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知事定例記者会見(2018年5月15日)

平成30年5月15日
(県政記者クラブ主催)

おはようございます。今日もよろしくお願いします。今月はまだ句を詠んでおりませんでしたので「時は今 われもとばんと 雨蛙 時は今 われもとばんと 雨蛙」と。5月、暦の上では夏になりましたので、夏の季語に重ねて5月の一日を詠ませていただきました。時は今、というのは天正10年に明智光秀が本能寺の変に行かれる4~5日前に、愛宕山の連歌の会で発句された「時は今 天が下知る 五月哉」という句があるそうでございまして、最近、明智光秀にからむ書籍等を読んでおりまして、大変勉強になる事が多くございます。明智光秀は、和歌もたくさん詠まれているそうで、その中で私も好きになった和歌は、「我ならで 誰かは植えん ひとつ松 こころして吹け 志賀の浦かぜ」と。坂本城の近く、唐崎の松なんでしょうかね、一つ松を植えて、風も優しく吹いてほしいという明智光秀の心が伝わるような句ではないかなと思います。今月も様々な風情も楽しみながら、知事としての仕事をしっかりと行っていきたいと思います。今日の県政経営会議ではですね、改めて出水期をひと月後に控えまして、県として改めて再点検をしてですね、どのようなことを行って出水期を迎えればいいのかということについて、経営会議でしっかりと再確認しようと、県民の皆様方にお伝えする方法などについても工夫と努力をしようじゃないかということを提起させていただきましたので、また今後の経営会議等でしっかりとした対策を講じてまいりたいと存じます。

私からは話題3点申し上げます。お手元の資料に基づいてお話しをいたします。まず1点目は大戸川治水に関する勉強会を開催いたします、ということでございます。大戸川ダムの効果や影響を検証するための勉強会を5月30日(水曜日)に、本県、県庁本館隣の危機管理センターにおいて開催いたします。今回は第1回目ということでございますので、これまでの経緯や現状をおさらいすることから始めまして、勉強会の目的やテーマ、検証事項について説明させていただき、学識者の方からご意見を頂戴したいと考えています。勉強会は公開で行います。学識者には、裏面にそのお名前がございますが、次の方にお願いしています。 顧問には、中川博次京都大学名誉教授にご就任いただきました。座長には寶馨教授にご就任をいただき、委員として角哲也教授、多々納裕一教授にご就任をいただきました。いずれの方も、治水、河川の分野において第一線で活躍されている専門家でいらっしゃいます。

具体の検証結果については第2回以降の勉強会で順次ご報告することになりますが、まずは第1回の勉強会において、検証の内容や進め方についてご説明させていただいて、ご意見を頂戴した上で検証を進めてまいりたいと存じます。

また、昨日、資料提供をさせていただいておりますが、先立ちまして、明日16日に、大戸川ダム現場、地元を訪問させていただきます。

地元の皆様方には、これまでから県庁にお越しいただき、地元の思いをお伝えいただいておりますが、今回は、私自身が地元、現場に伺い、工事現場を視察した後、地元の皆様の思いを承りたく、伺いたく、存じております。ぜひまたご取材等賜れればと思います。

2点目は、「滋賀県庁健康経営宣言」の策定についてでございます。

本県では、「健康しが」をキーワードに、「人の健康」、「自然の健康」、「社会の健康」、「三つの健康」の取組を重点的に進めております。

これら「三つの健康」に関する施策展開を図る上で、取組を支える県庁の組織としての力を最大限に発揮するためにはですね、職員の健康の維持・増進が欠かせないとの考え方に基づきまして、職員が健康でいきいきとやりがいをもって働くことができる職場づくりに取り組むことを明らかにいたしました「滋賀県庁健康経営宣言」を策定いたしました。

「人こそが最大の経営資源」でございます。これまで「生産性の高い働き方」と「ワーク・ライフ・バランス」の実現を図る「働き方改革」に取り組んでまいりましたが、この取組をさらに進めるため、県庁の取組を支える職員の健康に着目いたしまして、職員が健やかに働くことができる職場づくりを通じて、県庁の組織としての力を高めてまいりたいと考えています。このことが県民の皆様方の御付託にこたえていく大変重要な要素ではないかと思うところです。

