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知事定例記者会見(2021年4月26日)

令和3年4月26日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

 新型コロナウイルス感染症の状況でございますが、先週4月23日には過去最多68人を記録したという状況がございました。

毎回、申し上げておりますが、この第4波。変異株もあり、大変早く、そして、大きく高く、強い、波の中に私たちがいるということでございます。

昨日は22名ということでございましたが、引き続き、多くの感染が続いている、新規陽性の確認が続いているということで、病床の状況が厳しくなってきております。確保病床数の占有率が7割を超えました。したがって、医療提供体制がひっ迫しつつありますので、医療体制非常事態を宣言いたします。ぜひ、県民の皆様方には、状況を共有のうえ、一層の御協力をお願いしたいと思います。

医療の体制非常事態であることを、県民の皆様とともに共有させていただきたいと思います。繰り返しますが、医療体制は非常事態です。大切な命を守るために、お一人おひとりの命を守るために、ぜひ、皆様方の協力をよろしくお願いしたいと思います。したがって、現場においては、協議会で確認しております緊急的な病床体制に移行をし、今、体制をとって、週末23日からその運用を開始しているところでございます。

対応といたしましては、緊急的な病床確保について、各医療機関に増床の可能性、受入れの可能性について、さらに調整を強く行うということとあわせまして、宿泊療養施設につきましても、常駐の看護師等の増員、また、指導医の勤務回数の増加、健康管理体制を強化確保することといたします。また、自宅療養が増えることを想定いたしまして、健康観察、生活支援を実施できるよう体制を既に整えておりますが、その運用につきまして、さらに強化するため、健康観察業務について、訪問看護ステーションへの委託を行い、さらに実効性を確保してまいりたいと考えております。

加えまして、こういう状況を受けて、既にゴールデンウィークに向けて「帰省を控えてほしい」「往来を控えてほしい」「もちろん、滋賀県にお越しになることについても控えてほしい」ということを申し上げておりますし、会食につきましては「県外での会食は控えよう」、そして「県内であっても、屋内外、問わず、限らず、普段に一緒にいる人と行うことにしよう」ということを申し上げておりますし、基本的な感染対策の徹底について申し上げておりますが、医療体制非常事態であることを鑑み、また、週末の人の流れに関する調査をかけました。ちなみに、草津駅西口の増減の状況は少し見にくいのですが、(グラフの)一番下の水色が草津駅西口ということでございまして、京都、大阪ほど大きな増減、また、昨年度よりも多くの流入というものは見てとれないですけれども、昨年よりも、また、前週よりも微増と、滋賀県においては人の流れが変わっていないというこういう状況が、一定見てとれます。加えて、週末の都市公園における湖岸の公園における利用状況を確認させたところ、多くの個所で例年と比較し増加する傾向がある。また、県外ナンバーが多くいらっしゃっているという状況がございますので、県内の湖岸の公園等の(駐車場の)閉鎖について検討を行うよう指示をいたしました。

 

また、基本的な感染対策の徹底ということで、先週末にお越しいただきました滋賀ふるさと観光大使の西川貴教さんに御協力をいただきまして、基本的な感染対策を呼びかけるCMを急遽、金曜日に作成をいたしました。本日から滋賀県の公式ホームページ、SNS等で公開いたしますし、BBC(びわ湖放送)、また、JRの車内放送でも放送することとしております。

テレビCM

(動画を再生)

 

短くとも親しみのある西川貴教さんのメッセージをぜひ、皆様方お聞きいただき、御協力をいただきたいというものでございます。

それでは資料に基づきまして2点。私から御紹介申し上げます1つは、コロナ対策にも関連いたしますが、飲食店の認証制度につきまして、先週の本部員会議でもチェックリスト、認証基準を公表させていただいたところでございますが、認証制度として正式に発表をさせていただきたいと思います。この制度は県が事業者の感染対策をまず行っていただいていることを確認し、認証することで、持続可能な事業継続を応援しようとするものでございます。利用者の方に安心・安全というものを確認し、感じていただきながら、会食をしていただくということを趣旨としております。

