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知事定例記者会見(2015年2月2日)

平成27年2月2日
(県政記者クラブ主催)

調査船の名称については、『びわかぜ』に決定
記者会見に臨む様子

おはようございます。2月になりました。今日は湖北の長浜市杉野から2時間半かけて通勤してまいりました。

まずは話題提供を5点させていただきます。

1点目は、このたび建造中でありました琵琶湖環境科学研究センターの新しい調査船が無事に完成いたしました。

本日は、この調査船の名称をご披露させていただきますとともに、竣工式の案内をさせていただきます。

調査船の名称については、『びわかぜ』になりました。9月3日から1か月間公募をいたしまして、県内外の216名の方から全部で260作品が寄せられました。その中から、センターや琵琶湖環境部の意見を踏まえて、最終的には私自身で決めさせていただきました。この字は私が書かせていただいたのですが、この文字の銘板を船体に取り付けています。

この命名者は、伊庭内湖や琵琶湖にほど近い東近江市乙女浜町にお住まいの今堀道明(いまほりみちあき)さん、お年は63歳の方です。

この「びわかぜ」に寄せられた今堀さんの思いをご紹介しますと、「琵琶湖上を吹くさわやかな風の中を調査する船は、さわやかであってほしいという願いを込めました。また、一日の内の時間や季節によって異なる風の中をひたむきに調査し続ける雄姿をイメージして名付けました。」ということです。

竣工式ですが、今週末2月6日、金曜日の午前10時から、建造工事を担当された大津市今堅田の株式会社杢兵衛造船所(もくべえぞうせんしょ)において開催し、私も出席いたします。

式典の後は、試乗会も実施しますので、高効率エンジンや琵琶湖で初の船首バルブ(バルバスバウ)など、新しい船の性能を体感していただければと思います。

2点目は、「流域治水シンポジウム」の開催についてであります。2月15日の日曜日の午後に「第8回 流域治水シンポジウム』を開催させていただきます。

滋賀県流域治水の推進に関する条例の中で、河川整備などの対策(ながす対策)と、雨水貯留対策(ためる対策)、地域防災力向上対策(そなえる対策)、また、はん濫原減災対策(とどめる対策)という4つの対策を総合的に進めることとしておりまして、今回はためる対策の、「雨水貯留浸透機能の確保」をテーマに開催します。

雨水貯留に関しましては、国でも雨水利用促進法が制定されました。雨水貯留とは、各ご家庭や企業で雨水タンクを設置して雨を溜めていただいたり、公共のグランドや公園を雨水が浸透したり、貯められる構造にしたりすることで、全国の先進的な取り組みなどを紹介いただきながら理解を深めてまいりたいと存じます。

様々な講師やパネルディスカッションのパネラーに来ていただきます。是非ご参加、ご報道をよろしくお願いいたします。

続いて3点目は「滋賀クリエイティブフェア2015」の開催についてです。今回のフェアは、滋賀県で行われる本格的なクリエイティブ産業のフェアとしては、初めての取組となります。

このフェアで取り上げるクリエイティブ産業とは、映像、デザイン、イラスト、ファッション、工芸品など、日本人が長い歴史の中で培ってきた「モノづくり、表現、感性」などがうまく活かされ、国際的にも通用し成長が見込める産業です。

クリエイティブな発想や技術はクリエイティブ企業だけでなく、モノづくりや観光、サービスなど、そして行政にも活かせる面が多々あると思うのですけれども、様々な産業分野と連携し、その可能性を広げることが期待されます。

クリエイティブ産業と異業種の連携・交流によって新たなビジネスを生み出すきっかけとするために、この「滋賀クリエイティブフェア2015」を滋賀クリエイターズ協会の皆さんと連携し、開催することになりました。

