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知事定例記者会見(2023年4月3日)

令和5年4月3日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

令和5年度2023年度最初の記者会見ということになります。私は変わりませんけど、当方いろいろとメンバーが変わりました。どうぞよろしくお願いいたします。

新年度を迎えてのメッセージは既に県庁職員向けに流させていただきましたが、YouTubeをご覧になってらっしゃる方もいらっしゃると思いますので、いくつかポイントを申し上げたいと思います。

今年度は2030年に向けた基本構想の第2期実施計画初年度、そして行政経営方針初年度、また今二元代表制の一翼を担っていただきます県議会議員の構成を決める、そういう時期でもありますので、とても大事なある意味では起点となる節目となると思っています。したがって、従来から申し上げておりますが、コロナを乗り越え、新時代へ「健康しが2.0」へバージョンアップさせていこう。こういうことは具体の中身が伴う形で進められるようにしていきたいと思っています。特に関西広域連合の連合長を担っておりますので、関西広域連合をはじめとする隣接府県との連携でありますとか、文化庁が京都に移転をしてきましたので、文化・歴史の視点なども意識して仕事をしてほしいと申し上げました。

重視する政策の一つ目は「子ども・子ども・子ども」、二つ目は「ひとづくり」、そして三つ目が、「こころの健康」、四つ目が「グリーンとデジタルで新しい経済と社会をつくろう」、そして五つ目に「安全・安心」、それら五つを表現する形で「北の近江振興プロジェクト」に取り組むと申し上げました。

特に一つ目の「子ども・子ども・子ども」では、国のこども家庭庁が発足し、子ども・子育て政策の打ち出しもされましたので「滋賀県子ども政策推進本部」を私を本部長に設置をすることといたしました。合同事務局を作り、部局横断で機動的に政策を進めていきたいと考えております。

また職員の仕事の進め方のキーワードはシェア(共有)することです。苦しいことも楽しいことも、そして思いや情報も共有しようと。その上で三つ、一つ目は「ひとづくり」です。人こそ資源だと。その人の力を高める取り組みをしよう。特に若手と女性職員をみんなで学び合って育てていきたいと思っています。また二つ目は「滋賀県庁のパーパス」です。私達は誰のために何のために仕事をするのかということをみんなで話し合って考えようじゃないかと。そして三つ目は、「業務の見直し」です。ちょうど「手のひら県庁」ということで会計管理局を中心にDX化を進めようとしてくれています。ペーパーレス・キャッシュレスです。財務会計システムの見直しを含め、これも全庁的に検討していきたいと思っています。またやらなくてもいいこと、AI、DXでもっとうまくやれること、こういうものを追求していきたいと考えているところです。

ぜひ今年度も報道機関各位と真摯なやり取りの中で県政の理解促進、また開かれた県政をつくるために頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

今日お手元には基本構想と平和堂HATOスタジアムのパンフレットをお配りさせていただいております。平和堂HATOスタジアムが4月1日から供用開始になりました。2020年3月に建築工事に着手いたしまして約3年の歳月をかけて完成しました県内唯一の第1種陸上競技場です。令和7年(2025年)に開催いたします「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ大会」では、開閉会式、陸上競技の会場となります。景観に配慮して作られておりますので、照明をつける柱を使わないということだったり、屋根・観客席を城下町にふさわしい色彩にしたりということ(モニターに投影している)で御覧の写真のようなデザインになっております。また国宝彦根城のある市営金亀公園とは連絡橋で直結し、歴史文化と調和した施設を目指しているところでございます。

県民のスポーツの拠点として、地域活性化の拠点として、多くの方々に親しまれる施設になるようにこれからも取り組みを進めていきたいと思いますので、どうぞ皆様方もご愛用いただければと存じます。私からは以上でございます。

[中日新聞]

先ほど年度初めの挨拶の中にもありましたが、滋賀県子ども政策推進本部について、設置時期や初会合はどれぐらいの時期になりそうでしょうか。

 

【知事】

設置に伴う諸規程の整備は始めております。初会合の日程は決まり次第ご連絡いたします。できるだけ早く第1回目を開催したいと思っています。

 

[中日新聞]

 改めてこの推進本部を設置する意義を知事としてどのように考えていらっしゃいますか。

 

【知事】

 もちろん国でもいろんな取組をこれからしようとしています。そして県でも、県議会でも話題になっている子ども医療費の無償化拡充の検討ですとか、国での給食の無償化、教育の負担軽減をどうするかなど、いろいろな課題が出てきています。部分部分でやるのではなく、全体像を見ながら検討していく必要もあるだろうということで昨年度末、先月から検討しておりました。したがってこの4月から組織を立ち上げて議論をしていこうと考えております。

 

[中日新聞]

部局横断的にというところに一番重きを置いておられるのでしょうか?

