至急考えていこうということを指示いたしました。

もう1点、消費生活相談の令和4年度の状況がまとまりましたので公表させていただきます。お手元に資料配布もされているのではないかと思います。令和4年度は12,284件で前年度から371件、約3.1%の増加ということでした。特徴は「化粧品や健康食品などで初回無料お試しと表示されていたのに、実際は定期契約でした」というものなど。皆さんも騙されないように気をつけてください。定期購入トラブルの増加が続いておりまして、1,000件を超え、前年度の約2倍ということでした。また商品が届かないということや、偽サイトでしたといったインターネット通販のトラブルが過去最高水準となっており、SNSをきっかけとするトラブルも目立つということでございます。消費生活センターでは、専門知識と豊富な経験を持つ、人柄のいい優しい相談員が対応しております。おかしいな、困ったなと思ったら、まずは県の消費生活センターに御相談いただきたいと思います。市町にもありますが、県の方にも遠慮なく御相談いただいければと存じます。今日13時から彦根市政記者クラブで記者レクの予定もあるということでございます。

それでは、私の方から大きく3点、関連いたしますので柱としては2点申し上げます。1点目は、中国湖南省に訪中団を派遣いたします。私も訪中いたします。その予定についてです。訪問の日程は7月31日月曜日から8月5日土曜日を予定しております。御案内のとおり中国湖南省とは、昭和58年、1983年に友好県省協定を結びまして、様々な分野で相互交流を深めておりまして、ちょうど今年が40周年という節目の年であります。まさに不惑を迎えたということでございまして、日中両国この間様々なことがありましたけれども、両県省の交流の絆を繋いでこられ、それぞれ御尽力いただいた先人や方々に心から敬意を表したいと存じます。主な行事は4つ予定しております。私と湖南省トップである書記および省長との会談、また今回は高校生、大学生の交流団が一緒にまいりますので、次世代交流の担い手の育成に向けた青少年交流、そして、長い交流、そして先の大戦の経験を踏まえた平和記念交流行事を湖南省の芷江(しこう)という場所で行わせていただく予定です。経済交流の推進に向けた湖南省にある平和堂店舗の協力による観光プロモーションおよび現地出版社「快楽老人報社」とのインバウンドに向けた覚書への調印も予定しております。また、40年、30年という節目は滋賀県で、35年、25年は中国湖南省で、トップ同士の交流式典を行うという流れがございますので、今年11月に滋賀県において開催いたします友好提携40周年記念式典に招聘をさせていただきたいと思っております。こういうかけがえのない両県省の交流、ちなみにこの3年を超えますコロナ禍においても、様々な支援のやりとりをいたしましたし、この間も交流を途絶えさせることなく、オンライン、webで交流活動などを積み重ねてきました。その成果を、現地で実際に会い、再確認してこられればと思っているところです。なお中国から帰国しました後、8月10日から17日にかけましては、訪米を予定しております。こちらは県産農産物の輸出拡大に向けたプロモーションを主目的としております。現在日程は調整中ですので、決定次第、皆様方にお知らせさせていただきたいと思います。

それでは交通関係で2件お知らせします。本日から「滋賀の公共交通未来アイデア会議」と名付けて、昨年度策定いたしました地域交通ビジョンの骨子案をもとに、県民の皆さんから御意見やアイデアをいただく活動、みんなで夢を語り合う場をスタートしたいと思います。このビジョンでは、2040年代を展望いたしまして、滋賀県が目指す地域交通の姿を描こうとしているところでございまして、これまで有識者等による懇話会での御議論もいただいているところです。この「未来アイデア会議」は、県民トークと県民フォーラムの2つの形で実施いたします。私達県民が直接意見やアイデアを出し合う場であります。本日から職員が県内各施設に来られている方、行き交う方々と対話を行う、県民トークを始めています。本日朝9時から、守山市役所に県庁職員が行っておりまして、ぜひ皆さんお近くの方は、お越しいただければと思います。今後、例えば道の駅くつき新本陣では車を利用される方、アルプラザ水口、イオンタウン彦根では、御家族連れ、また若者の皆さん、滋賀県立総合病院では通院されている方、入院されている方の御家族など、幅広い方々に気軽に御意見を伺う場を設定させていただいております。また、職員が企業や学校などにも出向きまして、幅広く対話を行うことも計画しております。御希望等ございましたら、滋賀県庁交通戦略課に御相談、御提案いただければと思います。この「未来アイデア会議」を通じまして、多くの皆さんと、これからの滋賀の地域交通について考えていきたい。またそれらを実現するための財源や負担のあり方を含めて議論を積み重ねていきたいと存じます。この取組はみんなで一緒に住んでいる町をより良くしていこう、また暮らしを良くしていこう、それを交通というテーマ、切り口でやればどういうことになるのかという、より良い自治を追求する取組でもありますので、ぜひ皆様方、御参加いただければと存じます。