事業者・飲食店、利用される方・利用者、社会の三方よしを念頭におきまして、名称を「みんなでつくる滋賀県安心・安全店舗認証制度」としているところです。認証の仕組みについては、先週末、本部員会議の中でお示ししたチェックリスト、基準に基づきまして、対応いただいた事業者から申請をいただき、現地確認をさせていただき、認証し、認定証を交付するという流れでございます。認定証のイメージといたしましては、お配りの資料、裏面のようなものを考えております。利用者から、認証店舗で対策が出来ていない旨の連絡があれば、再度確認を行うなど、県、事業者、県民が一体となって、安心・安全な感染対策の維持に取り組むこととしたいと考えております。

認証取得に必要な資機材整備には、現在募集中の補助金を活用いただけます。この補助金は事業者の皆様が認証を取得するために、消毒設備、空気清浄機、アクリル板などを購入しようとされる場合も対象となります。非常に多くの事業者から申請をいただいているところであり、明日の招集会議で予算の補正を予定しております。議会でお認めいただければ、飲食店の皆様により広く御活用いただき、また、認証取得に使っていただけるよう後押しをしてまいりたいと考えております。

今後、5月6日に県のホームページに申請案内を掲載いたしまして、5月10日から、まずは大津市内の飲食店から申請受付を開始いたしまして、その後、県全域に広げていきたいと考えております。なお、本日午後に、県庁周辺の飲食店に対し、職員が制度の周知活動を行う予定にしております。ぜひ、取材等を賜れば幸いでございます。

今一つのお知らせは、滋賀県ビオトープネットワーク長期構想を改定しました。また、滋賀県でレッドデータブック2020年版を発刊いたしましたというお知らせでございます。これが、滋賀県レッドデータブック2020年版ということでございます。

本県は御案内のとおり琵琶湖をはじめ、その周辺の平野ですとか山々が一体となった豊かな自然環境を有しています。60種を超える固有種をはじめ、1万種を超える多種多様な野生動植物が生息、生育し、生物多様性の宝庫になっております。いろいろな動植物の南限であったり、北限であったり、その境目に県内が位置しているということがあるそうでございます。

また、昭和25年(1950年)に我が国で初めて指定された琵琶湖国定公園をはじめとする県内の自然公園の県土総面積に対する割合は37.3%、これは全国で一番割合が高いということでございます。こうした生物の多様性は、我々も含めた全ての生き物の生存の基盤であります。野生動植物との共生を図り、豊かな生物多様性を次の世代へと引き継いでいくことは、私たちの責務であると考えております。こうした人獣共通型の感染症、こういったものを防ぎながら、また、こういったものと付き合いながら生きていくという意味においても今日的な課題であると言えるのではないでしょうか。

本県では地域在来の野生動植物の安定した存続を図るため、この長期構想を平成21年(2009年)に策定いたしまして、生息・生育環境の保全再生、また、ネットワーク化の取組を推進しており、この度、必要な見直しを行ったところです。改定の概要は、配付資料を御覧いただきたいと思いますが、特にこの構想の推進のための方策の一環といたしまして、生物多様性の保全再生を各主体の取組の中に組み込んでいく、生物多様性の主流化というものでありますとか、生態系を活用した防災減災、これはEco-DRR(エコ・ディ・アール・アール)というそうでございますが、こういった考え方を追加したところでございます。

なお、こうした取組の一つといたしまして、本県では社会経済活動の中に生物多様性の視点の浸透を図ることを目的といたしました「滋賀生物多様性取組認証制度」というものを2018年度(平成30年度)から実施しており、これまでに県内62の企業等が認証されているという状況がございます。

