平成31年 年度始めの知事挨拶

新元号が「令和」ということで一句、「令和なるよろずの絆山笑ふ」。「山笑ふ」というのが春の季語なんです。万葉集からとられたそうですね。「新春の令月気淑(よ)く風和ぐ」というのが出典のよりどころとされています。ちなんで、滋賀の視点も、山が笑う状態になれば、また滋賀での暮らしも、人々も和む、そういう時代になればとの思いで詠ませて頂きました。

 

新年度となりましたので、職員の皆さんにお話をさせて頂きたいと思います。題して、「変わろう変わる滋賀続く幸せのために」

 

新たな年度になりました、新たな組織をつくりました。新たな役割を担った方も多いと思います。なにより、新たな気持ちで迎えられた新年度でありましょう。

県民の皆様とともにある私たちの仕事。県民の皆様のためにある私たちの仕事。お互いにご縁があって、今、担わせていただいております。そのことを大切にしながら、力を合わせて、仕事を遂行していきましょう。

 

大きく3点申し上げますが、その前にうれしいことを一つ皆さんに紹介いたします。

先般、私は直接見てないのですけど、県庁の近くの川に子供が落ちたそうですね。それを、「助けてくれた人がいる。装いからすると県庁の人だと思う。どなたが助けてくださったのか探してほしい」というお申し出があったそうです。

調べてみると県庁職員だったそうです。もちろんその方からすると、目の前に困った人がいたんだから、当たり前だと言われたら、それまでなんでしょうけれど、私は勇気ある行動に、そういった行動に誇りを持ちました。うれしかったです。目の前の困っている人のためにすぐに行動できる職員がいてくれるということです。

 

 

まず1つ目に申し上げたいことは、新年度を迎えるにあたりまして、踏まえておくことであります。午前中にここであった新採職員への訓示でも申し上げたのですが、私たちは今大きな流れの中にあります。変化の中にあります。長寿化ゆえの高齢化、少子化ゆえの人口減少、また、情報化、デジタル化など、さらには、温暖化ゆえの自然災害頻発等、これまで経験したことのない、また避けることのできない大きな変化、流れの中にあります。

流されそうになることもあるのですが、どうか、流れて流されず、私たちで流れをつくっていく、そういう取組を大事にしたいと思います。

また、こういう時代だからこそ自治が問われる。自治が試される。滋賀の自治、伝統的に根付く自治というものを、しっかりとつくって、また担って、広げていこうではありませんか。その基本になるのは、対話と共感と協働ではないでしょうか。

もう一つ、大きな節目・転機にあります。新しい元号になる。また、消費税率の引き上げが行われる予定、幼児教育・保育の無償化が行われる、ゴールデンスポーツイヤーズにいよいよ入ってきた、大きな節目、また転機にあります。

そういう時に、今までにない長期の展望を持った基本構想を新たにスタートさせました。基本理念は「変わる滋賀続く幸せ」です。

また、進取でオープンな県庁、スマートでしなやかな県庁に向け、新しい行政経営方針をつくって、県庁の経営についても変えていこう、見直して新しくつくり直していこうという、こういう局面に入っています。ぜひ果敢にチャレンジして欲しいですし、チャレンジを促していきたい、チャレンジを応援していきたいと思います。

 

大きな2つ目は、今年度重点を置いて行うことであります。SDGsを掲げながら、健康しがを創ろう、と予算をつくり、事業をつくり、そして新体制をスタートさせました。

人の健康、社会の健康、自然の健康を保ち、整え、高めていこう、と訴えてきました。健康しがをみんなでつくろう、そのための、今年度事業をしっかりと遂行してまいります。

どの事業も大事なのですけれども、すべて言い尽くせませんが、幾つか今年度にかける思い、事業に込めた思い、決意等を、皆様方と共有したいと思います。

人の健康の面では、一人一人の生きていることと、老いること、病いと付き合うこと、そして、亡くなっていくことに寄り添いたいと。もっともっと寄り添い、もっともっと支えあっていける、そういう滋賀県をつくっていきます。