フェアの内容ですが、まず開催日時は2月11日(祝)、10時から17時まで、場所はピアザ淡海3階フロアとなっております。

展示会場では、クリエイティブ企業、または個人クリエイターの皆さんがブースを構え、映像やイラスト、デザインなどを活用したビジネスを提案していただきます。

また、今回のフェアの企画、運営に携わっていただいたクリエイターからの発案で、滋賀にゆかりのあるものを独自の発想で作品にし、社会貢献や地域活性化につなげていくことを目指す取組として「第1回勝手に滋賀PRアワード」も開催されます。

今回のテーマはズバリ、「鮒ずし」です。来場された皆さんの投票でグランプリを決めます。投票いただいた方には、「ココクール マザーレイク・セレクション」の選定商品などを抽選でプレゼントする企画もございます。

イベント会場では、「ココクール マザーレイク・セレクション2014」授与式を開催します。選定結果は12月に発表しましたが、151件もの応募の中から選りすぐられた10件の商品・サービスを選定しましたが、その授与式を開催させていただきます。

また、クリエイティブ産業の最新事例をご紹介し、今後の取組に活用いただくためのセミナーを2本開催いたしますし、インターネット上でのイラスト投稿・交流サイトとして、国内有数の登録者数を有します「pixiv(ぴくしぶ)」を運営するピクシブ株式会社の執行役員である伊藤さんから、そのサービス内容から創業背景をご説明いただくとともに、pixivユーザーと企業との連携による新しい事業展開の事例などをご紹介していただきます。

その他にも、モールアートのライブパフォーマンスなども行われることになっておりまして、是非皆さんにもご参加いただければと思います。

なお、本日は本フェアの共催者である「滋賀クリエイターズ協会」の実行メンバーの有志にお越しいただいています。その中から、合同会社エイトユニバースの土田亮太(つちだりょうた)さんに代表して、今回のフェアにかける意気込みを発表していただきたいと思います。土田さん、よろしくお願いします。

【土田さん】

今回、我々がやる「滋賀クリエイティブフェア2015」なんですが、滋賀県内には沢山のクリエイター、またクリエイターの企業がたくさんありまして、なかなか皆さんには認知していただけていない状態にあります。

そのような中で、我々が力を合わせてフェアを開催し、滋賀県の方々や企業の方々に、クリエイターとはどんなことをやっていて、どんなことで滋賀県を盛り上げていけるか、というようなプランを出し、それを発表している場です。

少しでも多くの方に来ていただいて、様々な場面で活躍しているクリエイターとの出会いをしていただければと思います。

そして、滋賀県の産業の活性化に向けての我々のプランも見ていただき、そして体感いただいて、滋賀県を盛り上げていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

土田さん、ありがとうございました。

4点目は、株式会社セブン-イレブン・ジャパンによります、2月4日から販売となります「滋賀県産食材を使用した限定商品」の紹介でございます。

平成20年9月に株式会社セブン-イレブン・ジャパンと包括的連携協定を締結して、様々な分野での連携・協力を進めております。

今回、滋賀県内での出店200店舗を達成されたことを記念して、お手元に配布のチラシに記載されているような商品を滋賀県限定で、販売いただけることとなりました。

本県では、地産地消を推進する「おいしが うれしが」キャンペーンを展開しております。

今回の滋賀県限定商品には、県産のキャベツや小松菜、比叡ゆば、また、近江の牛乳や近江鶏そぼろ、モリヤマメロンなどを食材に使用いただいております。セブン-イレブンで滋賀県の美味しさをお買い求めいただければということで紹介させていただきます。

最後に5点目は、姉川ダム発電事業候補者決定のお知らせです。

平成25年3月に策定しました滋賀県再生可能エネルギー振興戦略プランに基づきまして、県自らも率先して再生可能エネルギーの導入を図る取り組みをしてまいりました。その取り組みの一つとしまして、滋賀県が管理しています米原市曲谷(まがたに)の姉川ダムにおきましては、ダムから常時放流しております河川維持用水を活用した水力発電を実施する事業候補者を募集しておりましたが、このたび、1月29日に開催しました「姉川ダム水力発電所設置運営事業候補者選定委員会」におきまして審議した結果、応募6社の中から、県内2社、県外4社の6社の中から「山室木材工業株式会社」と「イビデンエンジニアリング株式会社」の連合体を事業候補者に選定しました。

