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自主防災活動手引き集(土田正雄さん)

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地域防災アドバイザー
土田正雄さん
アドバイザープロフィール
  • 所属団体・役職等:エルティ町内会自主防災隊相談役/日本防災士会防災士
  • 所属団体概要: 草津市の市街地にある高層マンションの住民による組織で、管理組合や住宅所有者(住宅部会)と連携して運営。平成26年には、自主防災活動が優れているとして草津市から表彰を受けた。
  • 活動実績(活動歴): 平成18年から防災委員として自主防災隊の設立に参画。 平成31年1月草津市長より防災活動の功績は誠に顕著であり、他の模範となるもので、土田個人表彰を受けた。

「自主防災」ここがポイント!

  • 現役時代の経験を生かし、地域の安全を守る
  • 自主防災隊を町内会の下部組織として位置付けたうえで、専門的な防災委員がサポート
  • 若い人を組織に取り込み、住民が参加しやすい防災行事を企画

Q.長らく自主防災隊の防災委員を務めてこられたとのことですが、活動に取り組み始めたきっかけは何ですか?

  • 1級建築士の資格を持っており、現役の時は、民間会社で、工場建設や施設管理、エネルギー管理、環境管理などに、約40年にわたり携わりました。行政や電力・ガスなどのインフラ会社との交渉の経験もあります。その時の経験が世の中の役に立たないかと思い、防災活動に取り組んでいます。
  • 平成17年に、草津市の市民防災員講習を受講し、滋賀県では、琵琶湖西岸断層帯による大規模地震の危険が指摘されていると聞きました。当時は、自分の住んでいるマンションは、自主防災活動が出来ていませんでしたので、危機感を感じ、組織を立ち上げたいと思うようになりました。

Q.自主防災隊はどうやって立ち上げたのですか?

  • 防災活動をするにあたり、防災士の資格があることを知り、平成18年に資格を取得しました。
  • その後、自主防災組織の規約等を作って、町内の関係者にあたりましたが、いい感触は得られませんでした。全戸にアンケートも取りましたが、167戸のうち3割程度の回答で、反対票が1票多く、すぐには活動ができませんでした。
  • そこで、1年間にわたって、町内の有識者との勉強会を6回実施し、そのうえで、町内会の総会で説明すると、ようやく皆様の了解を得ることができ、自主防災組織を立ち上げることになりました。
  • その後も、課題がでるごとに乗り越えて、約8年経過して、ようやく一人前と思える自主防災活動が出来るようになりました。

Q.自主防災隊はどのような組織体制となっていますか?

  • 自主防災活動は、住民同士の助け合いが基本ですから、自主防災隊は町内会の下部組織として位置付けています。
  • 自主防災隊は、持ち回りである町内会の組長に加え、住民より募ったボランティアで構成しています。隊員数は、当初は組長だけで構成していたので、26名でしたが、ボランティアが加わった現在では52名となっています。組長は避難誘導班と消火班、ボランティアは情報連絡班と救出救護班、支援班をそれぞれ担当することとしています。
  • 自主防災隊に対し、提言や活動支援を行うため、8人の防災委員を置いています。防災委員は、防災意識の高い者であって、住民だけでなく、マンションの管理組合や住宅部会(住宅所有者の会)の者で構成しています。防災委員は、自主防災隊が負担なく活動できるよう、その活動のお膳立てを積極的に行っています。防災委員の任期は3年と長く、このことが自主防災隊の継続性につながっていると思います。

→自主防災隊組織図

Q.自主防災活動は、住民同士の助け合いが基本とのことですが、住民の積極的な参加のために取り組んでいることはありますか?

