湖国・滋賀・近江八幡に本格的な春の訪れを告げる国選択無形民俗文化財「左義まつり」が3月14日、15日の2日間にわたり、近江八幡市の旧城下町および日牟禮八幡宮周辺で盛大に執り行われた。
各奉納町が2~3カ月かけて趣向を凝らして作り上げた色鮮やかな「ダシ」は、担ぎ棒を通した大松明に取り付けられ、14日には若衆たちに担がれ、旧城下町を練り歩きました。
15日には、13基の左議長が日牟礼八幡宮境内に集合し、左議長同士をぶつけ合う、通称「ケンカ」が繰り広げられた。その後、陽が落ちた午後8時、日除けや厄除け、五穀豊穣の願いを込めて、左議長に奉火。夜空に舞う火の粉ともに祭はクライマックスを迎えた。
「左義長まつり」 は全国的には正月の松飾りやしめ縄を集めて焼く火まつりの行事として行われます。近江八幡の左義長まつりも江戸時代までは1月に執り行われていたようです。
元来は安土城下で行われていたこの祭礼は、織田信長自身も異粧華美な姿で踊り出たと伝えられています。
信長亡き後、安土から八幡山城下へと移り住んだ人々が、4月に行われていた八幡まつりに参加を申し入れましたが、様々な理由で断られたことから、安土で行われていた左議長を日牟禮八幡宮に奉納したことが起源と伝わります。
「ダシ」は、その年の干支を題材に各奉納町が趣向を怒らして作り上げる。
そのすべてが小豆や大豆などの穀類、スルメや昆布などの乾物といった食材を使って作り上げられるのも大きな特徴の1つで、各奉納町が正月明けから2〜3ヶ月の期間を要して、かかる費用や手間を惜しまず、祭礼初日に執り行われる「ダシコンクール」優勝を目指して丹精込めて作り上げている。
今年のコンクール優勝は、池田町だった。『馬九行久駆ける背中に願いひとつ』という命題で、麻、干瓢、梅干し、あられ、胡麻、もち米などを使って作られている。御朱印とお守りを背に前身・飛躍する馬を表現し、「不安を取り巻く社会情勢のなかでも、馬の様に一生懸命駆け抜けていればきっとうまくいく」という思いで製作したという。
祭礼2日目は左義長同士をぶつけ合う通称「ケンカ」が日牟禮八幡宮の参道で行われます。老いも若きもが自分たちの町内の威信と誇りをかけ、相手の左義長に負けないよう力の限りに押す「ケンカ」は迫力満点で祭りの華だ。父の雄姿に「がんばれー」と声を張り上げる小さな子たちや、場内を埋め尽くさんばかりの多くの観客からも歓声が沸いた。