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知事定例記者会見(2016年8月9日)

平成28年8月9日
(県政記者クラブ主催)

記者会見に臨む様子

おはようございます。私からの情報提供の前に3件申し上げます。

1点目は、昨日のびわ湖大花火大会を、おかげさまで大きな事故なく無事に、そして天候にも恵まれ盛大に開催することができました。関係者の皆様、ご協力いただいた全ての皆様に心から感謝申し上げたいと思います。

一部、救急搬送等があったということで、今朝の時点で報告が上がっているのは合計24件ということで、うち熱中症によるものが6件あったと聞いています。昨年までの課題として、水分補給ができるものを購入することができないなどがありましたので、人の流れを少し変える、有料観覧席と一般観覧席との動線を分けて、また、県庁前の広場などを活用してフードコートを設置するなどの改善をいたしました。

私自身も打ち上げ前に湖岸一帯を歩いてみましたが、人の流れが例年よりかなり分散しておりましたので、一定の効果はあったと感じています。まだ、湖岸において掃除、後片付け等をしていただいている方がいらっしゃいますので、その方々のことを思いながら、今回の課題を検証して来年度以降より良い花火大会にしていきたいと思います。

2点目は、昨日天皇陛下のお気持ちが示されました。私自身のコメントは昨日出させていただきましたが、一国民として、また知事として、深くこの天皇陛下のお気持ちを考えたいと思っています。陛下もあれだけのお言葉を出されるにあたり、随分お考えになられ推敲されたというようなことも報じられておりますので、私も深く考えたいと思います。当然、立法府等でしかるべき議論や手続が行われるものと承知をしておりますが、私はもう少し深く考えたいと思います。

3点目は、週末にびわ湖放送で高校生と、昨日は県庁内で小学生と、そして今日は県内の中学生と対話をいたします。滋賀のことや未来のことや、様々な、悩みも抱えているけれどもピュアな小学生、中学生、高校生との対話に非常に私自身も刺激を受けております。是非、子どもたちや青年達との対話も県の施策への反映をしていきたい。また、私自身のパワーアップのための源としていきたいというふうに考えているところでございます。

資料に基づきまして2点申し上げます。

1点目は夏季集中休暇について、でございます。8月12日、15日、16日の3日間に集中いたしまして、職員が年次有給休暇を取得させていただきます。この取組は、職員の地域行事への参加促進、職員自身が家族と過ごす時間の確保、心身の疲労回復ということでございまして、県庁における「働き方改革」の一環として実施いたします。もう1つのねらいは、冷房や照明の節減による省エネルギー対策の推進でございます。本県では、オイルショックを契機として、昭和54年からこの取組を継続しているということでございます。

この3日間における各職場の出勤体制は、必要最小限度の要員とさせていただきます。職員の出勤率は平均いたしますと12.7%で、1日あたり約390人が出勤する予定でございます。パスポートセンターや福祉施設、また病院等の職場においては、ほぼ平常どおりの勤務体制を組ませていただきます。主な県民向け施設の開館状況は別紙のとおりでございまして、お盆の期間も、近代美術館や琵琶湖博物館は開館しておりますので、多くの方のご来場をお待ちいたしております。

各庁舎におきましては、空調機器を切り、また不要な照明を落とし、さらに公用車の使用も節制いたします。電気やガスなどのエネルギー経費について、3日間で約270万円の節減を見込んでいるところでございます。

私自身の過ごし方でございますが、まずは家族と過ごす時間、また、先祖等にお参りする期間とさせていただくと同時に、少しまとまった休みがありますので、私的な活動といたしまして、自転車に乗って「ビワイチ」に挑戦をいたします。暑い時期ですので無事に回れるかどうか、準備を怠りなくしたいと思います。

2点目は、琵琶湖保全再生法の公布・施行の1周年を記念したシンポジウムの開催と、琵琶湖に関する意見や情報の募集について、でございます。

まず、シンポジウムの開催についてですが、お手元の資料をご覧ください。琵琶湖保全再生法の公布・施行から9月28日で1周年となることを契機といたしまして、法の趣旨および、日本遺産にも認定された琵琶湖の価値や課題等について、県民の皆様に改めて発信させていただくとともに、自らの暮らしとの関わりや、琵琶湖のために自分たちができることについて考えていただくことを目的としたシンポジウムを開催します。「琵琶湖保全再生法シンポジウム~暮らしの宝湖(ほうこ)「琵琶湖」のために私たちができること~」と題しまして、10月8日、土曜日の13時から開催いたします。会場は、びわ湖大津プリンスホテルで、定員は400名、参加は無料でございます。企画内容ですが、「琵琶湖保全再生法」の概要説明や、講師に「さかなクン」をお招きして「いのちを支える自然のちから!~琵琶湖と環境の話」と題した基調講演をいただきます。

次にご意見の募集について、でございます。現在、本県では、琵琶湖保全再生計画を策定しているところであります。琵琶湖保全再生法に国民的資産と規定された琵琶湖を、健全で恵み豊かな湖として、保全再生していくために、広く県民のみなさまからのご意見を募集したいと考えています。具体的には先ほどのシンポジウムと連動した意見募集として、エフエム滋賀のホームページにおいて、シンポジウムの中で紹介する「琵琶湖の写真」と併せ、「琵琶湖への想い」を募集し、番組内等でも告知をいただきます。さらに、県ホームページ上に「~暮らしの宝湖『琵琶湖』のために、私たちができること~琵琶湖への想い」と題したコーナーを設けまして、県民等から琵琶湖に係るご意見や情報を、常時、寄せていただけるようにいたします。お寄せいただいたご意見等は、琵琶湖保全再生の計画策定でありますとか施策立案等に活用させていただきます。少し長くなりましたが、私からは以上です。

