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伝統的日本酒とクラフトビールを学ぶ 「滋賀の酒造りセミナー」開催!

 滋賀の酒蔵とクラフトビール醸造所がつくる酒の魅力を飲食店や消費者に知ってもらい需要拡大につなげようと、滋賀県酒販協同組合連合会は「滋賀の酒造りセミナー」を18日、ピアザ淡海(大津市)の会議室で開催した。飲食店の関係者や一般消費者およそ50人が参加した。

 セミナーは、滋賀県酒造組合(会長:松瀬忠幸氏)と滋賀クラフトビールアソシエーション(代表:コレットショーン氏)が後援する形で行われ、両組合の代表者が、それぞれ「日本酒」と「クラフトビール」について講義を行った。参加者らは時折写真やメモをとりながら熱心に聞き入っていた。講義のあとは、地酒と酒肴のペアリングを楽しんだ。

第1部セミナー「日本酒」の様子

 第1部セミナーに登場したのは、酒造組合会長の松瀬氏。「ユネスコ無形文化遺産登録を受け、滋賀の地酒をどのようなステージに引き上げていくか」をテーマに講演した。

 2013年の「和食」のユネスコ無形文化遺産登録に続き、2024年に「伝統的酒造り」が登録され、世界的に和食や日本酒の関心が高まっているとしながらも、全国的に見ても滋賀県酒造組合の存在感がまだ低いという課題認識を示し、品質向上への取組策として、品質評価で信頼を得ることが最も重要との考えを話した。

 そのうえで、「滋賀酒が国税庁主催の全国新酒鑑評会で受賞蔵を増やすことを目標にしている」と述べ、「日本酒の神様」と称される福島県酒造組合の鈴木賢二氏を招いた講演会などを組合として実施していることなどを紹介。

 「これらの講演会により蔵元のモチベーションが非常に高まっている」とし、「来年5月下旬に発表される金賞受賞の結果に注目してほしい」と決意を述べた。そして最後に、「受賞した暁には、蔵元と共に滋賀県知事を表敬訪問し、新聞で報道されることをイメージして頑張りたい」と約20分の話を締めくくった。

第2部セミナー「クラフトビール」の様子

 続いて滋賀クラフトビールアソシエーション代表のショーン氏が、クラフトビールの現状と今後の成長戦略について講演。クラフトビールの具体的な醸造プロセスや品質管理の重要性を説き、日本におけるクラフトビールと発泡酒の法的分類を解説した。

 ショーン氏が経営するTWORABBIT(近江八幡市)では、コストの面から国内産に比べ価格優位性が高いオーストラリア産モルツを使用しているという。クラフトビールとは、▽小規模 ▽独立 ▽伝統製法 ▽価値観 が大切だとしたうえで、「ビールに関係のない非伝統的原材料を使用するとクラフトビールが酒税法上の発泡酒になる」と課題を示し、「一般に流布する『安くて薄い』イメージを変えていきたい」と話した。

今回のセミナーは、同じプログラムで今月21日にも行われる。
会場:ながはまさざなみタウン(長浜市)
時間:14時~16時
なお、参加申込は既に締め切られている。

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