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結核について

結核とは

結核は、結核菌によって引き起こされる感染症です。

結核菌が肺などに入り込むと、体の免疫機能によって結核菌の増殖を抑えます。この場合結核を発病しません。しかし、体の免疫力がおちて菌が増殖を始めると発病します。

結核の病状が進んでくると(痰(たん)の中に菌が出るようになると)、咳(せき)やくしゃみの細かい「しぶき」にのって、空気中に結核菌が浮遊し、それを吸い込んだまわりの人に感染します。

現在は、医療や生活水準の向上により、きちんと治療すれば完治できるようになりましたが、今も毎年約2万人の新たな患者が発生する我が国最大の感染症です。

結核の発病

結核菌を吸い込んだとしても必ず発病するとは限りません。

結核菌が身体に入り込んでも結核菌に対する免疫力ができ、活動できないように閉じこめてしまいます。

感染しても発病するのは10人のうち1~2人ですが、不規則な生活、高齢や病気で免疫力が弱まっている人が発病するケースが目立っています。

結核の症状

結核の初期症状は、かぜとよく似ています。

咳、痰、血痰、胸痛、発熱、だるさが2週間以上続くようでしたら要注意です。

単なるかぜと思わずに医療機関を受診しましょう。

早期の発見が適切な治療につながります。

結核の治療

結核は薬をきちんと飲めば治ります。

痰の中に結核菌が出ていなければ、外来で治療することができます。

3~4種類の薬を6~12ヵ月服用することで治すことができますが、患者の中には、勝手に服用をやめてしまう人がいます。これはたいへん危険です。患者本人が確実に治らないのはもちろん、薬が効かなくなってしまう耐性菌を発生させてしまいます。

痰の中に結核菌が出るほど病状が進んでいた場合は、他の人に結核をうつさないように「結核病床」を持った病院に入院して集中的に医療を受ける必要があります。

結核と診断されると、医師から保健所に届出がなされます。保健所では、医療費の公費負担や療養の仕方の相談指導、家族や周りの人に感染していないか健康診断を行うなど、患者とその周囲の人の健康についてフォローします。

結核の医療

一般医療

人に結核を感染させるおそれのない結核患者の医療費は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(以下、感染症法という。)第37条の2で定められた治療(主に治療薬の服用)の95%が公費負担(医療保険各法の規定による給付を含む)されます。

※ 診断書料、初診料、再診料、指導料、合併症の治療費は公費負担の対象になりません。

入院医療

人に結核を感染させるおそれのある結核患者は、感染症法第37条に基づき、感染のおそれがなくなるまでの期間、結核病床に入院することになります。

結核医療に必要な費用全額が公費負担されます。ただし、世帯員の市町村民税所得割額の合算額(年額)が56万4千円を超える方は、月額2万円を限度として自己負担額があります。

家族や周囲の人の健康診断

保健所は、結核患者の同居家族や接触の度合いが高かった人に対して、必要な検査を行い、早期に結核の発病・感染を発見し、感染の拡大を防止します。

結核指定医療機関

結核指定医療機関は、感染症法による公費負担患者の医療を担当する機関です。指定医療機関でないと、原則として結核公費負担医療を行うことができません。

区分と手続き
区分 内容 提出書類
新たに指定を受ける場合 結核指定医療機関となった日を「指定日」といい、この日以降でなければ公費負担医療を行えません。 *指定日については、保健所が申請書を受理した日もしくは医療機関が開設される日となります。 万が一、指定日を過去に遡及する必要がある場合は医療機関所在地を所管する保健所にご相談下さい。 1.結核指定医療機関申請書 2.医療機関であることを確認できる書類(開設許可証(届出書)の写し)(※指定日を遡及する場合は、指定遡及願)
結核指定医療機関を辞退する場合 医療機関が診療を停止する場合 *辞退については、感染症法により、辞退する日の30日前までに届け出ることなっています。 1.結核指定医療機関辞退届 2.医療機関指定書(※30日前を過ぎた場合は、遅延理由書)
現在の指定を辞退し、新たな指定申請をする場合 次の場合に辞退届と申請書が必要です (1)個人の診療所において開設者が変更になる場合(例:親→子) (2)開設者が個人から法人に、または法人から個人に変更する場合 (3)医療機関を移転する場合 (4)診療所を病院に、または病院を診療所に変更する場合 1.結核指定医療機関辞退届 2.医療機関指定書3.医療機関指定申請書4.医療機関であることを確認できる書類(開設許可証(届出書)の写し)※辞退日、指定日によっては遅延理由書および指定遡及願が必要となります。
指定内容に変更がある場合 次の場合に変更届が必要です (1)医療機関の名称を変更した場合 (2)住居表示の変更などにより、医療機関の所在地名、地番に変更があった場合 (3)婚姻、法人の名称変更などにより、開設者名に変更があった場合 (4)開設者住所に変更があった場合 1.指定医療機関変更届 ※法人の代表者の変更の場合は届出不要です。

