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下水道管路の被災を想定した合同防災訓練を実施しました

目的

滋賀県琵琶湖環境部下水道課では、令和7年2月20日(木)に複数の県内市町の下水道部局と連携して、大規模地震等により下水道管路が被災した場合を想定した合同防災訓練(一次調査を対象とした机上型訓練)を実施しました。

本訓練は、公益社団法人日本下水道管路管理業協会常務理事の井坂昌博様による講演と、派遣時の動きを想定したグループワークの2部構成で実施しました。

(参加自治体:11自治体、参加者数:26人)

第1部:講演「能登半島地震の状況と災害への対応(一次調査のポイントと二次調査)」

第2部:グループワーク(一次調査計画の立案)

訓練の内容

下水道管路の一次調査を実施する際に、どのような優先順位が必要か、広い対象エリアを限られた期間で調査するために、班編成や調査ルートの選定が効率的かなどをシミュレーションする机上型訓練を実施しました。

大規模な地震の場合、一次調査は被災した自治体の職員だけでなく県外からの支援自治体の職員によって実施されることもあるため、支援する立場、支援を受ける立場など様々な状況を考えながら参加者間で話し合いを行いました。

今回は県内市町における被災を想定し訓練を行いましたが、県内であっても当該地域の地理的状況を把握していないために、図面だけでは調査に必要な現場の状況がわからず、班編成や調査予定表の作成にかなりの時間を要し、災害対応の難しさを改めて痛感しました。

訓練後には令和6年1月に能登半島地震の被災地に一次調査の支援を行った職員から被災地での経験や感想を共有いただき、支援する立場の大変さだけでなく、被災自治体として支援を受けるために必要な日頃の準備について学ぶことができました。

 

一次調査とは

 一次調査とは、管路施設の被害の程度に応じて、暫定的な応急措置が必要かどうか、今後の復旧作業をどのように進めていくかなど、方針を決定するために必要な情報収集を行うことを目的に行うもので、早急な着手と完了が求められます。

 具体的には被災したエリアのマンホール蓋を開けて中を確認し、下水が問題なく流れているか、マンホール内に破損など異状がないかを点検・記録していく作業になります。

その他

 合同防災訓練に先立ち、公益社団法人日本下水道管路管理業協会常務理事の井坂昌博様から「能登半島地震の状況と災害への対応(一次調査のポイントと二次調査)」について、ご講演をいただきました。

 被災地での経験談や一次調査の結果がどのように二次調査以降へつながっていくかをイメージすることができました。

講演
グループワーク

参加者の声(抜粋)

感想

県内市町の顔見知りのメンバーでも合意形成(方針の決定)が難しい中、全く知らない土地ではもっと難しいと感じた。

・実際に災害の対応を行った方の話を聞くことで、気づくことのできない部分について再認識できると感じた。そのため、市内部でも報告会(対応に係るもの)などにより、経験した内容を周知するということが重要だと思った。

・こうした訓練があることで災害の際に間違った判断をしなくても良くなると感じた。

改善点

・実際に災害時の現場で何をするかがわかるように、実地訓練があれば良いと思う。

・時間が足りなかったため、訓練が中途半端で終わってしまった。次回は実際に実技として行うのはどうか。

・実際の一次調査に合わせて、1班4名程度で実施してほしい。

今後の予定

支援を受ける立場の視点から、管路情報の整理や、停電などを想定した紙媒体等のデータ保管等を行うとともに、定期的に実地訓練等を行うことで災害を自分事として捉え、もしもの時に対応できるようしっかりと対策を行っていきたいと思います。

お問い合わせ
琵琶湖環境部 下水道課
電話番号:077-528-4213
FAX番号:077-528-4908
メールアドレス:[email protected]