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知事定例記者会見(2018年7月10日)

平成30年7月10日
(県政記者クラブ主催)

おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。今日は私のほうから6点申し上げます。少し項目が多いので短めに申し上げます。

まず1点目は、先週7月5日から西日本を襲っております平成30年7月豪雨についてでございます。本県を含む西日本中心に各地で甚大な被害が発生しております。本県でも高島市で、水路に転落された男性が1名お亡くなりになられています。平成の時代では最大最悪になるのではないかという、そういう報道もございますが、お亡くなりなられた方々、その御遺族の皆様方に謹んで哀悼の意を表したいと存じます。

また、今捜索中の方もいらっしゃいますので、1人でも多くの方の御無事、救出をお祈りいたしますと同時に、被災された多くの方々に、心からお見舞いを申し上げます。今、この酷暑の中、懸命に捜索活動、復旧活動等行われております。滋賀県からも、警察関係では愛媛県に、緊急消防援助隊が被災地にそれぞれ支援に行っておりますが、対応に当たられている方々に敬意を表したいと存じます。

今回ですね、県内でも、河川の増水、土砂崩れが相次ぐとともに、JRの運休並びに道路の通行規制等も行われました。県民生活にも大きな影響が生じました。県では、7月5日7時40分に災害警戒本部を設置して、市町等とも連携をとりながら、状況の把握、住民の安全確保に努めてきたところでございますが、今回は特に琵琶湖の水位の上昇というものが大変心配、懸念されましたので、近畿地方整備局長に対し、琵琶湖の水位低下をさせるための要請を行ったり、また、県民の皆様方向けに琵琶湖の氾濫注意情報を発表するなど、対応してきたところでございます。ピーク水位プラス77センチを記録した後、現在水位は低下してきておりますが、現時点で67センチということでありますので、お感じになられているように、琵琶湖の形、風景が少し違うなということもあると思いますので、注意をお願いしたいし、喚起をしてまいりたいと思います。この前段に行いました県政経営会議でも、出水期にあるので、引き続き注意、体制強化をということを、指示要請したところでもございます。

大きな2点目でございますが、これは資料があろうかと思います。「健康しが」フェスタ・マルシェの開催についてでございます。7月21日、イオンモール草津で、「健康しが」フェスタ・マルシェを開催いたします。御案内のとおり、滋賀県民の寿命の長さというものが注目されております。県における取組を一層進めていきたいと考えております。そのための、みんなでつくろう「健康しが」キックオフイベントとして、表記のとおり開催をさせていただきます。7月21日昼の12時から行います「健康しが」キックオフスペシャルトークは御覧のとおりの出演者でございます。末成由美さん、また、麻倉ケイトさん、それぞれに御出演をいただくことといたしておりますし、私も参加予定でございます。また、レストランコートにおきまして「健康しが」マルシェを開催いたします。ちょうど夏休みの序盤でございますので、ぜひ多くの県民の皆様方に訴える機会にしたいと存じますのでご取材等よろしくお願いいたします。

続きまして、関連いたしますが、健康長寿日本一の滋賀育ち「おいしが うれしが」キャンペーンスタートいうことでございます。「おいしが うれしが」キャンペーンは、この9月に10周年を迎えるということでございます。キャンペーンのロゴとして滋賀県産のおいしい食材を活用した健康的なご飯ということで「滋賀めし」と銘打って、マークも新たにつくって、皆さん方にPRしていきたいと思います。本キャンペーンの主な取組については記載のとおりでございますが、色んな企業の皆様方との連携もさらに強化していきたいと考えておりまして、コンテストにつきましては、協定を締結いたしましたカゴメ株式会社様の御協力をいただきながら展開いたしますし、先般、日本ケロッグ合同会社様と近江腸食の発表をさせていただきましたが、味の素株式会社様においても健康をキーワードにいたしましたメニューの提案、素材の開発についても御検討いただいているということでございます。

また、びわ湖大津プリンスホテルのBiona(ビオナ)というリニューアルされたレストランにおきましては、ここ滋賀のレストラン「日本橋滋乃味」におけるおもてなしも準備をしているということでございます。それぞれ産学官連携しながらですね、健康長寿日本一の滋賀育ち「おいしが うれしが」キャンペーンというものを更に強化してPRしていきたいと考えているところでございます。