今後はですね、職員同士での対話を通じ、県庁における健康経営の理念を共有しながら、その実践に向けて取組を進めてまいります。

詳細につきましては、本日の午後、行政経営企画室の担当から直接、皆様方に、ご説明をさせていただきますので、ぜひそういう機会もご利用いただければと存じます。

3点目はですね、平成30年度滋賀県職員等採用試験の実施について、ということで、総合土木職の試験実施を拡大します、と題した資料があるかと思います。5月2日(水曜日)、県では平成30年度の滋賀県職員等採用試験の実施計画を発表させていただきました。今年度の試験の概要について、私から簡単にご説明いたします。

平成30年度の特徴は3点ございます。1点目は、5月14日から、受験申込の受付を開始している上級試験の採用予定人員でございますが、全体で118名でございます。昨年度に引き続き過去最大規模となっております。特に、総合土木職が22名と、20名を超える多くの採用を予定しております。

こうしたこともございまして、2点目でございますが、土木や農業土木の分野で、より幅広い層から受験していただけるよう、経験者採用および初級試験におきましても、「総合土木」の試験区分を新設いたしました。経験者採用では、民間企業等での職歴を有するなど豊富な経験を持つ方に、また、初級試験ではですね、高等専門学校や工業高校の新規卒業者などに数多く受験いただきたいと考えているところです。

また、3点目といたしまして、同じく上級試験のうち昨年度「行政B」として初めて実施いたしました「行政(アピール試験型)」につきまして、採用予定人員を昨年度の5名から10名に拡大しております。この試験区分では、従来の専門試験は課さずにですね、特別な公務員試験対策をしていない方でも受験しやすい試験内容となっておりますので、チャンス拡大、機会拡大ということで、より幅広い層の方に多く受験いただければと考えているところです。

なお、今も触れましたけれども、試験区分の名称について、受験される方に試験内容の違いがよりわかりやすくなるように、他の試験区分と同様に、第1次試験で教養試験と専門試験を実施する「行政A」というものを、「行政(専門試験型)」に、そして、今申し上げた、民間企業志望者にも受験しやすいよう専門試験ではなくアピールシート試験を実施する「行政B」というものを、「行政(アピール試験型)」と、それぞれ名称を変更しておりますので御留意のうえ、報道等していただければと思います。

ぜひ滋賀や琵琶湖に熱い思いを持った方に多く受験していただきたいなあと考えています。多くの方に受験いただくためにはですね、滋賀県職員の業務内容や魅力、やりがい、また本音、そういったところをアピールする必要がありますが、私も、毎年開催している県庁就職セミナーに参加するなど、受験を希望される皆さんに直接お会いして、滋賀県の魅力、やりがいなどについてお話しさせていただいているところです。

お手元に、採用案内パンフレットがありますか。カラーの。職員に登場していただいて、現役の県職員が自分の担当業務について、どんな点にやりがいを感じているかなどについて紹介しています。キャッチコピーは「滋賀未来の走者求む」とありますが、滋賀県職員は、まさに滋賀県の未来をつくっていく大変やりがいのある仕事でございます。滋賀県のために、また県民の皆様のためにも、ともに頑張ってくれる方、滋賀への熱い思いを持つ方と、ぜひ一緒に仕事がしたいと考えております。

上級試験の受験申込受付期間が、昨日5月14日(月曜日)から6月4日(月曜日)まででございます。民間企業ですとか、国、他の自治体との人材獲得競争が年々激しさを増しておるようでございまして、ぜひ積極的にご応募いただきますよう、またそのためにご報道いただければと存じます。ご協力をお願いし、私からの説明とさせていただきます。

[朝日新聞]

まず、大戸川ダムの関係なんですけれども、勉強会自体は、知事は参加されるということですか。

[知事]

日程にもよるんですが、できれば参加できる時はしたいと思ってます。

[朝日新聞]

昨日も、だいたいのスケジュールの話が少し出たんですが、これはだいたい何回くらいやりたいなっていう、今のところのイメージがあれば。

[知事]

まだ、未定なんですけど、今後の予定としては、補正予算をお認めいただいた時に、3回分の予算を入れてますので、まずそれは今年度、しっかりと行うこととなります。そのための準備、調整をしていきたいと思いますが、何回でということは現時点、国との関係等もございますので、解析等に一定の時間を要するということもございますので、現時点、いつまでにということは定められていない、そういう状況です。

