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水痘とは

水痘とは、いわゆる「みずぼうそう」のことで、水痘帯状疱疹ウイルスというウイルスによって引き起こされる、かゆみを伴う発しんが全身に出現する感染症です。

疫学

水痘は主に小児の病気で、9歳以下での発症が90%以上を占めると言われています。

水痘ウイルスは世界中に分布し、その伝染力は麻疹(はしか)よりは弱いものの、流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)や風疹よりは強いとされ、家庭内接触での発症率は90%と報告されています。

小児における重症化は、熱性痙攣、肺炎、気管支炎等の合併症によるものです。

成人での水痘も稀に見られますが、成人に水痘が発症した場合、水痘そのものが重症化するリスクが高いと言われています。

近年の統計によれば、我が国では水痘は年間100万人程度が発症し、4,000人程度が入院、20人程度が死亡していると推定されています。

感染経路

空気感染、飛沫感染、接触感染により広がり、その潜伏期間は感染から2週間程度と言われています。

主な症状

発疹の発現する前から発熱が認められ、典型的な症例では、発疹は紅斑(皮膚の表面が赤くなること)から始まり、水疱、膿疱(粘度のある液体が含まれる水疱)を経て痂皮化(かさぶたになること)して治癒するとされています。

治療

通常、発しんに対し外用剤を用いて治療します。

抗ウイルス薬(アシクロビル)は重症水痘、水痘の重症化のリスクのある免疫不全者には第一選択薬となります。

発しんなどの症状が出現し水痘を疑う場合、医療機関に電話等で水痘の疑いがあることを伝え、医療機関の指示を仰ぐようにしてください。

予防

水痘ワクチンの1回の接種により重症の水痘をほぼ100%予防でき、2回の接種により軽症の水痘も含めてその発症を予防できると考えられています。

接種の対象者とスケジュールについては以下のとおりです。

<対象>
生後12か月から生後36か月に至るまでの間にある方(1歳の誕生日の前日から3歳の誕生日の前日までの方)が対象です。

<スケジュール>
2回の接種を行うこととなっており、1回目の接種は標準的には生後12か月から生後15か月までの間に行います。2回目の接種は、1回目の接種から3か月以上経過してから行いますが、標準的には1回目接種後6か月から12か月まで経過した時期に行うこととなっています。

参考情報

お問い合わせ
健康医療福祉部 健康危機管理課
電話番号:077-528-3632
FAX番号:077-528-4866
メールアドレス:[email protected]