実績

 臨床検査部は、平成 28(2016)年 11 月移設と平成 30(2018)年 1 月の電子カルテ更新に伴い検査システムも更新・高機能化しました。平成 30(2018)年度からは、新システムの活用と人材育成により、効率的かつ効果的な検査部運営を実現しました。

 採血業務には、看護師を採血室に専属採用、臨床検査技師への研修を充実させ採血技術の向上を図ることにより、採血待ち時間は約 7 分間短縮されました。

 また、採血・生理検査受付機 2 台の導入により『採血』・『生理検査』への流れも円滑になり、採血の迅速化と安心して採血を受けられる環境整備により患者サービスの向上に繋がりました。

 検体検査では、臨床側へのデータ提供の時間と質の向上を図るため、再検率削減と検査結果自動送信を実現し、生化学検査において約 4 分の報告時間短縮を実現しました。これらは、採血管変更による品質向上と検査データ解析による再検基準の検討を施行したためです。

 特に平成 30(2018)年度には医療法が改正され、臨床検査の品質と精度保証について厳しく問われることとなり、2種の標準作業書(検査機器保守管理標準作業書・測定標準作業書)・2種の日誌(検査機器保守管理標準作業日誌・測定標準作業日誌)・3種の台帳(試薬管理台帳・統計学的精度管理台帳・外部精度管理台帳)を整備しました。記載内容も最高レベルの内容を要求され、異常データの記録や許容限界対応記録を共通のものとし、臨床検査部全体の精度保証に対する意識を向上させることができました。外部精度管理においては、日臨技精度管理100.0 点・滋賀県技師会精度管理(全て A 評価) 、日本医師会精度管理(97.2 点C 評価なし)と優秀な成績であり客観的にも高い評価を得られました。

 更に臨床側からの様々な要望にも迅速に対応し、検体検査パニック値の報告基準を2度に渡り検討、生理検査においてもパニック報告を整備し、臨床側への電話連絡による情報共有と報告内容記録のシステムを構築しました。

 年々増加傾向にある化学療法患者への検査結果迅速対応や、複雑化する遺伝子関連検査の要望にも、柔軟な対応を実施しています。

 各技師の専門性も怠ることなく強化し、平成 30(2018)年度学会発表・講演等11 回、院外での教育活動も 21 回実施し、認定技師は、現在のべ 26 名在籍しています。(複数取得あり。2級臨床検査士・緊急検査士を除く)

 特に生理機能検査における超音波(エコー)検査では、認定技師はのべ 14 人所属しています。エコーについては、認定項目のみにとどまらず、幅広く種々の領域の検査ができるようになり、エコーセンター設立による業務効率も向上し、対平成 26(2014)年比で心エコーは 131.3%、血管エコーは 181.9%となりました。また、迅速な対応も行っており、心エコーでは 70%以上が当日依頼の予約外検査です。

 チーム医療への参加では、心臓リハビリテーション(1,776 件、CPX15 件)、術中モニタリング(eABR16 件)、糖尿病療養指導(41 件) 、院内感染対策委員会、ICT 感染制御チーム、AST 抗菌薬適正使用支援チーム、ICP 感染管理実践者チーム、NST 栄養サポートチーム、クリニカルパス委員会、糖尿病教室等の職種横断的な活動に参加し、専門知識や情報を提供・共有しています。

 微生物検査は、技師を厚く配置し、感染症患者からの菌検出状況等の定期的な報告等、院内感染防止対策に大きく貢献しています。感染防止対策加算1、感染防止対策地域連携加算を取得しており、感染管理室とともに地域の感染対策にも貢献しています。

 糖尿病療養指導は、自己血糖測定指導の予約体制を構築し病棟看護師との連携をより高めることにより患者サービスを向上させました。

 血液管理室は、自己血貯血時の患者介助等、安全で適正な貯血業務を推進し、頻回輸血照査や製剤在庫管理等、血液製剤の適正使用に努めています。

 また事務局となっている輸血療法委員会では、様々な輸血に関する情報を集約し、適切な有効利用のため提供・協議しています。

 財務の面では、検体管理加算(1)・(4)算定認可を受けて、臨床検査の適正化に取り組んでいます。また臨床検査適正化委員会事務局として、新規検査項目要望に対する適正な判断や、臨床側への情報提供(包括項目・重複検査削減等)を行い、患者負担の軽減と効率的な検査実施の啓発に努めています。

 令和 2(2020)年 1 月には、検体検査の分析装置が更新されました。更なる質的向上と検査効率化に努めていきます。

業績等

学会・研究会、発表等

1. 鮎川 宏之.「頸部・経頭蓋内エコー検査」講演.The 35th Live Demonstration in KOKURA.平成 30 年 5 月 12 日.北九 州市

2. 鮎川 宏之.「頸動脈エコーの実際~臨床編~」講演.大阪府臨床検査技師会 第 9 回血管エコー実技研修会.平成 30 年 8 月 5 日.大阪市

3. 鮎川 宏之.「頸動脈エコーの新ガイドライン~どう生かしどう活用するか~」平成 30 年度 第 3 回 京都循環器検査研究会.平成 30 年 9 月 21 日.京都市

4. 鮎川 宏之.「エキスパートから学ぶ超音波検査」講演.(一般社団法人)福井県臨床検査技師会 臨床検査部門.平成 30 年 11 月 23 日.敦 賀市

5. 森 真奈美、鮎川 宏之、山田 幸子、西海 朋子、梅村 茂人、宮川 祐子、齊城 順子、島田 典子、大澤 漢宇.「僧帽弁輪下心室瘤の一例」.第 58 回日臨技近畿支部医学検査学会.平成 30 年 12 月 1 日.奈良市