生物多様性の保全を図っていくための基礎資料として、絶滅のおそれのある野生動植物種を選定いたしまして、その状況等をまとめた、先ほど御紹介した2020年版滋賀県レッドデータブックを発刊いたしましたので、あわせて御参照いただければと存じます。これによりまして、野生動植物の現状への理解と関心を深めていただければと思いますし、本県の自然環境の望ましい将来像が県民の皆様、また事業者、NPO等の皆様、また私たち行政の間で幅広く共有され、生物多様性の保全の幅広い取組の一助となることを期待し、また、私どもも一生懸命頑張っていきたい。このことを申し上げ、御案内とさせていただきます。

私からは以上です。

[朝日新聞]

湖岸公園閉鎖の検討を指示されたということですが、知事はこれまでそういう施策を取りたくないとおっしゃってこられたと思うのですが、こういう指示せざるを得ないという決断に至ったのはどういう理由でしょうか。

 

【知事】

昨日から3度目の緊急事態宣言。近隣の京都府を含め、発令・発出をされております。その中においては、人と人との接触を極力控えるべきだということで、対処方針が示されているところでございますし、これまでになく感染力が強く、また、若者も含めて重症化しやすい。もって、医療資源が非常にひっ迫する状況であるという状況を生んでいる。また、これからもそのおそれがあるということが指摘をされております。

これまでできるだけ往来もそうですし、観光、飲食、こういったものを止めたくないということで申し上げてきましたが、先週末、会食については「GO TO イート」、また、観光については「今こそ滋賀を旅しよう」、これらの一時停止ということに踏み切りました。しかし、その後も医療のひっ迫状況、さらに、新規陽性者が過去最多を更新するなど、非常に厳しい状況が続いているというか、より深刻度を増しているという状況がございます。

そこで、週末、例えば、湖岸等でのお過ごしに感染拡大、またはクラスターの発生がみられるということはございませんが、これまでのところは。しかし、飲酒を伴うということでありますとか、前後の飲食やお買物等で、多くの県民の皆様方が不安に思われるというお声が多数届いているということなど鑑みて、どれぐらいの方が、この土曜日、日曜日、特に湖岸の公園等にお越しになっているのかということについて、まだ概略でございますが、調査をさせ、そしてその状況等、先ほど報告を受けました。特に大津地区、また南湖の東岸地区、そして湖東湖北地区における湖岸の公園等に多くの来訪者、また駐車されるお車の数があり、その中の県外から来られた県外ナンバーの割合が非常に高い割合で出ているということがあるようでございます。人の往来をさらに抑制するという観点から、この公園等の閉鎖について検討するように指示をいたしました。

状況をもう少し詳しくみた上で、いつからいつまで、どのような対応を取るのかということについて検討させたいと思います。その際、みるのは、この週末から今週の頭にかけての新規の感染動向、また、医療のひっ迫状況、さらには閉鎖等を仮にかけた場合の影響等、そういったことも勘案しながら、最終検討のうえ、決定し、また御案内をさせていただきたいというふうに思っております。以上です。

 

[朝日新聞]

(閉鎖の)時期ですが、次の木曜日からゴールデンウィークかと思うのですが、その辺りがめどでしょうか。

 

【知事】

1つのめどになると思いますが、検討させていただきたいと思います。

 

 [朝日新聞]

去年の今頃、私はこっちに赴任していなかったのですが、ある人に聞いたのですけど、琵琶湖岸の公園が閉鎖されて、その辺りを散歩していたら県職みたいな人がやってきて「何しているんだ」と言われて、「いや、散歩しているだけです」と言って非常に殺伐とした雰囲気で嫌だったとおっしゃっていました。

そういうのは多分、知事も非常に危惧されるところだろうと思うのですけども、その辺りの御心配はされませんでしたでしょうか。

 

【知事】

もちろん、そういったことも大いに心配しますし、できればこういう状況というのは作りたくない。また、作りたくなかったという気持ちは今も強く持っています。ただ、私自身も、週末、南湖をずっと見て回りましたけれども、お天気がよかったこともあり、このコロナ禍の閉塞した状況ということもあるのでしょう。また、今の時期であれば、魚釣りで非常に多くの魚が釣れる時期ですかね、バスもアユも。

