第6回滋賀県産業振興新指針改訂検討委員会議事概要

日時

平成20年1月31日(木曜日)10時00分〜11時30分

場所

コラボしが3階中会議室

議事次第

1.県民政策コメントの概要と産業振興新指針改訂案について事務局より
事務局より資料に基づき説明2.その他

出席委員

岩根委員、岡田委員、殿村委員、仁連委員(委員長)、中本委員、藤田委員、宮川委員、八木委員、安居委員、脇田委員

オブザーバー出席者

滋賀県商工会議所連合会、滋賀県商工会連合会、滋賀県中小団体中央会、連合滋賀、(社)びわこビジターズビューロー、(財)滋賀県産業支援プラザ

県出席者

沢井商工観光労働部長、中西商工政策課長、商工観光労働部関係課・室長

議事概要

(1)県民政策コメントの概要と産業振興新指針改訂案について事務局より
事務局より資料に基づき説明

質疑応答

(委員)資料1のP27について、(1)で「地域の核としての役割を果たせるよう、サービス産業や観光産業などと連携させながら、商店街を「地域の交流の場」とする取組が必要です。」とあるが、P40で中心市街地の活性化について「農林水産業」であるとか「連携」「協働」という言葉が組み込まれていることから、P27にもっと大きく反映した方がいいのではないか。
もう1点は、P30の「5 産業人材の育成と雇用機会の創出」に追加された「企業の社会的責任(CSR)の促進」は、ここの表題や括りから見ると追加した箇所だけ若干浮いているように感じる。ここに追加するのであれば、P40の導入の部分の文章にも手を入れないと、関連していないように感じる。
(委員長)1点目の指摘については、滋賀県では中心市街地までは形成されていないけれども、商業サービスが集積している地域までもが衰退している。そのようなところについては、農業との連携も含めた取り組みを考えていかなくてはいけないので、そのようなニュアンスがP27にも入るように修正して頂きたい。
2点目については、私も落ち着きが悪いと感じていたが、何かご意見はありますか。
(委員)第3章でCSRについては上手に修正されている。CSRは全体に関係してくるので、P40に持ってくるのではなく、総論的なところに持ってくれば落ち着くとは思う。
(委員)パブリックコメント回答対象意見一覧のP7に意見番号64から67で推進に関する意見が掲載されており、それについての考え方なども掲載されている。そして、意見番号64に対しては、今回の改訂版の推進体制について、滋賀県産業振興推進会議を踏襲するという回答がなされている。
そこで、現指針については、この産業振興推進会議がどのような機能を果たしてきたのかを具体的な事例を挙げて伺いたい。
例えば、県が掲げた3KBIというテーマの中で、第1回委員会で説明のあった資料を見ると、1事業所当たりの出荷額は、環境や健康福祉、バイオ、IT産業では全国平均を上回っているが、唯一、観光産業だけは全国平均を下回っている。これをベンチマークにして取り組まれていると思うが、このようなデータをもとに、果たして産業振興推進会議がどのような機能を果たしたのかということが見えない。
そこがしっかりと機能を果たしていないと、せっかく良い指針をつくっても前に進まないと思う。観光分野に関する取り組みを平成15年より進められた中で、産業振興推進会議やフォローアップ部会がどのように動き、現状を見て手を打ってきたのかを教えてほしい。
(委員長)観光分野に関する取り組みでの産業振興推進会議やフォローアップ部会の動きについて、事務局から説明をしてください。
(事務局)フォローアップ部会において具体的なデータを集積し、評価・検証をしている。
観光分野についても、平成14年度末のデータと平成18年度末のデータを比較して、評価・検証をしてきている。
例えば、観光客入り込み数については、平成14年度に比べて平成18年度は減少しているというデータがある。それについては、景気の低迷や観光客にニーズの多様化など様々な要因があるり、それぞれ分析をしている。ご指摘のように、観光分野については、一定の部分で低下の傾向が見られる。
(委員)私の見解としては、産業振興推進会議やフォローアップ部会については、もう少し実際に結果が出るようなものでなければいけないと思う。世の中の景気が落ちているとか、ニーズが変わってきたからと言っていたら、指針をつくる必要がない。それに対してどのように対処していくのかということが重要になってくる。
そうは言いながらも、実際各地で観光に関する取り組みが進められている。東近江でも、「菜の花プロジェクト」が進められており、年間で200人ほどの視察がある。ところが、皆、日帰りか、宿泊は京都に行く。今、あの地域では、せっかく来ていただいた方に、さらにエコに関する啓発などもしていこうということで、民泊のような取り組みが考えられている。しかし、普通の民家への宿泊とになると旅館業法が1つの制約となる。滋賀県で所管課はどこかは知らないが、例えば、商工観光労働部の担当課が取り組むとか、それができないなら縦割りの問題を解消する必要がある。
意見番号68に対しては、「各部局にまたがる横断的なプロジェクトについては、テーマごとに人的な連携を図りながら取り組んでいきます。」という抽象的な回答があるが、本当に今後取り組んでもらえるのか、保障がない限り、指針を論議していても、時間の無駄になり非常に徒労感を味わってしまう。