文化・スポーツ、新しい体制をつくって、またさらに力を入れて取り組みます。本来、夢のある楽しい出来事であるはずなんですが、どうしても乗り越えなければならない課題や、壁があるとするならば、携わっている私たちが、少し元気のない状態になっていたかもしれない。大いに夢を持って、この文化とスポーツの施策を進めていきたい。

そして子供です。子供を取り巻く環境が大変厳しいことが多い。子供の周りにいる親が、つらい行動に走ってしまうという事例が散見される。私たちがわかっているだけでも、多くあるのですが、まだまだわかっていないこともあるのではないでしょうか。健康しがを次の世代に引き継いでいくためにも子供。学ぶ力、読み解く力、さらには、保育人材の確保等、子供にまつわる施策をしっかり充実させていかねばならないと考えております。

社会の健康の面では、これもたくさんあるのですが、防災、産業、交通、観光などがキーワードでしょう。

折しもNHKの連続テレビ小説や大河ドラマで滋賀のことが取り上げられる、滋賀のゆかりの地がクローズアップされる。

世界農業遺産の取組も今年度は非常に重要な局面を迎えます。しっかり発信をしていきたいと。

同時に、滋賀県障害者差別のない共生社会づくり条例が施行されました。中身が問われます。

改正入管法も施行されました。多文化共生の中でも、外国人の皆さんとの共生を、しっかりと、滋賀らしくつくり上げていきたいと思います。

自然の健康の面では、やっぱり琵琶湖が心配です。全層循環はいつ起こるのでしょうか。プラスチックゴミの調査も始めます。くぼ地についても戻しにかかろうとします。アユやセタシジミはどうなっているんや。外来魚はどうなっているんやろ。下水のありかた、緑と水辺の将来ビジョンをつくる、さまざまな施策について、琵琶湖の健康状態を確かめながら、改め、見直し、作り直していきたいと思います。

そういった取組を、G20やIPCC(国際気候変動に関する政府間パネル)の会議などで、琵琶湖システムとして、滋賀のやり方として、努力として、大いに発信をしていきたいと思います。

そういったことも含めて、山の健康、山に力を入れようという取組を始めました。具体の構想をつくり、本格的に事業を動かしていく年度になります。

ぜひ皆さん部局を越えて力を発揮してください。

 

大きな3点目は、健康しがを実践体現する、私たちの働き方についてです。県庁の組織についてです。

ここでは2つ申し上げます。

1つは「信無くば立たず」です。昨年度、私たちが率先すべき事項で、私たちが指導すべき事項で、私たちが信頼されなければならないテーマで、多くの不祥事や問題がありました。1件1件を、1人1人を責めたてることはいたしませんけれども、組織でカバーしなければいけませんけれども、しかし、県庁で、県民の皆さんのために行う事務・事業に至らない点があるとすれば、それをしっかりと見直していこう。新採職員の皆さんにも申し上げたのですが、基本をもう一回大切にしながら、組織としてそれらが実践されるように、取り組んでいきましょう。

2つ目は、今日ここで皆さんと一緒に皆さんの前で宣言したい。滋賀県庁をハラスメントゼロの組織にしよう。ハラスメントは人権侵害です。あらゆるハラスメントのない、一人一人が自分らしく、能力を発揮し、仕事ができる環境づくりのために、みんなが努力しよう。とりわけ、幹部の皆様方の努力と実践、変革を期待いたします。

 

最後になりましたけれども、変わろう、変わる滋賀、続く幸せをつくるために、変わろう。もう一回言います。変わろう、変わる滋賀、続く幸せをつくるために。私も変わります。

皆さんが今年度自己変革をされること、おおいにご活躍されますことを祈念期待いたしまして、簡単ですけれども、新年度に当たり、挨拶とさせていただきます。

一緒にがんばりましょう。

キャッチコピー「母なる湖・琵琶湖。-あずかっているのは、滋賀県です。」