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栽培試験

高島浄化センターの下水汚泥を原料として製造した試験コンポストを用いて、令和2年度から令和5年度にかけて栽培試験を行いました。

高島浄化センター試験圃場

高島浄化センター内に様々な条件で栽培試験を行うため、試験圃場(約400m2)を設けています。

試験圃場外観

試験圃場における栽培試験の実施

身近な野菜などを栽培しました。

他の市販肥料(化学肥料等)との比較などにより成長の差を観察することで、肥料の特性を把握し、収穫物への影響(収量・食味等)をとらえます。

コマツナ、カボチャ、カブなどを育てました。

栽培試験状況と収穫物

収穫した作物は、収穫量の測定や含有成分の分析を行いました。

収穫物分析

栽培試験において、試験コンポストと他の市販肥料との比較結果として、

  • 試験コンポストを施用した作物において、成長阻害、病害等や可食部の形態異常(変形や変色等)の発生はなく、他の市販肥料と同じように使えることが分かりました。

分析結果として、

  • コマツナにおいては収穫重量平均で劣ったが、食味で優っていました。
  • カボチャにおいては収穫重量平均で同等で、食味で若干劣っていました。
  • カブにおいては収穫重量平均でやや劣ったが、食味では同等でした。

また、

  • どの試験区の作物においても、重金属等の含有量はごくわずか(検出限界以下)であり、肥料の違いによる差は認められませんでした。

即効性の成分が多い化学肥料と異なり、試験コンポストは、即効性の成分と緩効性の成分をバランスよく含むため、肥料の効き方が異なり、植物の生長にも差が出ていることが分かりました。

引き続き、肥料の使い方などの検証を進め、利用者が使いやすいものとなるよう必要な情報を整理していきます。

お問い合わせ
琵琶湖環境部 下水道課 施設管理・建設係