そういったことをお楽しみいただいている方、また、散歩やランニングをされている方が多くいらっしゃいます。多くの県民も楽しむ場所であるということは、そのとおりだと思いますが、一方で県境を越えた往来は、「申し訳ないが控えてほしい」ということを申し上げているにも拘わらず、そういったものを呼び込む1つの誘因になっている。前後の飲食、その場での会食等が、そういう可能性を生む要因の1つになっているかもしれないということがあり、そういったことがもたらす県民の皆様方の御不安にどのように応えていくのかということでございます。

したがって、取りたくない措置ではございますが、医療の体制を守るために、こういったことも検討するように指示をした。開始(の時期)と詳細・中身等については、今後、詰めさせていただきたいというふうに思います。

 

[朝日新聞]

認証制度ですけど、これは山梨県の制度がモデルだろうと思うのですが、詳細を全部みていませんけど、山梨県に比べると項目もかなり少ないようですし、山梨県は確か専門家の委員会か何かを作って審査をするとか、なかなか厳しい制度だったようですけど、そこまでに至ってないようですが、どのような観点で、この制度をまとめられたのかを教えてください。

 

【知事】

御指摘のとおり、お尋ねのとおり、先行する山梨県の取組事例は参考にさせていただきました。そして、県庁内におります専門家、また、つながりのある専門家の方々の御指南もいただきながら、必要なチェックリスト・項目等をまとめさせていただいたところでございます。

どちらかというと、最低限必要な対策をしっかりと取っていただいて、そして取っていただいていること、実施していただいていることをしっかりとお示しし、利用者と共有し、気をつけながら会食を楽しむという持続可能な制度というものを構築しようという観点で作ってきましたので、そういった印象を持たれたのではないかと思います。必要な感染対策は、これによって一定担保をされるのではないかと思いますし、そういったことをしっかりと確認し、お知らせをしていきたいと思います。

 

[朝日新聞]

山梨県は宿泊施設も対象としていますが、滋賀県は飲食店だけに限られたのはどういうところからでしょうか。

【知事】

やはり、多くの方が御利用される、また、そういったときに不安に思われる。

また、(まん延防止)措置の対象に、多くの場所(地域)でなっている飲食店を対象にさせていただきました。ただ、中には宿泊施設を伴う飲食店もございますので、こういったところの含め方などについては柔軟に対応していきたいと思います。

 

[朝日新聞]

コロナの状態がひっ迫していますが、まん防(まん延防止等重点措置)とか、あるいはステージを上げるとか、その辺りの検討は現状いかがでしょうか。

 

【知事】

状況をみます。現時点において上げるということはありませんが、数値によっては、いくつか本県のステージIVのレベルにあるものもありますので、引き続き状況をみた上で判断をしたいと思います。

 

[時事通信]

冒頭に発言がありました医療提供体制の緊急宣言について伺います。先だっての協議会でも決められましたが、具体的にどのようにこれを進めていかれるのか。県民に自宅療養を促すということをされるのか。改めてお伺いします。

 

【知事】

新規感染者が継続して増加している状況下、確保している医療病床の占有率が7割を超える状況。若干、その重症者用の病床についてはまだ幾分、空きがございますが、しかし、これらも他の地域をみていると非常に厳しい状況になることが想定される状況でございますので、まずはこういう状況にあることについて、県民の皆様方と認識を共有するために、この医療の非常事態宣言というものを出させていただくということでございます。

こういった状況下にございますが、当然、コロナもそうです。それ以外の病気や怪我、救急もそうですけれども、こういった事態には現場において、懸命に御対応いただいておりますので、この体制はしっかりと維持していきたいと思います。

同時に、先般、協議会で確認をいたしました感染者急増時の緊急的な対応を、4月23日から既に発動し、対策を講じ始めているということでございます。緊急的な病床の確保、そして、健康管理体制を強化した宿泊療養施設の稼働。また、自宅療養、どうしても出てしまいますので、健康観察をしっかりと行うということとあわせて生活支援を行いながら自宅等で過ごしていただく。こういったものを数週間の緊急的な措置として、対応を図り始めているということでございますので、こういったことをぜひ皆さんと認識共有したうえで、さらなる行動変容につなげていきたいと考えております。

