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無常の人生 感謝して「いま」を生きる

ご来庁の皆さん、職員の皆さん、こんにちは!滋賀県知事の三日月大造です。

2月。日差しにも、雨にも、風にも、雪解けにも、

「春の足音」を少し感じるようになってきました。

 

1月。嬉しかったことは近江高校サッカー部の全国大会準優勝ですね。

PK戦や逆転で強豪校を次々に破って勝ち進んでの快進撃、快挙を讃えたいと思います。

 

私の最近の推しは「ラジオ」です。

朝、ラジオを聴きながら、書く・歩く・考える。音楽や語学、ニュースも教養も。

映像なく、音声で表現することの難しさや面白さにも惹かれています。

声って大事ですね。私は腹から出すことを心がけています。

 

先月、1月1日の夕方、能登半島で地震が発生しました。滋賀県も揺れました。

私も、郵便局での年賀状配達出発式という元日恒例の公務を済ませ、家族と過ごしている時に揺れに襲われました。

防災危機管理監はじめ関係者に連絡をとりながら、公舎に戻り、NHK報道等で伝えられる状況や事態等を確認しながら、滋賀県知事として、関西広域連合長として、下す決断と発するメッセージについて、思いを巡らせていたことを覚えています。

 

石川県能登地域では、地震や津波、その後の関連死を含めて、200名を超える多くの方々が亡くなられました。行方不明の方もいらっしゃいます。

お家やお店が壊れ、燃え、住めず、帰れず。断水や停電も続く中、多くの方々が避難生活を余儀なくされておられます。心を寄せたいと存じます。

幸い滋賀県には被害がありませんでしたので、石川県に近接する県として、中部圏や関西広域連合の枠組みの中で、被災地、被災者を最大限支援することに取り組んでいます。

正月休みも返上して、土日や夜間も含めて、能登震災支援を調整してくれている防災危機管理局や健康医療福祉部の職員の皆さんはじめ、その業務を支援するために部局を超えて支援してくれる職員の皆さん、本当にありがとうございます。

 

発災直後から、消防や警察、DMATがいち早く救助のために現地入りして活動してくださいましたし、避難所運営支援、被災建築物の危険度判定、下水管の被害調査、給水支援やし尿処理、DHEAT、DWAT、DPATなど支援を行うとともに、被災地のニーズに応じて、福祉の支援や子どもたちの学習支援、滋賀県に広域避難してこられた方々への寄り添いなど、新たな支援も積み重ねているところです。

 

発災直後、被災した現地に職員を派遣する時は悩みました。現地の状況もわからない中、余震は続く、水も、寝る所もない状況下の被災地へ、公用車やレンタカーを運転して果敢に向かってくれる職員を、祈るような気持ちで送り出しました。

被災地で被災者に寄り添い、全力で支援してくれている職員、現地に赴く職員を送り出し、その仕事等を助け合って調整してくれている職員など、関わってくれているすべての職員に感謝します。職員の皆さんの勇気や行動力に敬意を表するとともに、誇りに思います。

発災直後からプッシュ型で迅速な支援を行ってきました。震災から1ヶ月が経過し、仮設住宅が建ち、広域避難も始まり、状況は個々、異なり、必要なことごとも変わってきていると聞いています。復旧・復興へのステージへ。暮らしや生業を立て直し、まちをつくっていく。より良く、より強くつくり直す「創造的復興」の視点に立ち、じっくり深く考えながら歩むことも必要な時期に入っていくのでしょう。被災地行政の職員さんや要配慮者の支援をされている方々など、支援する人の支援も重要です。

引き続き、被災地に寄り添いながら、支援活動を継続するとともに、近く必ず起こると言われている南海トラフ巨大地震や、県内にも多く存在する断層の動きで発生する地震等に備え、滋賀県の防災・減災力を高める取組を進めていきたいと思います。

 

話題は変わりますが、1月7日からは、NHK大河ドラマ『光る君へ』の放送が始まりました。

皆さんはご覧になっていますか?

平安時代が舞台、紫式部が主人公のドラマですね。

これまで4回放送されましたが、なかなかドロドロしていて、ハラハラさせられ、次はどうなる?と、つい観てしまう、注目のドラマだと思います。

これからの展開も楽しみですね。当時のこと、ですし、ドラマでの表現でもありますが、男女のことや身分のことなど考えさせられる場面もあります。

世界最古の長編小説『源氏物語』の着想を得たと言われている「石山寺」はじめとする紫式部ゆかりの地、湖国・近江、滋賀県の名勝なども登場するようです。

衣装など色彩も豊かで鮮やかですし、和歌や音楽なども見どころです。個人的には、主人公が使う筆が高島市安曇川「攀桂堂(はんけいどう)」さんの「雲平筆」であること、や、さまざまな場面で奏でられる雅楽では長浜市木之本「丸三ハシモト」の和弦を使った弦楽器が使われていることにも注目しています!

石山寺には大河ドラマ館がオープンし、最新型の車両225系6両で編成されたJRラッピングトレイン「びわこおおつ紫式部とれいん」も運行していただいております。

いろいろな観点から、滋賀県内各地で盛り上げていけるといいですね。

 

今年度もあと2ヶ月となりました。

今年度を締めくくり、来年度に向けた準備をする大事な時期です。

14日からは県議会2月定例会議も始まります。これまで練り上げてきた来年度予算案など、県民の皆さんへ、その代表である議員の皆さんへ、熱く丁寧にご説明し、議論を深めるとともに、広く共感を得られるよう努めていこうではありませんか。

災害被災地支援、雪寒や水不足への対応などと並行しての業務も多々あるかと存じますが、「ライフワークバランス」に気を配り、お互いの心身の健康管理にも留意しながら、今月も一緒に、元気に、頑張っていきましょう!