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知事定例記者会見(2015年3月17日)

平成27年3月17日
(県政記者クラブ主催)

春雨に 濡れても開く 琵琶湖かな
梅まつりの宣伝を行う様子

おはようございます。

「春雨に 濡れても開く 琵琶湖かな(はるさめに ぬれてもひらく びわこかな)」。土曜日、琵琶湖開きがありました。すっかり春めいた昨今でございます。

昨日は近江高校が来てくれました。「青麦の ごとく元気に 伸びやかに(あおむぎの ごとくげんきに のびやかに)」。昨日はブルーのネクタイで激励をさせていただきました。

本日は5点情報提供をさせていただきます。

まず1点目は、建設工事の入札参加資格審査に用いる主観点数に「保護観察対象者等の就労支援」と「女性の活躍推進に向けた取組」に関する評価項目を追加することといたしました。保護観察対象者等の方々の就労支援を目的として建設企業が協力雇用主の登録をした場合、保護観察対象者等を直接雇用、または下請業者を通じて間接的に雇用した場合にプラスの評価をすることとしました。

また、女性の活躍推進を目的として建設企業が女性技術者を雇用している場合にもプラスの評価をさせていただくこととしました。

これは私自身が国会議員時代から、再犯防止の取組として超党派の議員連盟に所属をし、すべての人に居場所と出番ということで、やはり仕事と暮らし、住まいと仕事ということで、その一助として今回保護観察対象者の就労支援ということを実施させていただくこととしまして、この入札参加資格に加点するのは、全国の都道府県の中では10番目、近畿では3番目ということですが、「協力雇用主の登録」「直接雇用」「間接雇用」の3つを評価項目とするのは全都道府県で初めてです。

この公表後、平成27年10月から12月下旬の間に改正後の内容で入札参加資格審査申請を受け付けまして、平成28年4月1日付けの名簿における格付けや順位に反映されることとなります。

また、女性の活躍推進に向けた取組ということでも、同じように評価項目に追加させていただくこととしました。

2点目は、原子力防災対策の強化ということでございまして、可搬型モニタリングポストも今日納入ということでございますので、持ってまいりました。

若狭エリアに立地いたします原子力発電所の万が一の事故に備えて、取り組んでおります多重防護体制の確立でございますが、その一つである防護体制の整備について、取組内容を紹介させていただきます。

まず、モニタリング情報共有システム「RAMISES(ラミセス)」というものについてでありますが、原子力災害、放射線被害というものは、五官で感じることができない、においもしない、目に見えないということでございますので、その情報を正しくとらえて、伝えることがポイントになります。

このため、固定型のモニタリングポストを6局設置しておりましたが、これに加えまして、今年度、持ち運びのできる可搬型のモニタリングポストを12台整備してですね、環境放射線の監視体制の強化を図ることとしております。

あわせて、モニタリング情報共有システム「RAMISES」を整備しまして、県内の測定値だけでなく近隣府県の測定値も一括して把握できるように整備を進めております。

また、ホームページでこれらデータを表示しまして、「放射線の見える化」を図ってまいります。

今月には、これらを完備、試験運転いたしまして、新年度から本格運用しまして、万が一に備えてまいりたいと思います。

また、安定ヨウ素剤の備蓄についてでございますが、今日も持参をいたしましたが、緊急事態において、県内UPZ圏域では、屋内退避が前提でございますが、最悪の事態に進展した場合、一時移転(避難)も想定されます。

この一時移転(避難)の際、放射性ヨウ素から身を守るために、一時滞在者も含め49,000人の3日分の安定ヨウ素剤290,000錠を準備いたしまして、小中学校、保育園、幼稚園および高齢、障がい者施設などに備蓄することといたしました。

このほか、孤立集落等、スクリーニング会場外での緊急除染に使用するための除染テントを整備いたしますほか、危機管理センタ-の新築と併せまして、県の災害対策本部で、住民の避難状況や、警察・消防・自衛隊等の展開状況を把握するための作戦パネルというものを用意いたします。

これらの資機材を県内8カ所に整備しております。

今後引き続き、原子力防災訓練を通じまして、検証しながら、実効性向上に取り組んでいきたいと考えております。

3点目は、「女性職員の活躍推進のための取組方針」を策定させていただきました。

県では、女性の力で滋賀の経済や地域を元気にするため、「CARAT滋賀・女性・元気プロジェクト」を部局横断的に展開しておりますが、県庁の率先行動として、「女性職員の活躍推進のための取組方針」を、今回初めて策定いたしました。