その点についても、しっかりと枠組みを作ってもらえれば、我々にももっともっと色々なことができると思う。その点についても、資料1のP49「第6章 推進にあたって」に具体的な内容を盛り込んで頂きたい。現行の推進システムと何ら変わっていないということで、それが機能していないのであれば、もっと見直しが必要ではないかということである。
(委員長)フォローアップは、どのくらいの頻度で行われているのか。
(事務局)我々が色々なデータを整理した上で、全体を報告し、年1回検証して頂いている。
(委員長)推進体制について、もう少し具体的な事項を加えて頂きたい。
(委員)フォローアップの頻度をもう少し高くするべき。また、メンバーの公募なども必要だと思う。
(委員)資料1のP17、「(1)三方よしの理念を活かした産業振興の推進」で、企業の社会的責任「CSR」について記載があるが、この用語についての質問は必ずあるので、用語解説を入れてもらえれば、県民の方にも分かり易くなると思う。
(事務局)CSRについては、後から追加したので、用語解説にて補足する。
(委員長)資料1のP30の「企業の社会的責任(CSR)の促進」についてですが、削除されたらどうか。第3章で必要なことは記載されており、また、CSRは啓発するようなものではなく、どちらかと言うと企業倫理として企業が取り組むべきものだと思う。
(委員)私も削除した方がよいと考える。CSRは「企業の社会的責任」と訳される。パブリックコメントは、寄せられた意見の一つ一つに対応していこうとされているので大変だと思うが、CSRについては委員長がおっしゃるようにP30からは削除した方がよいと思う。
(委員長)1点だけお願いしたいことがある。資料1のP24の(1)に、「部材産業(サポーティングインダストリー)に牽引されていることを踏まえ・・・」とあるが、「部材産業に牽引されている」ということを前提に「技術の高度化を進める」と読むことができる。
しかし、それは事実でも、その状態では地域のブランド力は絶対に出てこない。このような部材産業が定着して、さらに技術移転などにより、最終商品に向かう製品を開発していくということが、創造的・自立的な産業圏をつくっていくことになる。
モノづくり産業において、サポーティングインダストリーの技術の高度化と企業立地を促進するということだけでは、いつまでたってもよそに部品を供給するだけになってしまう。
創造的・自律的な産業圏をつくっていくためには、環境、健康福祉、バイオ、ITなどの分野において、最終的なところで消費者に届くものを創り出すことが必要。そうすると、重点課題全体が繋がってくると思う。サポーティングインダストリーだけということではなくて、もう少し広げた書き方をすると、「地域に根ざした産業の振興」や「地域ブランドの構築」「“滋賀”ならではの環境関連産業の振興」とも繋がってくる。
よって、資料1のP24については、環境や健康福祉、バイオ、IT等の産業を育てていくという切り口が必要だと思う。
(委員)意見としてではなく、気になっていることがある。恐らく滋賀県の特性を出すために使われているのだと思うが、「産学官金」という言葉について、「金」というのは産業に含まれるような気がしてしょうがない。産業振興の取り組みの中での金融機関からのサポートというニュアンスだと思うが、例えば、今、偽装問題などが起こっており、企業はISOやPマークなどの取得を進めていると思うが、そのような動きはかなりの金額的な負担が発生することから、そのような時に、金融機関や役所が補填してくれるかというと、今はそのようなサポートはない。ただ、事業を健全に進めていくためには、そうしたことへのサポートの方が、設備投資への融資よりも大事なのではないかと感じる。
そのような中で、金融が別にあるということではなく、産業活動の中でお金が動いていくという位置付けではないかと思えてしょうがない。この問題だけではなく、全体の話ですが、何かその点について考えて頂けないか。
(事務局)滋賀県の場合は、色々な銀行が連携の中で積極的に入って頂いている。これほど積極的に金融分野が入って下いるところは他にはないのではないか。そこで「産学官」に新たに「金」を入れて「産学官金」ということにしている。今色々な部分で、単にバックアップということではなく、金融機関が引っ張っているという現状もあるで、我々としても「産学官金」という言葉を使って行きたいと思っている。
(委員長)普通なら地域の経済を牽引していくのは、電力会社などの公益企業だが、滋賀県にはそのような公益事業を展開する大きな企業はない。地域の経済に非常に大きな影響力を持っているのが、地域の金融機関だと思う。滋賀県では、金融機関の役割というのが非常に大きいのではないかと思っている。確かに、委員が言うように、金融機関も産業の一部だとも思うが、今まで委員から出された意見をまとめると、

  • 資料1P30の「企業の社会的責任(CSR)の促進」については削除
  • 資料1P27の(1)は、市街地の活性化について、もう少し広く農業なども含める
  • 推進体制については、資料1の第6章において、突っ込んだ書き方をする
  • 資料1P24の(1)は、部材産業だけではなく、もう少し3KBIなどに広げた記載にする

