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あらゆる場面で『男女共同参画』を実感できる滋賀へ

皆さんおはようございます。今日から12月です。NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」の主題歌でありますAKB48の「365日の紙飛行機」を、お聴きいただきました。

私は「朝が来ない夜はない」という言葉が好きです。どんなにつらいことがあっても必ず新しい朝はやってきます。今日も朝を迎えました。元気を出して頑張ってまいりましょう。

さて、本日は男女共同参画とワーク・ライフ・バランスをテーマにお話したいと思います。皆さんはこの「あさが来た」というドラマ、ご覧になったことはありますか。ヒロインの白岡あさは、「明治のスーパーレディー」「日本の女性企業家のパイオニア」と言われる広岡浅子さんの生涯をモデルとしています。

この広岡さんは、幕末から明治、大正期という激動の時代を生き抜き、日本人の女性が表舞台に出ることがほとんどなかった中で、銀行や生命保険会社で事業を興し、更には女子大学を日本で初めて創設するなど、女性教育にも尽力されました。そのご苦労は並大抵のものではなかったかと推察いたしますが、そのガッツに、生き様に、私自身も共感し、多くの元気をもらっているところです。

この広岡さんが活躍した当時に比べ、現在の日本では女性の社会進出は大きく進んだといえるでしょう。

国においても9月4日に「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」が公布されましたし、今年は、男女雇用機会均等法の施行から、ちょうど30年目という節目でもあります。

しかしながら、一方で長時間労働を前提とした働き方や、固定的な性別役割分担意識はまだまだ根強く残っていると感じることはありませんか。

さらに言いますと、先月、世界経済フォーラムが発表したレポートによれば、世界各国の男女格差の少なさについて、調査対象145か国のうち我が国日本は101位という結果でした。世界的に見ても日本の女性活躍はまだまだ進んでいない状況にあります。

滋賀県の状況はといいますと、マザーズジョブステーションの導入や「CARAT滋賀・女性・元気プロジェクト」など先駆的な取組を続けておりますが、残念ながら県民の意識調査でもまだまだ固定的な性別役割分担意識は残ってしまっています。女性の労働力率が30歳代を中心に落ち込む、いわゆる「M字カーブ」の谷もまだまだ深いです。

滋賀県も本格的な人口減少局面に入っていく中で、性別に関わらず、誰もが活躍できる社会を目指すことが滋賀県にとっても喫緊の課題であります。「男女共同参画」「女性の活躍推進」「ワーク・ライフ・バランス」の重要性を改めて共有したいと思います。

私自身、JR西日本で勤務していた時、お客様の男女比は1:1なのに、会社で働く職員・社員はほとんどが男性であることを疑問に感じ、女性も活躍できる会社にしたいという想いで活動する中で、労働運動に取り組むようにもなりました。よって男女共同参画は、私自身大変強い想いを持っております。

先月17日には県の男女共同参画審議会から次期計画について答申を受け、重視すべき視点として(1)女性の活躍推進による地域の活性化と、(2)男性にとっての男女共同参画という2点を設定いただきました。

私の経験からも特に(2)点目の「男性の意識」を変え、「男性の働き方」を変えていくことが、男性自身の生活の豊かさにつながりますし、職場の活性化、女性の活躍推進にもつながっていくものと確信しています。

性や母性への配慮は当然必要です。しかし、配慮を理由に不公平な処遇を行っていないのか。また、そういう不公平な状況に甘んじていないのか、お互いによく考えみたいと思います。

誰もがいきいきと輝き、「新しい豊かさ」を実感できるよう、イクボス宣言、ワーク・ライフ・バランスとセットで、前向きに、ポジティブに男女共同参画を滋賀から広めてまいりたいと存じます。

昨日、ワーク・ライフ・バランス推進講演会が県庁内で開催され、三井物産ロジスティック・パートナーズ株式会社の川島社長にご講演をいただきました。「人生は一回なんだからワーク、プライベート、ソーシャルの3つを満喫しようじゃないか。そういうハイブリッドな生活をしてみよう」。また「ワークとライフはシナジー関係にある。ライフ、プライベートを満喫しているとワークの能力もアップする」、そういうハイブリッドな生活、シナジー関係を大事にする組織は成果も上がるんだというご自身の経験に基づく非常に貴重なご講演をいただいたところです。是非、お互いみんなでこうした考え方を広めていこうではありませんか。

今日から12月。公私とも何かとあわただしい季節でありますが、体調には十分に気をつけて、1年の締めくくり、しっかりと取り組んでまいりましょう。今月は少し長くなりましたがこれで終わります。