 

[時事通信]

病床の確保ですけど、医療機関に対する要請という、奈良県のような法律に基づく要請というような形でしょうか。あと、病床確保、宿泊療養施設の確保のめど、時期的なめどがありましたら教えてください。

 

【知事】

本県において、法律に基づく病床増床の要請は現時点では考えておりません。十分に協議をし、協力して対応いただいているという認識を持っておりますが、さらなる病床の上乗せについて、現場と調整をしたいと思います。

繰り返し申しておりますが、コロナだけが医療現場で対応いただく症状等ではございませんので、こういったことの両立。また、ベッドだけを増やせば対応できるかというと、そういうわけではありませんので、人の対応、こういったことをよく見極めたうえで、必要な病床を確保できるよう協議をし、努めてまいりたいと思います。

 

[京都新聞]

医療体制非常事態についてお伺いしたいのですが、具体的に県民の生活にも非常に多く関わるかと思うので確認させてほしいのですが。

知事がおっしゃられた緊急的な措置というものについては、具体的には先頃の協議会で示された、あらかじめ予定されていた入院であるとか、手術であるとか、そういったものを延期してほしいということの要請も含むものであると。それを既に、23日の時点で各医療機関に対して要請をされたというふうに理解して間違いないでしょうか。

 

【知事】

正確に言うと、全ての医療機関にそのことを要請したわけではなくて、そういった調整に入っているということです。

 

[京都新聞]

それは要請をかけられたというふうに理解してよろしいですか。

 

【知事】

調整に入っているということです。

 

[京都新聞]

すなわち、医療機関に打診をしているということですか。

 

【知事】

個別に。その全ての入院や手術を延期してくれと言っているわけではありませんので、そこは誤解のないように。まさに、県民の皆さんに与えるメッセージというものも出ますので。決して全ての入院や手術を延期しろと言っているわけではなくて、そういった調整が可能な病院、そして、そういった調整により生み出される病床があるならば、それらを積み上げて提供してほしいということの調整に入っているということです。

 

[京都新聞]

そういう調整に入っている相手方としては、主には、今まさにコロナ病床を抱えているところ。コロナ患者さんの対応に当たっている病院に対して、そういう調整をしているという理解で間違いないですか。

 

【知事】

基本的には感染症対策が取れる。感染症患者がしっかりと診られる。そういう病院を対象に行っておりますし、加えて、後方支援医療機関も週末の時点で20病院を超える形で確保しておりますので、そういったことも含めて対応しているということです。

[京都新聞]

入院の基準についてのことですけれども、緊急的な措置の中には、病床を本当に必要な人のために、すなわち重症者であるとか、ハイリスク患者に対して空けるために、病床を空けていかないといけないと思うのですけれども。要は、先ほどのお話にもありましたけれども、入院の基準を上げて、高齢者の一部の方や一部の基礎疾患を持っている人に対しては宿泊療養施設に行ってもらう。あるいは、自宅療養についても、条件が整えば、県から積極的に自宅療養をしてもらえませんかということで要請をしていく。既にそういう運用が4月23日をもって始まっているという理解で間違いないでしょうか。

 

【知事】

入院勧告等の臨時的な取扱いについては、既にもう始めているということでございます。例えば、子どものいる御家族、また、65歳以上70歳未満の方等についてはBMI等をみながら、また、無症状であることも確認しながらホテルでお過ごしいただくことを可能にさせていただいたり、高血圧、糖尿という、いわゆる基礎疾患をお持ちであったとしても治療中であればホテルでお過ごしいただくことを可能にしたり、さらには妊婦、28週未満の方につきましては、ハイリスク因子のない方についてはホテルでお過ごしいただくことを可能にしたり。

