文字サイズ

水害情報発信サイト-水害の記録と記憶-
トップHOME水害履歴マップ伝承・言い伝え一覧市町別水害一覧

彦根市 昭和9年室戸台風

水害履歴

位置図
位置図

日夏町 昭和9年室戸台風

位置図
位置図
水害写真

体験者の語り (大正14年生まれ)

 昭和9年の室戸台風が日夏に近づいてきていた時、小学校に登校し、教室で授業を受けていた。小学校3年生だった。

 「隣の家の二階の屋根が、ぽいぽい飛んで行くんやわ。ほして、いかい(大きい)20メートルはあるポプラの木が、どんどんこけていくんやわ。」

 しばらくしたら、学校から帰るように言われ、上級生に連れてもらい、みんな家に戻った。

 当時、学校の横には建設中の公民館があった。台風が来る2週間ほど前に、棟上げをしたとこやった。

 「昔の公民館が普請をしている最中で、それがどんどん学校に飛んできよったわ。柱をせっかく組んどかはるのが全部、飛んでしもて。」

 室戸台風は風が強く、瀬田川の鉄橋から汽車が飛ばされるほどであった。

 「あの時分は、柿の木がようけあって、こんな大きいてんご(かご)に一杯の柿の実が落ちてた。」

 当時は、柿の木がどこにでも植えてあった。柿がたくさん落ちていたことが忘れられない。


伝承・言い伝え