滋賀で生まれた赤ちゃんに贈り物を届ける「滋賀で誕生ありがとう事業」の贈答品に使ってもらおうと、高島織物工業協同組合(理事長:中村正博)は7日、滋賀県庁公館を訪ね、県子ども若者部の奥山光一部長に高島帆布のトートバック2675部を贈った。
「滋賀で誕生ありがとう事業」では、滋賀で生まれた子どもやその御家族へ「おめでとう、ありがとう」の思いをこめて、社会全体で出産・子育てを応援しているというメッセージとともに、県産品や企業からの協賛品(現時点で32社)を「ありがとうの贈り物」としてお届けしている。
今回、県に寄付された高島帆布製トートバッグは、高島市新旭のシンコー織布で織られた帆布を、今津の有限会社オオミスタイルで縫製したもの。
滋賀県北西部に位置する高島市は綿織物の産地としても知られている。
「高島帆布」とは、高島市で古くから生産されている丈夫で高品質な綿帆布のこと。琵琶湖周辺の特有の気候と風土が、糸が切れにくい安定した湿度をもたらし、高い技術力で高品質な帆布が織り上げられるのが特徴とされ、江戸時代には、琵琶湖を往来する船の帆に用いられていたほど強度に優れ、あらゆる工業用製品の資材として重宝されていたと言われている。その帆布を、滋賀県の縫製職人が一つひとつ丁寧に作り上げた。
寄附の贈呈式に出席した中村理事長は、「地域商標の高島帆布のバックを使ってもらえたら」と話し、寄附目録を受け取った奥山部長は、「生地がしっかりしていて長く使える。喜んでもらえると思う」と応じた。