申請場所等医療機関所在地を管轄する保健所

月曜日から金曜日まで(祝日を除く)8時30分~17時15分

結核病床を有するまたは結核患者収容モデル事業を実施する医療機関一覧

人に結核を感染させるおそれのない結核患者の治療は結核指定医療機関で通院治療しますが、結核菌を排出している間は、専門の結核病床で入院治療を受ける必要があります。

結核病床を有する医療機関

独立行政法人地域医療機能推進機構滋賀病院(大津市)

国立病院機構 東近江総合医療センター(東近江市)

彦根市立病院(彦根市)

(令和2年10月末日現在)

結核患者収容モデル事業を実施する指定医療機関

公立甲賀病院(甲賀市)

国立病院機構 東近江総合医療センター(東近江市)

(令和2年10月末日現在)

結核患者収容モデル事業によるモデル病室に収容できる患者は、結核の治療が必要な患者のうち、次の条件の1つ以上に該当する者とする。

(1) 合併症が重症あるいは専門的高度医療又は特殊医療を必要とする場合

(2) 合併症が結核の進展を促進しやすい病状にある場合

(3) 入院を要する精神障害者である場合

結核予防のために

結核の感染を防ぐためには、感染源となる排菌患者をださない、または早期に発見してまわりに感染するのを防ぐことが大切です。

  • 2週間以上も咳(せき)や痰(たん)が長引くようなら医療機関で受診しましょう。
  • 職場の定期健診や住民健診を進んで受けましょう。
  • 健康を心がけ、免疫力をつけましょう。
  • 生後6ヵ月までにBCG接種を受けましょう。
  • 発病した場合は、医師の処方のもと、治療終了まで薬をきちんと飲みましょう。
  • 患者の周辺にいた人は、接触者健診を受け、感染していないかきちんと調べましょう。

結核定期健康診断について

 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(以下、「感染症法」)第53条の2の規定により事業者、学校の長、矯正施設、その他の施設の長及び市町村長は定期の結核健康診断を行うこととされています。詳細は、下記のページ「結核定期健康診断について」をご覧ください。

結核各種様式のダウンロード

届出・申請書類
名称 説明 提出先
結核発生届 医師は結核と診断した場合、直ちに、その患者について届け出ます。 医療機関所在地を所管する保健所
感染症患者医療費公費負担申請書 結核患者の結核医療費を公費負担申請する場合に申請します。*平成28年1月から個人番号の記載が必要となります。 患者の住所地を所管する保健所
結核患者(入院・退院)届出票 医療機関は結核患者が入院したとき、または退院したときは、7日以内に届け出ます。 医療機関所在地を所管する保健所
結核指定医療機関指定申請書 医療機関および薬局が結核指定医療機関として指定を受けようとする場合に申請します。 医療機関所在地を所管する保健所
指定遡及願 指定日を過去に遡及する必要がある場合に、指定申請書と一緒に提出します。 医療機関所在地を所管する保健所
結核指定医療機関辞退届 結核指定医療機関が業務の廃止、開設者の変更があった場合に届け出ます。*辞退する日の30日前までに届け出て下さい。 医療機関所在地を所管する保健所
遅延理由書 辞退する日の30日前を過ぎた場合に、辞退届と一緒に提出します。 医療機関所在地を所管する保健所
結核指定医療機関変更届 結核指定医療機関が地名等の形式的な変更があった場合に届け出ます。 医療機関所在地を所管する保健所
お問い合わせ
滋賀県健康医療福祉部健康危機管理課
電話番号:077-528-3632
FAX番号:077-528-4866
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