麻しんについては、令和7年3月時点で海外の多くの地域で流行が報告されており、また国内においても、海外からの輸入症例を契機とした感染伝播事例が報告されています。
令和7年(2025年)4月9日(水)、大津市内の医療機関から麻しん発生の届出があり、滋賀県衛生科学センターで遺伝子検査を実施した結果、4月10日(木)に麻しんと確定されました。
麻しんウイルスは感染力が非常に強く、麻しんウイルスに対する免疫がない方が感染すると、ほぼ100%発症します。予防には2回の予防接種が有効です。
過去に麻しんにかかったことがない方や、予防接種を受けていない方は注意が必要です。
麻しんが流行している国に渡航する前には、必ず麻しんの予防接種歴を確認しましょう。
過去の麻しん罹患歴や予防接種歴が明らかではない場合は、渡航前の予防接種をご検討ください。
※麻しん(はしか)の定期予防接種の対象の方
定期接種対象者の方で2回接種できていない方は予防接種をご検討ください。
◆第1期 生後12月以上24月未満の乳幼児
◆第2期 学校入学前年度の1年間の幼児
なお、生年月日別に麻しんワクチンの接種歴の目安とすることができます。
生年月日 | ワクチン接種歴の目安 |
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1972(昭和47)年9月30日以前生まれの方 | 麻しんワクチンを接種していない可能性が高いです。感染歴がある人以外は、2回のワクチン接種を推奨します。 |
1972(昭和47)年10月1日~1990(平成2)年4月1日生まれの方 | 麻しんワクチンの定期接種を1回のみ接種しており、また、特例措置 2) の非対象者であるため、免疫が不十分である可能性があります。2回目の接種歴がなければ、追加接種を推奨します。 |
1990(平成2)年4月2日~2000(平成12)年4月1日生まれの方 | 麻しんワクチンの定期接種を1回のみ接種している可能性が高い。特例措置 2) の対象者であるが、2回目の接種歴がなければ、追加接種を推奨します。 |
2000(平成12)年4月2日以降生まれの方 | 定期接種として2回接種を受けている可能性が高いです。ただし、2回の接種歴がなければ、追加接種を推奨します。 |
1)予防接種に関するQ&A集(一般社団法人日本ワクチン産業協会)参照
2)2008(平成20)年4月1日から5年間実施された追加接種措置
また、過去に確実に麻しんにり患した場合は、免疫を持っているため予防接種の必要はありませんが、り患歴については母子手帳等の記録により確認してください。
医療従事者や学校関係者・保育福祉関係者など、麻しんウイルスに感染するリスクが高い方や麻しんにかかることで周りへの影響が大きい場合や、流行国に渡航するような場合で、麻しんにかかったことがない場合は、予防接種についてかかりつけの医師にご相談ください。