[朝日新聞]

この学識者委員の選定にあったってですが、先ほど知事から、その治水対策・河川の専門家だということがあったということなんですが、まあたくさんそういう方いろいろ日本にたくさんおられると思いますが、その中であえてこの4人を選ばれた理由をお聞かせ願いたいと思います。

[知事]

今回の勉強会は、御説明しましたように、大戸川ダムの効果、また影響について検証することを目的としています。もちろん、まずは治水というものに専門的な知見をお持ちであること、また琵琶湖・淀川水系の治水や、様々なそのメカニズム、またこの間の経緯等に精通していらっしゃる方が望ましいなと考えておりましたので、そういった点を主眼において、定めていただき、お願いした、ということでございます。

[朝日新聞]

選考にあたって、たとえば誰かアドバイスをうけたとかですね、嘉田前知事からアドバイスをうけたとか、そういうことはあったでしょうか。

[知事]

いろんなご推挙はあったようです。ただ、今申し上げたように、治水の専門の方にしっかりと御議論いただくということを旨とした勉強会ですので。顧問にお付きいただく中川博次先生につきましては、私が政務官時代に、ダム検証のプロセスを御協議いただく、これは国土交通省の会議の座長をおつとめいただき、その際担当していた私もすべての会に出席しながら勉強させていただいた経緯、経過もありましたので、私から直接お願いをさせていただきました。そういったことはございましたが、あくまで、この琵琶湖・淀川水系の、この長い流域、さらには長い歴史を持つこの治水に影響する、大戸川ダムの影響効果の検証の勉強会ですので、そういったことに資する先生方にお願いをしたところでございます。

[朝日新聞]

職員採用に関してですが、総合土木の拡大、人材を増やすというところの理由というところはですね、どういったところにあるのかというのが一つと、職員自体を採用を増やすということは、ある意味、財政的にはそれなりの負担になってくると思いますが、そこらへんの財政との兼ね合いとかを改めて教えていただければと。

[知事]

まず、行政の仕事というのは、いわゆる行政から、警察事務、環境行政、社会福祉、化学、農業、林業、水産、建築、電気、機械、総合土木と大変多岐にわたっておりますし、まあそう意味でも総合行政でございます。で、当然その仕事を行うために、何人の人が必要、一番大きなものは何人退職されるのかということも、大変重要なファクターでございまして、その意味で、農業ですとか、農業土木、土木職の職員は退職者も一定多くいますし、折からのその仕事の量に比べて、人員が不足している面もございますので、そういったこと等を総合的に考えて、採用人数を決定し、告知させていただいているところです。まあ当然、こういった、人がいること、働くこと、増えることにはかかる費用というのもございますが、それはきちんと説明、開示をさせていただいたうえで、御理解をいただく中で、今回こういう形で採用を行っていくということだと思いますし、まあそれとても、最小の費用で最大の効果を生むという、こういう地方自治の原点はしっかりと踏まえた形で、これからも行っていきたいと思っています。

[朝日新聞]

来週、省庁への要望と、いうことをやられると思いますが、三日月知事、就任されてから、予算要望というのをしっかりやられてて、嘉田さんの時よりもですね、結構こう力を入れて、積極的に省庁の方に行って、やられているというふうに、結構いろんなところで聞くんですが、4年間を振り返ってですね、自分の中でそういう国に対しての要望が、どれだけ伝わったというか、実績としてどういう風に見ていらっしゃるか、というのを教えてください。

[知事]

どの知事の時代も、その時々の課題をもちろん県は県で頑張るんだけれども、国の省庁の支援をもらいながら、理解と協力を求めながらやるということは、心を砕き、時間を費やしてこられたと思っています。ただ私が他の時代と異なり、やらなければならないこと、やれることとすればですね、野党、与党、野党を経験した、立法府の議員の一員であったということです。いつどのタイミングに、どなたに物事を言えば、どう動くのかということを他の方々よりも、実体験をもって知っているということはございます。それをぜひ、行政、県の職員共々ですね、県議会議員の皆様方の御理解をいただきながら、必要な時に必要な情報を、わかりやすく届けるということでもってですね、県行政を進展させていくということは、とても重要な、私に課された使命だと心得ているところです。まだまだ不十分なところはございますが、これからもそのことは大事にしていきたいなと思っています。