選定のポイントとしては、各社提案に優劣をつけがたい中であったと聞いておりますが、地域貢献や専門技術力の面で評価できる提案であったことによります。地域貢献で評価した点は、災害等非常時に地元に貢献する提案において会社の総力を挙げて避難場所の提供や復旧支援にあたることであります。

また、専門技術力で評価した点は、県が提示した標準仕様に対して、グループの持つ技術力により安全に配慮した設計、施工計画であること。および、地元企業であることを生かし、米原市内と岐阜県大垣市の2か所から発電所を遠隔監視しながら、異常時に即応できる体制を取る計画となっていることであります。

今後、発電所の運用開始は関係機関との協議や発電機の製作および工事などの工程から平成28年7月頃になると聞いております。

簡単ではありますが、私からは以上です。

[毎日新聞]

今朝の通勤なんですが、改めて感想と、何か課題とか、JRと話し合いたいことがあれば教えてください。

[知事]

6時36分のバスに乗り、590円のバス代金を払い、そして木之本駅から7時21分の電車に乗り、長浜で乗り換え、米原で乗り換え、そして少し遅れて9時過ぎに大津駅に到着しました。

長かったですよね。また、高かったですよね。

途中で高校生とも話をしながら通勤しましたが、雪の杉野から雪のない大津に通勤ということでありました。そういう、時間、距離と同時に、運賃、雪の問題、今日はまだ初日ですので、御苦労の一端の一端もまだ体感できてないのかもしれませんが、そういうものを感じました。

ダイヤの改善、実際に乗ってみて、さらに深く皆さんのご意見も聞いて、今後に結び付けていきたいと考えています。

[毎日新聞]

国の方で経産省の有識者会議で、エネルギーのベストミックスの議論が始まりましたけれども、原発の割合が一定程度、最大で25パーセントということで議論が始まっているみたいですけれども、それについて知事の所感をお願いします。

[知事]

3.11を経て、私たちも政権にいるときに、このエネルギーミックスの議論を始めました。そのときに特に関係者と心がけた点は、国民的議論を、より多くの方のご意見を集める努力をしたことです。

先般行われた予算委員会等でも、そうした議論が改めて行われ、確認もされていましたけれども、どちらかに偏った議論ではなくて、より多くのご意見が集約されて、方向が決定していく、そういうことを期待したいと思います。

[中日新聞]

原子力の関連になるんですけれど、先日京都府さんの方で安全協定の締結がある程度形が見えてきたようなお話があったかとは思うんですけど、滋賀県の進捗具合と、あと京都府さんのお考えに対する、立地自治体並みということで、内容で少し見解が違っている部分もあるみたいですけど、そのあたりも含めて、県の進捗具合と、それに対する感想も教えていただけたらと思います。

[知事]

1月28日でしたか、京都府の会議で、京都府とUPZ圏内7市町および関電との間で、立地協定に準ずるような形の協定案が示されたと聞いております。

なおUPZ圏内に含まれる市町については、従前と変わりのない仕組みのものが提示されたとも聞いております。

いずれにしても、かねてから申し上げているように、万が一の事態が発生すれば、被害に県境はないということに基づいた自治体との関係、また事態を想定した対策、訓練、実効性ある防護対策が必要だということを申し上げておりまして、そのことにご理解をいただいた協定になるように、しっかりと県としては引き続き電力事業者や国に対しても求めてまいりたいと思います。

[中日新聞]