策定に当たりましては、職員の意識調査を行うとともに、ワーキンググループで議論を今年度4回開催しまして検討いたしました。

まず、目指す姿として、「女性職員も男性職員も ともに いきいきと活躍できる県庁」を目指していきたい。また、全職員が目指す姿のイメージを共有して全庁挙げて取り組んでいきたいということと、女性管理職の登用に向けた「育成」を大切にしたいということです。

特に、来年度新設いたします係長ポストを経験しながら、成長することで将来の管理職につなげていきたい。また、女性職員が全体の3割程度であることから、女性の受験者をもっと増やすという取組も入れさせていただいております。

次にワーク・ライフ・バランスでありまして、出産・育児・介護等々のライフステージにおいてバランスを取っていただけるように意識改革や働き方の改善などに繋げていきたいと考えております。

これらの取組を進めるために数値目標を設定しまして、管理職に占める女性職員の割合を10%以上とさせていただきました。また、係長については15%以上としました。私自身も先頭に立って、職員の皆さんと一緒に頑張ってまいりたいと思います。

4点目ですが、待望の新生美術館について、今日も布野部会長にお越しいただいておりますが、新生美術館の設計者を選定いたしますプロポーザルを行いました。その後、選定委員会で検討いただいて、その審査の結果、有限会社SANAA(サナア)事務所の提案内容が選定されたということでございます。

既存の美術館の建物や、公園の風景を活かした、分棟型の回遊式庭園美術館の提案が、高く評価されたと伺っております。

SANAA(サナア)については、建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を2010年に受賞されているほか、金沢21世紀美術館や、ルーブル美術館ランス別館を設計されているなど、国内外で高い評価を受けておられます。この技術力や創造力を存分に発揮していただいて、世界的にも発信力のある美術館が実現できるよう期待をいたしております。

この公開プロポーザルは、「みんなのものはみんなで創ろう」ということで、公開で開催しました。私自身も参加いたしましたが、非常にワクワクする場でございまして400人の傍聴者の皆さんで満員の会場でした。日本を代表するような設計者の皆さんに非常に熱のこもったプレゼンテーションをしていただき、その結果選定いただいたということでございますので、今後大いに期待しているところです。

この後、3月中には契約を締結いたしまして、設計をスタートすることにいたしますが、積極的に県でも情報を公開しながら、多くの県民や団体の皆さんと連携して、参加していただきながら、整備を進めていきたいと考えております。

その一環といたしまして、早速ですが、3月24日には私が座長となり、県内の文化や経済、福祉、教育、地元自治体を代表する皆さんにお集まりいただいて、美術館の整備に関する意見や情報の交換を行う「新生美術館連携推進懇話会」も開催させていただく予定です。どうぞよろしくお願いいたします。

5点目ですが、イタリア共和国ペルージャ外国人大学との学術一般交流に関する一般協定および学生の相互派遣協定を締結いたしましたので、そのご報告をさせていただきます。

昨年9月1日から5日まで、イタリア共和国ペルージャで第15回世界湖沼会議が開催されて、私も参加をいたしました。

ペルージャ外国人大学のパチュッロ学長と面談させていただく機会がございまして、学生や研究者などの交流について話をさせていただく中で、滋賀県立大学があるので是非交流をしようと意気投合いたしまして、協定締結に至りました。

ペルージャ外国人大学は、イタリア語・イタリア文化を世界に普及する目的で1925年に創設された大学でして、イタリア語教育を専門とするもっとも古い国立教育機関として知られております。その専門性から「イタリア語イタリア文化コース」を中心に、年間7,000名を超える留学生の受入を行っておられます。

今回の協定は、県立大学にとりまして、イタリアの大学との協定締結は初めてということですので、今回締結を結んだことで学生・教員の相互派遣、共同研究実施の検討、研究に関する情報交換等について今後実施していくこととさせていただいております。

滋賀県立大学から派遣される学生さんは「イタリア語イタリア文化コース」に在籍し、イタリア語とイタリア文化を半年間もしくは1年間勉強される予定です。

またペルージャ外国人大学からの派遣学生さんは、滋賀県立大学において日本語の授業および英語で提供される専門の講義等を受講していただく予定です。

世界から滋賀、滋賀から世界をさらに進めてまいりたいと考えております。

最後ですが、今月のイチオシ、甲良町の梅をご紹介したいと思います。

今日は甲良町のゆるキャラ「ココラちゃん」に来ていただきましたのでご紹介します。

甲良町といえば、せせらぎ遊園などで知られる、清らかで、おいしい水が有名なんですけれども、甲良町北部の呉竹地域では、むらづくり委員会が中心となり、梅の栽培に取り組まれ、年間2トン生産されております。

