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知事定例記者会見(2017年8月22日)

平成29年8月22日
(県政記者クラブ主催)

記者会見に臨む様子

おはようございます。

お盆も明けて、朝夕が涼しくなってきました。私もいろんな形でお盆の期間に充電させていだきました。文化・スポーツ面では、桐生選手を含む世界陸上での銅メダル、嬉しかったですね。彦根東高校初戦突破、そして2回戦で惜敗、残念でしたけれども健闘を称えたいと思いますし、何より印象に残っていますのは、赤備えの、まさにスタンドを赤で一色に埋めた大応援団はとても印象に残りました。山中慎介選手のV13ならずは残念でしたけれども、これまでの偉業を称えたいと思います。その中にあって、この週末、第1回全国高校生花いけバトルで、県立湖南農業高校のフラワーボーイズが準決勝まで進まれたという、この偉業にも大変嬉しく誇らしく思ったところであります。こういう、県ゆかりの、県内のアスリートや、選手の活躍を応援していきたいと思っています。

昨日、基本構想の審議会がスタートいたしました。ご取材いただいた報道機関もありますが、これまでにない審議会の委員構成、また次の時代を展望した基本構想づくりでございますので、私自身もできる限り関与しながら、皆様方のご審議に期待したいと思いますし、今回は、高校生、大学生にも入っていただきました。そういう面であまり型にはまらない議論を期待したいと思います。

私から4点話題提供させていただきます。

資料はありませんが、去る8月9日に、4年後の平成33年、2021年に開催されます、第72回全国植樹祭の開催県として滋賀県が内定いたしました。今回の開催が実現すると46年ぶり2回目の開催でございます。県民の皆様方をはじめ、企業や学校、NPO、ボランティア団体の皆様と力を合わせて、県民総ぐるみで4年後の全国植樹祭の開催に向けてしっかりと準備をしてまいりたい、まさに琵琶湖を保全するための山づくり、森づくりという意味もありますので、大切にこの行事をつくってまいりたいと思います。

また、既に資料提供させていただいておりますが、今日、ビワイチ推進総合計画検討懇話会の第1回目の会合を開催させていただきます。この夏の期間も大変多くの方々が、サイクルツーリズム、サイクリングを楽しみいただいている様子を見させていただきました。県だけではなくて、民間事業者、関係団体、国、市町など、様々な方々と一体になった取組が必要でございます。そのための方向性を示す指針となります「ビワイチ推進総合計画」を今年度中に策定することといたしております。この策定に向けて、この度、検討懇話会を設置したところでございまして、今日、14時から第1回目の会合があります。ぜひご注目いただき、ご取材等いただければ幸いにございます。

それでは資料に基づきまして2点申し上げます。

1点目は、平成29年度滋賀県総合防災訓練の概要の紹介です。今年度は9月10日(日曜日)に主会場と草津市会場で、8月27日(日曜日)に守山市会場、栗東市会場、野洲市会場で、いずれも7時から11時30分までの間で訓練を行います。

訓練エリアは南部地域ということでございまして、主会場は矢橋帰帆島公園でございます。訓練目的は、各防災機関、関係団体、企業、地域住民および児童生徒の参加のもとに、いざという時、迅速かつ的確に対応できる体制の確立と県民の防災意識の高揚ということでございます。

今回の想定でございますが、午前7時に、琵琶湖西岸断層帯を震源とする大規模地震が発生、南部地域では震度7を観測し、多数の人的、物的被害が発生するとともに、折からの大雨で河川が増水、一部に氾濫が生じているとの想定のもとに、机上訓練と実動訓練あわせて30の訓練を実施いたします。

詳細は別添一覧表のとおりでございますが、そのうち主なものを資料1にまとめてございます。この中から、今回のポイントを5点紹介させていただきます。

まず、1-(1)「地域自助・共助訓練」についてでございますが、自助・共助の意識や対応能力を高めるために、災害を当事者になって考えるクロスロード訓練でありますとか、「ディグ」と呼ばれる災害想像ゲーム、また身の安全を確保するための行動をとるシェイクアウト訓練を行います。