5kmとか10km圏内に位置する舞鶴市さんがですね、立地自治体までは求めなかったというようなお話もあったかとは思うんですけれど、それが滋賀県に対する影響ですとか、そのあたり舞鶴市さんなんかに比べれば、やはり滋賀県というのは少し遠い位置になるかと思うんですけど、そのあたり影響とかはあるですとか、今後の交渉のやり方とか、そのあたりどういう風にお考えになっているのか、よろしくお願いします。

[知事]

10km圏内でもですね、京都府との間で、例えば現地確認でありますとか、運転再開の事前説明が行われたということですけれど、舞鶴市では覚書という形での措置でありますとか、別の綾部市では確認書という新たなことばが出てきているやにも伺っていますが、そのあたりのことについても、本県との関係においてどのような影響が想定されるのか、今関係部署で関係機関とも協議をしながら検討いただいているところです。

[京都新聞]

今との関連になるんですけど、改めてですが、知事が知事選挙のときからおっしゃっている立地自治体並みの同意権限がなければ、再稼働は認められる環境にないとういスタンスがありますけれども、これを今京都府が関電と結んだような内容で照らし合わせると、「立地自治体並み」というものではなくて、「準じている」と。この内容で、同じレベルで滋賀県に来た場合というのは、これで滋賀県としてOKはできないのではないかと、今までの知事のご発言を見ていると感じるのですが、それについてはいかがでしょうか。

[知事]

いずれにしても、京都府と同じ内容のものが提示されるのか、また、ご連絡があるのかどうか、わかりませんけれど、いずれにしても、実効性のある防護体制、避難計画を含めて、こういうものが構築されなければ、再稼働を容認する環境にはないという、そのスタンスは変わっておりません。その協定というものの内容をしっかりと吟味して、今後の対応を決定していきたいと思います。

[朝日新聞]

今週高浜3、4号機の再稼働が正式に決定されるやに聞いているのですけれども、今、住民の避難も含めた安全対策が後回しになる中で、再稼働が決定されてしまうということに対して改めてコメントいただけますでしょうか。

[知事]

昨年末の関西広域連合の委員会に、関西電力の社長にお越しいただいて、電力料金の値上げ申請に関わる課題でありますとか、また原発再稼働を求められる、急がれる状況をご説明いただきました。

そして、急がれる状況、姿勢と、それを不安に思う、それは違うのではないかと感じる県民の皆さんとの間にずいぶん大きな齟齬、かい離があるのではないかということを指摘させていただきました。

今週は高浜原発の審査書というものが、パブリックコメントを経て示されるということで承っておりますが、そういう内容等も見て、私どもの考えも述べてまいりたいと考えております。

[時事通信]

原子力安全協定の締結に関して、大津市も30km圏外ではありますけれども、大津市の方も、県の協定に入れてもらいたいという意向を示されていますけれども、それについては、知事のお考えはいかがでしょうか。

[知事]

一つの提起だと思いますが、これまでの経過もあります。したがって、そういう経過も大切にしながら、そういうご意見が出されたことも踏まえて、今後の対応を検討してまいりたいと思います。

[滋賀報知新聞]

過激派組織の「イスラム国」で湯川さんに続いて後藤さんが殺害されたわけなんですが、これについての率直な知事の感想をまずうかがいたい。

2点目は昨年すでに二人が行方不明になったり、拘束されたりしている中で政府の中東行き、その後の対応も含めて、政府の対応はこれでよかったのか、受け止められたのか。

3点目は、2月1日の映像でですね、「日本国民はどこにいても殺されることになる。日本の悪夢を始めよう」というくだりがあるんですが、先のフランスの週刊誌の襲撃もそうですけど、テロ対策、国内、国外を含めて、滋賀県といえどもどういうお考えになっているのか。

もう一つは、あくまでもこれは「イスラム国」の問題で、イスラムの問題ではないわけですが、多文化との交流を改めてどうお考えになっているのか。

4点お願いします。

[知事]