となっている。他に何かご意見はありますか。
特にご意見がないようなら、具体的な文言の修正については、私と事務局で検討・修正させて頂き、新指針改訂版とさせて頂く。本日が最終の委員会ということで、再度最終案を検討することは致しませんが、そのような形で新指針改訂版の作成を進めさせて頂いてもよろしいか。
(委員)素案については非常に良くまとめられており、結果的にはこのようにならざるを得ないと思う。
ただ、中期の事業計画なので文章の言い回しとしてはこれで良いと思うが、例えば、「目指します」「必要であります」「求められています」「図ります」という抽象的な言い方をしている中で、「エコ・エコノミープロジェクト」などについては具体的に内容が書かれており、このような具体的な取り組み事例がもっと必要なのではないかと思う。現指針などで目指してきたものについて、事例などを入れることによって、具体的に芽が出ているということを示すことができていいのではないか。
(委員長)それについては、フォローアップの成果をしっかりと出して頂き、計画がどのように進んでいることを明確にしていただけたらいいということか。
(委員)3KBIなどについても具体事例のようなものが参考資料としてあれば、目指してきたものがどのように進んでいるのかということを、読み手にもわかりやすく伝えることができる。
(委員)その様なものを別途印刷物として発行される予定はあるのか。
(事務局)当初、第1回か第2回委員会でお示ししたと思うが、現行指針の進捗についてそれぞれの事業でどのような成果が出たかということをまとめている。ただ、それを今回の新指針改訂版の本編に入れるのは、物理的にも無理がある。それについては一度検討させて頂きたい。
(委員)私の意見は先程の議論で出ましたので、これからは雑談として聞いていただけたらと思う。
一番大事に思うのは、この新指針改訂版が絵に描いた餅にならないようにすること。そうなると、第6章に書かれているそれぞれの主体の役割について、各主体がどのように認識を深めていくかが重要になる。
その中で、県の役割は大変大事だと思う。環境整備ということで、県庁以外の環境整備のことについて多く触れられているが、本音を言うと、先程他の委員もおっしゃっていたように、庁内の横断的な環境づくりや連携が進まないと、新指針改訂版自身が進みにくいのではないかと思う。
この第6章をもっとと強化することが重要だと思う。ただ、文言の関係上非常に難しいと言うことは理解している。
(委員)現在、企業立地促進法で竜王町や野洲市が基本計画の同意を受けている。他の県などでは広域的に市町が一緒になって同意を受けることが多いようであるが、滋賀県はそのような動きはないのか。
(事務局)企業立地促進法に基づく基本計画の同意については、取り組みの範囲を絞ってやるという国の方針がある。自治体によっては広域的にやっているところもあるが、法の本旨は滋賀県がやっているような範囲を絞ったものである。
(委員長)地元はできるだけ指定の範囲を広くしたいのだと思う。
(事務局)ただ、範囲を広くしてしまうと、目指すべきものが見えにくくなってしまう。
(委員)人の顔が見えて、企業が見えて、現場があって、色々な主体が関わりながら価値を見出していくという事例を集めた事例集のようなものがあればいいのではないか。その事例と指針を結び付けることで、読み手の理解と主体性を喚起するような情報発信を同時に進める必要がある。
一番大事なのは産業に関わっておられる方のやる気を起こして、新しい価値を見出していくことだと思う。
具体的な事例集によって、この指針に書かれているサポート、アドバイスの中で、こういう出会いがあって、こういう商品が生まれて、そこの経営者の方やアドバイスをしている人の声が見えてくることが、産業に関わっておられる方、関心を持っておられる方の意欲を更に伸ばしていくように思う。具体的な事例や経験をデータベース化することによって、経験の中から色々な知見が生まれ、一般化した時に応用や気づきが出来るような仕組みを構築されていかれたらと強く思う。
(委員)時代が変わり、環境も変わる中で、できるだけ実態と指針にギャップが生まれないよう微調整をしながら、滋賀県を活性化していくことが大事。そして、その中には国との連携や、市町との連携があり、滋賀県が結果として良くなったという姿がイメージできるようなものがこれから大事になっていく。
(委員)現行指針によって進められている事業はたくさんあると思う。それらが、「図ります」「進めます」「目指します」だけで終わってしまうと、「何ができているのか?」ということになると良くない。例えば、産学官で一体となって取り組んでいる事例集などがあれば、現行指針が形になっていることがわかって良いと思う。
(委員)今後、各事業で事例を積み上げられたらいいのではないでしょうか。
(委員)現行指針で求められていることが、具体事例によって進められているということが明らかになり、今後も改訂後の指針に基づき推進していくという1つの流れになっていいのではないか。
(委員)県の福祉委員会で知り合った福祉委員の方から「何かアドバイスが欲しい」ということで、「豆乳おからうどん」ができ、それが「豆乳おからパン」に移行した。だから、本当に1つのきっかけが上手く花開いてきたということだと思う。
そして、そのような事例集があれば、「自分にも出来るような気がする」というようなきっかけに繋がっていくのではないか。
(委員)まさにそれがイノベーションである。
(委員長)是非そのような事例集についても検討していただければと思う。
(2)その他滋賀県商工観光労働部長あいさつ 入江、武村

キャッチコピー「母なる湖・琵琶湖。-あずかっているのは、滋賀県です。」