続きまして、大きな項目4点目でございますが、現在も行われております2018FIFAワールドカップロシア大会で本県出身の乾貴士選手がですね、1次リーグで1得点1アシスト、決勝トーナメントでまた得点という輝かしい活躍をされました。この乾選手に、御功績をたたえ、県民スポーツ大賞特別賞をお贈りしたいと考えております。現在、贈呈の日程等、乾選手側と最終調整をしているところでございますので、追って、皆様方にもお知らせをさせていただきたいと存じます。

5点目は、知事の短期居住についてでございまして、今年の夏は多賀町で実施をいたします。来週7月15日(日曜日)から、18日(水曜日)の3泊4日で予定をしております。今回の短期居住は9回目ということでございまして、今日資料は、お配りできてないのですが、日程最終調整中ですので、後日秘書課から書面で詳細をお知らせしたいと思います。昨日の会派との政策協議会でもございましたが、山の取組に力を入れたいということでございますが、この間、8回の短期居住も山間部を中心に居住をしてまいりましたが、琵琶湖の価値や魅力、さらには、その健康状態を保ち整え高めていくためにも、山の取組に力を入れていきたい。そういった様々な取り組み事例等を現地多賀町においても、確認すると同時に、住民の皆様方とも意見交換しながら、今後の施策展開等を模索してまいりたいと考えているところでございます。

最後6つ目についてでございますが、池永副知事についてでございます。池永副知事はですね、平成28年1月1日から、滋賀県に赴任いただいて、2年6カ月にわたり、私を支えていただき、また県民の皆様方とともに、県内の魅力発信に、まさに体を張って御努力いただいてきたところでございますが、任期途中ではございますが、内閣府に帰任をされることになりましたので、7月19日をもって御退任されることとなりました。

この間、経験を生かし、様々な取組を先導していただきましたし、また、御功績等は追って離任の際に改めて皆様方にお伝えをしたいと思いますが、県庁合唱団を創設していただいて、琵琶湖周航の歌合唱コンクールに御出演されたり、御自身、自転車に乗れなかったのに、自転車を買ってですねビワイチに挑まれて、何回かに分けてビワイチを達成されたり、県内にある国宝をほぼ全て訪れていただいてですね、その魅力等をSNSで発信していただくなど、これまでにはない御活躍もいただいたところでございます。引き続きお支えいただきたい、私にとってはなくてはならないサポーター、パートナーでございましたが、御本人のキャリアのこともあり、やむなく御退任をいただくこととしたところでございます。改めて感謝申し上げながら、滋賀ファンとしてこれからも関わり続けていただき、お支えいただくことをお願い申し上げ、皆様方に謹んでお知らせをさせていただきたいと思います。私からは以上でございます。

[産経新聞]

災害関係で2点お伺いしたいのですけれど、まず、話もあった豪雨なのですが、県内、雨のほうはひとまず落ちついた感じですけれども、被害も出て、文化財の被害も出た。今後更に台風とかですね、また雨が降り続くことが予想されるのですけれど、改めて大雨に対する県の備え、対策をどうするかということを教えてください。

もう1点ですが、米原の竜巻に関するお話で、市の方からも、被災者生活再建支援制度の適用をという要望がありましたが現時点でどのような進捗になっているかということを教えてください。

[知事]

まずあの大雨についてでございますが、今回の雨、また豪雨がもたらす脅威というものに改めて、恐れおののいているところでございますが、先週も予報なり、注意報なり警報、特別警報というのが立て続けに出ました。例えば長期予報等で事前に告知できていたか、されていたかっていうとそうではなかったことも含めて、出てきたことからすると、相当急激に低気圧が発生して大雨をもたらしたり、局地的なものから、さらに広範囲なものまで、ものすごく変化したり、さらには、もう1回終わったんじゃないかっていうことから、また更に降り出す、降り続けるという、長期に及ぶということがございましたので、今回のことも教訓としながら、ソフトハード両面で、まさに常々申し上げているように、意識と知識と組織というものを、今回の災害も教訓にしながらですね、対応を高めていきたいと思っております。例えば、あれはバックウォーターっていうんですか、河川合流地点で戻って堤防の決壊というようなことも本県に照らし合わせて、どういうことが想定されるのか、またどういう対策が取り得るのか、これも短期・長期それぞれだと思いますが、こういったことについても、今、部局に対して他県で起こった事例を基に、県内の対応を検討させているところでございます。