また、もう1点は、これも資料が配られていると思いますが、かわいい挿絵がある資料です。移動支援と資源活用を組み合わせた実証実験についてでございます。米原市で行います。奥伊吹観光株式会社様に御協力をいただきまして、グランピング施設グランエレメントと米原駅を結ぶ送迎バスの回送便をルート上にある児童クラブの子どもたちの活動場所への移動に活用しようというものでございます。具体的には、7月27日、8月4日、8日の3日間、山東児童クラブと、米原第2児童クラブから図書館やグリーンパーク山東へのお出かけ支援として、送迎バスの実証運行を行います。グランエレメントと米原駅を繋ぐ会社の送迎バスの回送便を使って、例えば子どもたちを、ルッチプラザや図書館に連れていけないかという取組です。これは企業の送迎バス、病院の送迎バス等の回送便を活用して、移動手段空白地域の補完をしようという取組でございまして、滋賀県ならではの独自の取組でもあります。効果や課題を検証して、今後のネットワークづくりにどういうことが活かせるのか考えていきたいと思います。長くなりましたが、私からは以上です。

[読売新聞]

伊吹山の件ですが、知事も御視察されて、今後改善に向けて至急指示されたということですが、早速伊吹山に登山されて行方不明になってらっしゃる方もいらっしゃる中で、登山の自粛を呼びかける広報は今どのようになっているのかお教えいただけますでしょうか。

【知事】

米原市の上野という自治会の中に登山道の入口があるんですけども、そちらをロープで閉鎖いたしまして、今は立て看板も出ていると思いますが、下からそして上から降りてくる人、登る人がないように案内をさせていただいております。今は地元の上野区の皆さんが(注意喚起を)行ってくださっています。ドライブウェイは利用できますが、麓からの登山はできませんと申し上げていますが、私が視察に行ったときにも、リュックサックを背負って、もしくは軽装で、登っている方を見ましたので、もう少し徹底する必要があるんじゃないかということを感じております。したがって地元の方と相談して、この対策を早急に強化する必要があると思います。そう言っていた矢先に、私も報道で知ったんですけれども、登山されてお戻りになっていない方がいらっしゃるという情報もございますし、実際行ってみて思ったのですが、急であることに加えて、岩場で歩きにくくて、そこがまた崩れてしまっているので、より危険な状況です。(スライドを指しながら)こういういろんな装備をしていたとしても危ないし、1,300mぐらいだったら、暖かい時期だし軽装でもいいだろうというと、とんでもない。そんなことはありません。麓から登山道を利用して登るというのは、先週の雨で崩落してとても危険な状況になっているので、やめていただくように、皆さんにお願いしたいと思います。

 

[読売新聞]

登山道はいくつもあるんでしょうか。そのうちのどの登山道を閉鎖されているんでしょうか。

 

【知事】

滋賀県側から歩いて登る登山道としては、上野から3合目の昔スキー場だったところを通って登頂していくというルートです。そういうところがメインの登山ルートになると思います。ただ岐阜県側やあまり整備されていないけれども登れるところというのは、山ですからあるといえばあるんだと思いますが、ここは避難小屋があったり、トイレがあったり、国もきちんとお知らせしていたりということも含めて御案内している登山道ですので、多くの方はこちらを利用されると思います。

 

[読売新聞]

その登山道を管理しているのは県ですか。

 

【知事】

県から委託をして地元の方に米原市と協力して、管理をしていただいております。ただこれだけの山の、こういう登山道ですので、土砂や石が崩落しないように安全対策なんかも取っていただいていますけれども、これで十分なのかということもあります。なお、鹿による食害の影響なんかも出てきていますので、そういったことも含めて、今どういう状態になっているのか、どういう対策をとる必要があるのかということを、これは環境保全サイドだけではなく、県の土木交通部も一緒になって、当然地元の方には相談しながらということになりますが、対策を講じていく必要があると考えております。