非常に大きく肉厚の「南高梅(なんこううめ)」と小粒でカリカリとした食感の「甲州小梅(こうしゅうこうめ)」。それぞれの特性に合わせて加工されておられます。

今週末の3月22日には、呉竹梅林公園で「梅まつり」が開催されます。春の訪れを感じに来ていただきたいと思いますし、この「梅ようかん」と「梅あめ」、「こうら梅ハッカ」を東京のゆめぷらざで準備が整い次第、今週にも販売させていただきます。滋味深い豊かな味わいをお楽しみいただけたらと思います。

私からは以上です。

[朝日新聞]

原子力防災の強化のところで教えていただきたいのですが、安定ヨウ素剤の備蓄なんですが、たしか原発から5キロ圏内に備蓄だったと思うのですが、なぜ30キロなのかということと、小中学校や公共施設に備蓄するということですが、いざ使う場合や住民に配布する場合にはどうするのか具体的な手順を教えていただければと思います。

【防災危機管理局】

30キロ圏内につきましては、主に避難所となります公共施設に配備するということになっておりまして、今年度購入しまして、今知事が説明しましたような数を配備しました。

それから、緊急時の配布の体制ですが、こちらは健康医療福祉部門と連携でやっております。国から服用の指示がありますので、その時には人員を配置して、配布できるように要綱などの整備をあわせて行っているところです。

[朝日新聞]

飲むことを制限されるような人に対しては、国が指示を出した段階で専門の医師を配置した上で配布するんですか。

【防災危機管理局】

国も医師ないしは薬剤師ということですが、詳細は決まっておりません。備蓄までが決まっている状態でありまして、今後は国の指示に基づいて人員等は検討していくことになると思います。

[朝日新聞]

備蓄はするけれども実際の使用方法については決まっていないということなんですか。

【防災危機管理局】

国の服用の基準につきましても、規制庁の検討チームで検討されている段階ですので、もう少し国の方針を待つ状態です。

[朝日新聞]

県独自にということは考えてらっしゃらないんですか。

【防災危機管理局】

国から服用の指示が出ますので、もう少し国を待ちたいと思っております。

[朝日新聞]

5キロ圏より拡大した理由はあるんですか。

【防災危機管理局】

5キロ圏内は事前に住民に配布する。5キロ以上30キロ圏内につきましては、備蓄するという方針が決まっております。これに基づいて本県でも備蓄したということです。

[京都新聞]

関電が美浜原発、敦賀原発の一部を廃炉にするという決定を朝、したようですが、それについての知事のお考えとかねてから廃炉についてもいろんな地元の対策が必要だとおっしゃってましたけど、知事の感想をお願いします。

[知事]

私はまだその情報に直接接しておりませんが、廃炉ということになれば、原発に依存しない新しいエネルギー社会をつくる「卒原発」というものの一歩だと思います。

ただ、動かす、動かさないということだけではなくて、今ある原発の状態、さらにはそれらを廃炉にするということも含めて自治体にもきちんとした説明があってしかるべきだと思います。

また、その廃炉にされたさまざまな機器類ですね、燃料棒等々も含めてきちんとどう処分するのかといった対策の検証もやっていく必要があると思いますし、原発のあった地域をどうしていくのかということも課題だと思います。

それら諸々のことについて、今後新しい時代に入ったということを踏まえた対策が国においても、自治体との関係においても必要になってくると思います。

[京都新聞]

自治体への説明というのは滋賀県も含めて、福井県に限らずということでしょうか。

[知事]

私は必要だと思う、こういうものについては。

[毎日放送]

琵琶湖大橋について、周辺自治体と道路公社との考え方の隔たりがあるかと思うんですけど、現時点で有料、無料、知事はどのようにお考えなのかということと、スケジュール感。期限を決めてこの時期までに判断を下したいというお考えがあるのかお聞かせ願えますでしょうか。

[知事]

琵琶湖大橋は、その料金問題も含めて私たち県民にとって大切なテーマだと思っています。そういう意味で今年度5回研究会を開いて、さまざまな課題について、たとえば維持修繕の必要性、大橋とつながる道路整備の必要性、その橋を通って料金を払う経済性等々検討をいただきました。非常に幅広く、奥深いということを再認識させていただいた次第です。

この研究会の意見を大切にしながら、市長会、町村会、県議会の意見をお聞きいたしました。これらをふまえて、さらに検討・議論を重ね、方向性を出していきたいと考えております。ちなみに市長会とは2月10日、町村会とは2月18日、そして県議会には2月12日の常任委員会で報告し、3月6日の常任委員会でもさらなる報告をしてご意見をいただきました。