 

【知事】

そうですね。子どもに関わることは全部局で意識して政策づくりをしようとしていますが、子どもというと子ども・青少年局や教育委員会ということになりがちなので、みんなが関われるようにその組織づくりから工夫をしたいと思っています。

 

 

[中日新聞]

県議選がスタートしました。前回の県議選の投票率もなかなか伸び悩んでいましたが、改めて知事として県民の方に投票を呼びかけるようなメッセージをいただければと思います。

 

【知事】

県議会議員選挙は県民の声を行政や政治に届ける大事な機会です。知事と二元代表で行政を監視したり、また様々な政策づくりしたりする大事な機関、その構成を決める選挙ですので、ぜひ皆様方、その権利、一票を大切に行使していただきたいと思います。またこの機に今の滋賀県政のあり様、重点的に取り組むテーマの検証をしていただければと存じます。

私は半年前に知事選挙という形で県内を回らせていただきました。当然、二元代表制を担う知事とどのような向き合い方をしているのか、私が知事として申し上げている施策に対する評価というものも出るでしょうから、そういう意味で(選挙結果については)真摯に受け止めたいと思います。この機会に候補者の皆さんもいろんな声を聞いてこられるでしょうし、いろんな地域を見てこられるでしょうから、その結果、当選された方々から承ることは大事ですし、受け止めなければいけないなと思っております。

 

[日本経済新聞]

先ほどの訓示を拝聴し、その中で、滋賀県子ども政策推進本部に非常に関心があるのですが、基本的にこれは岸田総理が言っている異次元の少子化対策に沿ったように、目的は出生率を県内で上げていくということなのでしょうか。

 

【知事】

今のご質問に正直、率直に答えると、子どもとともに子どものための政策にしたいと思っていますが、政府、総理がおっしゃる、異次元の子ども政策とか、もって少子化対策ということは、私は言っておりません。むしろ数が少なくなったからこそ、一人ひとりを大事にする視点だとか、子どもを真ん中に置いた地域社会づくり、みんなで応援する仕組みづくり、こういうことをすることが多様性を認めることも含めて、男性と女性がともに家庭も職場でも役割を担うとか、そういうことがむしろ息苦しさから解放されて、自分の希望というものが考えられるような社会になるのではないかと思っています。

よく私は滋賀の故事に因んで「急がば回れの少子化対策じゃないか」ということを申し上げています。

[日本経済新聞]

それは、ひいては滋賀県を担っていく人材をつくっていくということにも繋がっていくということでしょうか。

 

【知事】

そうですね。先般も総合教育会議に中学生、高校生に来てもらって議論しました。知事が1時間、2時間、中学生、高校生と対話をする。「滋賀県では知事が僕らのこと、私らのことを聞いてくれんねんな」、「膝詰めで同じ目線で話してくれるんやな」、「お父さんお母さんの悩み届くねんな」、「こういうことやってくれはったら嬉しいな」というような事々が、滋賀で暮らそうとか、(子どもが)今は一人だけど二人目持てたらいいねということにつながるのではないかと思っています。

 

[日本経済新聞]

滋賀県子ども政策推進本部の正式名称の「子供」の表記はひらがなでしょうか。漢字でしょうか。推進本部の設置は4月1日付でしょうか。

 

【知事】

第1回の推進本部の会議はできるだけ早くやりたいと思います。設置準備に2ヶ月もかけません。できるだけ早く設置をします。

 

[日本経済新聞]

1回目の開催を持って設置ということでよろしいでしょうか。

 

【知事】

はい。設置を表明したということです。

 

[日本経済新聞]

 (滋賀県子ども政策推進本部の)「子供」の表記はひらがなでしょうか。

 

【知事】

 今この時点においては、子どもの子は漢字です。子どもの「子」は漢字で「ども」はひらがなにしています。政府は全部ひらがなで表記していたかな。(滋賀県子ども政策推進本部は)できるだけ早く設置します。

 

[日本経済新聞]

 仮称ではなくこれでいくということでしょうか。

 

【知事】

 これでいきます。

 

[共同通信]

滋賀県子ども政策推進本部について、部局横断的にということですがどういうメンバーを構成員として入れたいといった構想はありますか。

 