 

[読売新聞]

現場に来てから登れないということよりも、まず伊吹山の登山はもう難しいということを来る前から知らせる必要があるんじゃないかなと思いますがいかがでしょうか。

 

【知事】

ウェブ等でもお知らせしていますし、そういったことをより徹底していきたいと思います。ただドライブウェイの御利用は可能ですので、「歩いて登ろうと思ったのに」とおっしゃらずに、これからの時期、鹿による食害は一部ありますが、伊吹山でしか見られない草花がある山頂に行けるドライブウェイは御利用いただけますので、手段を変えて、山をお楽しみいただければと思います。ただ歩いては登れないよという告知はより強化してやっていきたいと思います。

 

[読売新聞]

児童クラブの移動支援については、地元の方から要望があったのでしょうか。

 

【知事】

まず、こういった回送バスを使いながら、移動手段を強化しようというのは、各地でやってきています。できるところからやってみようということで、例えば昨年度は高島市のマキノ病院の送迎バスを使って、買い物に出かけられる方の補完を行ったりしておりますので、特に米原市から、例えばこの奥伊吹観光様から要望があったということよりも、むしろこちらからお願いをして、御協力御理解いただいて、実施させていただくものでございます。

 

[読売新聞]

このバスには安全装置は付いているんでしょうか。

 

【知事】

いわゆる事故があって話題になっている保育園児の送迎バスではありませんので、そういったタイプの安全確認装置はついていないと思います。ただ、お客様を送迎するバスですので、乗ってらっしゃるのか降りられたのかという確認は常にされます。ただ、そういったことも含めて、普段は大人なんだけど帰りは子ども、小さいから降りたかどうか確認できないまま、熱い中で車内に放置されることがないような対策も徹底しながら、実証実験を進めていきたいと思います。

 

[読売新新聞]

「公共交通未来アイデア会議」の県民トークは何回ぐらい行う予定なのでしょうか。

 

[担当課]

 全市町で実施します。

 

【知事】

非公開ですけど、高校でやらせていただいたり、病院でやらせていただいたり、ショッピングセンターも含めて全市町ということですか。

 

[担当課]

 市役所、町役場は全て行きます。それプラス4か所の商業施設等で行います。

 

【知事】

ということなので全県で実施します。こういう暑い時期ですのでどれだけ人と接することができるかということはありますが、ただ夏休み期間中でもありますし、できるだけ多くの方から声を聞けるようにしたいと思います。

 

[読売新聞]

知事は皆さんにどういう視点での御意見がいただきたいですか。

 

【知事】

常々申し上げているんですけど、こうなったらいいなというのを、まず皆で出し合うおうと。そんなことできないとかだけじゃなくて、こうなったらいいなというのを出し合って、まず集めてみる。これはいろんな年代、いろんな事情、いろんな地域あると思いますので、それらを少し並べてみて、こうなったらいいなというのを、いつまでに誰と誰が協力してどこまでというのをつくっていくのがこのビジョンづくりでもあるので。まずはそういうものを集めてみたいと思います。

[びわ湖放送]

伊吹山についてですが、今回のこの大規模な土砂崩れというのは直接の原因は大雨だと思うんですけれども、知事は鹿の食害がさらに被害を拡大したというお考えでよろしいでしょうか。

 

【知事】

鹿は近年急増していると聞いていますし、その食害もずいぶん進んでおり、それによって植生が崩壊して、斜面が裸地化するという状況でしたので、最終的な直接の原因はわからないにしても、その要因も一部あると思います。そして早晩こういうことが起こっても、やむを得ないだろうなと。起こるべくして起こったと地元の方はおっしゃっていましたが。そういう状況だと思います。

 

[びわ湖放送]

今は入山禁止ということなんですが、観光にも影響が出るかと思いますが、安全に登山ができるようになるまでどれぐらいかかるとお考えでしょうか。

 