具体的には3月、4月に検討いたしまして、6月議会に報告できるよう、進めていきたいと考えております。

[滋賀報知]

東京~金沢を2時間半でむすぶ北陸新幹線が開業したわけですが、東京一極集中が加速するとか、北陸がライバルになったとか近畿でも聞かれるわけですが、改めて知事はどういうふうに見られたのか。県の人事異動で交通戦略課に名称を変えるなりの対応をされますけれど、改めてどう考えられるのかが1つ。

金沢~敦賀の延伸3年前倒し。それから後の敦賀~大阪の3ルートが今のまま、関西広域連合で一昨年ですが、米原ルートを国に提示されて議論されていませんが、これについて知事はどう取り組んでいかれるのか。

[知事]

まず3月14日に北陸新幹線が金沢まで開通したということで、私も政権与党にあった時に政務官、副大臣としてこのテーマに関わっており、富山県、石川県の悲願、念願を再々伺っておりましたので、この悲願、念願が成就されたという意味では喜ばしいことだと思います。やはり時間距離が縮められる、陸続きの鉄道で結ばれるということで経済効果は非常に大きなものがあると思います。それらをしっかりと持続的に、波及効果の高い経済効果を発揮されるように期待したいと思いますし、近くその状況を見に行きたいなと思っております。

ただ、関西圏、東京圏、中京圏から北陸への移動というものが今回の開通で変わってくるものと思われますし、その変わる影響がたとえば米原で中京圏から北陸圏に中継される、あるいは大阪・京都から北陸に湖西線・東海道線を通って行かれるという流動の変化を滋賀県としても注意深く見ながら、中部・近畿・北陸の結節点である滋賀の強みが損なわれることがないように、しっかりと対策を講じてまいりたいと考えております。

そのために交通政策課改め交通戦略課というものを設置いたしまして、今ご質問のあった敦賀以西のルート、前倒し、福井県の活用というものも議論されておりますので、そういうものの情報を取りながら、やはり米原、湖北地域のこの強みをしっかりと伸ばしていけるように、県としても主体的に検討していきたいと思います。

関西広域連合で一定の合意があり、それを発信しているところでありますが、少し時間も経過しておりますので、今回のこの状況を受けたバージョンにアップさせる必要があると思います。滋賀県としても議論をリードしていきたい。

[産経新聞]

さきほどの琵琶湖大橋の件なんですけど、6月議会に報告されるということでしたが、何を持って6月議会ということなんでしょうか。判断の材料がそれまでにあるのでしょうか。

[知事]

このテーマは非常に大事ですし、いわゆる琵琶湖大橋有料道路のあり方をある意味では地方自治体の判断で変えたりするテーマです。道路整備特別措置法の議論もあるでしょう。国との関わり合い、滋賀県内の合意形成を丁寧にやるという意味で、改選後の議会においてもしっかりとご理解をいただく必要があると考えておりますので、6月議会を目指して、我々行政当局の考え方をまとめさせていただくということです。

[産経新聞]

確認なんですが、それはつまり改選後議会で説明して、反応を見て、もう一回6月議会で方針を決めて、報告するということになるんでしょうか。

[知事]

それは状況次第です。我々は6月議会で議会の皆様にご報告させていただける状況をつくるために3月、4月に努力しようということでございますので、その内容、その反応によって対応を決めていきたいと思います。

[京都新聞]

全国知事会の会長選挙が19日まで立候補の受け付けになってまして、現職の山田会長も動向を表明されていないんですけれども、現時点で知事ご自身がどう対応されるのか、どなたか推薦されるのかについて、あるいはご自身が立候補される意志があるのかも含めてお聞かせください。

[知事]

私は知事になったばかりですので、滋賀県知事としてまずしっかり仕事をしたいと考えております。今知事会の会長をお務め頂いております山田知事は、隣県の知事として、先輩知事として、知事会長として全国知事会をリードしていただいていたり、広域連合の中でも非常に重要な役割をしていただいていたり、私は尊敬申し上げ、僭越な言い方ですけど評価させていただいているところです。

会長選挙云々につきましては、今もご質問にありましたように3月19日の正午でしたか、という期限に向けて、それぞれ対応が行われているということですので、私がこの段階でコメントするのは控えさせていただきます。

[滋賀報知]