【知事】

関係する部局は入ると思いますが、それらもできるだけ広くと思っています。ついつい「子ども」といってもどこの部局が担当しているかによって事業が構成されたり、もっと横とやればより良い施策になるということが、部局ごとに考えられたりしますので、その横ぐしを刺してより良い政策にしていくということを大事にしたいです。したがって、今ある〇〇課、○○室がやると偏りますので事務局は合同事務局とし、全体を整する総合企画部がありますので企画調整課は入れようと思っています。

 

[共同通信]

県庁でも子育て真っ最中の職員の方とかもたくさんいらっしゃると思いますが、そういう方をメンバーに加えていくっていうようなことでしょうか。

 

 

【知事】

そういう参画の仕方はこの時点で思っていませんでした。ただこの推進本部が施策を充実するために、例えばいろんな方の意見を聞く機会としては有効かもしれません。

 

[共同通信]

今年は特に若手と女性職員を育てたいとの発言がありましたけれども、その真意、目的を教えていただけますでしょうか。

 

【知事】

これも話せば長いですけど、隣にいる公室次長は以前の秘書課長です。その左側にいる秘書課長は以前も秘書課にいてくれました。以前よりも忙しくなったんですね。私が(関西広域連合の)連合長になったりして。職員と十分協議できなかったり時間が持てなかったりしているんじゃないかなっていう反省があって、もう1回そういったところを、そういう時間と機会を作ろうとある意味では原点回帰でそういう機会をつくろうと。

と言いますのも、そういう中にあっても、昨年度も若手の職員と喋ったり、いろんな協議をしたり、あと(入庁してから)1年経とうとしている新採職員と時間を持ったときに、フレッシュな考え、何か滋賀県に対する熱い思いというかピュアな気持ちというか、そういうものに触発されました。

だから私もそういう機会を作りますし、部局長、課長、幹部も若手と向き合ってですね、どうしたらいいと思うと、何を大事にしようかということを徹底的に議論してもらう。それがおそらく人育てにつながるんじゃないかなと思いました。この3年コロナで時間外のそういう機会なんかも持ちにくいこともありました。それらが少し和らぎますので、機会を作ろうと呼びかけているところです。

 

[読売新聞]

先ほど県庁の入庁式にいかせていただて、みんな目がキラキラしていると思いました。今年は過去20年間で最多の217人が入庁されたということですが、採用人数が多い分、こういうところを大切に育てていきたいということを改めて聞かせてもらえますか。

 

【知事】

びわ湖ホールの中ホールの最上段まで、間隔を空けてですけれど、(新規採用職員を)迎えてやった入庁式はすごい人数だなと思いました。これだけの新たなメンバーが入ってくれることをとても心強く思うと同時に、今お尋ねいただいたように、やっぱり一人ひとりを大事にしたい。どうしても数が増えると、増えた数で、新しく入った人、一人ひとりに対する先輩職員の関わり方とか教育とか、そういうことが少し手薄にならないようにやりたいなと思います。

そういうこともあって、その場で言おうと思って言うのを忘れていたのですが、今年度は歓迎会をやろうと。私も副知事も幹部も参加して、ささやかですが再来週歓迎会をやることを計画しています。新入職員がまさにキラキラした目と心でどんなことを言うのか、体感してみたいと思っています。

[読売新聞]

どういう形というか、大きな施設でやるのかとか、どのようなイメージで考えていますか。

 

【知事】

たぶん(ホテル)ピアザ(びわ湖)で開催することになるのではないかな。少し飲めるもの、食べられるものも出して、硬く座ってではなく和やかな雰囲気でできたらと思っています。これはどなたかからかアイディアをもらいまして、そういえば僕らも会社に入社したときに当時の幹部と喋ったことを覚えていますし。

 

[読売新聞]

3年ぶりというわけではなく新たにということでしょうか。

 

【知事】

僕が知事になってからは1回もなかったです。その前あったかどうかは知りません。1回やろうと。

 

[京都新聞]

県議選の候補者に京都新聞でアンケートを実施しました。知事肝いりの交通税の導入の是非について、地域公共交通を支えるために県が導入検討している交通税について聞きましたところ、反対した候補者が3割の20人で賛成された方の15人を上回るという結果になりました。30人についてはどちらでもないというお答えでした。まだ記事はお読みになっておられないと思いますが、率直なご感想を教えていただけませんでしょうか。

 

