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災害への備えの再確認を!

「秋風の 吹けども青し 栗の毬(いが)」

松尾芭蕉の句です。

皆さん、おはようございます。

朝夕涼しくなりました。本日から9月です。

この夏は、文化・スポーツの世界で、県内の中学生や高校生、滋賀県出身の若いアスリートが活躍するという大変嬉しいニュースが多くありました。

いくつか紹介しますと、まず、文化の世界では、湖南農業高等学校の男子生徒2名、通称「フラワーボーイズ」が第1回全国高校生花いけバトル近畿ブロック大会において優勝し、その後の全国大会でもベスト4の成績を残されました。また、大津高等学校の学校家庭クラブは、全国高等学校家庭クラブ研究発表大会において最優秀賞である文部科学大臣賞を受賞されました。

スポーツの世界では、桐生祥秀選手の世界陸上での銅メダル、大橋悠依選手の世界水泳での銀メダル獲得、彦根東高等学校の第99回全国高等学校野球選手権大会での初戦突破をはじめ、米原市立双葉中学校が全日本中学校陸上選手権大会の400mリレーで新記録を出して優勝するという快挙もありました。

ほかにも、膳所高等学校の生徒がイギリスで開催された国際生物学オリンピックにおいて銀メダルを獲得するなど、皆さんの活躍に私もパワーをいただきました。

こうした良い流れを生かし、滋賀県の「文化とスポーツの力」を一層高めて、2020年の東京オリンピック・パラリンピック、2021年のワールドマスターズゲームズ関西、2024年の滋賀国体の盛り上げにつなげていきたいと思います。

さて、本日9月1日は「防災の日」です。そして、9月は台風が多く発生するシーズンでもあります。

先月の台風5号では、姉川が氾濫し、床上・床下浸水被害が発生しました。また、平成25年9月の台風18号においては、大戸川や鴨川が氾濫し、浸水被害が発生しました。

本日は、あらためて災害への備えについてお話ししたいと思います。

今回の姉川の氾濫は、大雨により短時間で急激に川の水位が上昇し、角材や土嚢を用いた切り通し部分の締め切り作業が間に合わず、越水を防げなかったことが要因でした。

短時間での状況の変化に迅速かつ的確に対応し、同じ災害を二度と発生させないために、気象台、市町、自治会、消防団など関係団体との連絡体制がきちんと機能しているか、日頃からの関係づくりができているか、もう一度検証することが必要です。

7月の全国知事会議で全国の知事と共に宣言した<岩手宣言~「千年国家」の創造~>に示したとおり、「過去の災害の経験と教訓に学ぶ」、「学校、家庭、地域、自治体等が一体となった防災教育の充実」、「地域の防災まちづくりのリーダーを育てる」、「住宅の耐震化、高速道路・パイプラインといった『命のライン』の整備を進める」ことなどに取り組み、災害に負けない地域づくりを皆さんと一緒に進めていく決意です。

9月10日には、滋賀県総合防災訓練を実施します。震度7の大規模地震が発生し、多数の被害が発生するなか、大雨による河川の増水・氾濫も発生するという複合災害を想定しています。

関係団体や地域住民の皆さんと共に、災害は自分が住む地域でも必ず起こるという前提で、緊張感を持って訓練を行いたいと思います。そして、先程申しました連絡体制なども含めて、丁寧に確認してまいりたいと思います。

いつも申し上げていますが、訓練でできないことは、いざというとき、本番ではできません。訓練でできることも、本番ではなかなかできない、ということも想定する必要があると思います。

特に、災害発生時の関係団体とのやり取りでは、当然知っているだろうという情報が伝わっていなかったり、当然やっているだろうという行動がなされていなかったり、ということがあるかもしれません。

災害への備えとして、当然と考えている情報や役割分担についても、あえて言葉にして確認し合い、関係団体と共有・再認識を徹底することが必要です。

これは他の業務でも同様ではないでしょうか。ぜひ、皆さんが担当している業務でも、当たり前になっている役割分担や情報伝達に行き違いや誤解がないか、再確認してみてください。相互に、タイムリーに、時には外部からチェックをし、業務にあたっていただきたいと思います。

今月も一緒に、元気にがんばりましょう。