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知事定例記者会見(2016年3月29日)

平成28年3月29日
(県政記者クラブ主催)

記者会見に臨む様子

おはようございます。

滋賀学園残念でしたね。ただ、高校野球のみならず、今高校の選抜大会が各地で行われているので、それぞれ頑張っていただいているようです。

高校生の皆さんの様々なチャレンジをこれからも引き続き応援し、また見守っていきたいなと思います。

本日は話題提供2点です。

一点目は滋賀県の基本構想・基本理念に基づきまして、今年度、この3月の時点で策定改訂いたしました計画等についてお示しさせていただきました。

これは、私たちもそうですし、特に県民の皆様方にわかっていただき、ご利用いただくことが大事ですので、あらためて整理しました。

全部で28本です。うち新規は10本です。ひとつは「滋賀県協働推進ガイドライン」。2つ目は「パートナーしがプラン2020~滋賀県男女共同参画計画・滋賀県女性活躍推進計画~」。この2つ目は厳密にいうと新規ではないのですが、今回少し私たちの意も入れて女性活躍推進計画とセットで強い意向をもってつくらせていただきました。3つ目は「滋賀のめざす特別支援教育ビジョン(実施プラン)」、先週説明したものです。次に「滋賀県立小児保健医療センター基本構想」。そして「しがエネルギービジョン」、「滋賀県農畜水産物輸出戦略」、『「近江牛」ブランド・販売戦略』、「TPPに係る滋賀県の対応方針」、「滋賀県公共施設等マネジメント基本方針」ならびに「滋賀県企業庁アセットマネジメント計画」の合計10本が新規でして、特に最初に申し上げた「滋賀県協働推進ガイドライン」、ならびに、2つ目に申し上げた「男女共同参画」ならびに「女性活躍推進計画」、そして「しがエネルギービジョン」については、非常に強く思いをもってつくってきたビジョン・ガイドライン・プランですので、しっかりと推進についても他のものと同様に、いやより強く取り組んでいきたいと思っています。

これらを進めることで「新しい豊かさ」というものを県民の皆様方にも感じていただける具現化をしていきたいと思いますので、またよろしくお願いします。

2つ目は、「滋賀県女性活躍推進企業認証制度」における認証マークについてです。

昨年6月に認証制度を創設しまして、9月の時点で10社認定をさせていただきました。当時は一つ星企業が6社、二つ星企業が4社となっていたところです。

現在、一つ星企業が9社、二つ星企業が12社、まだ残念ながら三つ星はないのですけれども合計21社となりました。

このたび、「認証マーク」を制定しましたので紹介させていただきます。皆様のお手元にサンプルとして、名刺、クリヤホルダー、封筒をお配りさせていただきました。認証された企業は、この認証マークを商品や広告、名刺などに付すことができるということで、もって女性活躍推進の取組をしている企業であることをアピールしていただくことができるというものです。

認証マークは、県の鳥「かいつぶり」をモチーフとしていまして、右側に星をあしらうことにより、一つ星、二つ星、三ツ星という事でして、三つ星となりますと輝きも最高となるイメージで作っております。

また、女性活躍の取組を推進していくためには、土台として、仕事と生活の調和推進の取組が重要でありますことから、県の仕事と生活の調和推進啓発のカエル、これは働き方を変える、意識を変えるということで使っているカエルのイラストを入れています。

企業の皆様に伺いますと、とりわけ今は人材確保でご苦労されているという企業が多いので、このような取組をすることがPRすることに繋がればと、こういったことも人材確保の一助になればということです。

滋賀県在住のイラストレーター、タカノキョウコさんに依頼してデザインしていただきました。

私からは以上です。

[京都新聞]

いよいよ年度が終わります。知事も初めての通年予算を組まれて事業を推進してこられた。あらためて年度を振り返って、ここはうまくできた、ここはあまりうまくできなかったところを教えていただけますでしょうか。

[知事]

年度当初から、4月1日から3月31日までということで申し上げれば初めて知事としては過ごさせていただきました。

この間、日本遺産の認定、また琵琶湖の法律の成立、さらには知事になってもっともうれしかったこととして「みずかがみ」「秋の詩」のW特A受賞など、様々な県民の皆様とともにこれまでやってきたことが評価されたり報われたり認められたりと瞬間をつくることができた。そういう意味では非常に充実した1年だったと思います。

あわせて、大きな災害におかげさまで見舞われることなく無事平穏な1年であったことは、感謝したいと思います。

ただ一方で、予算構築の際に「挑む予算」は作れたとは思うのですが、まだまだ私たちの事業・予算の見直しという意味では道半ばにあると、十分切ることができないまま新たなことに挑もうとしているという事もあるのではないかということはあります。また、年初に申し上げましたけれども、広域自治体との関係の中で、国との関係の中で県が進める取組について改善・前進していくという事で申し上げれば、原発に依存しない新しいエネルギー社会構築ならびに北陸新幹線の問題、また治水政策等については引き続きの課題として大きくあるということですので、これらをしっかりと来年度以降進めていくことが必要だと思っています。

また、長期的な課題という事で申し上げれば、国体・全国障害者スポーツ大会に向けた施設整備、ならびに新生美術館をつくらせていただくというプロジェクトに対するご理解をさらに広げ、事を進めていくことが必要があると思いますので、こういった事がさらに重要なテーマになってくるんだろうなと思いながら、年度末を迎えているところです。

