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滋賀県地域版道路啓開計画について

道路啓開計画の概要

【道路啓開とは】
災害による道路損壊、倒壊物等の瓦礫、放置車両などで塞がれた道路を緊急車両等の通行のため1車線でも通れるように早急に必要最低限の瓦礫処理や段差修正を行い、救助・救援ルートを確保すること。

【道路啓開に係る取組の全国的な動向】
➢東日本大震災では、過酷な活動環境の下での迅速かつ的確な初動対応が求められたが、震災直後から速やかに展開された「道路啓開」が救助・救援活動等に大きく貢献した。
➢ 近畿管内では、南海トラフ地震による被害が想定される3府県(和歌山県・大阪府・兵庫県)にて、「協議会・ワーキング」を設立の上、道路啓開計画を作成し、運用している。
➢ 令和6年6月の防災基本計画の修正において、国は関係機関と連携して、あらかじめ道路啓開計画(雪害、火山災害含む)を作成することが義務づけられた

【滋賀県での検討主旨】
➢ 琵琶湖西岸断層帯地震をはじめとする大規模災害を考慮した迅速な道路啓開を可能とする体制の構築が求められる。
➢ 大規模災害時においても早期に緊急輸送道路等の機能を確保するため、滋賀県域の道路管理者及び交通管理者間で情報共有・連携する体制の構築を目的とし、
道路法28条の2に基づいた、「滋賀県域道路啓開計画策定ワーキンググループ」(以下、「ワーキンググループ」と称す)を設立する。
➢ ワーキンググループの関係各者の協働により、道路啓開の考え方や対応、連絡体制等を検討し、発災時の救助・救援を支える「道路の啓開」を迅速・適切に行うことのできる道路啓開計画(案)を策定する。

これらを踏まえ、近畿地方整備局滋賀国道事務所等において構成しているワーキンググループにおいて、「滋賀県域道路啓開計画(案)」を令和6年9月に策定した。(令和7年1月改定)
ワーキンググループ:道路管理者等を構成員とする「滋賀県域道路啓開計画策定ワーキンググループ(座長国土交通省滋賀国道事務所長)」
(構成機関:国土交通省 滋賀国道事務所、国土交通省 近畿地方整備局、滋賀県、高速道路会社、自衛隊、警察、消防、滋賀県建設業協会、滋賀県測量設計技術協会、電力・通信会社)

滋賀県地域版道路啓開計画の概要等

【計画策定背景】
□令和6年9月に、滋賀県域道路啓開計画が策定された。
□県域計画においては、「基幹ルート」、「主要拠点への進出ルート」の道路啓開を目標としている。
□「基幹ルート」は、自動車専用道路、一般国道等からの選定を基本として選定。
□主要な路線の啓開計画は定められたものの、中山間地等への救援ルートの確保も必要。
□能登半島地震においても、一部の地域で孤立集落の発生などが課題として顕在化。
➡これらを踏まえ、主要な路線の啓開計画とともに、「中山間地等の集落散在地域への救援ルート」を確保するための計画の必要性があると考えられた。

【計画策定主旨】
□背景を踏まえ、「中山間地等の集落散在地域への救援ルート」を確保する滋賀県地域版道路啓開計画を定めようとするもの。
□地域道路の骨格を担う県道を基本に救援ルートを選定し、県が独自に地域の道路啓開計画を定める。
□計画に定めるに当たっては、県内地域の特性や課題を整理する必要がある。
➡これらを踏まえ、県内地域毎の被災リスクや集落孤立の可能性および救援ルートとしてのポテンシャルを確認し、計画としてとりまとめるもの。

【地域版計画のポイント】
(1)地域ルートとは
本計画にて県が定める中山間地域等で発生しうる孤立集落を解消するための道路啓開ルート。
□選定の観点
1)目的地(本計画における救援対象地域)まで到達できること。
2)一定の幅員を有すること、啓開作業量が比較的軽量であること。
3)目的地までの代替路がない、もしくは少ないこと
4)「基幹ルート」、「主要拠点への進出ルート」からのアクセスが容易であること。 など

(2)タイムライン
□基幹ルートの確保(県域計画) :24 時間以内概ね完了目標
□主要拠点への進出ルート(県域計画) :72 時間以内概ね完了目標
□地域ルート(地域版計画) :72 時間以内概ね完了目標
➡地域ルートの啓開は、滋賀県災害対策本部からの指示や地域毎の被災・啓開状況を踏まえ、国等の関係機関と緊密に協議調整を行い実施する。

(3)指示連絡系統
指示連絡系統に関しては、上位計画である滋賀県域道路啓開計画の定めに従うことを基本とし、滋賀県庁内に設置される道路啓開一元化窓口にて各道路管理者からの情報を集約。

(4)市町との連携
道路法第17 条に基づき市町から要請を受けた県が市町道の啓開を行うことができる。

滋賀県地域版道路啓開計画

お問い合わせ
土木交通部 道路保全課 防災保全係
電話番号:077-528-4133
FAX番号:077-528-4903
メールアドレス:[email protected]
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