滋賀県立美術館は、開館から40年以上が経過し、施設の老朽化が著しく、また、展示収蔵環境の制約や社会情勢の変化に伴い求められる機能の不足などの課題を抱えています。
このため、本県では、令和6年(2024年)3月に「滋賀県立美術館魅力向上ビジョン」を策定し、「子どもも大人も来たくなる 未来をひらく美術館」を目指す姿として掲げました。
このたび、このビジョンに基づき、県立美術館の施設整備に関する具体的な計画となる「滋賀県立美術館整備基本計画」を策定しましたので、お知らせします。
【概要説明資料】滋賀県立美術館整備基本計画 (PDF:5 MB)
【本文】滋賀県立美術館整備基本計画 (PDF:9 MB)
(注)滋賀県立美術館整備基本計画の策定にかかる関連資料について、近日中に県立美術館ホームページに掲載する予定です。
(1)キッズアートセンターが誕生します
子どもたちが、早い時期から、難しくはない形で本質的なアート体験をできる国内有数規模のキッズアートセンターをつくり、それを美術館の活動のコアに据えます。また、これを美術館が実施するというのは、未来の観客を育てることにとどまらず、将来、クリエイティブな人材が県内からより多く輩出されていくようになるための布石でもあります。パリのポンピドゥー・センターが実施している子どものためのアートスペースなどの先進事例を参考とし、年1回程度の定期的な展示替えを行うことで、多様な体験をしていただけるプログラムをつくります。
(2)コレクション展示がより充実します
県立美術館である以上、子どもだけでなく、大人やアートファン、滋賀の美術に関心のある人にもきちんとアプローチすることとし、特に展示面積の不足により十分に公開できなかった県民共有の財産であるコレクションの有効活用を図ります。
光をキーワードに、ここにしかない現代美術の展示棟をつくり、美術館のシンボルとなるような話題性のある作品を新規に収蔵し恒久設置することで、「滋賀でしか実現できないアートとの出会い」をより魅力的なものとします。
アール・ブリュットコレクションをしっかりとしたボリュームで常設的に鑑賞できる環境の整備や関連情報を紹介するコーナーも併設し、滋賀の文化的な歴史と強みを国内外にアピールしていきます。
滋賀ゆかりの美術・工芸については、従来の選抜型(セレクティブ)ではなく、収蔵庫のような集積型の展示室(開かれた収蔵庫としての展示室)とすることで、より多くの作品をいつでも見てもらえるようにします。これにより、美術館のコレクションは県民の共有の財産であることを明確に示し、シビックプライドの醸成にもつなげます。
(3)美術館だけでなく、びわこ文化公園と一体的に整備を行います
びわこ文化公園全体を美術館とみなし、公園と美術館施設の整備を⼀体的に実施します。
子どもも大人も、「遊んでいるうちに」「散歩しているうちに」県⽴美術館が保有する多様なコレクションに出会い、アートが身近な存在となり、心の中にアートがある。そのような体験を生む唯一無二の「場」を実現します。
県道から美術館の存在を認知できる仕掛け、駐車場の改善および駐車場から容易にアクセスできる新エントランスなどを整備し、アクセスを改善するとともに、「わくわくする」美術館アプローチを整備します。
県立図書館、埋蔵文化財センター、わんぱく原っぱなど、美術館と公園内施設間の回遊性の向上のための仕掛けをつくります。
美術館改修増築工事に係る概算整備費 約100億円
公園と一体となった整備に係る概算整備費 約30億円
設計・調査・工事監理に係る経費 約15億円
整備に伴う機能充実に係る経費 約15億円
(注)計画段階の概算であり、実際の整備費については、施設・公園の機能や構造、立地等の条件、整備時点の工事経費・物価変動の動向等を踏まえ、決定するものとします。
令和14年度(2032年度)の再開館を目指して整備事業を進めます。
令和8年度(2026年度)は美術館増改築および公園一体整備の設計業務を行う設計者選定を予定しています。