【知事】

県議選で、私どもが今検討しようとしている地域交通ビジョンと交通税についても、多くの方が話されたり書かれたりしているということは、みんなで考えるきっかけになると思います。と同時に、今朝でしょうか、「候補者アンケート(2)」ということで交通税導入是非はという記事が出ておりまして、どういう問い方とか、答えられる方がどういうものを意識して交通税と思われているのかというのは定かではないですが、とはいえ、「導入した方がいいと思いますか」という問いに対して候補者の中の10人以上の方が「そう思う」と答えられているということは、ある意味意外だし驚きですね。こういうふうに思ってくれている人も一定数いらっしゃるのだなと。

まだどういう税にするのか、また税で何を負担しようとしているのかということが定かではありませんので、「どちらでもない」、「わからない」という方が多いのは当然の結果だと思います。と同時に、もっとやるべきことがあるのではないか、税以外に手段はないのか、これはそう思わないという方も一定数いらっしゃるのはこれ当然のことだと思います。ただ、こういう問いがあったり、こういうことを皆さんが話題にされるということは、当然(選挙後に)構成される県議会においてもいろいろと議論になるでしょうから、議論のきっかけにしていきたいなと思いますね。

 

[京都新聞]

確かに全体の額がどれぐらい必要なのかという議論がないので、まだ答えられないという意見が多数であったわけなのですけれども、ただその「賛成」「反対」の方のご意見の中では、「移動しやすい地域を維持できれば住みやすさにつながって滋賀を選んでもらえる」という意見がある一方で、「税金が高くなると移り住んでくる人が減って他の県に行ってしまうのではないか」と。捉え方の違いだと思うのですが、この辺りの議論を深めていくために、知事としてこんな視点で(交通税について)今考えているということを改めて教えていただけないでしょうか。

 

【知事】

まず私たちが、御縁があって住んでいたり、働いていたりする地域をより良くする。もっと住みやすくしたり、もっと移動しやすくしたり。どういうまちにするのかというのがまず大きくあると思います。私たちは「健康しが」をつくろうとしている。その手段としての交通のあり様が、もちろんマイカーもあっていいけれども、マイカーを使わないという選択肢というものが持てるならば、どういうことになるだろうかということも踏まえて地域交通ビジョンをつくっています。ただいろんな地域がありますので、それぞれの事情を丁寧に紡ぎながらつくっていくっていうことが大事だと思っています。

もちろん国の補助についても、法律改正が議論されていますから大いに期待しています。民間事業者も努力するし、当然乗った人が払って得られる対価収入で形づくっていくということもあるでしょう。それ以外の選択肢を持てるとすれば、財源を持てるとすればどういうことになるのかということを丁寧に示しながら議論をしていくことだと思います。ある意味、新しい自治とか新しい公共というものをこの交通の分野でつくり出すことにもつながると思いますので、この議論を推進していければと思います。

ただ、今お尋ねのあったように負担、税というものは当然多いより少ない方がいいですし、いろんな御意見、御反応もあると思うので、そこは慎重かつ丁寧にやっていく必要があると思います。

[朝日新聞]

今の公共交通の議論に関連して、先週税制審議会がありまして、そこでいろいろ議論されたのが非常に興味深いというか、勉強になったなと思ったことがありました。2040年代を想定するなら、人口の増減もあるだろうし、都市づくりの進展もあったり、あるいは過疎化が進んだり、自動運転が進んで交通技術の進化進展もあるだろうと。そうしたことも組み合わせて考えるべきじゃないかというご指摘がありました。一橋大学の佐藤先生だったと思います。現状ベースではなく地域の再編成とパッケージで考えるというような御指摘がありました。公共交通ビジョンの中で示された案として、地域のそれぞれの特性を踏まえたいろんなバリエーションをつけた形でのプランを示されたのは、非常に丁寧にやっていらっしゃると思ったのですが、佐藤先生が指摘したように、地域の事情だけではなくて時間軸を考えると、かなりいろいろ変わってくる部分があるだろうと。人口の問題にしても都市づくりにしても、いろいろな変数があるわけなので、そうした変化を踏まえた上で議論するとなると、今示した交通ビジョンよりも更に、例えば人口がこういう形で減るとか都市の集積がこういうふうに進んでいるというふうな、10年、20年先を想定した上での、さらに丁寧なビジョンを示すべきではないかということが、おそらく佐藤先生のご指摘だったと思います。これについて知事はどんなふうにお考えでしょうか。

 

【知事】

大変重要かつ中身の濃い議論が、前回の税制審議会でも展開されたと思っております。今おっしゃったように、今私たちがつくろうとしている滋賀地域交通ビジョンは2040年代を見据えて、今から20年後を見据えてつくろうとしておりますが、であるならば、住まい方とか人口とか、もちろん技術の進展を含めて、今よりも変わっていることがあるのではないかと。そういうものをどう盛り込んで見せていくかということは、おっしゃるとおりでございまして、この交通ビジョンをそういう視点でさらに進化させていく必要があると思っています。