【知事】

それは現地でも多くの方に聞かれましたが、まずはどうなっているのかということをしっかり見させていただきたいと思います。例えば3合目までであればいけるのかとかですね。見ていると3合目から5合目、そして避難小屋、そこからのアタックのときにずいぶん裸地化した崩落の危険性のあるところを縦走していくルートのようですので、まずは現地確認をさせていただいて、どういう状況になっているのかを確認した上で、どういうことができるのか、しなければならないのか、それを誰がどんなスケジュールで行うのか、これ確認させていただいた上で、例えば迂回ルートがあるのかとか、そういったことの御案内に繋げていきたいと思います。おっしゃるとおり、良い時期ですし、実際そこで山小屋等を営業されているようなこともございます。観光資源としても大変重要な場所でもありますので、早急に対策を講じていく必要があると思っています。

 

[びわ湖放送]

現地確認というのはすぐに入れるような状況なんでしょうか。今もパラパラと何か落ちてきたりするような、なかなかそこへ行けないような状況なのでしょうか。

 

【知事】

そういった物が落ちてきたときでも、安全な場所から目視することができますし、私も現地でやりましたがドローンを飛ばして確認する、近くまで行って見るということもできます。ここには動画はないのですが、相当大きな石も含めて、土砂、水が急速に流れ落ちました。直径1m台の石がゴロンゴロンと落ちて、当たればひとたまりもなかっただろうなということも証言としてありました。雨は降らないと限らないし、これだけ裸地化していると相当弱くなっていますので、だから安全対策ということで言うと、この状況の登山道には入らないということがまず肝要だと考えております。

 

[日本経済聞]

湖南省の訪問についてですが、知事をトップとした滋賀県の湖南省訪問というのは初めてですか。

 

【知事】

私が団長になって訪中団として伺うのは3度目になります。

 

[日本経済新聞]

今回は40周年の節目の訪中ですよね。

 

【知事】

40周年ですが、40周年は向こうから来られるのが両県省での取り決めなので、本当は向こうから来られる行事がメインなのですが、ただ、この間コロナもあったし、そしていろいろと中国との関係もあるので、私自身が伺って、11月に来てくださいとお願いしたいと思います。またこの間リアルでの交流ができてませんでしたけれども、次世代の交流をしっかりと積み重ねておきたいということもあるので、高校生・大学生と一緒に行こうということです。

 

[日本経済新聞]

普通、外交は相互主義なので、今回は向こうから招聘されたのかと思ったのですけど、違うんですね。

 

【知事】

折に触れ、コロナが明けたらということは、ずっとやり取りをしていました。私は2018年以来ですね。

 

[日本経済新聞]

11月に来るのは湖南省のツートップですか。

 

【知事】

最終的にどちらが来られるかはまだわかりませんが、お越しいただきたい旨は、お伝えしたいと思います。

[日本経済新聞]

平和堂は湖南省に店を持っているのですか。

 

【知事】

平和堂さんの湖南省での展開というのは、日本と中国の長い、幅広い歴史の中でも非常に特筆すべきことです。湖南省の中心部の長沙というところに非常に大きな店舗を構えられて、しかもその店舗を開発されるときには、発掘現場で中国の歴史にとっても大変重要な竹簡なんかも出土した場所でもあるので、いろんな意味で中国の中でも注目される場所です。

 

[日本経済新聞]

知事が伺うときには、滋賀県の観光物産展をやっているのでしょうか。

 

[担当課]

8月1日、2日の日程で現地で開催をしていただいております。

 

[日本経済新聞]

そこでトッププロモーションをするということですね。

 

【知事】

そうです。前回伺ったときは、お亡くなりになった夏原会長と一緒に、この平和堂のお店の一角で、ひこにゃんも一緒に法被を着てプロモーションを行いました。

 

[日本経済新聞]

今回はひこにゃんは行かないのですか。

 

【知事】

最終どういうメンバーでプロモーションをするのかというのは今調整中です。

 

[日本経済新聞]

滋賀県の物産は現地ではどんなものが好まれるのでしょうか。

 

【知事】

最近まで湖南省にいた国際課長がお答えします。

 

[担当課]

滋賀の地酒、それから信楽焼を初めとした、陶器などが現地の方に好まれています。

 

[日本経済新聞]

その後の訪米先はミシガンですか。

 

【知事】

せっかく訪米しますので、アメリカといっても広いですが、ミシガンには行けたらいいなと思って今調整しています。

 

[日本経済新聞]

アメリカ側の州知事とか、あるいは政府関係者と会う予定はあるのですか。

 

【知事】

お会いしたいとお願いをしているところです。ミシガン州知事にはコンタクトを取りたいと思っています。

 

[日本経済新聞]

だからこの間、デトロイト総領事が来てその話をしていたのですね。

 

