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Washable&Sustainableな新技術!家庭で手軽に洗えるシルク加工『Yasa(ヤサ) Silk(シルク)』が誕生!

「Yasa Silk」の加工技術と特徴

 絹織物の産地・滋賀県長浜市にある浜縮緬工業協同組合が東北部工業技術センターと共同で、「シルクは手軽に洗えない」という常識を変える加工技術「Yasa Silk(ヤサシルク)」を開発しました(特許出願中)。この技術の大きな特徴は、糸ではなく、織り上がったシルク生地に加工ができるという点です。シルク生地を有機化合物で処理し、分子レベルで繊維の結びつきを強めることで強度がアップし、耐洗濯性の向上につながりました。そのため60回家庭用洗濯機で洗ってもスレ※をほとんど起こさず、縮みも非常に少なく、色落ちもほとんどないシルク生地を実現できました。(※スレとは摩擦により繊維表面が傷つき毛羽立つことで、光の乱反射により白く見える現象のことです。)

「Yasa Silk」に込めた願い

 シルクの唯一無二の光沢感と肌触りを保ちながら、家庭で洗濯ができ、いつでも清潔に楽しめる、着る人にとっての「易しさ」と繰り返し洗っても風合いが変わらず、長く使えるという環境への「優しさ」の両方を兼ね備えたウォッシャブルでサステナブルなシルクであることから、日本語の「易しい」「優しい」と絹(シルク)を組み合わせて「Yasa Silk(ヤサシルク)」と名付けられました。この名前には、「人に肌に環境に、あらゆるものにやさしさをもたらすシルク生地で社会に貢献したい」という願いが込められています。

今後の事業展開

 浜縮緬工業協同組合の吉田(よしだ)和生(かずお)理事長は「シルク生地が手軽に洗えるようになることで、洗える着物をはじめ、アウター、インナー、下着、子ども服、婦人服、寝装寝具、インテリア関連商品など、あらゆる分野で活用が期待できる」と語っています。今後、同組合では、地元産の絹織物に限定しない受託加工ビジネスを進めていきます。加工賃は幅1.6mの生地で1mあたり1,500~3,000円を想定しています。

 また、洗える着物を始め、寝装寝具や各種アパレル製品、インテリア関連商品など幅広い分野に向けて「Yasa Silk(ヤサシルク)」をアピールするため、2023年2月15日(水)から17日(金)まで東京ビッグサイトで開催される「第95回東京インターナショナルギフト・ショー春2023」に出展し、国内外の事業者に発信していきます。

滋賀県はどんなところ?

 日本一大きな湖「琵琶湖」を有する滋賀県は日本のほぼ中央にあり、JR京都駅から県庁所在地のJR大津駅までは電車で約9分。

 琵琶湖を中心に周囲を山々に囲まれる恵まれた自然環境のもと、綿、麻、絹という3つの異なる天然素材の産業が形成され、繊維産業が発展しました。

 滋賀県は、レーヨン生産会社から世界トップクラスの総合素材メーカーへと成長した東レ株式会社の創業地でもあります。

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