2点目、1-(2)の「避難所開設・運営訓練」につきましては、避難所内の使い方等、避難所の開設・運営に関する、図上の「ハグ」と呼ばれる避難所運営ゲーム訓練や実動訓練等を行います。

3点目、2―(1)の「道路啓開訓練、多重事故対応訓練、土砂災害救出訓練、倒壊建物救出救助訓練、火災防御訓練」におきましては、今回はじめて取り組むドローンを使用した情報収集による道路啓開訓練、多重事故に巻き込まれた外国人観光客への多言語翻訳拡声器を使用した呼びかけ誘導などを行うということでございます。

4点目、5―(2)に記載しておりますが、「埋没車両救出訓練」および(3)の「流出家屋救出訓練」では、琵琶湖沿岸におきまして、液状化したところに、土砂の流入により埋没した車両からの救出訓練および河川増水により湖上に流出した家屋から、消防艇やヘリによる救出訓練を行います。

5点目、6―(2)の「輸送調整所設置・運営訓練」におきましては、各市に派遣している情報連絡員から、各市の救援物資の要請情報を収集・伝達する図上訓練を行いながら、支援物資を避難所まで輸送する実動訓練を行います。

先般、お隣の岐阜県でも高速道路等に土砂が流入してくるという事態がありましたし、先般の台風では姉川の堤防からの増水ということもございました。緊張感を持ってこの訓練を行い、訓練で得られたことを今後の対策に反映してまいりたいと思います。

最後でございますが、このたび滋賀県庁がH29年度「国土交通省近畿運輸局交通関係環境保全優良事業者等表彰」を受賞することが決まりました。

同表彰はCO2の排出量削減をはじめ、交通に関する環境改善への取組の成果が顕著であった事業者や団体に対し、近畿運輸局長が表彰をするものでございます。今回の受賞の理由は二つございまして、一つは、県内へのエコ通勤優良事業所認証事業所の拡大に貢献したということでございまして、認証取得されている事業所は、7月末現在で46事業所です。優良事業所の認定数は全国4位、近畿圏内1位ということでございます。

庁内で「エコ通勤チャレンジ」の実施など、職員の通勤手段を鉄道やバス等の公共交通機関等への利用転換を促す取組等を進めてまいりました。このことも評価されました。平成28年度は、平成25年度比で約177tのCO2を削減できた換算でございます。ちなみにこの数字は、日本人88.5人の年間CO2排出量に相当ということでございますし、スギの木12567本の1年間の吸収量に相当するということでございます。今回の受賞を契機といたしまして、さらに一層エコ通勤の普及・拡大を図ってまいりたいと存じます。

長くなりましたが、私からは以上です。

[読売新聞]

先ほどもお話された姉川の氾濫の件ですが、先日の会見でも質問がされたと思いますが、その後、地元の自治会との話の中で、切り通しからの氾濫だったということを踏まえて、そこを閉鎖するということを県の方から示されたということを承知していますが、改めてそういう対応を示されたということについてと、今回の姉川氾濫から見えた教訓とかがその後の分析であったとすればお伺いしたいですし、対策なりもあればお伺いしたいです。

[知事]

まず、この度の水害に遭われた方々に、ほぼ全容が明らかになりましたので、改めてお見舞いを申し上げたいと思います。一つ目のご質問にございました姉川の大井町地先の切り通しですね、これについては、今後の出水に備え、人命を守ることを最優先に考えて、切り通しをすぐにでも閉鎖したいという県の考え方を、8月16日に自治会役員の方にお伝えをしたということでございます。県としては、地元住民の方および長浜市のご理解ご協力を得ながら、最終的には切り通しの部分を連続した堤防にできるだけ早くするということを目指してまいりたいと存じます。