また、竜巻につきましては、先週、米原市長から緊急要望をいただきました。週末雨が降ったこともございましたので、被害状況の確認の進捗が若干おくれたこともあるようですので、最終的な被害状況の取りまとめをみながらですね、制度との照らし合わせ、支援の検討をしていきたいと思います。現時点、国の制度、また県の制度に照らしてどういう状況になるのか、まだ発表しうる情報を持ち合わせていない段階です。

[産経新聞]

雨の件でもう1点だけ、6月に県内各地で協議会をつくられて、特に大雨の増水に関しては、急激な増水にも対応できるようにというようなことがありましたが、今回も避難準備情報等々かなり出されましたが、どの程度役に立ったのかという情報は入っておりますでしょうか。

[知事]

今回、協議会設置を受けてどのように役に立ったのか立たなかったのか、課題が有ったのか無かったのか、これはよく担当者等の意見も聞き、確認したいと思います。

いずれにいたしましても、得られる情報、また観測して掴んだ情報をできるだけ早く皆様方に、お知らせし、また共有をし、必要な身を守る安全行動を促していくということだと思いますので、これからもそういう体制というのは、不断に高めていきたいと思います。

とりわけ琵琶湖の水位の状況については、協議会をつくったからということではなく、今までの課題と指摘されていたことなども受けまして、市や町とも頻繁に細かく早めから情報共有をしていたところでございます。例えば、注意情報を発表する段階になりそうだという情報から、また、国にも琵琶湖の水位を下げてほしいという要請をしているということ等も含めてですね、逆に市や町からは、今こういうことが懸念される、例えば、干拓地等で水がつき始めたなどの情報もいただいたところですので、今後とも、今回のことも糧としながら、対策を強化していきたいということでございます。

[びわ湖放送]

雨に関してもう1点ですけれども、今回色々取材をしたところですね、避難準備であったり、避難勧告が出た後の住民の方の避難されている人数というのが正直なかなか少ない、住民の方が動かれるその第一歩っていうのが、意外と遅いのかなという印象を私個人的には持ちました。行政のほうの対応、発信等々はあるかと思うんですが、それらが出されたときに、速やかに安全な行動を具体的に取るというような、その啓蒙の部分というのも必要なところがあるのではないかと思います。実際危ないのであれば、家の中の安全な場所で待機という指示も当然出ているのですが、それとは別に、危ないとなったら、早めに学校など指定された場所に動くというように、考え方を少し変えていく、そういったことを日頃から教えていく、周知していくっていうのも大事かと思うんですが、そのあたりのお考えは如何でしょうか。

[知事]

まず、避難準備情報・避難指示含めて、必要だと思われる事態、また、その事態が迫ってくる状況に応じて、発令、また発信をさせていただいております。これは市町と協働して、現地の状況がどう危険だったのかということもあるでしょう、また、避難し得る状況にあったのかということもあるでしょう、御質問中にもあったように、家を離れて、避難まではせずとも、自宅内でより安全な対応を取ることも可能だったのかもしれませんし、一部聞いておりますと、例えば御高齢で、お体が不自由で、また、認知症等をお持ちの御家族等もいらっしゃって、なかなか避難所に行くことが出来なかったというような、そういう事例もあるのかもしれません。従って、今回、避難準備情報や避難指示が出たにも関わらず避難された方が少なかったとすれば、どういう対応が更に求められるのかということについては、また検証していきたいと思います。

[びわ湖放送]

いざという時の避難を日頃から促していくというような取組の強化などは、今回考えていらっしゃるのでしょうか。

[知事]

まず県内の避難状況がどうであったのかということですとか、西日本各地にこれだけ多くの河川氾濫、土砂災害被害が出ておりまして、人的被害も出ておりますので、そういった地域での情報の出し方と、住民の皆様方の避難のあり方がどうであったのか、例えば避難をすることで救えた命がどれだけあったのかということなども集めながらですね、更なる必要な行動を促したり、また、行政としても出来る対応策を検討していきたいと思います。