具体の調整についてはコントロールセンターを中心に、また、その方々の症状と置かれている状況等をみながら対応させていただいておりますが、これまで以上に、必ずしも入院だけではない、ホテル等でお過ごしいただく方についても、基準を示したうえで、その基準に基づく運用をさせていただいているということです。

 

[京都新聞]

その可能にしたということというのは、すなわち県の方から「宿泊療養施設に行ってください」、あるいは「自宅療養してください」ということでお願いというか要請をしているというふうに理解したらいいのでしょうか。

 

【知事】

県としては、国の示す基準等に基づいて、県としての基準を示し、それを周知させ、コントロールセンターで運用し、そして、その対応を行っているということです。県が直接に何かお願いをして、人を動かしているというわけではございません。

 

[読売新聞]

医療体制の宣言についてですが、この病床の数ですけれども、調整中ということですが、これまで月内に340床であるとか、350床に増やしていくというめどをお示しになっていると思うのですが、その350床の最大の枠と別に、今回の緊急的な措置で、さらに確保しようということでしょうか。

 

【知事】

基本的には、ピーク時の病床は350床。そして、宿泊は400室で対応することにしておりますが、さらにそれを上回る場合の対応についても、現在、始めているということですので、場合によってはそれよりも上積みして、病床を積んでいかなければならない状況もあるのかもしれません。

ただ、それも臨時的な措置として対応したいと思いますし、その他の病気等もございますので、現場の状況をよく確認したいと思います。

 

[読売新聞]

調整して可能であれば、350床よりもさらに確保できるのであれば、するということですよね、今回の措置というのは。

 

【知事】

可能であればです。

 

[読売新聞]

もうすぐ今月が終わるのですが、県民の方からすると、昨日時点で326床かと思うのですが、確保済みの病床が。それが、いつ頃までに、どれぐらい増えるのですかというのが、やはり気になるところかと思うのですけれど、どうなのでしょう。

 

【知事】

基本は、4月中に340床を目指して調整をしているということです。

 

[読売新聞]

それは予定通り進みそうということでしょうか。

 

【知事】

予定通り進むように努力していると思いますが、ただ、現場の状況もあるので、必ずしもその数にこだわるわけではありません。

[読売新聞]

先ほど出ていた公園の話ですが、基本は閉鎖を検討とおっしゃいましたが、閉鎖はするけれども、時期とか対象範囲を、今、検討中ということでしょうか。

 

【知事】

閉鎖することを検討しています。

 

[読売新聞]

閉鎖するかしないかを検討しているということですか。

 

【知事】

閉鎖を検討すると。するかしないかも含めて検討します。

 

[読売新聞]

 しないことはあり得ると。

 

【知事】

状況をみて判断します。

 

[読売新聞]

昨日、私も取材で南部を中心に現地に行ってきたのですが、特に草津市とかはすごく混んでいて、そのまま北上して野洲くらいまで行ってきたのですが、守山に入って野洲まで行くと駐車場が空いているような状況がありました。

もし、閉鎖をするとしたら、昨年のように一斉に閉めてしまうのか、ある程度その強弱をつけるのかどのようなお考えなのでしょうか。

 

【知事】

そこも含めて検討します。

 

[読売新聞]

必ず一律に一斉に閉めるということではないということですか。

 

【知事】

状況みて、検討、判断します。

 

[中日新聞]

認証制度を発表いただきましたけれども、改めてこの認証制度の意義と、これを受けることによる、特に飲食店のメリットというのを、どのように捉えていらっしゃるのかをお伺いします。

例えば、認証を受けることで、お客さんが安心して来やすくなるということが目的なのか、あるいは、こういう認証を取っている事業者について何か特典のようなものがあるのか、どういったところを目指してやられるのか、お願いします。

 