とりわけ、私の4年間の中で、これは大きかったなと思いますのは、琵琶湖保全再生のための法律が、全会一致で可決をしたこと、これは私自身もその法案作成に関わってきた、約10年近く関わってきまして、法律を一本作る事、通す事の難しさは、肌身に染みていましたけれども、それを今国会議員の皆様方がご尽力いただいて、成し遂げていただけた。で、それに基づく国の方針が定められ、それに基づく県の計画を作り、具体の取組を始めることができている。このことは、わたしたち滋賀県のみならず、国民的資産と位置付けられた琵琶湖の保全再生のためにも大変重要な一歩ではなかったかな、と思っていますので、例えばこういうことなどをですね、糧としながら、足がかりとしながら、今後の行政を作っていきたいと思っています。

[時事通信]

まず、資料発表の件なんですけれども、「県庁健康経営宣言」というのを出されましたが、働き改革ですね、昨年度より15%縮減という大きな数値目標を掲げられたんですが、なかなかこれが、まあ難しい、現状としては難しい状況になっております。いろいろ先だっても子ども・青少年局の話もありましたが、あのあたり、御所見をお伺いできればと思います。

[知事]

はい、あの、今ご指摘いただいたように、取組はですね、成果はあるものの、課題があるので、さらなる推進が必要だという認識は同様です、同じです。たとえば時間外勤務の縮減というのについても、掲げている目標には及ばないもののですね、対前年度比では一定割合で縮減することができています。また、これは健康の意味では、持続性という意味では、当然と言えば当然なんですけれども、月80時間を超える時間外勤務者数が大幅に減っているということでありますとか、正確に時間を把握しようということで、パソコンのログオンログオフの記録によって確認する、在庁時間管理というものも始めたところですし、職員アンケートでですね、まだまだなんですけれども、仕事の進め方の改善傾向とか、互いに支え合う組織風土に関する事項でもですね、一定の水準で回答を見出すことができる、ということなど、一定の成果もあるんですが、課題はですね、やはり先ほどの御質問の中にもありましたが、業務の見直しと人員配置の適正化、こういったことは課題だと思っていますし、前の会見で答えたかもしれませんが、この働き方改革が、いったい何のための誰のための働き方改革なのかということが、組織内でしっかりと浸透・定着、まだまだしてないなという実感を持っておりますので、こういったことでありますとか、これはぜひ職員との対話をしっかりと重ねながらですね、私自身もそうですし、それぞれの部局・職場において対話活動をしっかりと行うということと、あとは生産性をあげていくための取組が、まだまだできるんじゃないだろうか、それは、私たちのスキルアップと、モチベーションアップですね、スキルとモチベーションを上げること、記者の皆さんもそうだと思いますが、やっぱり「ありがとう」「ええ記事書いたな」「ええネタ取ってきたな」と言ってもらったらですね、また明日も頑張ろうと思いますよね。そういうことを私たちが職員同士で、また県民の皆さんとの対話の中で、できているだろうか、知事である私がいろんな声かけを出来ているだろうか、ということも顧みながらですね、高めていきたいと考えているところでございます。

[時事通信]

先週の日曜日、大津市のほうで原子力防災訓練が行われました。県内では、30キロ圏外における自治体では初めての訓練ですけれども、大津市だけではなく高島市、あるいは福井県との連携も重要となってくると思います。それについて県の役割について御所見お伺いしたいと思います。

[知事]

この原子力防災訓練は、滋賀県としても大変重要な訓練だと位置付けております。国とも連携しながら、また電力事業者とも連携しながら、とりわけ住民の皆さまにもっとも近い市や町ともしっかり連携しながら訓練を行い、訓練を通じてわかったことを具体の防災計画の中に落とし込んでいく、そしてまたその計画が実行可能なレベルになっていくということが、望ましい姿だと思いますので、大津市で行われたことも、よく伺いながらですね、県の計画の中にどういう示唆、教訓があるのか確かめていきたいと思いますし、今年度も国の訓練が、まだ時期が決まっていないかもしれませんが、行われると思いますので、そういった国の訓練にも主体的に参画をしながらですね、県のレベルも上げていきたいと思います。

[時事通信]

昨日、新潟県のほうで、衝撃的な事件、逮捕に至りました。通学路の安全対策ですね、非常に注目が集まっておりますけれども、何か対策等ありましたら、お伺いできればと思います。