この切り通しというのは他にもあるのかということでございますが、安曇川、日野川にも一部あるそうですが、いずれも本堤ではなくて副堤にあるといいうことでございまして、今回の姉川大井町のように本堤を切っている堤防は姉川だけでございますので、そういう意味でも治水上のリスクというものを十分に踏まえた対応ということを、急ぎ行ってまいりたいと思います。

二つ目にご質問いただきました、このことも含めて今回得られた教訓をどのように対策に生かしていくのかということでございますが、現在、このことも含めてまだ検討をしています。どのような対応対策が必要なのかということについて、現在まとめているところでございます。特に、当日の時系列表等をもう一回見直しながらですね、どういう対応を取ってきて、どういう対応がもっと取りえたのかということについて、検証しております。特に議論の中では、今回、夜中に随分川の増水がありました。私も見ていて、この時間内にこんなに急に増水ということに驚いたのですが、台風の進路等によっては、また落とされる雨量等によっては、短時間で様々な変化が起こるということに、これは体制面でしっかりと備えておくということが必要ではないかということと、後は、当然、気象台、県、市、自治会、いろんな連絡等々を行います、し合います。その際に、当然やっているだろう、当然わかっていらっしゃるだろうという情報についても、できる限り言葉にして、共有、交換することが必要ではないかと改めて感じ、考えているところでございます。こういったことも含めて、それぞれの役割分担の中で、もっとやれることがあるのかということをしっかりと検証し、今後の対策に生かしてまいりたいと思います。

[読売新聞]

ちょっと細かいですが、検証作業を引き続きやっているということですけれども、それは内部だけの共有に留めるのか、県民に公表していただけるのか、どうでしょうか。

[知事]

内容をよく見たいと思います。当然、災害防災に関する対応対策に関する検証ですから、県庁内だけで留めて、ああだったね、こうだったねということよりは、広く県民の皆様方とともに共有した方がいいものが大半だと思いますので、そういう視点で内容を見たいと思います。

[読売新聞]

話は変わるのですが、民進党の代表選挙が始まっていると思うのですが、2人、枝野さんと前原さんが名乗りを上げているわけですが、知事としてどちらかを支持するという考えがあればお伺いしたいのと、代表選どちらをというのが無かったとしても、野党の領袖を選ばれるわけですから、望ましい選挙とはこういうものであってほしいというお考えがあればお伺いできますか。

[知事]

昨日ですか、民進党代表選挙が告示され、前原さんと枝野さんが立候補をされ、すでに共同記者会見等をなさっているということでございます。まずは、そういう公党、公の政党の代表を決める選挙ですので、投票権のある方は限られているのかもしれませんが、広く国民の皆様方に知られ、そして様々な政策論争が交わされ代表を選ばれること、期待したいと思いますし、私も一時期、政党人でありました。民進党に所属したことはございませんが、党人であった経験、国会議員であった経験、また、今は知事としての役職にあるものとして、選択肢は少ないより多い方がいい、という意味からすると、現在は野党であられる民進党の代表、代表を中心とした党の存在感というものは、やはり一定、確立されたり、向上されるということを期待される方は多いと思いますので、そういう意味で、国民の皆様方の選択肢になり得る、そういう政党になるような代表選となることを期待したいと思います。

私がどちらかというのはありません。どちらも頑張っていただきたいと思います。

[NHK]

先週末、事務レベルの方々で、北朝鮮関連の対策会議を開かれました。その関係なのですが、いつ北朝鮮がミサイルを発射するか分からない中、Jアラートが中国・四国の各県で不具合があった部分もあったようなので、そういった面、滋賀県では充分なのか、また、全体的にこの北朝鮮対策としては充分なのかというところをお教えいただければと思います。

[知事]

