昨年度に続き今年度もこれまでで最も暑い夏となり、収量の減少、品質の低下や厳しい作業環境となるなど農業者のみなさまにはたいへん御苦労をおかけしております。 地球温暖化の影響が今後も懸念される中にあって、農業就業人口の減少や資材費の高騰など、農業・農村を取り巻く状況は厳しさを増しています。
このような中にあって、大津・南部農業普及指導センターでは、持続的で生産性の高い地域農業の展開に向けて、1「担い手の育成と経営の強化(人づくり)」、2「産地の育成と販売力の強化(産地づくり)」、3「持続可能で魅力ある農業・農村の振興(地域づくり)」の3つの柱をもって、農業者や関係機関・団体のみなさまとともに普及指導活動に取り組みました。
具体的には、1.ICTなどの先進技術などを活用した栽培技術支援、2.新規就農者の確保育成支援、3.担い手の経営力強化支援、4.産地づくりに向けた組織づくり、5.地域計画の策定支援などに取り組みました。
この実績集は、一年間の大津・南部農業普及指導センターの活動内容とその成果をまとめたものです。御協力いただきました農業者のみなさま、関係機関・団体のみなさまに厚くお礼申し上げますとともに、今後の地域農業の振興を図るうえでの資料として活用していただければ幸いです。
今後も、都市近郊である大津・南部地域の特性を活かし、時代の要請と地域のニーズに対応した普及指導活動を進めてまいりますので、御理解と御協力をいただきますようお願い申し上げます。
令和7年(2025年)3月
滋賀県大津・南部農業農村振興事務所
農産普及課長 住谷 一樹
1.普及活動成果事例
(1)担い手の育成と経営力の強化
経営支援アドバイザーの派遣と伴走支援による先進的農業者等の高度な経営課題の解決 1
経営状況の把握による経営計画の作成と雇用環境整備・法人化の実施 2
「みおしずく」で就農1年目の目標達成 3
トレーニングハウスを活用した新規就農支援 4
農外新規就農からイチゴ栽培へ挑戦 5
収益向上に向けた果樹栽培技術習得と観光農園運営の支援 6
(2) 産地の育成と販売力の強化
品種転換による小麦の収量・品質向上 7
施肥改善によるパン用小麦の品質の向上 8
緑肥栽培改善による「はなふじ」米の収量向上 9
大豆の雑草および害虫対策による収量・品質向上 10
イチゴ「みおしずく」による産地化支援 11
ブロッコリーの安定生産と栽培面積拡大による産地育成 12
新規参入法人を核としたナシ産地の活性化 13
草津の野菜産地の発展に向けて 15
「きらみずき」の技術習得による収量・品質確保 16
緑肥を活用した「きらみずき」の収量確保 17
2.トピックス
水稲乾田直播による省力・低コスト栽培実証 18
農地のみらいを考える「地域計画」の作成支援 19
栗東市チャレンジ農業塾 ブドウコース開講 20
大津・南部地域におけるイチゴ産地化支援 21
リモートセンシング技術を活用した可変施肥の実証 22
指導農業士会の活動・学校連携の取組 23
青年農業者クラブ活動支援 24
表彰事業 受賞者の紹介 25
3.発信情報
ホームページ・普及現地情報・SNS 26
大津・南部の農業 27