[びわ湖放送]

乾選手に関しての部分ですけれども、すばらしいプレーの数々で我々を沸かしていただいたのですが、率直に彼のプレーを見た時のですね、知事の気持ちといいますか、ここは凄かったなという思いを改めて聞かせていただけますか。

[知事]

2得点ですか、いずれも右足だったですよね。私もライブで見ていましたので、決まったら良いなっていうところで、見事に決められたというところの凄さと、実はもう1つ、見えないところでアシストがありました、本田選手のシュートをもたらした。あれもライン終わるぎりぎりで、折り返してのアシストだったと思います。いずれにしても、すいません、私はサッカーというのは、ほぼ出来ないので分からないのですが、あの状況判断の中で、確実なシュートなり、パスを出される、あの技術力は、相当凄いのだろうなと思いましたし、そのことで私も含め、感動した県民が多かった、更なる活躍を期待する、そのことをこの賞の中に込めて贈呈したいなと思います。

[毎日新聞]

副知事の件ですけれども、本来、いつまでの任期だったのかということと、なぜそれを切り上げて帰られるのか、あと、後任はどのようにお考えなのか、3つお願いしたい。

本来の任期につきましては、知事同様、副知事も4年ということで任期を定めていますので、28年1月1日からということであれば、通常であれば任期4年というのを、1つの任期に定めていますが、国から来ていただいているということもありますので、国の人事の事情、都合等もある中で、今回の帰任ということになります。また後任につきましては現在調整中です。もう一方の副知事が、県の職員をされていた西嶋副知事でありますので、できれば国から、できれば女性ということが望ましいのではないかと考えておりますが、なお、色んな調整も必要だと思いますので、しっかりと調整の上、お示しできる時にお示ししたいと思います。

[滋賀報知新聞]

豪雨関係を伺います。2点ですけども、まず、土砂災害の可能性というか、土砂災害の警戒区域が4,700ぐらい、更にその中でも特別警戒区域というのが3,300ぐらいあるわけですけども、指定されているわけですよね。今回の豪雨でですね、今後、土砂災害等の危険、それがどうなっているのかということと、また、ハード面の整備は今どのように進められているのか、これが1点ですね。

同じく2点目はですね、この豪雨で、湖南中部、湖西、東北、高島の4処理区でですね、7月5日から9日まで、簡易放水がされているんですが、放流がされているんですけども、この一時処理だけでですね、琵琶湖に汚水を流していくわけですが、このような体制で、今後、まだ雨が、ゲリラ豪雨的なものが出てきますし、どういう具合にお考えになっているのかですね。これには、不明水の問題もかねてから指摘されていますが、この辺の市町との連携した調査とか対策はどうなっているのか。

3点目はですね、国の方がですね、人口減少化の中で、市町村で作る圏域をですね、基礎自治体の枠組みを残した形で連携していくというか、広域連携していくような、そういうものを地方制度調査会を立ち上げてですね、しましたということですけど、これは地方自治にかかわりますので、知事の御見解、どのように捉えるのか伺いたい。3点お願いします。

まず1点、土砂災害に関してですね、これは今回、西日本各地で起こったことも教訓にしながら、県内多数ある区域、また現在講じているハード対策と照らし合わせてどうなのかということだと思いますが、今回、まず県内でも幾つか崩落等がございましたので、こういった県内で起こった事象と、定めていた区域設定との整合、兼ね合いがどうだったのか、また加えて、採っているハード対策でどれぐらい防ぎ得ているのか、防ぎ得てないのか。まず県内、当然雨の降り方もありますが、こういうものを一定取りまとめした上で、県外の状況とも比較をしながらですね、果たしてあれだけの土砂災害をハードでどれだけ守れていたのか、守れていなかったのか、などについてもよく比較検証していきたいと思います。これは一概にはなかなか言いにくいと思いますが、御指摘のように県内にもたくさんの区域がございますし、その近隣に近接する形で住民の方がお住まいのところもたくさんありますので、この危険性は本県でも決して例外ではないと思いますので、しっかりと状況等を確認して、必要な対策を講じてまいりたいと思います。