【知事】

まず、昨年の今頃、全国に緊急事態宣言が発出された折からガイドラインというものが業種別に示され、様々な対応が取られてきた。本県においては「もしサポ滋賀」を導入しながら、一定、そのガイドラインの遵守というものを求めてきた。それぞれの飲食店の自主的な取組と、お客様による確認に委ねてきたというところがございますが、その後、波が繰り返し襲ってきて、時短要請だとか、さらには協力金だとか、そういった制度が選択肢として、検討され実施される地域もあるということでございます。本県はまだそういった対応をとっておりませんけれども。

そういう対策だけではなくて、持続可能な仕組みというもの、また、より信頼の高い対策というものが必要ではないかということを趣旨に検討してきまして、まずは最初に県が、その後は委託という形になると思いますが、一定公的な認証を出しながら、お店をより感染対策上、安心できるものに変えていく。そういう対策を講じていくことを趣旨としております。その中で、例えば、補助金を御活用いただくとか、その後のインセンティブの持ち方等については、今後また検討する必要があると思っています。

全国知事会においても、そういったことが議論されておりましたので、また、国においても、そういった場合にどのような支援を行うのかということについても一部検討されているやに聞いておりますので、そういったことを活用しながら、本県の制度も、まずはスタートさせて、よりよい制度に変えていければというふうに思っております。

 

[びわ湖放送]

医療体制非常事態を宣言されましたけれども、まん延防止措置の要請であるとか、対策ステージの引上げについてはどのようにお考えでしょうか。

 

【知事】

現時点において、まん延防止等重点措置の対象エリアに加えていただくよう要請することでありますとか、今日この時点をもって本県のステージを上げるということについては考えておりませんが、今後の状況をみて判断をしていきたいと考えております。

 

[びわ湖放送]

対策ステージを上げる部分ですが、一番の重要なポイントというのはどことお考えでしょうか。

 

【知事】

やはりこれまでから申し上げているように、確保している病床に対してどれぐらい患者の方が入られるのか。また、増え続けて(病院で)お過ごしになるのかということでありますとか、重症者とか。さらには人口当たりの療養者数がどのように推移するのか。御案内のとおり、既にもうステージIVの指標を超えているものも幾つかございますので、こういった状況がどのような傾向で続くのか、続かないのか。こういったこともみながら判断をしていきたいというふうに思います。

 

[びわ湖放送]

今週のいつ頃とかは。

 

【知事】

状況によります。

 

[時事通信社]

飲食店の認証制度に関係して、酒類の提供のあり方についてはどのような考えでしょうか。(緊急事態)宣言地域では自粛を求めるということもあるのですが、その辺り、現状の滋賀県の感染状況を踏まえてどのようにお考えなのか、お伺いします。

 

【知事】

一連の都市部における、まん延防止等重点措置、時短なり、酒類の提供を一部制限するというような措置の効果がどのように出ているのか、出ていないのかということも見極める必要があるのではないかと思います。現時点において、本県において、時間制限ですとか、酒類の提供ですとか、そういった制限の要請を行う予定はございませんが、そういったことも、他地域の状況等も勘案しながら、今後は検討の選択肢に入ってくるのではないかと思います。

[京都新聞]

ゴールデンウィークに向けての対策を先週の金曜日に打ち出されたと思うのですけれども、その中で「今こそ滋賀を旅しよう」と「GO TO イート」を新規停止されたということですけれども、これまでは県民の方が県内での観光ですとか、飲食というのは特段制限されてなかったと思います。呼びかけ自体としても、会食ですとか観光は、県民の方には自粛というのは普段一緒にいる方というような注意で、制限はしていないと思いますけれども、そういう「今こそ滋賀を旅しよう」キャンペーンですとか「GO TO イート」を新規で止められることとの整合性をどのように捉えてよいのかというのが、県民の方がわかりにくいと思うのですけれど、どういうふうにお考えでしょうか。

 

【知事】

基本的には感染が急拡大している、そして、拡大が続いているという状況ですので、この事態を鑑みて、週明けてから、医療体制は非常事態だということを宣言させていただきました。こういう厳しい状況を勘案して、このゴールデンウィークは我慢と制約をお願いすることになりますが、普段一緒にいる方と滋賀県内で過ごそうということを呼びかけていきたいと思います。