「イスラム国」に身柄を拘束されていた、後藤さんが殺害されたという情報がインターネット上に流れされました。ほぼ後藤さんではないかということが示されておりますが、事実だとすれば許しがたい蛮行だと私も思います。人の自由を奪い、生命を奪って自らの正当性を主張するということはあってはならない行為だと思います。したがって、そういうものに対する私たちの、人類の良識というものをしっかりと示していきたいと思います。

政府の対応がどうだったのかということについては、まだ、どの時点でどのような情報が入り、どう報道されたのかということについて、情報が十分でありませんので、そういうものの開示も待ち、国会等でも検証されるでしょうから、それを見て、私なりの判断も出してまいりたいと思います。

なお、この後藤さんはじめ、海外で拘束されたり、攻撃をされるという事態の発生を受けまして、滋賀県でもパスポートの発給事務を行っているものですから、その窓口において渡航地域の安全情報の確認を徹底すると同時に、そういう情報が流れてきた場合には、きめ細かに県民の皆さんにお知らせするように担当部署に指示をいたしました。

こういう事件が県内でも発生しうるのではないか、そういう想定も健全に持ちながら先般も内閣官房等と共に彦根地域で列車爆破がされたという想定をしながら図上訓練を行いましたが、こういった対策は不断に、かつ健全にとっていきたいと思います。

と同時に、最後にご指摘いただきましたが、多文化共生、それぞれの宗教、考え方に対して寛容であるべきだと思いますし、繰り返しになりますが、それぞれの方が他人の自由、他人の生命を奪い、自らの正当性を主張するということは、どの宗教も容認していないと私は認識しておりますので、そういうことに対する理解を県内においても深めていきたいと思います。こういう時こそ、比叡山延暦寺で宗教サミットを提起され、今も継続されておりますけれども、それぞれの宗教、指導者、信仰者が平和や多文化共生というものを改めて誓い合うことも必要ではないかと考えます。

[滋賀報知新聞]

おっしゃった多文化共生は新年度予算を含めまして施策的に何かございますか。

[知事]

かねてから多文化共生の取組はやっておりますが、私が知事になってより「対話・共感・協働」を仕事の進め方として柱を示させていただいておりますので、関連する事業を予算と共にお知らせをしていきたいと思います。

[京都新聞]

自治創造会議の件なんですが、市長会でも先日会議を開いて、もう一度町村会と話し合うなりして、開けないかという話になっているんですが、2月中に予定していた会議も日程的には難しくなるのかなという中で、就任以降なかなか会議自体が開けない状態で、このままいくと年度内終わりそうなんですが、知事として今示されているような案で、スケジュールとして年度内に開けないか、新年度予算の県市連携という意味でも大事な時期でもありますので、知事の意向としてそのあたりどうお考えなのか、おきかせください。

[知事]

自治創造会議の在り方については、県当局でもそうですし、市長会、町村会、それぞれであり方、持ち方をご検討いただいており、一定こういう形ではないかということがまとまりつつある段階ではないかと思います。いずれにしても県が一方的にこういう形でということよりも皆と合意形成の中で作られていくもの、それがまさに自治であると思いますので、その過程も丁寧にしながら進めていきたいと思います。いつまでにどういう形でやらなければならないという類のものではなくて、しっかりとその過程は大事にしていきたい。

と同時に市町との関係においては、例えば人口減少を見据えた豊かな地域づくりをどうしていくのかの研究会、これは市町と一緒に開催するということもそうですし、いろんな予算、事業づくりの過程においてそれぞれの市町、市長会から町村会から要望いただき、ご提案もいただき、そういうものも予算化事業化する、そういった取り組みも進めておりますので、実の段階ではさまざま対話はできていると思いますし、共感も得られていると思います。したがって大事にこの経過を見守っていきたいし、つくっていきたいと思います。

[滋賀報知新聞]

