滋賀県と中国・湖南省は11月9日、湖南省長沙市にて平和祈念行事を共同開催した。
戦後80年という節目の年に実施されたこの行事には、三日月知事をはじめ、日中交流に携わる県民や遺族、県内の高校生ら約160名の交流団が参加した。湖南省からは張迎春常務副省長をはじめ政府関係者や地元高校生らも出席し、両県省によるさらなる交流の国際平和推進と恒久平和への強い願いを共有した。
式典では、三日月知事が「恒久平和を実現するため、両県省で共に考え、行動していきましょう。この取組が世界のモデルとなるよう貢献したい」と力強く訴えた。また琵琶湖と洞庭湖という湖をご縁に友好を続けている両県省だからこそ「湖 平 人 健 (こ・へい・じん・けん)」の思いを共有できるのでは、と述べた。湖南省の張常務副省長も、建設的で安定した日中関係構築への意欲を示し、未来志向の友好関係を強調した。
その後、書家による平和をテーマにした揮毫(きごう)、両県省の高校生による日本の「上を向いて歩こう」と中国の「明天會更好(明日はきっと好くなる)」の合唱が行われ、会場内は大きな拍手に包まれた。
式典参加者はその後、小雨が降る中、湖南松雅湖国家湿地公園に移動。友好協定締結42年にちなんで42本のキンモクセイの記念植樹を行い、未来に向けた平和への誓いを新たにした。