ご来庁の皆さん、職員の皆さん、こんにちは!滋賀県知事の三日月大造です。令和7年、2025年5月の知事談話をお届けいたします。
今年度、最初の知事談話になりますね。曜日や公務の都合もあり、一日午前と決まっているわけではありませんが、月初めに、知事である私、三日月から、肉声で、所感をお届けする機会をいただいています。寸時、お耳をお貸しいただければ幸いです。と、言いますものの、私だけではなく、もうすぐご着任後1年となる岸本副知事や4月にご就任された東勝副知事のお声も聴きたいというリクエストも?いただいておりますので、機会をつくりますね。
暦の上では夏に入っています。私たちの湖国・滋賀県も薫風が爽やかで鳥のさえずりが賑やか、新緑が眩しい季節。琵琶湖ではアユがはね、街の軒先ではツバメが忙しく子育てを始めています。代掻きされて田んぼに水がはられ、田植も行われています。カエルが急に賑やかに鳴き始めていますね!
私は、個人的に誕生月であるこの5月に感じ、考えることを大事にしています。生まれたのも5月、産んでくれた母、人生を導いてくれた父と別れたのも5月。大きな決断や人生の転機も5月にあることが多かったです。この5月の、多くの方々との出会いや交流、各部局の皆さんとの協議も大事にしたいと思います。
皆さんゴールデンウィークはいかが過ごされましたか?ゆっくり充電、休養できましたか?読もうと思っていた本を読めましたか?遠出も含めて、行きたいところに行けましたか?ご両親やご親族と、また、お子様と向き合う時間だったでしょうか?私は公務出張で被爆地広島を訪問し、平和の尊さと被爆の実相や戦争の悲惨さ、その伝承について考える時間をいただきました。私たち滋賀県の「戦後80年の取組」に反映していきたいと思います。また、昨日6日は大阪・関西万博の会場で滋賀県ブースも出展する関西パビリオンのPR活動や、ゆかりの大韓民国やフランス共和国のパビリオンの視察等をさせていただきました。個人的には、5月2日、青森県下北半島の恐山を訪問し、静かな空間で瞑想と思索、自己観照の時間を賜りました。人生は有限。諸行無常。死生懇話会を開催してきた滋賀県知事として感ずるところも多々ありました。
ゴールデンウィークも、多くの人々が休みの時に、皆さんのための仕事をしていただいた方々にも想いを寄せます。県職員だけではありませんが、国防や消防、警察や医療に、公共交通に関係する仕事を担う皆さん、ありがとうございます。保健や福祉、子どもや親子、家庭に寄り添う仕事。美術館や博物館、ボートレースなど、県立施設でのお客さまへの対応。防災を含めた宿直当番。万博をはじめとする各種イベント対応を含め、お疲れ様でした。
4月に新年度新体制になって1か月が経過しました。異動された方、入庁された職員の皆さん、滋賀県庁の仕事に、新しい所属や立場にそろそろ慣れてきましたか?「琵琶湖とくらしを守る。三方よしで笑顔を広げる。豊かな未来をともにつくる。」私たち滋賀県庁職員のパーパス、志を常に意識し確認しながら、その具現化のため、職場、所属のチーム、仲間で声を掛け合い、助け合って仕事を進めていきましょう!うまくいかないときは、まとまるチャンス。問題は改善の好機です!管理職の皆さんの目配りや心配りにも期待をいたします。
この4月、すでに繁忙期を迎え、奮闘してくれている所属があります。人事異動等に伴う年度当初の各種手当や共済事務。給与の支払い、諸経費の支払いやその会計や出納、審査にあたってくれている職員の皆さん。土木、農業土木、森林整備など、数多ある公共事業にかかる前年度決算の処理、新年度事業の契約事務を担当してくれている職員の皆さん。大切な納税事務を担う皆さん。自動車税納付に向けた準備をしてくれている皆さん。福祉サービス等の認定にかかる審査等を担ってくれている皆さん。みんなが手続きや仕事をするうえで欠かせない各種端末やシステムの年度始めの整備等をしてくれている職員の皆さん、などなど、他にも多くの所属で頑張っていただいておりますが、日々の、一つ一つは細かいが大切な確認作業にも思いを致し、会計年度任用職員の皆さん、再任用の職員の皆さんを含め、下支えの仕事をしっかりと担ってくれていることに感謝の気持ちを届けたいと思います。
開幕した大阪・関西万博の運営等に尽力してくれている皆さん。いよいよ近づく、わたSHIGA輝く国スポ・障スポ大会に向けた盛り上げと諸準備に勤しんでくれている皆さん。5年に一度の大切な国勢調査の準備にあたる皆さん。様々なトラブルが増えるなか、5月は消費者月間。専門能力を高めながら、親身に相談対応してくれている消費生活センターの皆さん。一部公園の有料化を実施し始めましたが、公園の魅力向上に尽力してくれている皆さん。滋賀県内各地域での暮らしを、そのための移動や交通のあり方をみんなと考えようと頑張ってくれている皆さん。滋賀県にはない高等専門学校、高専をつくろうと奮闘してくれている皆さん。医療福祉を担う人材を養成、確保すべく公共用地を活用した誘致等に奔走する皆さん、などなど、全てあげきれませんが、注目と期待を集める仕事も佳境を迎えてきました。一緒に頑張ってまいりましょう!
4月には今年度の方向性や重要課題など、部局長をはじめ各部局を代表する皆さんと組織目標協議を行いました。パーパスを原点に「変わる滋賀 続く幸せ」を基本理念に、ともにいきる健康しがをつくり、さらに進めるために、諸課題やそれぞれのテーマを、多様な主体と連携しながら、どのように料理していくのか?発信していくのか?現場を大切に、前向きに検討してくれていることをとても心強く感じました。他部局と連携する視点、様々な主体と共創する視点を大事に施策を実施、構築していってください。全体の大きなベクトルを共有し、個々の職場におとしこみ、一人ひとりの仕事に反映するために、どのような行動をしていけばいいのか?一緒に考えていきましょう!
最後になりますが、4月15日に関西広域連合の一員である和歌山県の岸本周平知事が急逝されました。申し上げたいことは、体調や健康の管理に十分留意してほしいということです。仕事や成果は二の次。まず、「いのち」あってこそ。一人ひとり。あなたの、いまの、存在を大切にしてください。
日本の真ん中に在り、その真ん中に日本最大の湖、「琵琶湖」を預かり、多様な生態系サービスのなか、自然の恵みを大切にいただき、どの時代も多文化共生の歩みを進め、歴史・文化を育み、産業を興し、福祉をつくり、豊かさや幸せを享受、共有してきました。「おおきに」「おかげさまで」「三方よし」を体現してきた滋賀県には、日本の中で、世界に対して、共生や連帯を呼びかけていく責任があると思います。
今月も、健康に留意しながら、誇りと自信をもって、一緒に仕事をしていきましょう!