  • 防災は、できることから進め、皆が参加しやすい方法を考慮しています。防災行事は、夏祭りなどの町内会のイベントに、時期を合わせ、自主防災隊のボランティアの支援を受けて実施しています。子供さん向けの水消火ゲームなどを取り入れる他、防災行事の後は、餅つき、炊き出しなどで盛り上げています。防災訓練も、起震車体験や敬老体験、阪神・淡路大震災を体験した住民による講演会など、興味をもって参加してもらえるよう工夫しています。
  • 災害時のためのマンション内の備えや設備を探す「防災探検ツアー」を実施しています。水がめや監視室など、普段見ることができないところを見ることができるため、参加者にも好評であるうえ、参加者の御意見で避難階段に手すりをつけるなど、防災対策の改善にもつながっています。
  • 自主防災隊で「エルティ防災ニュース」を作成し、防災活動の内容を1人でも多くの方に知っていただけるよう、活動内容や御連絡したい内容を発信しています。
  • 子供さん向けの水消火ゲームは、若い防災委員が発案したものです。無理な活動は、誰もついてこず、長続きしません。若い人が参画することで、私にはなかなか気づかない、子供・女性の取組が出来て、助かっています。
  • 避難せずに安否確認を安全に行う「白いハンカチ訓練」、実用的で効果のある活動を実施し、楽しみながら防災意識と連携力を向上する取り組みを行っています。

Q.設備の面で工夫していることはありますか?

エレベーター備品
  • マンションのライフラインを独自に調査したうえで、問題点を行政などと連携して改善したり、自家発電機等の必要な備蓄品を防災倉庫に取り揃えたりしています。
  • マンションのエレベーターの閉じ込め対策として、地震が起きた時の対応方法をエレベーター内に表示しています。表示は、大人用だけでなく、子供用のものも表示しています。また、万が一閉じ込められた時のために、エレベーター内に非常用防災用品を備えています。
  • 非常用階段に、暗闇でも移動できるようライトを備えておき、いざというとき利用でるようにしています。ライトは100円ショップで購入した安価なものです。

Q.マニュアル作りにも力を入れられているそうですね?

  • 自主防災隊や各住民が地震発生時に取り組むべきことを「エルティ町内会防災マニュアル」として取りまとめています。新しく入居された方にも渡すことにより、防災の状況を分かっていただけて、好評です。今後は、昼間の住民の少ないときなどでも、マニュアルのように動けるのか、検証することが課題だと思っています。
  • 私自身が、防災委員から相談役に退いたときには、「防災探検ツアー」などのイベントの実施方法もマニュアル化し、後任者に引き継ぎました。活動が今後も継続すればいいです。
  • いつ大規模な地震が発生するかわからない中、エルティ町内会では2008年に「エルティ防災マニュアル」を策定し、これに基づき、自主防災活動を積極的に進められてきました。

Q.地域防災アドバイザーとして、どのようなことに力を入れたいですか?

  • 自主防災隊で取り組んでいるマンションならではの防災活動を、紹介したいと考えています。また、東日本大震災での千葉県浦安市の液状化被害を目にして、液状化の調査を行いましたので、情報発信ができればと考えています。
  • 「地区防災計画」の拡大に特に力を入れながら、地域防災活動について、DVD等を活用しながら情報発信ができればと考えています。
  • ライフラインなど防災活動に役立つ情報を防災情報として発信している。

特に参考としたい活動事例!

  • エレベーター閉じ込め対策

災害時には、マンション内のエレベーターでの閉じ込め防止が重要と考え、エレベーター内に閉じ込め防止の案内表示と非常防災用品を設置しました。

  • 防災探検ツアー

マンション内にある防災のための設備や場所を探検することで、楽しみながら、防災意識を高めることができます。

  • 活動の詳細な手順は、「活動手引きシート」を御覧ください。

→活動手引きシート(エレベーター閉じ込め対策

→活動手引きシート(防災探検ツアー)

お問い合わせ
滋賀県知事公室防災危機管理局防災対策室
電話番号:077-528-3432
FAX番号:077-528-6037
メールアドレス:as00@pref.shiga.lg.jp
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