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~日本で唯一の湖上での宿泊体験学習~琵琶湖の学習船「うみのこ」卒業生40年目で60万人達成!!

 滋賀県では、「滋賀県立びわ湖フローティングスクール」を設置し、日本最大の湖“琵琶湖”を舞台に、学習船「うみのこ」を使った1泊2日の宿泊体験学習を実施しています。県内の小学5年生全員が乗船する学習船「うみのこ」は、1983年の就航から40年目を迎え、乗船した児童の数は2022年8月26日に乗船児童60万人を超えました。滋賀県では、「滋賀県立びわ湖フローティングスクール」を設置し、日本最大の湖“琵琶湖”を舞台に、学習船「うみのこ」を使った1泊2日の宿泊体験学習を実施しています。県内の小学5年生全員が乗船する学習船「うみのこ」は、1983年の就航から40年目を迎え、乗船した児童の数は2022年8月26日に乗船児童60万人を超えました。

スクール誕生の背景

 「びわ湖フローティングスクール」は1983年に誕生しました。このスクールの誕生には2つの背景があります。1つは、環境問題に対する県民意識の高まりです。日本の高度経済成長時代に、琵琶湖の水質悪化が深刻な問題となり、“淡水赤潮”を解消しようとする県民運動が起こりました。これを契機に琵琶湖富栄養化防止条例ができたことは、スクール誕生の後押しとなりました。もう1つは、子どもの健全育成です。子どもの問題行動が増えつつあった当時、その解決策として、限られた空間・機能で集団生活ができる船を使うことが考えられました。

小学5年生全員が経験する琵琶湖を舞台とした学習プログラム

 乗船前・乗船中・乗船後までの一連の教育内容を1単元として、社会や理科の教科の一環としたり、「総合的な学習の時間」で扱ったりと、教育課程の中に組み込んでいることが全国でも類を見ない、同スクールの特徴の一つです。

 学習船「うみのこ」には必ず複数の小学校が乗船し、1泊2日で他校の児童と交流を深めながら学びます。

 まず1日目は、避難訓練や船内の見学、寄港地でのウォークラリー等を行います。そして2日目には、デジタル顕微鏡や水中カメラ画像を使った琵琶湖の生物の観察、琵琶湖の水の透視度調査、カッター活動等の「びわ湖学習」を行います。こうした探究的な学習を通して、子どもの郷土への愛着、環境に主体的に関わる力や人と豊かに関わる力を育むことに取り組んでいます。

 船内での貴重な経験は子どもたちの心に確実に残っており、乗船した滋賀県民たちの共通の小学校の思い出として定着しています。「びわ湖フローティングスクール」は、滋賀の誇る教育プログラムであり、まさに琵琶湖を有する滋賀ならではの体験型環境学習であるといえます。

 

▼「滋賀県立びわ湖フローティングスクール」ホームページ

https://uminoko.jp

▼うみのこ紹介VTR(※YouTubeを使用しています。※VTRは日本語対応のみ)

https://www.youtube.com/watch?v=oTBoo4TgNKo

びわ湖フローティングスクールのこれから

 長い間、県内の子どもたちを乗せてきた初代・学習船「うみのこ」の老朽化に伴い、2018年に新船が建造され、二代目の学習船「うみのこ」の運航が始まりました。

 就航当初、子どもの健全育成を目的としていた本事業は、時代とともに環境問題に重点が置かれるようになり、現在は探究的な学びを重視しています。そうした変化に対応し、新しくなった「うみのこ」では、船内に無線LANを整備し、観察した生き物についてタブレット端末ですぐに調べたり、調べたデータをお互いに比較したりするなど、デジタルデータを活用するための整備も行いました。

 2020年には、新型コロナウイルスにより、一時は運航が延期になり、現在も日帰りでの体験学習となっています。一日でも早く、本来の宿泊体験学習が復活することを、誰よりも子どもたちが願っています。

 学習船「うみのこ」は、就航から来年で40周年を迎えます。滋賀県では、子どもたちが豊かな滋賀の自然の中で、友だちと寝食を共にしながら学ぶ場を持ち続け、琵琶湖や地域の環境を保全することと持続可能な社会づくりとの関係を考え、行動する「卒業生」を、今後も世界へ送り出していきます。

滋賀県ってどんなところ?

滋賀県は日本のほぼ中央にあり、JR京都駅から県庁所在地のJR大津駅までは電車で約9分。県土の6分の1を占める日本一大きな湖「琵琶湖」があり、2015年、都道府県として日本で最初にSDGsを県の施策に取り込むことを宣言。

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