また、下水処理区の一部で簡易防水が行われたということでございますが、これは本来は望ましくない。本来、きちんと処理した上で放水なりをしていくということが基本だと思いますが、万やむを得ない対策として、行わせていただいているということですので、あくまで限定的に、今後も必要に応じて、行っていくということだと思います。ただ、かねてから課題視されております不明水の対策につきましては、現在市町と構成する協議会等においても、原因の究明でありますとか、対策の検討を行っているところでございますので、今回の状況等もさらに最新のものを入れながらですね、どういう対応、対策ができるのかということについても、よく検討の上、対策を講じてまいりたいと思います。

3点目にいただきました、人口減少下における、この自治体の戦略ですね、この構想、これにつきましては、総務省において設置された有識者研究会の第2次報告の内容を前提に検討されていくということで承知をしております。人口減少が進んでいるということですとか、また、高齢化がピークを迎えてくる2040年にさあどうなるのだろうかということですとか、平成の大合併による市町村合併が進んだところ、進んでいないところ等の事情等も勘案しながらですね、今後の方向性について幾つかこういう方策があるのではないかということが示し始められていると承知をしています。今後、国、これは地方制度調査会で、人口減少時代における行政サービスを維持する仕組みについて検討されると伺っておりますので、内容等を十分注視してまいりたいと思いますし、この内容に照らし合わせて、本県でどういうことが想定されてくるのかということについても、単に検討を注視、また待つだけではなくて、よく考えを深めていきたいなと思っています。

[滋賀報知新聞]

まず、土砂災害についてですね、今回の豪雨の検証、ならびに他府県の比較、それとハード面の効果というのを検証されるということですが、これ、いつぐらいにですね、その辺のまとめをお考えになっているのかが1点。

それから、地制調の話なのですけども、今ちょっと知事のお話しにあった平成の大合併でですね、一応滋賀県の方はかなり進んだというふうに私は認識しているんですが、知事としては、滋賀県はまだ市町村合併をやり残しているところがあるとか、不十分だというようなお考えなのか、その辺の2点をお伺いしたい。

[知事]

土砂災害の検証なり調査につきましては、具体的にいつまでにということは現時点で定めておりません。ただ一定、年度、年度で予算を計上しながら案を議会にお諮りするということですので、やはり来年度の施策等を提案するまでには一定の情報の整理というのは要ると思いますので、今年度起こった災害や、現時点までの県内の土砂災害警戒のための対策ですとか、ハードの整備状況等を確認した上で、来年度どのような措置を講じようとしているのかという中に、そういった検証等の成果等も入れていきたいと思っています。

また、平成の合併に対する評価、認識につきましては、すいません、進んだとも、進んでいないとも、私は考えておりません。それぞれの状況や話し合いに基づいて行われてきたものでありますので、一概にいくつがいい、どの人口規模になればいいということは、私の中では持ち合わせておりません。ただ、事実として、この間、複数の市や町、村が一緒になって、現在の市や町が構成されている。で、それぞれにおいて人口の増減が想定されている。その中において、求められる行政サービスをどう提供できるのか、また、課題があるとすればそれをどう克服しようとしているのか、ということについては、これはある意味、共通の課題として、また、近年に想定し得る重大なテーマとしてあるのだと思いますので、ここについての認識を今のままでいいということだけではない考え方でもって、よく検討していきたいという思いでございます。

[時事通信]

7月20日から県議会が始まりますけれども、先ほどおっしゃられた大雨関係、あるいは竜巻の関係、それから地震のブロック塀等々ですね、補正予算なりで対応するお考えがあるものがありましたら、お伺いできればと思うのですけれども。

[知事]

現在最終調整中です。必要な予算案をまとめて議会にお諮りしたいと思います。その必要な予算案の項目の中に、例えば先月発生したブロック塀対策を含む地震対策でありますとか、県内で起こっております米原竜巻の課題でありますとか、今回の豪雨がどこまで間に合うかっていうのは、少し時間との兼ね合いがございますが、必要な予算案については、取りまとめの上、議会に提出をさせていただきたいと思います。

[時事通信]

先ほどおっしゃられた副知事の選任人事についても、この時期、7月の県議会で、なんらか示されるというような考えなのでしょうか。

[知事]