交通ビジョンに関連するもので都市計画の基本方針というものがあって、それぞれの市町ごとにつくるまちづくりの考え方というものがあります。拠点をつくって、それを連携させる拠点連携型というのを滋賀県全体でやろうじゃないかという基本方針を定めていますので、例えばそういうものとの整合をどのように市町とともにとっていくのかということとか。誰一人取り残さないということで考えたときに、当然、今よりも住む人は減るかもしれない、民間の採算には合わないかもしれない。でもそういう人たちの、自家用車に頼らない、自家用車を使わない移動手段・選択というものをどのように保障していくのかという視点とか。僕は佐藤先生がおっしゃったように、地域の再編成というのは、ある意味、机上では簡単なことのように思えても、目の前に住んでいる人、実際住んでいる人のことを思うと、そうではない視点というのもあると思うので、そこはこれからビジョンを議論する中で、皆さんの思いを汲み取っていくというか、それもこのビジョンをつくる一つの意義ではないかなと思います。

繰り返しになりますが、あの場でご指摘いただいたような事々というのはさらに変数が増えますので、そういう意味で大変重要だと。元々このビジョンをつくる時点から十次方程式ぐらいを解いていく議論だなといっているのが、十二次、十三次方程式ぐらいになりつつあるのではないかと思っています。

 

[朝日新聞]

地域交通ビジョンの懇話会や税制審議会でも披露された地域交通ビジョンの動画について、非常に明るく素晴らしい未来像というのを示しているというような描き方だったわけですが、こんなふうに素晴らしい世の中が来るのだったら税負担も積極的にしましょうという意識の醸成を図る目的であるなら、ちょっと違うのではないかなと感じています。描いたのはまだ先の未来のことなので、一つのイメージというかフィクションであると思います。それを示すだけではなくて、どんな課題があるのかとか、どんなデメリットがあるのかということも合わせた説明の仕方をしていかないと、こんなに素晴らしいものをつくるのだから税負担をしてもいいでしょうというふうな、当局側の前のめりの姿勢みたいなものが感じられるとなると、知事のおっしゃる「公論熟議」が公平で公正で丁寧な形にならないのではないのかなと。意思形成過程を図る上では、公平公正な形で進めていくというのが正しいやり方かなと思いますので、知事が住民の意見を聞きながら合意形成を進めて政策をつくっていくというのは、これからの自治のあり方としても非常に興味深いところというか関心を持っているところでありますので、ぜひこうしたところを配慮していただいて、良い公論熟議を重ねていっていただけたらなと思っています。

 

【知事】

ご指摘のようなことはしっかりと受け止めて、また体現・実践していきたいと思います。あの動画はビジョンをペーパーで、数字で出すだけではなくて、実際にイメージしたらどういうことになるだろうということで、4つのエリアに分けて将来像をつくってみもので、そういうものがあるとよりイメージしやすいですよねということの中からできたものですが、おっしゃったように動画だけでは説明しきれていない、例えば課題の部分とか、もっともっと見せられていない部分とか、そういうことは確かにありますし、これは交通税を導入するための動画かと思われるというのは私たちの意図と違いますので、そういう意味で、皆様方に開かれて、公正で公平な議論に結びつくように、公論熟議といっている趣旨にかなった進め方を今後志向していきたいと思います。

[朝日新聞]

今日の訓示でもおっしゃっていた県庁のパーパスについて、このパーパスという言葉には、知事としてどういう意味を込められているのでしょうか。

 

【知事】

その通り訳せば「目的」ということになるのでしょうけれど、私が今、昨年末以来持っているのは「存在意義」(という意味)。私たちは何のためにいて、何のために県庁で共に働くのかということを問いかけてみたい。一致できるならつくってみたいということなのです。既に一度、経営会議でも議論したことがあるのですが、いろいろな観点が出てきました。「県民のために」といいますが、「県民」とはどこまでなのだろうか。いわゆる住所登録上の県民だけでいいのかとか、通る人、働きに来る人とか外国人県民も含めてどう考えるのかとか、人間だけでいいのかとか。今の人のことだけでいいのかとか。いろんなことが出ました。したがって、何か天から与えられるものでもないし、前例があるわけではないので、一度やってみようと。「全体の奉仕者です」「公務員です」といえばそれまでなのですが、それだけかと。滋賀県庁職員だろうということをどのように考えていくのか、ということですね。

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