一般社団法人近江ツーリズムボード(会長:上田健一郎)は6月29日、彦根市内のホテルサンルート彦根で令和8年度定時総会を開いた。
近江ツーリズムボード(OTB)の総会には会員や来賓ら約30人が出席。令和8年度は彦根商工会議所からの出向職員を加え事務局を2人体制に増員し、DMOとしての機能を強化。
「ガストロノミー城下町で稼ぐ観光地域づくりへの挑戦」を掲げ、地域の魅力発信、戦略的マーケティング、受け入れ体制づくりの3本柱で事業を展開する方針を示した。
特に力を入れるのが、食文化を核とした「近江美食都市」プロジェクトだ。
地域の歴史や自然といった多様な資源と「食」を掛け合わせ、高付加価値な観光コンテンツを造成。国内外からの誘客と観光消費額の拡大を狙う。
来賓として出席した彦根市の田島一成市長は「世界遺産登録さえすれば観光客が来るという甘い世界ではない。何が足りないのかを共に考え、一歩でも前に進めたい」と期待を寄せた。
また、昨年度の取り組みとして、甲良町の西明寺で実施した「青もみじまつり」が紹介された。紅葉で有名な同寺の新緑の魅力を発信し1800人を集客した取り組みは、今年は7月5日に開催されるという。担当者は「世界遺産登録が実現すれば、彦根城だけでなく地域にある構成観光資源の西明寺などへも周遊させたい。青もみじを切り口に観光ルートを開発していく」と展望を語った。
今年度からの会長に再任された上田会長は、全国的にインバウンドが好調な一方、滋賀への観光客の回復が遅れている状況に触れ、「観光を通じて旅行者、事業者、地域住民の三者が恩恵を享受する『観光の三方よし』の理念のもと、「住んでよし、訪れてよし」に加えて、「働いてよし」の観光産業の実現にも取り組み、持続可能な観光地域づくりを推進していく」と決意を述べた。
OTBは広域連携による彦根市や犬上郡の湖東エリアのプラットフォーム組織として平成27年9月に近江インバウンド推進協議会として発足。平成28年4月から一般社団法人近江ツーリズムボードに組織変更・名称変更を実施。平成29年11月には観光庁から日本版DMO法人として登録され、地域の観光地域づくりの司令塔として、組織運営に携わる総務委員会、事業の企画・運営を担う企画委員会、プロモーション活動を行う広報委員会の3つの委員会を中心に事業を実施している。令和8年3月末時点の会員数は121。