[毎日新聞]

昨日、陛下のお気持ちに対する知事コメントを記者クラブとしてお願いしていまして、いただいたわけですけども、率直に言って国民の多くは感情があったと思うのですが、「深く考えたい」というコメントはちょっと意外だったんですけど、ご高齢と自らおっしゃり、ありかたまで触れられたことをどう感じたかという気持ちをお伺いしたかったんですが。天皇制とか難しい問題があるのは重々承知はしているんですが、今日の紙面各社いろんな人の声が出ていると思うんですが、同じようなコメントをいただけるかと思ったのですが、今は同でしょうか。

[知事]

お考えは承ります。ただ私自身初めての経験ですし、昭和天皇がご崩御された時にそういう気持ちを聞いたこともありませんでしたので、まだ自分の中で消化できてないというのが率直なところです。私も園遊会や国会の開会式等でお目にかかる機会がございましたし、折に触れ天皇陛下のお心、私たち国民に寄り添って、正に象徴天皇として活動されているお姿を私は見させていただいておりました。そういう陛下が今お気持ちを記され、発せられたということについて、私自身は深く考えたいと思っています。

[時事通信]

安倍改造内閣が発足しました。これに関する評価。新たに打った経済対策についても評価も併せてお願いします。

[知事]

先週、安倍政権として新たな内閣を作られました。課題山積しておりますので、新しい内閣、布陣で、引き続きの方もいらっしゃいますが、日本のため未来のためにがんばっていただきたいと思っています。

経済対策については、28兆円ですが、働き方改革を含め、活躍というキーワードを多く使われた経済対策の骨子等が示され、現在補正予算の策定作業が進んでいるということでございますので、私たち滋賀県としてもしっかりとこういう流れについていけるように、県としての経済対策に沿った検討協議をしているところでございまして、また来る議会等にお諮りしたいと思います。

[時事通信]

改造内閣の件について追加でお伺いしたいんですが、地方創生担当大臣をされた石破さんがこのたび閣外に去られたということで、別の方が新たになられたんですが、地方創生に与える影響だとかどのようにお考えでしょうか。

[知事]

地方創生なくして、日本の再生なしということで、石破大臣を先頭に旗振り役をしていただいて、多くの施策が進み始めているところです。もちろん閣外にいらっしゃっても当然ご活躍されると思いますが、最近懸念していますのは属人的にどうということよりも、地方創生というテーマやメッセージが少し全体の中で色あせてきたのではないかなという印象、また懸念を持っている所でございまして、このことは先に行われた全国知事会議の中でも複数の知事からも発せられたところであります。我々もしっかり発信しながら国のそうした対策が遅れたり、減じられたりすることがないように努めていきたいと思います。

[時事通信]

12日に伊方原発が再稼働する予定になっております。直接関係ないかもしれないんですけど、受け止めがありましたらお伺いできればと思います。

[知事]

まだ12日の情報を持っているわけではございませんので、見て判断させていただきたいと思います。ただ従来申し上げているとおり、さまざまな課題が指摘され、克服されていない中で、ただ原発を次々と動かしていくということについては大きな不安をお感じになる方は多いのではないかと思っています。

[NHK]

原子力防災対策について、県の対策と大津市の対策を読んだのですが、大津市役所が作っている対策があって、大津市は原子力対策で、こうこうこういうふうに予定し、対策を作っていると。そういう自分たちの作った避難計画を県の避難計画に入れて欲しいというようなことをおっしゃっているのですが、県としては北の方の市を中心に対策を作っていらっしゃるので、意識に差があるように感じたのですが、その点、知事はどのようにお考えでしょうか。

[知事]

滋賀県の原発防災については、まず国との関係、電力事業者との関係で申し上げますと、実効性のある多重防護体制の構築という形で、ハードのみならずソフトも、そして立地自治体だけでなく、周辺、万が一の事故が起こった時に影響を受け得る自治体も含め、そして任意のものではなく法的なもので、そしてオンサイトのみならずオフサイトもというような形で提起をさせていただいております。当然動いている、動いていないに関わらず、現存する原発に何か事があった時に、どう逃げていただくのか、また被ばくを避けていただくのかという対策には、資機材の設置も含め、また避難計画の構築も含め、県も様々な取組を今、行っているところでございます。

大津市さんは大津市さんのお考えでされておりますし、県とズレがあるという御指摘がありましたけれども決してズレがあるわけでは無く、県としては順次、そうした近いところの自治体の対策ですとか、国との関係の中での合意された計画づくりであるとか、そういったことに今、取り組んでいるところですので、現時点で考えに違いがあるとすれば、そういったものは、今後繋いでいく、埋めていく、そういったことも必要なのではないかと思います。

ベーシックなものを国、県、市で作った上で、プラスそれぞれの市において、こういった考え方でこういったことが必要ではないかということが作られていくんではないかと思います。

[朝日新聞]

8月27日に原子力防災の共同訓練を福井県と、福井県の広域避難を滋賀県と連動してやると以前お伺いしていましたが、改めて今回の訓練の狙いというか、こういった所に着眼しているといったことについて、教えていただけないでしょうか。

[知事]

27日に行われる広域訓練の詳細をまだ把握しておりません。ただ、その時期に、そうした福井県とも連携した形で訓練が行われるということについては承知をしております。内容等確認した上で、所期の目的が達せられ、今後に繋がる充実した訓練になるよう努めていきたいと思います。そう何回も出来ることではありませんので、しっかりとそういった機会を活かしていきたいと思います。

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