滋賀の地域交通について話し合うフォーラム「未来アイデア会議」が13日、イオンシネマ草津(草津市新浜町)で行われた。
会場には302人が、WEBには38人が参加した。
フォーラムは、滋賀県の地域交通の未来について県民と共に考え議論することを目的に開催。
参加者との意見交換を円滑に行うため、意見をスマートフォンで投稿するとリアルタイムにスクリーンに意見が集約されて表示される「Slido」というシステムを使い進行した。
オープニングでは、三日月知事が「わたしたちが目指す暮らし」として、「守る」「創る」「考える」の3つの視点を提示。
続いて交通戦略課の職員が「滋賀地域交通計画」の検討状況を報告し、施策の考え方や取組内容、実施に必要となる費用や財源の考え方を共有した。
2030年には現在の交通サービスを維持する場合でも、人口減少や物価上昇により約22億円が追加で必要となり金額は59.8億円。さらに充実した姿を実現しようとすると、先の金額とは別に、国県市町全体で53億円が必要となり、全体では112.8億円が必要となる試算をしていることなどを説明した。
その後、専門家による講演が行われた。
最初に、筑波大学の谷口綾子教授が「クルマの功と罪」をテーマに、車がもたらす利便性の裏にある環境負荷や健康への影響などのデメリットを指摘し、「賢く車を使う」ライフスタイルを提案。
次に、京都府立大学の川勝健志教授が「欧米にみる持続可能な公共サービスとしての公共交通とまちづくり」と題し、米ポートランド市やフランスの事例を挙げながら、公共交通を公的負担で支え、まちづくりと一体化させることの重要性を話した。
最後は、知事や専門家らがステージ上に登壇し、目指す暮らしの実現に向けた「施策」と「財源」について参加者全員で対話した。
「地域交通があること・充実していることでどのような暮らしができると思うか?」という問いでは、「自分で考えて移動するから、税金は減らして」といった否定的な意見が目立った一方で、「びわ湖沿いを走るバスがあると観光業の目玉になりそう」といった意見や「飲み会を自由にできる」などの肯定的な意見もスクリーンに映し出された。
フォーラムの最初と最後に実施された「財源確保方法」に関するアンケートでは、1回目は「既存予算の組み換えや新たな国庫補助の獲得」が最も多かったが、2回目では「新たな税(利用者以外も含めたみんなで負担)」が最も多くなった。
閉会の挨拶で知事は、「策定中の計画をきちんとつくり上げ、その計画が実際に実行される状態を生み出すために頑張っていく」と発言し、フォーラムは終了した。
今回の「未来アイデア会議」の様子は、近日中に SHIGA SMART ACCESS 2040s において動画等で公開される。
当該サイトでは、「滋賀が目指す地域交通の姿」の実現に向けた考え方や取り組みを、これまでのワークショップやフォーラムなどの様子とあわせて紹介されており、滋賀の地域交通のあるべき姿、そして、その地域交通の充実を支える財源(いわゆる交通税)などについても考える材料が提示されている。