今の質問に関連するんですが、市町の連携という問題ですね。琵琶湖大橋の無料化、これをどうするか。研究会をおつくりになり、議論されてですね、これに対して沿線の市も含めまして、必ずしも早期に無料化なり、等々の結論を出すことに慎重な声が出ているように思うんですが、県の方針としてはあくまでも年度内に無料化するか否かも含めて答えを出すということですが、市長会は10日にこれについて会議をもたれるようですが、ここでもし無料化を急ぐべきでないという声がかなり強まっても県としてあくまでもそういう方向にもっていかれるのか、お考えをうかがいたいです。

[知事]

道路は無料公開の原則があり、一部建設財源を賄うために有料という制度が設けられ、償還がされる見込みであるならば、無料化されるべきだ。しかし一方で経年劣化に伴う修繕、維持管理、そういった費用をどうねん出するのか、折からの財政難の中で、という状況の中で琵琶湖大橋の料金についても議論をしてまいりました。

今週第5回目の最終回を行っていただき、研究会のまとめをいただく予定です。結論としてはそれをみて判断してまいりたい。今回はさまざまな、それこそ関係市もそうですし、利用者の皆様方にも研究会にも、またアンケートにもお答えいただき、ご意見もいただきましたので、そういったものも踏まえて方向性を検討しても、提示してもまいりたいと思います。

[滋賀報知新聞]

県市連携という中で研究会の、事実上答申のような形になるんでしょうけど、市町との丁寧な摺合せということについては、どうお考えでしょうか。

[知事]

琵琶湖大橋の問題をめぐる協議には、それぞれの市の方に入っていただいております。ただ、そこでどれだけの県費を使うかということが他のエリアの道路整備等に影響するということもあり、市長会でご意見を承る機会が予定されておりますので、そこでもしっかりと承ってですね、県としての案を作ってまいりたい。ちょうど最終回の研究会と市長会のご意見というものをいただきますので、その上で最終的に県の案をまとめてまいりたいと思います。

[時事通信]

話が戻ってしまって恐縮なんですが、この間裁判所の方で高浜原発3、4号機について、差し止めを求める仮処分申請を、11月の末に大飯、高浜それぞれの3,4号機について却下されましたけれども、また高浜3,4について申請をするということになりました。11月末に出された決定の中で自治体の避難計画が不十分という指摘があって、そういう状況では再稼働は想定されないという理由で却下になりました。知事の中で自治体の避難計画が不十分というのはどこか思い当たるところがあればお伺いできればと思います。

[知事]

原発で万が一の事態が発生した場合の避難計画の在り方というのは、何かマニュアルがあって、前例があって、これで百点満点ということはないのだと思います。どういう事態がどこで発生するのかによっても変わってくるでしょうし、時間帯や季節に応じても変わる。見えない、広範囲に及ぶ、そして長期間に及ぶ、こういう事態の中で県民、府民、市民、の皆さんにどう避難をしていただくのか。私たちなりに情報提供のあり方、そして一時避難、二次避難と具体的避難の計画づくり、場所、移動手段も含めて、今様々積み上げてきておりますが、なお移動困難者の問題や道路の問題、移動手段の問題、その運転手の問題、車両の問題、含めて、まだ十分ではないと考えております。

そういったものを誰の責任で、誰の負担で行うのかという役割分担も明確でない、それが法定化されていない、ということを考えますと、やっぱり課題はあるんだと思います。その課題を国からの指導や指摘があるまで待つのではなく、県としても主体的に高めていくという努力させていただいておりますし、そういうものに事業者も関与していただくよう、責任、費用、負担分担していただくよう求めているところでありまして、その意味で課題はまだまだあるんだと認識しています。

[時事通信]

そうなると今後も県として避難計画については不断に見直しを行っていくということでよろしかったでしょうか。

[知事]

不断に見直し行っていくということについては、必要だと考えています。

[時事通信]

何らか、新しい避難計画の改定部分について、いつまでを目途にというお考えはありますでしょうか。

[知事]

不断に見直してまいりたい。

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