[知事]

幼い、これからに希望も可能性もある子どものある命が、非常に残忍な形で奪われたということに、強い憤りと深い悲しみを禁じえません。犠牲になった方にですね、心からお悔やみを申し上げたいと思いますし、御家族の心境を思うとですね、もう胸がかきむしられる思いです。かける言葉が見つかりませんが、お見舞いを申し上げたいと存じます。こういう事件が起こらないように、なにからやればいいのかっていうのは幅広いのかもしれませんが、一人一人の命が大切にされる、そういう社会を作っていくということだと思います。と同時に、連日ああいった事件が報道されますと、子どもたちの社会を見る目、大人を見る目というものに、いろいろと影響を与えることも少なからずあるようでございまして、たとえばあいさつ活動をしていても、知らない大人とは言葉かわさないほうがいいとかですね、やはりこういった事件は、いろんな意味でよくない効果を及ぼしうるんだなということを実感しているところであります。そういう意味で、人と人とのかかわり合い、まず自分自身を大切にするということと同時に、自分と周りにいる人たちとの関係づくり、そして命だとか、自然というものに対する尊崇といいますか、お互い尊重する、そういう考えをしっかり醸成していく、家庭教育、社会教育、学校教育に力を注いでまいりたいと思います。

[NHK]

はじめに発表された大戸川ダムに関する勉強会についてお伺いしたいのですが、どういう風に勉強会を進めたいのかというような思いと、政治的な考えの中で、県議会議員の中では会派によっては、こういう勉強会を開くことついて批判的なことをおっしゃるような方々もいるようなので、そういう方々にどういう風に、この勉強会をこうこうこうだから、この勉強会を必要だということをどのように説明されるのでしょうか。

[知事]

古来、水を治める治水に関わる、治山もそうでしょう、自然との向き合いの中で、水をどう流すのか、水とどう付き合うのかというのは、私たち人間にとって根源的なテーマだと思います。とりわけ、こうして社会が発展・発達してきた時代において、水をどう制御するのか、また水をどう流下させるのかということは、大変重要な、私は行政課題であり、政策課題であるのではないかと考えています。ただ一方で、多額の費用を要しますし、長期間の時間を要します。またもともと住んでいた方にたとえばダムという施設を作ろうと思えば、「移転していただけますか」というような、大きなある意味での犠牲を伴うと、そういうこともございます。何が言いたいかというと、やはり私たち県民が、こういった治水というもののあり方について、しっかりとその時点、その時点、その地点、その地点において、知ることが大事だと思います。したがって、まずこの勉強会で私たちがやらなければならないことは、私たち県民自身が、この大戸川というものがどうなっていて、大戸川ダムというものにどういう効果があって、さらには下流も含めてどういう影響があるのかということを、私たち県民自身が知る事、がまず一つです。と同時に、この治水というものは、上流の都合事情と、中流下流の事情と都合が時にぶつかり合う、ひどいときには右岸と左岸もぶつかり合う、そういうものだとすればですね、その琵琶湖をお預かりし、大戸川ダムの流域にある滋賀県の事情と都合を、しっかりとその勉強会の検証結果に基づいて、下流府県や、また国等にお伝えをしていく、ただお伝えしようと思えば、一定の根拠、またデータ、そういったものがいりますので、この約10年にわたる雨の降り方、また10年にわたる事業の進捗、そういったものも確認しながらですね、そういうものをしっかりと集める、ということも、勉強会に課された重要な目的だと思いますので、その意味で、こういった事情でのやはり専門的な方々の知見をしっかりと伺っていきたい、という大きくはこの2点になります。

[NHK]

あとですね、質問を2つ3つ伺った中で、前半は伺ったんですが、政治的もあり、どのように説明されますかという部分ですが。

[知事]

失礼いたしました。その意味で、そういったことを、どういった政治的な背景、所属をもっておっしゃる方に対しても、丁寧に説明をしていきたいし、すべての方に公開で行っておりますので、そういう中でお互いの理解、醸成につながっていけばいいなと思っています。治水というものを、政治的なかけひきの材料にならぬよう努めていきたいと思います。

[毎日]