【知事】

 そうですね。

 

[日本経済新聞]

このあいだの会見でChatGPTとか、生成AIの県庁での活用指針を7月を目処に決めたいとおっしゃっていましたけども、まだ作成中でしょうか。

 

【知事】

そうですね、皆さんにお知らせできるレベルになるように鋭意調整していると思います。

 

[日本経済新聞]

知事は夏休みはどういう予定ですか。

 

【知事】

秘書課長に言っているのですよ、僕の夏休みはいつ取れるだろうかと。そもそも物理的に日程がなくなってきて。これ私が悪いということもあるんですが、訪米をお盆の時期に入れてしまったり、8月の上旬中国に行くことになったりということで、どこで休もうかと。僕が動けば職員も動くので、これは課題ですね。

 

[日本経済新聞]

訪米はお盆のときに行くんですか。

 

【知事】

それぐらいに行こうということで今調整をしています。

[日本経済新聞]

やっぱり休まなきゃいけないですよね。

 

【知事】

休みたいですよね。単発でオフの時間は取るようにしているんですけど、なかなかまとまったリフレッシュウィークというのは、今のところ聞かされてないですね。

 

[中日新聞]

訪中団の件ですが、平和記念交流行事というのは毎回行かれる度にやられているものなんでしょうか。

 

【知事】

広い意味で人が行って話すときには私は、「平和」、「青少年」の交流、人と人との交流というのを常に申し上げますので、広い意味での平和交流というのは、やってきているんでしょうけれども、今回は改めて銘打って、戦争で犠牲になられた方への慰霊、また恒久平和祈念、こういう意味を込めた献花なども予定しているということです。

 

[中日新聞]

平和交流に知事としてはどのような思いで臨まれるのでしょうか。

 

【知事】

まず、先ほども申し上げたように長い中国と日本との交流の歴史、これは先般の円珍、智証大師の過所の保存などもございましたように、各分野にわたって長い交流の歴史があります。ただ近世、昭和の時代に侵略をし、戦争という多くの人民の命を奪った、失われた、こういう事象がございますので、こういったことを双方でどう克服していくのか、そして次の時代、より平和な時代をつくっていくのか、ということが課題だと思っています。ただそういうつらく悲しい歴史もありましたけれども、この間のコロナの双方での助け合いですとか、このコロナが終わったら行き来しようということで積み重ねてきた交流の歴史もありますので、また経済面産業面では、中国、もちろん湖南省も含めて、日本、滋賀県との産業というのは切っても切れない繋がり、関わりがあります。そういったことに影響させないような知恵、繋がりというものを再確認していく必要があると思っています。

 

[毎日新聞]

知事は障害者の芸術文化活動推進では、5月に知事連盟や国会議員連盟に出席されて発言されていますけども、知事としては障害者の芸術文化活動についてどのような想い、姿勢でいらっしゃるのか。また、県としては、どのように取り組んで、今後どのように発展させていくのか、お聞かせください。

 

【知事】

まず障害のあるなしに関わらず、一人一人全ての人が、誰もが文化芸術、アートの活動などに親しむことができるような場づくり、それを可能にするような繋がりづくり、こういったことが重要だと思っています。そこに向けて、令和2年3月に滋賀県障害者文化芸術活動推進計画を策定し、そういった環境の実現を目指して取組を進めているところです。ちょうど今年度が今の計画の終期を迎えますので、これまでどんなことができたのか、できなかったのか、コロナなどで社会情勢も変わってきましたので、こういったことも踏まえて、改定作業を今しているところです。さらに充実させられるように取り組んでいきたいと思います。

 

[毎日新聞]

県が推進計画をつくられて、同時に各市町と県全域にそういう活動が広まる必要ががあると思うんですけども、発表の場がないとか指導者がいないとか、そういう地域差をどう克服していかれるのか、お考えがあれば教えてください。

 

【知事】

今回この計画の見直しなり、取組の充実を検討する過程で、今おっしゃったように、それぞれの現場現場でどうなっているんだろうかと。より進んでいるところと、なかなかやりたいけれども、行きたいけれども、行けないところ、やれないところ、そのあたりの状況を確認させていただいた上で、県が言っているだけではなくて、市町も一緒に取り組めるように、また場合によってはいろんな民間企業の皆さん、事業所の皆さんがいろんなサポートをしていただくことによって、そういったことが可能になるようにしていきたいなと思います。情報アクセシビリティも大変重要になると思います。今何が行われていて、どういう演奏が行われていて、いろんな展示するときにはなかなか物に触れないけれども、目の見えない方向けにそういったものが触れるようになるとかですね。いろんなことで少し配慮することによって、みんなが楽しめる環境は作れると思いますので、そういう視点に立った改善が行われるように努めていきたいと思います。