この節目に考えることや思う事を大事にしながら、来年度スタートから歩んでいけるように頑張りたいと思います。

[京都新聞]

今まさに、これから改善・前進で3つをあげていただきましたが、この3つについては、今年度を含めてどれくらい到達したと考えていらっしゃるのでしょうか。

[知事]

原発に依存しないエネルギー政策という事について申し上げれば、滋賀県のぶれない、琵琶湖をお預かりしている、集水域をお預かりしている、県民の皆様の暮らしと命を守る観点からの原発・防災の問題提起、ならびに原発に依存しないエネルギー政策構築の必要性の訴え、こういうものは発信し続けることができていると思いますし、じゃあ具体に原発に頼れないとしたらどのような暮らし方やつくり方があるんだということについて、県民の皆様と取り組んでいくビジョンをつくることができた。今後はこのビジョンに基づく取組をさらに進めることによって、私たち県民の暮らし方・働き方・生き方というものを変えていく、そういう取組を示していきたいと思います。

また、原発防災のあり方についても、様々なトラブルや課題がある中、若狭湾に集中立地する原発については経年劣化していくという状況にございます。現存する原発のあり方を立地自治体のみならず、それぞれ個別の任意協定ではなく、しっかりとルール化していく、こういう事も国にも引き続き粘り強く訴えを続けていきたいと思っております。

2点目の北陸新幹線は、いよいよ来年度、国においても与党においても一定の結論をつくっていかれることになるのでしょう。その中に、滋賀県の立場や考え、しっかりと伝えていきたいと思っています。

滋賀県だけで決まられる課題ではありませんので、大変難しいテーマでありますが、滋賀県がある位置、果たしてきた役割、こういうものをしっかりと伝えながら、引き続き整備新幹線のいよいよ敦賀以西の延びてくるルートにしっかりと参画していきたいと思います。

そういう意味では、おかげさまでルート絞り込みの段階は乗り越えましたので、費用面、経済効果、さらには数量を用いた比較検討が行われる段階に入ってまいりますので、しっかりとそのことに関与してまいりたいと思います。

3つ目の治水政策は、国の検証段階にありますので、また一定のものが出てくると思います。大戸だけではなく丹生も含めて、長い時間がかかり、効果もあるが色々な影響も出る、費用も掛かり、上流と下流の複雑な問題が絡み合う非常に難しい高度な政治テーマでございますが、しかし、ダムを構築するだけでは防ぎ得ない治水等にどう対応していくのかといった事や、いま地方自治体と国との間で交わし確認しております当面実施せず中上流部の改修を進めるとの確認もしていかなければなりませんので、こういったことをしっかりと国とも意見を述べ合いながら事を進めていきたいと思っております。

そういう意味で、この3つのテーマは来年度引き続きの最重要課題として滋賀県にのしかかってくるのではないかと思っております。

[京都新聞]

今日、安保関連法が施行されました。改めて知事としての受け止めをお聞かせください。

[知事]

様々な議論の結果、提出され審議され決定された法律という事で、今日施行ということです。

特に何かということを考えたわけではないですが、一国民として、また県民を代表する知事として、この平和安全保障の問題、唯一の被爆国として70年前に犠牲を払って終戦を迎えた国として、慎重にも慎重を期した運用ならびに今後の対応というものを求めていきたいと思っております。

私は自衛隊の存在、また努力、多として認めるものの一人であります。そういう自衛隊、また関連する学校に入隊・入校しようという若者に対する激励は毎年欠かさず参加させていただき、その志に敬意を表している一人でもあります。

だからこそ、現地・現場・世界で努力されている方々のためにもしっかりとした法制をつくり、まちがわない運用をするということが必要だと思いますので、そういったことを見守っていきたいと思っています。

[京都新聞]

民進党が立ち上がることになりましたけれども、かつて所属された知事として何か思いはありますか?

[知事]

私が所属した、政治活動を始めた政党というものがなくなるという事については、一抹の寂しさを感じています。ただ、議論の末新たな出発をしようと、またより多くの皆様方のご期待に応えられる政党をつくろうということで出発された政党ですから、立法府のみならず日本全国各地で多くの皆様方の支持・信頼が得られる政治活動をされればいいなと期待しています。

私自身も民主党政権時代に政権ならびに与党の中にいた者として、そういった時の経験・教訓・反省、そういったものが活かされて、色々な政策作りが行われれば、体制づくりが行われればということも、あわせて思います。

[時事通信]

発表案件の女性活躍認証制度ですが、これを取得することによるメリットというものはどういうものがあるのでしょうか。

[知事]

こういった取り組むことによる効果は有形無形のことがあると思います。これから男性も女性も仕事をして活躍できる環境づくりに積極的に取り組む企業がより選ばれる時代に入ってくると思いますので、そういったことを後押しする必要があると思います。

そういったなかでメリットを一例紹介するとすれば、例えば企業立地助成金の助成要件に女性活躍推進企業であることを明示しております。助成金を得ようとされる企業さんはこれを取得しようという動きにつながるわけですから、一つの効果ではないでしょうか。

また、今年の10月1日以降に申請予定の平成29年度からの建設工事入札参加資格審査における評価項目に加えました。そのことによる問合せ等が急増しているようでして、そのことが認証を受けようとされる企業さんの行動に結びつくのであれば、これは非常に大きな効果ではないかと考えております。

あわせてこの認証マークの制定と同時に、こういう企業だという事を県の広報等で積極的にPRすることで、その宣伝効果というものもあると思います。

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