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高校生の力

皆さん、おはようございます。新緑美しく、すがすがしい風が心地よい5月に入りました。お元気でしょうか。私も先月25日に、みずかがみの田植え体験を行い、気持ちの良い汗を流してきました。植えたのだから稲刈りにも来てください、と言われました。農家の皆さんの御苦労に想いを致したいと存じます。

また、昨日、ファザーリング・ジャパン代表理事の安藤哲也さんにもお立会いいただき、知事として、全国で3番目、関西では初めてとなる「イクボス宣言」を行いました。県幹部職員の皆さんにもご講演をきいてもらいましたが、それぞれ職員の皆さんと一緒に、仕事と家庭の両立を実現できるよう一緒に取り組んでまいりたいと存じます。

さて、今日は「高校生の力」と題してお話したいと思います。

皆さんご存じのとおり、今年の7月に国内外約2万人の高校生が滋賀県に集い、全国高等学校総合文化祭を開催します。これを企画運営する実行委員会のメンバーは県内の高校生たちです。7月28日からの開催に向け、「びわ湖総文をいかに盛り上げるか?」「滋賀の魅力をどう発信するか?」、日頃の学業や部活動も行いながら、一生懸命考えてくれています。

スポーツの分野でも、同じ時期にインターハイが開かれ、卓球、ソフトボール、登山の3種目がこの滋賀県で行われます。

3月末に「こんにちは!三日月です」で訪ねました八幡商業高校では、近江商人の伝統商法「産物回し」を東北や関東で行い、収益を東日本大震災の被災地に寄付するというプロジェクトに取り組んでいただいた皆さんと意見交換しました。「三方よし」の精神を実践的に学んだ若い皆さんを大変頼もしく感じました。

他にも昨年で5回目を迎え、恒例行事となりつつある八日市南高校の「八南(ようなん)レストラン」など、高校生の力を感じる取組が県内にはたくさんあります。

皆さんは高校時代にどのような思い出があるでしょうか。私自身、高校時代を振り返ってみると、特に2つのことが大きな思い出となっています。

1つは、仲間と一緒に硬式庭球班をつくったことです。私が高校に入学したとき、硬式テニスをやりたいと思いましたが、硬式庭球班がありませんでした。それならばつくろうということで、同好会から活動を始め、テニスコートは校内にありませんでしたので、校外のコートを求め、ボール、カゴ、ラケットを持ち歩き、活動に励みました。当時、高体連等の大会には出られませんでしたが、最後の高校三年の夏に初めて正式な大会に出場し、大変嬉しかったことを憶えています。今は正式な班として認められ、インターハイにも時々出場する非常に良いチームになっています。

2つ目は、高校三年生の学園祭の後夜祭で、学校の校庭でキャンプファイヤーをしたいということで、仲間と話合い、近隣住民の方々や先生方を説得し、消防当局にも働きかけ、京阪電車の枕木を活用し、校庭でキャンプファイヤーを実現させたことです。

「やりたいことが無ければつくればいい」「諦めてはいけない」「不可能なことはない」ということを高校時代のその2つの経験から学んだような気がしております。この経験は、今、知事として頑張る一つの原動力になっております。

さて、新年度から一か月が経過しました。新しい基本構想も4月から動き出しています。地方創生という流れの中で、滋賀県として、市町も含め、総合戦略の策定を皆さんと一緒に進めているところです。振り返れば「今」が滋賀県にとっての一つの転換点になるのかもしれません。

そうした中で、滋賀の将来を背負って立つ世代であり、社会への入口にいる高校生と、一緒に自分たちの住む滋賀県のこと、未来のこと、基本構想の基本理念である「新しい豊かさ」のこと、「地方創生」のことなど、いろいろと投げかけ、もっともっと議論・検討したいと考えています。

今年の夏には、中国・湖南省への県民訪中団を予定しています。びわ湖総文実行委員会に関わった高校生にも参加を呼びかけ「世界から滋賀へ」「滋賀から世界へ」を若い高校生の諸君にも体感してもらい、国際的な視野を身に着けてほしいと思っています。

皆さん、日頃の施策構築・実施において、次の世代を意識しましょう。高校生とも一緒にこの滋賀県政をつくりましょう。私たちのやっていること、考えていることを是非高校生の世代に話してみてください。通じますか?彼らの言っていることが分かりますか?是非、今一度、一緒に考えてみたいと思います。

今朝の一句です。 「若鮎が はねもり上げる びわ湖から」

さて、明日からゴールデンウィーク本番です。家族、友人揃って新緑の季節の休日を楽しんでいただきたいと思います。ビワイチもいいですね。どうか今月も元気に頑張りましょう。