 

[京都新聞]

中国での平和記念交流行事についてお尋ねします。今回改めて銘打ってということですけれども、2年後には戦後80年の節目を迎えて、その際にも知事は訪中を検討していると既に発表されていらっしゃいますが、今回の慰霊というのは戦後80年に向けてという意味ではどのような位置づけになるのかお聞かせいただけますか。

 

【知事】

おっしゃるとおり、私の知事としての任期3期目に際しても、戦後80年、戦没者の追悼慰霊ということで、皆様方にお示しをしておりますので、2025年に迎える戦後80年というのは常に意識しています。と言いますのも、78年であれ79年であれ80年であれ、戦争からそれだけ時間を経過するということは、その当時の記憶、実体験を持ってらっしゃる方が、年々齢を重ねられて、場合によってはお亡くなりになっていくということでもありますので、そういった事々を、例えば私達戦争を知らない世代、もっとそういったものから遠ざかる子どもの世代に、どう語り継ぎ、同じ過ちを繰り返さないようにするのかということが、とても重要になってくると思います。これは滋賀県だけ、日本だけというよりも、双方でそういったことが確認できるようにしていきたい。したがってまず戦後80年という前に、まず目の前で今予定し、御協力の上で計画整いつつある今回の訪中を誠意を持ってしっかりと行うことによって、また明日、そして来年、再来年に繋げていけたらいいなと思っております。

 

[京都新聞]

献花される芷江(しこう)という場所は、日中戦争末期の激戦地があったところだと聞いております。日本人だけではなくて、現地の方も大勢亡くなっている場所だと思うんですが、そういうところで献花をするというのは地方自治体のトップがされたことがあまりないと聞いています。チャレンジングな取組になるかと思うんですが、そのあたりにかける知事の思いを教えていただけませんでしょうか。

 

【知事】

もっともっと学び、知らなければならないと思うのですが、中国には多くの方々が、出征されておられます。そして現地の方々ともいろいろとまみえて、戦われて、傷つけあってきた歴史もあると思います。また友好姉妹県省である湖南省、特に長沙とか芷江(しこう)という場所は、当時、中国大陸で日本軍が進攻していた際にも、多くの激戦地があった、そういう場所だと言われております。そういうことを知ったことも、今回こうして長い友好姉妹の関係にある県と省とが、もちろん当時亡くなられた方にも思いを寄せながら、未来に向けてこの友情がそがれるようなことがないようにしようじゃないかということで、こういう事業を組み立ててきた経緯と、経過もあります。とはいえ、なかなかこういうテーマというのは難しいと思いますが、まさに誠信の交わりで雨森芳洲先生の教えを現地で体現できればと思うし、そういう状況を見た同行する高校生や大学生がどういうものを刻んで持って帰ってきてくれるのか。あと現地の方々にどういう気持ちをお届けすることができるのか。そういうことを丁寧に行っていきたいと思います。

[中日新聞]

平和記念交流行事で献花する予定だということですけども、場所はどこで行う予定ですか。

 

【知事】

先ほど申し上げたように、この湖南省内の芷江(しこう)という場所です。湖南省の西部にある懐化(かいか)市、芷江(しこう)という都市で行う予定です。ここは中国に3つある国際平和都市の1つと伺っております。平和を祈念する場所としてふさわしいと判断し、湖南省側と調整して決定をいたしました。どういう施設で、どのような設えで、こういった行事を献花も含めてさせていただくのかということについては、現在湖南省側と調整をさせていただいております。

 

[中日新聞]

その場所というの慰霊碑みたいのがあったりするんですか。

 

【知事】

今申し上げたように、どういう状況の場所で、行事なり献花というものを含めてさせていただくということは調整しています。当然、激戦地でいろんな歴史上の経過もありましたので、慰霊の施設等はあるのではないかと思いますが、最終どういったところで、そういう設えがされるのかというのは、最終的にはまだ確認しておりませせん。

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