「GO TO イート」ですとか「今こそ滋賀を旅しよう」。これは一方で、ストレスフルな生活を緩和するために有効なところもございますが、それらをより促進するような形で、補助を入れてキャンペーンをはってやるということについては感染状況を鑑みて止めようと。しかし、それらを利用しないけれども、動かれること、県内で過ごされること、普段一緒にいる方と交流会食をされることについては、やめてくださいとまでは言いませんということですので、そういう意味で、状況をみて、時期をみて、私どもが行っているものを止めたり動かしたりということで、県民の皆さんと、こういう対策の必要性等について、理解を共有できたらいいなというふうに思っているところです。

 

[京都新聞]

「今こそ滋賀を旅しよう」の場合は、既に利用券を購入されて、予約された方は支障なく使えて、金曜日の翌日以降、新規の予約というのができなくなったということだと思うのですが、やはり不公平感というか、一定思われる方も(おられるのではないか)。観光してもいいのであれば、ゴールデンウィークにこれから予約しようと思っていた方もいらっしゃったかもしれないですけれども、その辺、一定、県民の方に不公平感が出ているのかなというふうに思ったりもします。

そもそも、ゴールデンウィークはそういう促進キャンペーンがなくても、宿泊や観光の利用というのは見込めたのではないかという意味では、対象の期間から、キャンペーン条件設定から外してもよかったのではないかと思うのですが、その辺り検討されたかというのは、ありますでしょうか。

 

【知事】

そういった止める時期によって生じてしまう不公平感ですとか、ゴールデンウィークはそもそもこういったキャンペーンなくても人が動くのではないかといった御批判や御意見というものは甘んじて承りたいと思います。当然、キャンペーンを打つ、また、範囲として含める時期については検討をしたうえで実施をさせていただいております。当初、このキャンペーンをつくったとき、また第2段から第3段に向けて打つときは、ゴールデンウィークだからといって以前ほど需要が戻ってくるのかということについて、不安視される事業者様もありましたし、一定この前にあったマイナス分を少しでも取り戻せればという、こういう期待もあったことは事実です。おっしゃるとおり、ゴールデンウィークは(キャンペーンが)なくても動くのではないかというのは、通常の時期であればそういう面が大いにあると思いますが、このコロナ禍を昨年来経験している状況下においては、必ずしもそういう状況とはいえなかったのではないかということから、時期も含めて、(検討を)やっておりましたけれども、今回の直近の感染状況を踏まえて、大変申し訳ないですけれども新規の販売というものについては停止をさせていただいて、まずは県内で普段一緒にいる人過ごそう、お過ごしいただきたいというお願いでございます。

 

[京都新聞]

医療の提供体制について、緊急的な措置に移行したと。すなわち、それは一般医療との両立の観点で、その医療について一定絞り込みを行っていかなければならない状況に達したということ。そういう状況を迎えたことについて、改めて知事としてどのような所感をお持ちか、あるいは県民の方にどのようなメッセージを出したいと思っているのか、そこを聞かせいただきたい。

 

【知事】

非常に厳しい状況であると受け止めています。事実、救急搬送されても、なかなか搬送先、転院先が決まってこないと。決まってもなかなか受入れがスムーズにいかないという、そういう報告も聞いておりますし、相当調整が現場において大変だということ。何より現場で対応いただく医療従事者の皆さんは、非常に長期にわたり、厳しい勤務労働環境の中で現場の対応をしていただいているという状況下で、確保している病床に満杯迫る勢いで患者が増えているということですので、これ以上の新規の陽性というものを増やさない努力を、今一度、またこれまで以上に取っていかなければならない。そういう状況であると思いますので、この事態を宣言させていただき、皆さんと共有をしたい。もってゴールデンウィークに呼びかけている対策とあわせて、絡めて、私たちの行動変容をしていく必要があるのではないかと考えております。

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