大戸川ダムに関連してなんですけれども、明日、知事初めて視察をされるということですが、勉強会に先立ってのタイミングというのは理解できるんですけれども、逆に今まで、先ほどおっしゃっていたように、県の重要な課題である中での今までされなかった理由というのを、今一度、知事の言葉で教えていただけますでしょうか。

[知事]

ひとことで言えば、そういった環境を作りえなかった、作ってこれなかったと、したがってこれまでは現地を伺うことができなかった、ということだと思います。国会議員時代から現場も行ってますし、知事になってからも非公式にいろんな調査、視察等はこの現場もさせていただいてますし、ダム対策委員会の皆様方に来ていただいてのご要望伺いもさせていただいているんですが、こうして、公式に現場を訪れ、お話を伺うというのは知事として初めてです。今回勉強会をこうして、立ち上げる、まあ国の事業ですから、国の事業ですから、一義的には国がいろんな取組をされていくんでしょうが、県としても主体的にこうした勉強会を、行うことになりましたということも含めてですね、一定の環境が整えられましたので、今回伺うこととさせていただきます。

[京都新聞]

2点あります。まず確認ですが、大戸川治水に関する勉強会での検証の範囲は、県内の流域に及ぼす影響を検証するのか、あるいは淀川水系全体に及ぼす影響まで踏み込むのかということが1点と、顧問の中川先生ですが、顧問と座長の関係、なぜ中川先生だけ顧問という扱いになっているのかという関係性がよく分からないのですが、どういう形でこのようになったのかお伺いします。

[知事]

まず、どこまでを所掌するのかでございますが、お話しさせていただいたとおり、大戸川ダムが大戸川に及ぼしうる効果・影響がまず一点です。しかし、ご案内のとおり、川はつながっていますので、つながっている川として、大戸川ダムがあった場合、なかった場合で、その下流、瀬田川から、とりわけ天ケ瀬ダムにどういう流下をもたらしうるのか、こういったこともしっかりとできる限り勉強していく、知識を積み重ねておくということも必要ではないかと考えています。その先については、いっぺんに範囲に含むと滋賀県のレベルを超えてくることもあるのかもしれません。話として出ることまでは否定しませんけれども、まずはその2つが大きな目的ではないかと考えているところです。

また、顧問と座長との関係ですが、もちろんどの先生も大家でいらっしゃいますが、とりわけ中川先生はいろんなところでこういったお役をおつとめです。また、たいへんご高齢であられるということから、もちろんどういう役でもふさわしいのですが、より大所高所からご意見、ご示唆、ご指導等いただければということで、こういう役職にさせていただいたところでございます。

[京都新聞]

毎回出席されるということでよろしいでしょうか。

[知事]

中川先生もたいへんご高齢とはいえ、お元気でいらっしゃいますので、毎回来ていただければありがたいなと思っておりますし、10年前の色んな枠組みづくりにも大きな影響を持ってらっしゃった先生ですし、その後の治水政策でも色々と影響を持たれていますので、できれば毎回来ていただければと願っているところでございます。

[中日新聞]

大戸川の件で、追加でお伺いします。2月議会の知事答弁だったと思うのですけれど、勉強会に関して、下流府県への説明のツールとして使うという表現があったと思うのですが、事業の地元負担金の大半を京都、大阪が負担されることを考えれば、そこが今回の勉強会でも一つのキーポイントだと思うのですけれど、今回の資料にはそこの記述がないのですが、目的が変わってはいないのでしょうか。

[知事]

目的は変えていません。先ほども申し上げたとおり、私たち県民自身が知ることと、国や下流府県に県の事情、都合等をお伝えするツールとして、勉強会の成果を活用するという、このことは変えていません。

[京都新聞]

確認ですけれども、中川先生は顧問ということですけれども、当然結論の取りまとめには中川先生のご意見というのも含まれるのでしょうか。それとも、顧問というお立場なので、切り離して考えられるのでしょうか。

[知事]

どういう議論がなされ、どういう進展をみていくのかにもよると思いますし、当然お名前を連ねていただく以上は、その先生のご意見というのは踏まえた形でのアウトプットになると理解、承知しています。

[京都新聞]

別件ですけれども、先日、国民民主党が立ち上げられまして、知事のご出身の民主党の流れをくむ民進党の名前が変わったわけでございますけれども、それにつきまして、ご感想はどのようにお持ちでしょうか。

[知事]