北朝鮮のこの事態について、私も憂慮しながら、しかし、どのような場合になっても迅速な対応がとれるように、現在、関係部局とともに備えているところでございます。

8月18日の15時から滋賀県危機管理連絡調整本部連絡員会議を開催いたしまして、国からの説明内容を共有すると同時に、市町、また、消防、警察等の関係機関と情報共有を行っているところでございます。また、ミサイル等が通過すると想定されている中国・四国9県で情報伝達訓練が行われたということでございまして、その中で、Jアラートの情報伝達訓練で、一部、行政無線が鳴らなかったり、防災メールが文字化けして読めなかったというような不具合が出たということを我々も承知しています。それで、本県は大丈夫かということで確認しましたところ、同日に行われた情報伝達訓練におきましては、県、県内市町、いずれも正常に受信できたということでございます。

ただ、私もそうですし、皆様もそうかもしれませんが、このJアラートというのは、どんな音がするのか、どこで聞けるのか、緊急事態にどういう情報伝達が行われるのか、ということについては、やはり知っておかないといけないということで、その音の確認をしたり、また、こういった形で鳴りますというようなことを、これは県当局もそうですし、たとえば携帯電話会社等もそうですし、様々な機関と連携しながら県民の皆様方にお知らせをするということが必要だと思いますので、4月以降お知らせの仕方については、いろいろと学んできたこともございますので、そういったことにも気を配りながら事態に備えたいと、事態に的確に備えていきたいと考えているところです。

[京都新聞]

青年会館の監査請求の件ですけど、住民団体さんから、無償で貸し付けている一方で宿泊業など営まれているということで、5800万円の請求と、使用料の請求を求める監査請求が行われておりますが、それにつきまして知事の受け止めと今後のご対応をお聞かせください。

[知事]

先般ですね、8月10日、大津市唐橋、中の島の県有地の一部、こちらを一般財団法人滋賀県青年会館に使用許可している件について、住民監査請求があったということは承知しております。8月10日に受付をしたということでございます。現在ですね、担当部局において、過去の経緯等、状況を確認しているところでございますが、こういった監査についても誠実に対応していきたいと思います。

[京都新聞]

そうしますと、現状としては、過去の経緯を洗い出されているような状態であると。

[知事]

ですね。まず、どういう経緯でこのような許可を行っているのかということを確認したうえで手続きに乗って対応していきたい、誠実に対応したいと思います。

[中日新聞]

関連してですが、私自身、この青年会館の監査請求を読んで、ちょっと驚いたんですが、100%減免されているという点なんですけれども、同様に、また別の問題がある教育会館は使用料を支払われていると思うのですが、ホテルとかレストランの営利事業をされている中で100%減免となっていることが、現状どうお考えかをお聞かせいただきたいのですけれども。

[知事]

まず、減免ということについては、一定の、使用がどのような実態になっているのか、どのような目的で行われるのか、その公益性がどうなのかということで判断されるものだと受け止めています。

青年会館のみならず、県内にはいくつか、そういった目的等を勘案し、県有地であっても使用料等を減免した形でお使いいただいていると、こういう事例はあるようです。一方、教育会館の敷地の使用料、これは調べますと、昭和35年度から昭和59年度まで、これは使用料を全額免除していたと、しかし昭和60年度から、教育会館が一部賃料収入を得ている入居団体の占有する面積、これについて使用料を算定して徴収している、頂いているというようなことでございます。したがって、こういった使用実態等に基づいて、それぞれ判断をされるべきものであると思いますので、特に、このことに照らしてどうかということは、私の見解としてはございません。こういう、それぞれの判断に基づいて行われてきているものと承知しています。

[中日新聞]

担当課に説明を伺ったときに、ちょっと監査請求に驚いたというような趣旨で、営利事業の部分について、あまり琵琶湖環境部の方では把握されていなかったのかどうか分からないですが、ご担当者はですね。ただ、県議会の議事録を見てますと、何度か取り上げられておりまして、例えば平成28年2月定例会議ですと、自民党の佐藤健司議員がご質問されていまして、現実には宿泊やレストラン、貸し会議室など、収益事業にも力が入っているのは紛れもない事実だというようなご指摘があって、県当局がその営利事業について把握してなかったということが考えにくいなあと思うのですが、それでも現時点では規定に基づいて対応されているというご認識になるのでしょうか。

