平成27年4月28日(火曜日)正午、滋賀県全域と京都府南部を運航範囲とする「京滋ドクターヘリ」が運航を開始しました。
京滋ドクターヘリの運航開始により、滋賀県全域で「30分以内に救急医療を提供できる体制」が整いました。
「ドクターデリバリーシステム」です。
救急車が患者さんを病院へ運んでくるのを待つのではなく、医師が患者さんのもとへ飛んで行き、治療を開始するものです。
救急医療に必要な医療機器や医薬品を装備した救急医療用ヘリコプター(ドクターヘリ)に救急医療の専門医師・看護師を乗せて患者さんのいる現場へ向かい、直ちに治療を開始します。治療開始時間が早まることで、命を救える可能性が高まり、後遺症も少なくなります。
日本に初めて正式にドクターヘリが配備されたのは平成13年4月です。令和5年4月末現在、全国46道府県に56機のドクターヘリが配備されています。
滋賀県では平成23年4月27日から大阪府ドクターヘリの共同利用を開始し、大阪府ドクターヘリが関西広域連合へ事業移管された平成25年4月1日からは、関西広域連合の大阪府ドクターヘリとして共同運航を行ってきました。
京滋ドクターヘリが運航を開始した現在においても、京滋ドクターヘリが出動中は大阪府ドクターヘリの出動を要請できますので、重複要請時の補完体制が整備されています。
詳細については、下記の京滋ドクターヘリ見学会のページをご覧ください。
ドクターヘリは消防機関からの要請に基づき出動しますので、一般の方からの要請は受け付けていません。119番通報で救急車の要請があった時に、通報の内容から判断して(key word方式)ドクターヘリが要請されます。
原則として、あらかじめ設定した離着陸場(ランデブーポイント)に消防機関の支援を受けて着陸します。
基地病院を離陸してからのおおよその到達時間は次のとおりです。
ドクターヘリの運航費用については、滋賀県と京都府で負担(出動実績による)しますので、救急車と同様、患者さんの負担はありません。ただし、ランデブーポイントやドクターヘリ内での医療行為に対する診療費について、医療保険制度に基づき患者さんに基地病院が請求します。(往診料、救急搬送診療料等)
ドクターヘリに搭乗している医師が患者さんの容態から判断します。救命救急センターや地域の災害拠点病院、各種専門病院への搬送となります。
揺れは天候に左右されますが、救急車と比べると非常に少ないので、患者さんに与える影響も非常に少ないです。
ドクターヘリの運航実績はこちらをご覧ください。
ドクターヘリが離着陸する時にはエンジンの音や「ダウンウォッシュ」と呼ばれる下向きの風が発生します。
着陸すると直ぐにエンジンを切りますし、離陸して遠ざかると音は消えます。消防機関が風による「砂ぼこり」が発生しないように水を撒いてくれますし、安全確保のための支援をしてくれます。ランデブーポイントでは消防機関の誘導に従ってください。ランデブーポイントでの活動は少しの間ですので、患者さんのために御理解と御協力をよろしくお願い致します。
ドクターヘリに関するご意見・質問は下記の用紙をお使いください。