この過程に至る間にも、元々一緒に活動していた複数名の仲間から色々電話やメールで相談もありました。今もあるんですけどね。そういう意味で、懊悩(おうのう)の中で、深い悩みの中でそれぞれが論じ、考え、そして決めて、今があるのではないかと推察いたします。ただ、政党というものは理念と政策に基づいてつくられるものですし、それが国において一つだけで、国民の皆様方の思いが汲み取れるかというとそうではない。こういう選択肢、こういう進み方もあるのではないかというようなことをもってですね、つくってこられたと思いますので、そういった志にかない、また、期待する方々のご期待に応えられるような政党になればと願っているところです。

[滋賀報知新聞]

2点あります。まず1点目、確認なのですが、今回の勉強会は大戸川ダムの効果の検証ということですが、瀬田川洗堰の全閉操作の検証も勉強会の範囲の中に組み込まれて取り組んでいかれるということでしょうか。

[知事]

先ほど申し上げたように、大戸川と瀬田川の下流にある天ケ瀬ダムへの流入量を議論の範囲に入れます。当然、その天ケ瀬ダムの流入量、水位操作規則で洗堰の操作が決まり、変わりますので、そういったものにも話が及ぶかもしれません。ただ、この操作は県の権限超えていますので、どこまで具体的な、また実効のある議論ができるかは未知ですが、話が及ぶこともあるのではないかと思っています。

[滋賀報知新聞]

別件ですけれども、先月の11日に大分県の中津市で大きな土砂災害がありました。災害が起こった場所というのが土砂災害特別警戒区域に指定されていた、昨年指定されたという場所でして、県内でも同じく特別警戒区域というのがたくさんあって、以前の会見で知事から、県内の場所は全部把握していて、今後ハード、ソフト含めて対応していくというお話を伺ったんですけれども、来月6月に土砂災害防止月間という国の月間があると思うのですけれども、県で何か取組をされるご予定があるか、また3月に県の防災会議で色々新しいことが決まっていったと思うのですけれど、土砂災害に関するところで新しく決まった動きがなかったか、4月の災害を受けて新しく進めておられることがあるかどうかを教えていただきたい。

[知事]

大分県で土砂災害が起こりました。今、国でも原因究明されています。あの時は雨も降らずに、かつ地震もなかったけれども崩れたという事例でしたので、そういうことがあるならば、県内の警戒区域でも起こりうるかもしれないという考えを持って、しっかりと原因が何だったかと調査されている内容を把握しようと努めています。一部聞いていますと、火山から出た溶岩が堆積した地域であったということもありますので、そういう地域が滋賀県にどれだけあるのかということもございますが、私の災害に備える大事な考え方の一つに他山の石というか、他の地域で起こったことをしっかり教訓化していこうというということがございますので、これからも大分県のそういった災害の教訓、得られたものはしっかりと吸収していきたいと思っています。そういったこともあるので、今日の経営会議で、出水期にも入りますので改めて再確認しておくことを整理したうえで共有しようと、また県民の皆様方にも発信していくことが大事だということで、今日の新聞折り込みにはいっていました滋賀県の広報誌「滋賀+1(プラスワン)」5・6月号においても、県民の皆様方に向けた防災情報、これは一部ではございますが、お知らせしているところでございますので、これからもそういったことを充実させていきたいと考えています。

[時事通信]

大戸川治水の勉強会ですが、下流府県の職員さんとか、県内の地元の大津市とか甲賀市とか国の地整局の職員さんとか、そういった方は参加されるのでしょうか。

[知事]

公開ですので、どなたが来られるかはわかりませんが、そういった方のご関心も当然あるのではないかと思います。例えば、委員の先生方が国の意見を聞いてみたい、下流の話を聞いてみたいということに話が及べば、お招きしてご意見等を伺うということもあるのかなと思います。そこは委員の先生方のご意見を伺ってみたいと思います。

訂正のうえ、追加と言いますか、言い直しなのですが、勉強会の主眼は、先ほど申し上げた大戸川ダムが大戸川流域に与える治水効果です。もう一つは、先ほど天ケ瀬ダムへの流入という言い方をしまして、もって洗堰の話にも及ぶかもしれないという言い方をいたしましたが、瀬田川洗堰操作への影響もテーマにするということでございますので、お詫び方々、修正のうえ、皆様方にお伝えしたいと思います。