まだ、未定です。御帰任は7月19日と決めて進んでおりますが、後任いつどのような形でお諮りできるのかっていうのは、最終調整中です。せっかく来ていただくのであればあまり間を空けずに来ていただくのが望ましいのではないかなという視点で、現在調整を行っております。

[時事通信]

琵琶湖の周りに排水機場っていうのがあるそうでして、川が溢れないように、それを動かして琵琶湖の方に、また水を入れるということだそうなのですけれども、これはそういう仕組みになっているのですけど、これは水位を上げたりとか、そういう恐れもあるんじゃないかなっていう気もするのですが、そのあたり、どういうふうにお考えになっているのかなと思いまして。

[知事]

県内には幾つか排水機場がございまして、とりわけ、水資源機構が所有・管理される排水機場が14機ございまして、この排水機場が管理される面積っていうのがございます。これは当然、川や水路等関係する形で面積っていうのが定められているのですけれども、そういった所の、水の水位の上がり具合、下がり具合、流入具合をみられて、更には、機門を閉める、閉めないということには当然、琵琶湖の水位との兼ね合いがございますし、その中で閉めて排水するということは、当然またこれ琵琶湖の水位との兼ね合いというものもみながら対応されると思いますので、おっしゃるとおり色んな面があると思います。排水することで、更に流れを良くして、中流上流の浸水を防ぐという効果・観点もあれば、ただでさえ上がっている琵琶湖の水位に与える影響、まあ琵琶湖は大きいですし、排水機場から流す水っていうのは限られているとすれば、影響というのは軽微なものかもしれませんが、しかし、そういったものも当然勘案されながら判断されていくと思いますので、大事なことは、より機動的な操作等を総合的な観点で、例えば雨の降り方がどうなるであろう、琵琶湖の水位が流入によってどう変わるであろうかということも、お互い共有しながら対応していくことが必要であろうと思います。このことは昨年の台風被害でも1つの教訓として、もっと出来得る情報の共有があったのではないかということも指摘されておりますので、今回は、この豪雨に際しましても、小まめな情報共有や必要に応じてメディアの皆様方に対する発信等も行ってきたところでございます。今回行った対応の内容等も検証しながら、また今後の対策を講じていきたいと思います。

[時事通信]

何度もすいません、先ほどおっしゃったバックウォーターの検討というのは何か具体的に考えていらっしゃることはあるのでしょうか。

[知事]

まだこれからです。ただ、複数河川が合流し、とりわけ小さい河川の方に流れが逆流し、水位を上げ堤防を決壊させたということがあるとすれば、同様の地形、河川等は県内にもあるのだと思います。そういった河川の対策対応状況がどうなっているのか等、一部、岡山県の事例なども既にこういった形で、対応していこうということが計画中であったと報じられておりますが、そういったものの進捗が果たしてどうであったのか、また県内の河川の状況と照らしてどうなのかということも、よくみておく必要があるだろう思ったものですから、原局に指示を出しています。

[朝日新聞]

大雨の関係なのですが、大戸川ダムの勉強会の中で、近年の雨の降り方の変化に合わせて、5年前の台風の時であったりとか、過去の事例も含めて検証・分析進めていらっしゃると思うのですが、今回の豪雨についても、その検証の対象に含めるお考えであったりとか、そういうものはあるのでしょうか。

[知事]

まだ今の状況では、例えば近畿地方整備局も、まず救出であるとか、復旧というのが最重要課題でしょうから、そのデータの取りまとめなり、そういったものが計画されている施設との影響効果の面でどのようなものがあったのかっていう、そういったところにまで、まだ至ってないと思うのですが、入れられるものは入れていきたいと思っています。当然上流にあるダム、このダムの貯水量が満タンになったので、また流さなくちゃいけないっていうような対応も全国各地、また淀川水系にも一部あったと聞いていますし、雨の降り方にもよると思いますが、そういう状況下でその施設の影響効果というものをどう見るのかということですとか、今回は、洗堰の全閉というものには至りませんでした、逆に、全開というものをしていただきました。これは、琵琶湖から、瀬田川から天ケ瀬ダムに流入する量を増やすことにもなると思います。これは大戸川から流れてくる量が一定、増量せずに抑えられていたから、なし得たこともあるのかもしれませんし、いずれにしろ雨の降り方と、行っている施設整備、行おうとする施設整備等の影響効果というものは多角的に議論する必要があると思いますし、入れられるものについては入れていきたいと、努めていきたいと思います。