[知事]

現時点では規定に基づいて対応しているのかということについては、規定には基づいて、また、法令等には基づいて対応はしていますが、その担当者がどういう文脈で驚いたような表情をしたのか、知らないような対応になったのかというのは、私は承知しておりませんが、今回の青年会館等も、青年会館が行われる事業の一環として、そういった宿泊もしくは食事の提供、レストラン等を展開されているということでございますので、そのことで何か営利というものを目的とされた事業になっているという判断では、これまで無かったんだと思います。

一方、先ほどの教育会館などは、そういった形で、別の営利を目的とされているお店などに使っていただいているという実態との、やはり違いはあるのではないかと思います。

[中日新聞]

そうすると、教育会館さんにある飲食店さんとかとの認識と、違った趣旨の事業だというご認識で。

[知事]

と整理されるのではないかと思います。

[滋賀報知新聞]

監査請求の請求文書の中に、忖度と、知事もご存知のとおり岩永峯一さんというのは農水大臣までなられてですね、非常に県会議員も含めて町議から、実力のある大御所の一人だったと思うのですが、非常に力のある人だったと思いますが、その忖度という可能性があるということなんですけれども、その忖度がそういう有力な国会議員なり、有力な政治家について県が忖度するということは有り得るんですか。

[知事]

石川さんが誰からの何を目的とした、どの内容を忖度と受け止められているのかというご質問の趣旨は、私は分かりませんが、今お名前を出されたような方々の誰か意向を汲み取った対応が有るのか無いのかということについては、私は無いと思います。その意味で忖度ではないのではないかと思います。

[滋賀報知新聞]

それから先程話のありました教育会館のことですね、9月末までに立ち退きということなんですが、教育会館側は近く意向を出すんでしょうが、やはり行政財産じゃなくて普通財産という観点で訴訟に踏み切る可能性が非常に高くなってきているんですが、今の交渉過程を伺いたいのと、万が一訴訟になれば、この福祉医療拠点整備事業というのは2020年の運営開始を目指して専門用養成機関等々と計画されているわけですが、これがまた遅れる可能性も出てくるんですが、その辺の事業の開始の遅れというのは、今後考えられているのか、この2点お伺いしたい。

[知事]

まず教育会館の当該敷地の使用というものについては、9月末までの許可ということになっています。その時までに県の方針等にご理解をいただくべく現在、鋭意、丁寧に誠意をもって協議、交渉を行っているというのが現在の状況です。なお1ヶ月余、40日余りを切ってきたという状況ですので、なお残された時間をしっかりと使いながらご理解を得られるよう努力したいと思います。

この間の協議経過等の資料は現在持ち合わせておりませんので、全て詳らかにお話することはできないのですが、この間も、それこそ私が知事になってから以降も、当初予定していた民間ディベロッパーによる開発からですね、今後予想される医療福祉人材等々養成するそういった機能を持った施設整備、教育機関の整備、更には必要な用地の確保、そういったことが必要であるという判断から、当該教育会館を含む敷地についても使う形で、医療福祉人材養成、併せて当該敷地、当該用地に人が集う、そういう機能を持った開発をさせていただきたいということで、これから県議会にもご説明申し上げ、関係機関にもお話をさせてきていただいてきたということでございます。

当然いつまでも時間をかけてやれば良いということでは無いと思っているんです。これはおっしゃったように一定のスケジュール、計画を持ちながら、想定される長生きできるようになって、そういった医療福祉人材が更に不足してくるという時代を想定して人材を養成しなければなりませんので、一定のスケジュールは持ちながら、現在も対応をしています。今回のこの教育会館の9月末の期限が、一つのタイミングでありますので、まずはそのタイミングに合わせた対応を取っていただけるように努力するというのが現状ですし、仮、仮定の質問というのにはお答えしづらいのですが、そういった県のプロジェクトスケジュールが、遅れることが無いように努力をしていきたいと思います。