与野党の6党が選挙年齢を20歳以上から18歳以上に引き下げる改正案を衆院で採決されたんですけど、そこで知事に伺いたいんですが、滋賀県の選管などの調査では高校三年生のうち「20歳でいい」というのが6割ぐらいあるんですが、今回の選挙年齢の引き下げをどういうふうに受け止められているのか。若者の選挙離れということはかなり言われてるんですが、これについてもうかがいたいのが1点です。

2点目は、これに伴い成人年齢の引下げとか少年法の改正というか、問題が出てくると思うんですが、これについてはどういう認識か。この2点についてお願いします。

[知事]

いわゆる選挙で投票できる年齢が20歳から18歳まで引き下げられること、それに伴って有権者が増えることは喜ばしいことだと思います。さまざまな課題、これは高齢化の問題もそうでしょう、エネルギー政策もそうでしょう、いろんな課題がありますが、それらは中長期の視点をもって判断されることもより必要になってくる観点から、より若い人たちの意見が政治に、選挙により多く反映されるというのは、私は必要なことであると思います。

同時にそのことに伴う、たとえば教育・啓発、こういうことも必要になってきますので、県としてもその対策を講じてまいりたいと思います。

そして、それに伴って成人の年齢、これはさまざまにわたります。多岐にわたる成人の年齢についても国においても議論、検討されている状況だと思いますが、私は一定改正と言うものも必要になってくるのではないかと想定しておりますので、県としてもそういうことを想定しながら、対応を検討しておきたいと思います。

[京都新聞]

バスケットリーグの国内統合の問題があって、もうすぐ川淵チェアマンと会談されますが、滋賀県の場合、県立体育館、これは国体の問題もからむと思います。キャパをタスクフォースが求めている5,000人にというのにどう対応するのかということが焦点の一つとしてあると思いますが、現時点でのお考えはどのような状況でしょうか。

[知事]

バスケットボールは非常に多くの方が魅了されるスポーツですし、その中でbjリーグでがんばってくれているレイクスターズが県内唯一のプロスポーツチームということで、県民挙げて応援していきたいと思っています。

なお本日11時半から川淵チェアマンはじめ関係者の方々と面会させていただき、その時にどう言われ、どう答えなければならないかについて、鋭意最終検討中でして、その時に申し上げたいと思っています。

[中日新聞]

新生美術館なんですが、アンケート結果などを拝見すると、5つの提案の中で上から4番目に良いと思うと回答されているものが最終的に選ばれているんですが、このあたりも説明が必要になってくるのではないかと思いますが、その辺りについてどう考えてらっしゃるのかということと、改めてこの提案を良いとしたことについて知事の見解をお伺いできればと思います。

[知事]

選定の内容や詳しいことは後ほど布野部会長からご説明もあるでしょうし、ご質問もいただければと存じます。

ただ、アンケートの結果も見ながら、当日のプレゼンの内容も加味しながら、最終的に選定委員会でご議論いただいた結果だと思いますので、そのことは大切にしたいなと思います。

同時に、私もこのSANAAさんのプレゼンを現地でみましたけど、非常に隣の図書館、知のゾーンと名付けられた図書館とのつながりであるとか、美術館の琵琶湖側にある緑のゾーンにいろんなアール・ブリュットですとか、そういうものを展示するスペースを分棟でつくれないか。それらの一体性を作っていきたいという非常に斬新なプレゼンでありましたので、そういうものができるのは楽しみだなあと思っています。

なお、さきほどペルージャの大学と県立大学の協定のことを申し上げましたが、県立大学については1点申し上げたいと思います。

3月13日に私自身が頂きました包括外部監査報告書におきまして、県立大学の教員が行う研究費等の支出に関して契約手続き上のルールを遵守していなかった等の厳しいご指摘をいただきました。

また先日もそれとは別に県立大学の教員が学生に支払う賃金を水増しして請求し、一部を学生から還流させて教育研究用物品の購入等の支払いに使用していたとして、不正経理事案が公表されたところです。

日頃から県立大学をご支援いただいている多くの皆さんに多大なご迷惑、また不信感を持たせることとなりました。知事としまして誠に申し訳なく、お詫びを申し上げたいと思います。

現在、県立大学では不正経理事案の全容解明に向けた調査委員会による調査が行われておりますし、県としましても、外部有識者を含む検討チームを設置して大学を早期に適正化へと導いてまいりたいと考えております。

あわせまして、この県立大学ですね、滋賀創生ということにおいても、極めて重要な役割を果たす機関でございますので、私自身と県立大学学長との懇談の場を定期的に開催させていただいて、大学の活動を今まで以上に活性化させて、知の拠点整備事業を着実に進めながら、より多くの皆さんのご期待に応えられるような滋賀県立大学となるよう努めてまいりたいと思います。

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