場所:近江八幡市安養寺町
提供:三上忠雄氏
体験者の語り
【明治時代に 高台へ集落移転】
昭和34年8月14日午前10時頃、日野川が安養寺地先で約80mに渡り決壊した。
溢れ出した水によって約1200反の田んぼが浸水し、水が引くのに3、4日かかった。
水が引いた後は、土砂が田んぼに堆積し、約半年かけて、トロッコで土砂を運び出す作業を行った。
安養寺地先は、過去の水害の経験から高台へと集落を移転していたため、民家が被害を受けることはなかった。
旧安養寺町では、日野川の氾濫によりたびたび被害を受けてきた。それで、水害から逃れるために、明治7年までに、旧安養寺町の7~8割の人が、高台へ移転したと伝えられている。
その結果、安養寺町の民家は、昭和34年の日野川決壊のときに、被害を受けずに済んだ。