[滋賀報知新聞]

話合いでですね、妥協点を、落とし所を考えるということが、有り得るんでしょうが、これ基本的に補償しなくてもよい行政財産だという県の主張とですね、戦前からのあれで言うと普通財産として扱うべきという、これは全く水と油で妥協の余地がないというように思えるんですが、当然このままいくと、訴訟しかないという感じを受けざるを得ないのですが、知事のご認識はどうなのでしょうか。

[知事]

今、ご質問のあったように、私どもが主張させていただいております「行政財産ですので」ということと、教育会館の皆様方がおっしゃっている「普通財産ですので」というところに相当な開きがあるのではないか、この認識は私も共有しています。

認識に違いがあるなということは私も共有していますが、なお、それらを埋める方策、協議が可能かどうか模索しているところです。一般的にですけれども、こういった当事者同士の主張等が違えば、一つの選択肢として、司法の場でご議論をいただき結論を出していただくということも、これは選択肢、手法としては有り得るのだと思いますが、なお期間はまだありますので、最大限の努力をしたいと思います。

[時事通信]

先程、話の出ました民進党の代表選挙のことですが、安倍首相の支持率が下がる中でも、なかなか民進党の支持率が上がってこない、あと代表選の中で野党共闘というのが一つの大きな争点になっております。この民進党そのものの存在意義と野党共闘の在り方についてお考えがあれば、お伺いできればと思うのですが。

[知事]

何からどう話せばよいのか思案しているところなのですが、まず民進党の存在意義ということですが、先程もお伝えしたように公党、公の政党ですしね、現在、野党にいらっしゃいますが、全ての方ではありませんが、一時期政権与党を経験された政党でございますので、そういう意味で私達有権者、国民に選択肢を示すという意味において、大変重要な役割を果たしている、果たされるべきものではないかと考えています。

また、野党共闘というものについては、申し訳ございません、よく分かりません。よく分からないというのは、どういう違いで、どういうような主張をされているのかというのを私は十分、承知、把握をしていないという意味で申し上げているのですけれども、やはり政党ですので寄って立つ理念ですとか、目指す国家像や地域像、更にはそれらを実現していくための政策というものに、集まられるわけですから、そういうものの違いをどう乗り越えて、離合集散されるのか、また選挙を戦われるのか、これはやはり私たち有権者の側は良く見ていると思うんですね。ですから、単なる一方が与党で、一方が野党で、与党が多いから強いから野党が集まってということだけでは、なかなか有権者の理解は得られないのではないかと思いますので、その辺りの理念、国家像、地域像、更には政策、こういったもののすり合わせが、前提にあるのではないかと思います。

[時事通信]

宮城県の方で檀蜜さんが出られておりました観光PRの動画というのが削除されることになりまして、性的な表現を伺わせるような表現があるということで、滋賀県も以前、石田三成の動画を公開されたということもありまして、この県の観光動画の在り方について、お考えがあればお伺いできればと思うのですが。

[知事]

観光を含む知名度向上でありますとか、また多くの方々に注目していただく取組ということについては、絶えず県でも努力をしていますし、思案をしているところです。ただやはり気を付けなければならないのは、人を傷つける、人を不快にさせるそういった手法ややり方で、注目を集めるというのは本末転倒だと思いますので、そういった人権意識でありますとか、こういったことは大前提の土台としてですね、その上にアイデアや努力といったものが、あるべきではないかと思います。

いろんな考え方があるのでそれぞれ難しいのかもしれませんが、私はそういうことを前提に動画づくりを行いたいと思いますし、当然、県の担当部局等も行ってくれていると思います。

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