総長 兼 病院長 のごあいさつ

 

滋賀県立総合病院開設50周年に寄せて

平成の時代から新しい令和の時代を迎えました。
滋賀県立総合病院はこの節目の時期に、開設50周年を迎えることができました。
このことは、ひとえに県民の皆さま、ならびに医療関係者の皆さまのご理解とご支援の賜物と存じ、深く感謝を申し上げます。

昨年来の新型コロナウイルス感染症の世界的な広がりに、わが国においてもその困難な対応に日々追われています。東京や大阪などの大都市圏においては、コロナ診療と通常診療の両立が成り立たない状態、すなわち医療崩壊の危機に直面しているといってもよいでしょう。滋賀県においても連日新規コロナ感染症患者の発生が報告され、県民の皆さまの不安も日増しに大きくなっています。

滋賀県立総合病院においては、県民の皆さまの健康ならびに安心安全を確保するために、様々な取り組みをしてきました。昨年来、帰国者接触者外来、PCR検査センター、発熱外来などを設置し、コロナ感染者の早期発見に努めてきました。また、一部の既存病棟を感染症対応のために改修し、医師・看護師などの医療スタッフも再編し、積極的にコロナ感染症患者さんの入院を受け入れてきました。現在も多くのコロナ感染患者さんの治療ケアにあたっています。一方で、県立総合病院として担うべきがん診療や心血管系疾患に対しても、手を緩めることなく医療水準の向上を図っています。さらに、本年4月より救急専門医の着任を機に救急医療の充実に努めています。厳しい医療環境ではありますが、職員全員が力を合わせてこの難局を乗り切ろうと頑張っています。

さて、医療技術の進歩は近年目覚ましいものがあります。進歩と同時にその実用化も急速に進展してきました。最近では本庶教授(2018年ノーベル医学生理学賞受賞)によって開発された新規薬剤などがその例です。私たちはそれらの恩恵をいち早く県民の皆さまにお届けできるよう努力を続けています。高度ロボット手術機器(ダ・ヴィンチ)、高度放射線治療装置、内視鏡治療装置、心血管カテーテル治療装置、外来化学療法室、さらにがんゲノム医療診療部など、最新の医療機器設備や体制を整備してきました。これまでは治療不可能と考えられていた重症疾患が完治するようになり、同時に治療期間の短縮によって早期退院も達成されるようになりました。

今後とも安全で安心な高度医療を提供することによって、『滋賀県に住んでいて本当に良かった』と思っていただけるよう努めてまいります。今後とも、皆さまのご理解を賜りますようお願いを申し上げます。


令和3年5月

一山総長
滋賀県立総合病院 総長・病院長 一山 智