6. 山田 幸子、室井 千香子、西海 朋子、島田 典子、大澤 漢宇.「門脈腫瘍塞栓を形成した AFP および PIVKA2産生胃癌の 1 例」.第 58 回日臨技近畿支部医学検査学会.平成 30 年 12 月 1 日.奈良市

7. 中辻 瑞穂、岩崎 香織、橋本 稚佳子、大澤 漢宇.「血液培養から Dialister pneumosintes を分離した子宮膿腫の1症例」.第 58 回日臨技近畿支部医学検査学会.平成 30 年 12 月 1 日.奈良市

8. 鮎川 宏之.「頸動脈瘤の症例発表」.画論 26th The Best Image 優秀賞受賞.平成 30 年 12 月 26 日.東京都

9. 鮎川 宏之.「京都脳神経・脈管超音波研究会の軌跡 ~ハンズオンセミナー・ライブデモ編~」講演.第 30 回京都脳神経・脈管超音波研究会.平成 31 年 1 月 12日.京都市

10. 鮎川 宏之.「エキスパートに学ぶ!頸動脈エコーの新標準的評価法の活用」講演.(公社)滋賀県臨床検査技師会 生理研修会.平成 31 年 2 月 8日.草津市

11. 室井 千香子、西海 朋子、鮎川 宏之、島田 典子、大澤 漢宇.「超音波診断に苦慮した血管性病変の 3 例」.第 41 回滋賀県医学検査学会.平成 31 年 2月 24 日.長浜市

教育活動等

1. 鮎川 宏之.「第37回日本脳神経超音波学会総会 エコーハンズオンセミナー」講師(下肢静脈エコー).平成 30 年 6 月 9 日.神戸市

2. 森 真奈美.「心電図基礎 初心者でも怖くない心電図判読のススメ」.滋賀県臨床検査技師会 第 1 回臨床生理研修会.平成 30 年 6 月 14 日.草津市

3. 梅村 茂人.「症例検討会」.滋賀県臨床検査技師会 臨床血液部門.平成 30 年6 月 14 日.草津市

4. 森 真奈美.「頸動脈エコー~基礎編~」講演/血管エコーハンズオン講師.大阪府臨床検査技師会 第 9 回血管エコー実技研修会.平成 30 年 8 月 5 日.大阪市

5. 鮎川 宏之.エコーハンズオンセミナー講師(血管領域).大阪府臨床検査技師会 第 9 回血管エコー実技研修会.平成 30 年 8 月 5 日.大阪市

6. 鮎川 宏之.(一般社団法人)京都府臨床検査技師会 生理研究班 超音波実技講習会 講師:血管エコー領域.平成 30 年 9 月 1 日.京都市

7. 西海 朋子.「腹部超音波検査研修会」京都府臨床検査技師会 超音波検査実技講習会 講師.平成 30 年 9 月 1 日.京都市

8. 向井 晃一.「12 誘導心電図の誘導法・撮り方・読み方」.滋賀県病院事業庁新人看護職員 6 ヶ月合同研修.平成 30 年 9 月 7 日.守山市

9. 黒木 絵莉.「輸血および検体の取り扱いについて」.滋賀県病院事業庁新人看護職員 6 ヶ月合同研修.平成 30 年 9 月 28 日.守山市

10. 森 真奈美.心エコーハンズオン講師.大阪府臨床検査技師会 第15回心エコー実技研修会.平成 30 年 10 月 7 日~8 日.大阪市

11. 森 真奈美.「下肢血管を極める~機能検査(ABPI/PWV など)~」.京都循環器検査研究会 平成 30 年度第 3 回勉強会.平成 30 年 10 月 19 日.京都市

12. 梅村 茂人.「血液検査データ読めてますか?~パニック値とそのデータ解釈およびメカニズム~」.奈良県臨床検査技師会 臨床血液部門.平成30年10月 20 日.天理市

13. 森 真奈美.「エキスパートから学ぶ超音波検査」ライブ.福井県臨床検査技師会 超音波研修会.平成 30 年 11 月 23 日.敦賀市

14. 梅村 茂人.「症例検討会」 .滋賀県臨床検査技師会 臨床血液部門.平成 30 年12 月 7 日.草津市

15. 鮎川 宏之.第 30 回京都脳神経・脈管超音波研究会エコーライブ デモンストレーション(TC-CFI 担当).平成 31 年 1 月 12 日.京都市

16. 西海 朋子.「表在超音波検査研修会~皮膚領域~」.京都府臨床検査技師会生理検査研究班講師.平成 31 年 2 月 21 日.京都市

17. 森 真奈美.「下肢静脈すべて見せます ライブ&ハンズオン」ライブ・ハンズオン講師.京都府臨床検査技師会 北部合同研修会.平成 31 年 2 月 23 日.福知山市

18. 梅村 茂人.「第 19 回静岡血液フォーラム 特殊染色うまく使いこなせてますか?」 .静岡県臨床検査技師会 臨床血液部門.平成 31 年 2 月 24 日.静岡市

19. 鮎川 宏之.OSAKA 心血管エコー研究会 11th これからはじめる心血管エコーライブ「グレーゾーンに迫る!血管エコー症例カンファレンス&エコー要点ライブ!」コメンテーター.平成 31 年 3 月 3 日.大阪市

20. 森 真奈美.「みんなで考えよう心・血管エコー検査~Q&A~」回答者.京都循環器検査研究会 第 16 回学術集会.平成 31 年 3 月 10 日.京都市

21. 山田 幸子.「乳腺超音波検査について」.平成 30 年度乳がん検診従事者講習会.平成 31 年 3 月 16 日.大津市