[読売新聞]

先ほど、ちらりと話出ましたけど、北部地震後のブロック塀の調査、現状、今どうなっているでしょうか。

[知事]

ブロック塀の調査、詳細は担当部局にぜひ御確認いただければと思います。どの時点からのものを申し上げましょうか。前回の数字はもうよろしいですか。その後、前回の会見が3日でありましたので、それ以降であれば、市町立の学校におけるブロック塀の点検状況についてはですね、国の方針等も、国の通知等も一定届いているということでありますので、7月13日の時点で、中間取りまとめが国においてなされ、7月27日の時点で最終取りまとめをするという方針が示されておりますので、県教委としてもですね、この調査の報告を市町と協力しながら状況把握して、整理し情報提供させていただきたいと思います。

[読売新聞]

中間取りまとめに提出する市町の情報というのは県には入っていないのですか。

[知事]

すいません原課に確認していただければ、私の手元にはありません。

[読売新聞]

先週私は出ていないのですけれど、先週知事がおっしゃったものというのは、我々に広報として、資料としてもらっていないのですけど、ただ、逐次、これは子供の安全に関わる問題だと思うのですけど、逐次そういった情報を提供していただいてもよい問題だと思うのですが、そういった対応を今回とられてないと思うんですよ。資料提供自体も6月29日以降ありませんし、それからもう2週間弱になるわけですよね、全くその間、我々に対する資料提供、一個も無いのですが、そういった対応について知事はどう考えられますか。

[知事]

まとまった時点で発表できる数字を出すということは、当然あっても良い対応だと思います。7月3日の会見では7月2日時点での数字を私から口頭で申し上げさせていただきましたので、そういう会見の場での発表や資料提供に基づく発表と、まとまった時点で随時出していくということは、ある意味重要な対応だと思います。ただ、色んな調査の状況もありますし、基準に基づく数字の揺れやブレもありますので、そういったものを一定整理しながら、きちんと説明に耐えられるだけの資料を出していくという、こういう姿勢も行政として求められるところだと思いますので、いずれにしろ、今申し上げたように、一定国の方針も示され、市町立の学校についても取りまとめをした上で、発表していこうということですので、この時点では、その時点での内容等を説明出来ると思います。

[読売新聞]

知事のお答えというは非常に理解できるのですけども、非常に今回の御対応について、1つ苦言を申させていただくとするならば、非常に理解できる説明をいただいておりません。私の例ですけれども、1報だったか、2報だったか、ちょっと忘れましたけれども、発表されるというのを、いつ頃までに取りまとめられるのか、1報か2報の段階で、結局、分からない、分からない、いつやるか分からない、それが金曜日で、週明け月曜日にそれが出てくると、というふうな対応をとられると、こちらとしては不信感を抱きますし、そういう我々に対して理解を得ようという対応をいただいているとは正直思っておりませんので、ぜひちょっと知事にお伝えするのは筋が違うのかもしれませんけれども。ぜひちょっと対応については、御一考いただきたいと思います。

[知事]

この場で、そういう形で御指摘いただきましたので、例えば幹事社の皆様方とも協議しながら、今後どういう対応が取り得るのか、よく協議したいと思います。

[滋賀報知新聞]

野洲市議会の北村前市議会議員が、居住実態が無いということで失職をしたのですが、これが知事の方に審査申し立てが行われていると思うのですが、これの審査の何か有り様というのは、関係者呼んで調べるとかなのか、文書なり等々を見ながら答えを出しますとか、そういう審査の方法というのは、今回どういう方法を取られるのか教えていただきたい。

[知事]

まず、この野洲市議会が行われた資格決定による、元野洲市議会議員さんの失職に係る審査の申し立てが7月6日に行われたということでございますので、地方自治法の規定に基づいて適正に手続を進めていきたいと思います。その際に、知事だけで、行政当局だけでやるのかということでありますので、自治紛争処理委員の任命等も含めて、対応を検討したいと思います。